2019/10/23

10/23 [WS2] 敬遠の神様はナショナルズに微笑む

日本シリーズは拍子抜けするくらいあっけなく終わってしまいましたが、WSはまだ始まったばかり。第2戦の先発メンバーは以下の通りです。

Trea Turner, SS
Adam Eaton, RF
Anthony Rendon, 3B
Juan Soto, LF
Howie Kendrick, DH
Asdrúbal Cabrera, 2B
Ryan Zimmerman, 1B
Kurt Suzuki, C
Victor Robles, CF

先発投手がStephen Strasburgに変わりましたが、打線は第1戦と全く同じ。Gerrit Coleを打ち崩した打線を変える必要はありませんよね。

アストロズの先発はJustin Verlander。今更紹介の必要もない大投手ですね。36歳の今季も自身3度目となる最多勝のタイトルを獲得。通算3000奪三振にも到達しました。ポストシーズンでの登板は今日が実に30試合目。WSに限っても6度目の先発。胸を借りるつもりでしっかり戦いましょう!

Stay in the Fight !!

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W12-3@HOU (Series 2-0)
Strasburg(W) 6.0IP 2ER 7H 1BB 7K
Rendon 1/4 double BB 2RBI
Eaton 2/4 HR(1) SAC 2R 2RBI
Kendrick 2/5 R RBI
Cabrera 2/5 R 3RBI
Zimmerman 2/5 RBI
Suzuki 2/5 HR(1) R RBI
Taylor 1/1 HR(1) R RBI

敬遠四球。

試合時間短縮の観点から2017年に申告制が採用され、外した悪球を打ちに行くとか、逆に急に捕手が座ってストライクを取ってしまうとかいったかつて見られた珍プレーがなくなりましたが、ルール上はもちろん今もあります。投手が打席に入るナ・リーグでは前の打者を敬遠して投手を打ちとろうとする作戦は毎試合のように用いられています。しかし、DH制を採用するア・リーグでは様相が異なり、近年急激に減少。中でも急先鋒を行くのがA.J. Hinch監督のアストロズであり、昨シーズン、敬遠四球が公式スタッツとしてカウントされるようになった1955年以来最少となる4個を記録。さらに今シーズンは決して破られることのない記録、つまり「0個」を達成しました。ALDSでもALCSでももちろん0。

そのアストロズが今年初めて敬遠策をとり、そして見事に失敗することになりました。

場面は7回表。Kurt Suzukiのソロ本塁打で2回から続いていた2-2の均衡をナショナルズが破った後、連続四球と送りバントで1死2、3塁としながらAnthony Rendonが浅いセンターフライに倒れて2アウト 。この絶好の追加点のチャンスに追加点を取れなければまだこの試合はどちらに転ぶか分からないなと感じていました。マウンドにはこの回途中からJustin Verlanderの後を受けたアストロズ2番手のRyan Pressly。バッターは第1戦でセンセーショナルな活躍を見せたJuan Soto。Hinch監督は(おそらく迷うことなく)1球も投げずに敬遠を指示しました。一般的に言えば、妥当な選択だったのかもしれません。

しかし。ナショナルズのファンは思い出しましたよね。ナショナルズの選手も、ベンチの監督・コーチももちろん思い出したはずです。次のバッターHowie Kendrickが、ドジャーズとのNLDS第5戦、延長10回表に、同じようにSotoが敬遠されて満塁となった後にやってのけたことを。

さすがに満塁弾とはいかなかったものの、Kendrickの打球は三遊間への内野安打(1点目)。続く、ここまで3打席3三振だったAsdrubal Cabreraがセンター前シングル(2、3点目)。Ryan Zimmermanのこの日2本目となる完全な打ち損ないのサード前内野安打をサードAlex Bregmanが悪送球(4、5点目)。気が付けば、満塁弾を超える5点が入り、事実上試合は決まりました。

おそらくHinch監督は、敬遠四球に対するネガティブなこれまでの認識を改めて確認したことでしょう。

しかしですね。実は、直前の6回裏にナショナルズも敬遠策を用いていたのです。まだ2-2の同点だったこの回、1死からYuli Gurrielに二塁打を打たれた後の場面でした。マウンドにはStephen Strasburg。バッターは22歳のルーキーながら強打を買われてDHを務めるYordan Alvarez。第1戦で2安打1四球。この試合でも第1打席はセカンドCabreraのダイビングキャッチに阻まれたものの、第2打席ではライトへシングル。打撃好調のこのAlvarezに対し、とりあえず際どいところを攻めたもののカウント2ボールとなったところで、ナショナルズは敬遠を選びました。次の打者は今シーズンはやや不調とは言えALCSではサヨナラホームランを打ったCarlos Correaということで、それなりにリスクのある選択でしたが、結果はセカンドへのポップフライ。後続も絶ったStrasburgがベンチに戻ると激しい祝福のハイタッチ、そして激し過ぎるハグ(笑)。このすぐ後にSuzukiの勝ち越し弾が出たのは偶然で片付けられるものでしょうか。

リーグが違うので単純に比較はできないとはいえ、ここまで敬遠0のアストロズと、レギュラーシーズンで41個、ポストシーズンに入ってからも2個(6回裏のを含めれば3個)のナショナルズ。もし、野球の神様の一族に敬遠の神様がいるなら、どちらに微笑むかはきくまでもありませんよね。(相変わらずの非科学的発想ですみません。)


結果的には大差になりましたが、Verlanderもさすがのピッチングで、6回までは期待通りの一級品の投手戦。一打出ればどうなっていたかという場面が連続する緊迫感のある好ゲームでした。今日のStrasburgの内容は悪くなかったと思いますが、ボール球になるカーブやスライダーをしっかり見極めてあまり三振しないアストロズ打線はやはり手強い印象。

それでも勝てたのは、どの選手も落ち着いて自分のプレーができていることに尽きると思います。例えば、途中出場で9回表にホームランを放ったMicael A. Taylor。打った瞬間、ちょっと歯が見えますよね。そしてベンチに帰ってきていつも通りのはにかんだ笑顔。最高です。

1つ勝てば御の字と思っていたアウェイでの最初の2戦をまさかの連勝。しかもGerrit ColeとJustin Verlanderという2人の好投手に黒星を付ける展開。(私を含め)大いに盛り上がっていますが、まだシリーズが終わったわけではありません。ワシントンに戻っても緩めることなく、締まった試合を期待しています。

移動日を挟み、第3戦は日本時間26日土曜日の朝です。


最後に。4回表のZimmermanの打球を処理しようとして転び、送球を自分の脚に当てるというVerlanderの珍プレーに対するダルビッシュ有のツイートが話題になっています(MLB.comのCut 4、他にもたくさんありますが、例えばCBS)。いつもながらダルビッシュのこういうセンスは実に素晴らしいですね。アメリカ人にもこれだけ受けるとは。

45 件のコメント:

  1. さあ始まりました。

    [1回表]
    Turner ストレートの四球 今日も先頭が出ました さて

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  2. Eatonはサードの左を抜くシングルで無死1、2塁
    ここでヒューストン出身の打点王の登場です

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  3. よっしゃー!カウント0-2から低めへの変化球をさすがRendonという救い上げるスイングでレフトフェンス直撃の二塁打!二者が生還!

    Nats 2-0 Astros

    無死2塁で昨夜のヒーローが打席へ

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  4. Sotoは外へのボール球の速球で空振り三振、Kendrickは浅いライトフライ、Cabreraも高め速球で空振り三振
    Verlanderを捉える1つのチャンスと言われる初回に見事に2点先制!
    まあ、これをのんびり守りきれるようなアストロズ打線ではありませんが

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  5. [1回裏]
    Springer 三球三振 1アウト
    Altuve レフト線へ二塁打されましたが、次の打者の初球に三盗を試みたのをSuzukiが刺して 2アウト!ようやく刺しました!
    Brantley センター前シングル
    Bregman レフトスタンドへの2ランホームラン

    Nats 2-2 Astros

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  6. チェンジアップが真ん中に入ってしまいましたね
    Altuve, Brantley, Bregmanと3人とも簡単に追い込みながら決め球が甘く入ったもの 悪い立ち上がりではないのですが

    Gurrielはサードゴロで3アウト

    End 1st
    Nats 2-2 Astros

    まあここからです

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  7. [2回表]
    ZImmerman 三振の後、Suzukiにシリーズ初安打となる左中間へのシングルが出ましたが、Robles三振、Turnerライトフライで3アウト

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  8. [2回裏]
    Alvarezの打球はライト前シングルかと思いましたが、シフトのCabreraがなおかつダイビングキャッチ!ナイス!

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  9. Correa 見逃し三振
    Chirinos 空振り三振

    End 2nd
    Nats 2-2 Astros

    両投手とももうなかなか点が取られそうな気がしない

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  10. [3回表]
    Eaton 中飛、Rendon セカンドゴロ で2アウトなりましたが、Soto ライト線への二塁打!
    Kendrickがライトフライに倒れ、イニング終了となりましたが、全く打てないとい感じはしません

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  11. [3回裏]
    Reddick チェンジアップで空振り三振
    Springer 二飛
    Altuve ショートゴロと思いましたが、Turnerがお手玉、ファーストへの送球が悪く、Zimmermanでも捕球できず(記録はE6)
    Brantley ライト前に運ばれて2死1、3塁
    ここが踏ん張りどころ 頑張れ Strasburg!

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  12. Bregmanは初球を振ってくれてショート正面へのゴロ、セカンドでフォースアウト!3アウト

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  13. End 3rd
    Nats 2-2 Astros

    ここまでVerlanderの51球に対して、Strasburgは58球 主審の辛過ぎる判定と Turnerのエラーで10球くらい無駄に投げさせられましたね 行けて6回までかなぁ

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  14. [4回表]
    Cabrera 空振り三振
    Zimmerman サード前への完全な当たり損ね、Verlanderが転びながら送球しようとしましたが自分の脚にぶつけるという珍プレー(笑
    Suzuki レフトフライ
    Robles 二飛
    3アウト

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  15. [4回裏]
    Gurriel 高めボールの速球で空振り三振!さすがのGurrielでもそこまでは届かない!

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  16. Alvarez シフトの狭い一、二塁間を破るシングル
    Correa 三塁線への緩いゴロをRendonがビューティフルにさばいて1塁アウト!
    2死2塁

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  17. Chirinos チェンジアップで空振り三振! 3アウト

    End 4th
    Nats 2-2 Astros

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  18. [5回表]
    1番からの攻撃、さあこの回勝ち越しに行こう!
    Turner 0-2と追い込まれながらライト前に落とすシングル!

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  19. Eatonはちょうど2塁ベース方向へのゴロで6-3併殺 これは痛い

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  20. Rendonはフルカウントから四球 まだイニングは続いてるぞ

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  21. Sotoもフルカウントからカーブに合わずファーストゴロ 3アウト

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  22. [5回裏]
    Reddick ファーストゴロ
    Springer 強烈な打球でしたが、Turnerが難しいワンバウンドをナイスキャッチ!今回は落ち着いてファーストへ送球 2アウト!
    Altuve レフト前シングル
    Brantley センターフライ
    3アウト

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  23. End 5th
    Nats 2-2 Astros

    Verlander 2ER 6H 2BB 5K 83球
    Strasburg 2ER 6H 0BB 6K 86球
    全くの互角ですね〜

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  24. [6回表]
    Kendrick 中飛
    Cabrera 2-2からのカーブは入ってました判定はボール 命拾いをしましたが、結局速球で空振り三振 これで3打席連続三振か
    2アウト 、Zimmerman頼む 打ってくれ!

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  25. Zimmerman ショートゴロ 3アウト

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  26. [6回裏]
    Bregman ショートゴロ
    Gurriel レフト線への二塁打
    Alvarezはカウント2−0となったところで敬遠
    1死1、2塁 Strasburg頑張ってくれ!

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  27. Correa フルカウントまで行きましたが、チェンジアップでバットを折り、セカンドフライ!2アウト !

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  28. ここでPaul Menhartコーチがマウンドに向かい、内野陣全員で肩を組みました(!)

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  29. 代打Tucker またもフルカウントまで行きましたが、最後はチェンジアップでフリーズさせ見逃し三振!!!!!

    End 6th
    Nats 2-2 Astros

    114球 Strasburgはよく踏ん張りました! 白星を付けよう!

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  30. 7回表
    よっしゃーーー!!!!!
    Suzuki レフトスタンドへのソロホームラン!

    Nats 3-2 Astros

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  31. Suzukiの一撃はちょうどVerlanderの100球目でした

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  32. Robles フルカウントから四球
    ここでHinchがマウンドに迎い、Verlanderに交代を告げました お疲れ Strasburgとともにいい投手戦を展開したと思います

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  33. アストロズの2番手はPressly
    Turner フルカウントから四球 
    Eaton 初球を簡単に送りバント成功
    1死2,3塁で地元ヒューストン出身の打点王です

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  34. Rendonのセンターフライは浅すぎてRoblesでもさすがに帰ることはできず
    Sotoは当然敬遠で2死まんるいとなり Kendrick が打席へ

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  35. Kendrickの打球は三遊間へのゴロ!サードBregmanがグラブには当てましたが、捕球はできず!オールセーフ

    Nats 4-2 Astros

    なお2死満塁でCabrera ここまで3三振を取り返すチャンス

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  36. Kendrickの打球、記録はヒット、打点が付きます

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  37. よっしゃー!!!
    Cabreraは追い込まれながらもセンター前に運ぶシングル!Turnerに続いてSotoも悠々生還

    Nats 6-2 Astros

    2死からのKendrick と Cabureraのタイムリー、定番ですよね!

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  38. ワイルドピッチで2死2,3塁
    Zimmermanの打球はまたも当たり損ねのサード前へのゴロ 焦ったBregmanがファーストへ悪送球し、Kendrick に続いてCabreraも生還!
    Zimmermanも2塁へ

    Nats 8-2 Astros

    さすがにここでPresslyは交代

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  39. アストロズの3番手はJames
    この回2度目の打席となったSuzukiがショートゴロに倒れ、イニング終了となりましたが、この回だけで6点!見事な集中打でした!

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  40. [7回裏]
    ナショナルズの2番手はFernando Rodney
    Reddick フルカウントから四球 ふむ

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  41. Springer サードゴロ 三塁線への難しい打球を取ったRendonが2塁に送球しフォースアウト!ファインプレー
    1死1塁

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  42. Altuve どん詰まりのショートフライ 2アウト

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  43. Brantley ファーストゴロ Zimmermanが自分でベースを踏んで3アウト

    End 7th
    Nats 8-2 Astros

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  44. 午後はお休みできないので、ライブ観戦はここまで・・・

    あと2イニング、しっかり頑張ってください!

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