2018/12/16

2018-19 Bryce Harper Watch

12月16日
ウィンターミーティングが終わりました。当然ラスベガス入りしていたScott Borasが毎日記者ブリーフィングをし、いろいろ報道されていましたが、大きな進展はないまま。Harper本人はついにメディアの前に姿を現すこともありませんでした。

話はいろいろと出ていましたが、報道をまとめると以下の通りです。

・複数球団(判明しているのは、ドジャーズ、フィリーズ、ホワイトソックス)と面会。
・ある球団は(GMなど球団幹部にも秘密裡に)オーナーが単独で面会。
・ナショナルズとは面会なし。ただ、Rizzo GM、Borasとも、引き続き交渉中で再契約の可能性はなくなっていないことを明言。
・ドジャーズが外野陣のトレード放出を画策中。Harper獲得に向けた地ならしとの噂。
・Andrew McCutchenとの契約は、フィリーズのHarperへの関心に影響していない模様。
・ホワイトソックスが条件面を含めて親権に関心を示している。

・ヤンキースは関心がないとGMが改めて明言。

12月9日 
全く音沙汰がないまま日が過ぎていましたが、ここに来て意外な方向からの動きがありました。12月7日に地元ラジオ局のインタビューで、Mark LernerオーナーがHarperと再契約できるとは思っていないという趣旨の発言(I really don’t expect him to come back at this point. I think they’ve decided to move on.)をし、大きく報じられています。ナショナルズが諦めたかのように報じられていますが、そこまではっきり言っているわけではありません。何も接触していないとは考えられませんので、そういった中で何らかの意図を持って発言したものと思われます。

9日から始まるWinter Meetingではいろいろ動きがありそうです。

11月13日
12日、QOを拒否しました。当然。

ヤンキースの線は消えていないという報道がでています。Boras陣営からの要請を受けた記事ではないかとのうがった見方もあながち的外れではないかもしれません。

11月11日
先日のワシントンポストの記事もそうでしたが、なぜか昨シーズン中のHarperをめぐる話がいろいろと暴露されています。誰がどういう意図を持ってリークしているのか気になりますね。

まず、7日付でLAタイムズが、ドジャーズが7月末と8月末(ウェイバーでクレームして)の2度にわたり、HarperとYasiel Puigを中心にしたトレードを提示したもののナショナルズの上層部が拒否したと報じました。Puigのパフォーマンスに2019年まで契約が残っていることを加味するとフェアな提案とも言えますが、Puigには素行面で疑問があり、拒否は正解だったと思います。

続いて、Ken Rosenthal記者(リンク先はSIの二次記事)が、アストロズがHarperのトレードを提示していたと報じました。対価は、J.B. Bukauskas(2017年ドラフト1順目の右腕投手)、Garrett Stubbs(今季はAAAで3割以上を打った25歳の捕手)とあと1人というパッケージだったそうです。なかなかに魅力的。

いずれもHarperのFA退団によって得られるドラフト指名権(もう4順目で確定みたいですね)よりは大きな対価となったはずですが、ナショナルズは拒否。Harperとの再契約を本気で考えている(少なくとも夏の時点では考えていた)証拠でしょう。

11月7日 
9月末にナショナルズが「aggressive offer」を提示したがHarperが拒否したと、ワシントンポストが報じました。詳細は明らかにされていませんが、総額4億ドルには届かないものの史上最高額、オプトアウト条項なしと言われています。

そのタイミングでHarperが受けないことは分かっていたはずですが、ナショナルズ側に再契約の意欲があると、Rizzo GMがHarperと日常的に顔を合わせている間(シーズン中)に示す意図があったと思われます。本気度は伝わったはず。

11月6日 
ヤンキースは投手と内野手(Manny Machado?)を最優先にし、Harperへの関心は失っているという噂が回っています(ヤンキースのことですから分かりませんが)。一方で、資金力のあるホワイトソックス、カージナルスも現実的な可能性とともに関心を持っているそうです。5日から各球団のGMが集まるミーティングが開催されていますが、まだここでは動きはないはずです。

11月3日
ナショナルズからQO(来季1年1790万ドル)の提示がありました。受けるかどうかの期限は10日後に設定されていますが、Harperが受ける理由がありませんので、ただの手続き。

これでもし仮にHarperが他球団と契約することになった場合には、ナショナルズに来年のドラフトでの補償指名権が発生しますが、ぜいたく税対象となっているナショナルズなので、得られる指名権は3順目か4順目(このオフ次第)という低いものとなります。

11月1日
10月31日、ヤンキースがBrett Gardnerとの1年契約に合意。ヤンキース一筋で11年、35歳のベテラン外野手。ずいぶん力は落ちていますが控えとしてのベンチ入りは保証されます。既にかなり込みあっているヤンキースの外野陣にもう一枚ピースがはまったことでHarperへの関心にも影響がありそうです。

10月29日
ワールドシリーズが終了した翌日、公式にFAとなりました。最初の3日間はナショナルズだけが独占交渉権を持つことになりますが、この間に契約が成立することは極めて希なので、期待はしていません。

現時点でHarperに関心を持っていて、かつ資金力があると噂されているチームは、ヤンキース、カブス、ドジャーズ、フィリーズ、ジャイアンツ、そしてもちろんナショナルズ。Giancarlo Stantonの13年、総額3億2500万ドルの記録にどこまで迫るかも含め、注目していきましょう。

ロースター異動まとめ(2018年12月)

12/7 Patrick CorbinとFA契約
12/12 Tanner Roarkをトレード放出
12/15 Matt AdamsとFA再契約

● Patrick CorbinとFA契約
FAとなっていた29歳の先発左腕Patrick Cobinと6年1400万ドルの大型契約を結びました。詳細は別記事をご参照ください

● Tanner Roarkをトレード放出
2013年からナショナルズで活躍してきたTanner Roarkがレッズにトレードされました。ナショナルズはブルペン右腕のTanner Raineyを獲得。詳細は別記事をご参照ください

● Matt AdamsとFA再契約
FAのMatt Adamsと契約に合意しました。今シーズンも開幕から8月末までナショナルズで活躍し、カージナルスにトレードされていった選手なので、再契約です。詳細は別記事をご参照ください

Matt Adamsと再契約

FAのMatt Adamsと契約に合意しました。内容は1年400万ドル(2019年の年俸300万ドルと、2020年の相互オプションが拒否された場合の100万ドルで、保証されるのは計400万ドル)報じられています。今シーズンも1年400万ドルだったので同額です。

改めて書くまでもありませんが、再契約です。ファーストの控えかつ左のパワーバットという、求められる役割も2018年と同じ。いや、むしろ、当初の想定として、Ryan Zimmermanとのプラトーンとしての面が強くなり、多くの出場機会を得ることが期待されます。(今季はそこまでの期待はされていなかったのに、ZimmermanがDL入りしていたため結果的に出場機会が増えた。)

今シーズンの前半にナショナルズで活躍したので、当然どこかでもっといい契約を得るのかと思っていたのですが、(今チェックしたら)夏にカージナルスにトレードされていってからは、27試合で.158/.200/.333という惨憺たる成績だったんですね。

シーズン途中でトレード放出された選手が、オフに再契約するというケースは珍しいのですが、ナショナルズ首脳陣が持っていた好印象と、他球団からの評価には差があったのかもしれませんね。それでも、ナショナルズでの環境が気に入っていたということでしょうから、期待しています。

2018-19 FA Watch

[10月31日オリジナル]
ワールドシリーズが終わり、ストーブリーグの始まりです。ポジションレビューシリーズで書いてきたように、今年のナショナルズは大きな動きが予想され、具体的な補強ポイントをまとめれば以下の通りです。

・正捕手は絶対に必要。Spencer Kieboomと控えを争うベテランも獲得するはず。
・Ryan Zimmermanとプラトーンを組む左打ちの一塁手。
・Wilmer DifoとHowie Kendrickをユーティリティに回せるレベルの二塁手を獲得できるなら獲得したい。
・Bryce Harperとの再契約。できない場合は、Adam Eatonの健康への不安も考えるとライトでレギュラーを務められる外野手。
・少なくとも1人はトップレベルの先発投手。できれば左腕。
・先発投手のデプス不足が深刻だったことを思うと、開幕時の先発5番手を任せられるベテランスターター。
・少なくとも1人のセットアッパー、1人のブルペン左腕。

トレードを含め、ナショナルズ関連で動きがあればその都度記事にしていきますし、Bryce Harperについては噂も含めて別記事を立てて追いかけていくつもりです。

そんな中、この記事では他球団を含めて大物のFA選手の動きをフォローしておこうと思います。リストは、SI.comのBen Reiter記者の10月27日付のものです。一見して、近年になく豪華な顔ぶれが並んでいることに気付きます。なお、事故死がなければJose Fernandezがここにいたはずでした。

元ナショナルズの選手の名前もBryce Harperを筆頭に、Wilson Ramos、Daniel Murphy、Kurt Suzuki、Kelvin Herrera、Gio Gonzalez、Asdrúbal Cabreraと実に7人も名を連ねています。かつては、ナショナルズに在籍したらあとは引退するだけ、みたいな時代もあったことを思うと隔世の感です。彼らがどういう契約を得るのか(もちろん、ナショナルズとの再契約があるのか!?)も注目していきます。

1. Manny Machado, SS/3B
2. Bryce Harper, OF(QO)
3. Clayton Kershaw, LHSP → 11/2 LAD:93M/3y
4. Patrick Corbin, LHSP(QO) → 12/4 WAS: 140/6y
5. Craig Kimbrel, RHRP(QO)
6. Josh Donaldson, 3B → 11/26 ATL: 23M/1y
7. Dallas Keuchel, LHSP(QO)
8. Michael Brantley, OF
9. Nelson Cruz, DH
10. Charlie Morton, RHSP →12/12 TB: 30M/2y
11. Nathan Eovaldi, RHSP →12/10 BOS: 68M/4y
12. Adam Ottavino, RHRP
13. A.J. Pollock, OF(QO)
14. Wilson Ramos, C
15. Yasmani Grandal, C(QO)
16. Andrew Miller, LHRP
17. Marwin González, UT
18. Zach Britton, LHRP
19. D.J. LeMahieu, 2B
20. Hyun-Jin Ryu, LHSP(QO) →11/12 LAD: 17.9M/1y (QO)
21. Jeurys Familia, RHRP → 12/12 NYM: 30M/3y
22. Mike Moustakas, 3B
23. Andrew McCutchen, OF → 12/11 PHI: 50/3y
24. Daniel Murphy, 2B
25. J.A. Happ, LHSP →12/12 NYY: 34M/3y
26. Jed Lowrie, 3B
27. Adrián Béltre, 3B → 11/20 引退発表
28. Brian Dozier, 2B
29. David Robertson, RHRP
30. Adam Jones, OF
31. Wade Miley, LHSP
32. CC Sabathia, LHSP → 11/7 NYY: 8M/1y
33. Clay Buchholz, RHSP
34. Nick Markakis, OF
35. Cody Allen, RHRP
36. Garrett Richards, RHSP → 11/29 SD: 15.5M/2y
37. Kurt Suzuki, C → 11/19 WAS : 10M/2y
38. Kelvin Herrera, RHRP
39. Steve Pearce, 1B → 11/16 BOS : 6.25/1y
40. Gio González, LHSP
41. Ian Kinsler, 2B → 12/14 SD: 8M/2y
42. Brett Gardner, OF → 10/31 NYY:12.5M/1y
43. Asdrúbal Cabrera, UT
44. Joakim Soria, RHRP
45. Aníbal Sánchez, RHPS
46. Tony Sipp, LHRP
47. José Iglesias, SS
48. Trevor Cahill, RHSP
49. Joe Kelly, RHRP →12/12 LAD: 25M/3y
50. Matt Harvey, RHSP

#. Jeremy Hellickson, RHSP
#. Ryan Madson, RHRP
#. Tyler Clippard, RHRP
#. Drew Storen, RHRP
#. Jerry Blevins, LHRP
#. Edwin Jackson, RHSP
#. Oliver Perez, LHRP
#. Tom Milone, LHSP → 12/8 SEA: minor
#. Doug Fister, RHSP
#. Matt Adams, 1B → 12/15 WAS: 4M/1y
#. Mark Reynolds, 1B
#. Matt Wieters, C
#. Jose Lobaton, C
#. Denard Span, OF

[11月3日]
2019-2020年をカバーする2年6500万ドルの契約からのオプトアウトの権利を持っていたClayton Kershawでしたが、行使せず、3年9300万ドルでドジャーズと再契約しました。単年年俸はやや下げながら1年延長という形ですね。FA市場に出ていればもっと大きな契約を得られたことは確実だったでしょうし、3年後では間違いなく価値が下がっているでしょうから、生涯給与では大きく下げることになりましたが、まあ、そこは人それぞれ。2年連続でワールドシリーズ敗退という結果に終わっているだけに、このままではドジャーズを去れないという思いもあったでしょう。伝統あるドジャーズ球団のレジェンドになるならそれはそれでいいことだと思います。

QO(来季は1年1790万ドル)の提示がありました、Bryce Harper, Patrick Corbin, Craig Kimbrel, Dallas Keuchel,  A.J. Pollockまでの5人は順当かなと思います。ドジャーズがYasmani GrandalとHyun-Jin Ryuの2人に提示したのは意外な印象。ここ数年の傾向を見ながら、1年なら戻ってきてもらってもいいよ、という判断でしょうか。

[11月13日]
QO対象選手のうち、Hyun-Jin RyuはQOを受け入れ年俸1790万ドルの1年契約でドジャーズに残留。他の6選手は拒否しました。

[11月20日]
16日に今年のワールドシリーズMVP Steve Pearce一塁手がレッドソックスと再契約しました。条件的にはもっといいところがあったのかなかったのか、どういう交渉が行われたかはわかりませんが、ワールドシリーズ制覇の立役者がFAとなりながら戻ってくるというのはいい話です。

19日に、ナショナルズがKurt Suzukiと2年契約で合意しました。最大の補強点である捕手について、まず1つ手を打ちました。

[11月29日]
サンクスギビングも終わったのでそろそろFA戦線が動いてもいいのですが、Bryce Harperについては全く動きがなく、他のトップ選手でもJosh Donaldsonがブレーブスと1年契約に合意したくらいと、今年もまたスローペースになっています。投手陣ではPatrick Corbinがフィラデルフィア、ワシントン、ニューヨーク(ヤンキース)を回って各球団と話をしていますが、煮詰まってはいないようです。

[12月4日]
ナショナルズがPatrick Corbinと契約に合意しました。サプライズです。

[12月14日]
さすがにウィンターミーティングではいろいろと動きがありました。ナショナルズ関連ではありませんが、ワールドシリーズで活躍したNathan Eovaldiがレッドソックスと再契約したのをはじめ、Charlie Morton、Jeurys Familia、Andrew McCutchen、A. Happ、Joe Kellyが契約を結んでいます。

[12月16日]
ナショナルズがMatt Adamsと再契約。8月にトレードで放出しましたが、戻ってきてくれるなんて、よほど気に入ってくれていたんでしょうね。

ナショナルズに関していえば、先発投手のWade Miley、Aníbal Sánchez、Mike Fiers、二塁手のD.J. LeMahieu、Brian Dozier、Jed Lowrieに関心を示しているという噂。先発はこの辺りから1人契約に至ってくれることを期待しますが、二塁手は別にいいかな。

また、Wilson Ramosにエンゼルスをはじめとして多くの球団が関心を示しているという話が出ています。できればア・リーグでいい契約が得られるといいですね。

2018/12/13

Tanner Roarkをトレード放出

Bryce Harperの去就をめぐる動きに注目が集まっていたラスベガスでのウィンターミーティング中に、Tanner Roarkがレッズにトレードされることが決まりました。ナショナルズはブルペン右腕のTanner Raineyを獲得。Tanner とTannerの1対1のトレードです。

2010年の夏にCristian Guzmanとのトレードで加入した古株。調べてみたらRyan Zimmerman、Stephen Strasburgに続く3番目に古くから球団に在籍している選手でした。加入当時は全く無名のプロスペクトでしかなく、実際投げさせてみても凄い持ち球があるわけでもなく、その後の昇格もゆっくりでしたが、26歳となった2013年8月にメジャービューすると、運にも恵まれて2か月で7勝を記録。あっさりと2014年の開幕ローテーションに入って15勝を記録。翌2015年にはMax Scherzerの加入に伴い一時的にブルペンに回されたりして調子を崩してしまったものの、先発に戻った2016年シーズンには16勝、防御率2.83という素晴らしい成績を残し、サイ・ヤング賞投票でも得票するほどの活躍をしてくれました。このまま一流投手として花開くかと期待させましたが、ところが、ここでWBCが出てきます。2017年の春に参加したWBCでは、準決勝の日本戦で先発し4回無失点に抑えるなどアメリカの初優勝に貢献したのですが、チームに戻ってからどうも調子が出ず、2017年、2018年といずれも防御率4点台の残念な結果に終わりました。あまり大きな声では言いたくありませんがWBCに参加して調子(もっといえばキャリア)を崩す選手が一定数いることは確かで、残念ながら(今のところ)Roarkはそのうちの1人になってしまっています。ただ、マウンドに上がればきっちりしたピッチングを展開し、大きな故障なくローテーションを守ってくれる貴重な投手であることは確かで、打線の援護さえあれば今季だってもっと好成績でも良かったと思います。低い評価を覆し、ここまでのし上がってきたRoarkがいなくなるのは寂しい気もしますが、来季は32歳となり、FA前最終年。過去2年の不調も踏まえると、切り替えを図った球団の判断はあながち間違っていないとも思います。

Tanner Raineyは25歳のブルペン右腕。2015年のドラフト2巡目で入団し、順調にステップアップ。今年の4月にメジャーデビューを果たしています。ただし、5月と7月の昇格も合わせて計8試合に登板しましたが、いずれも敗戦処理で、うち6試合で失点し、防御率24.43という数字に終わりました。AAAでは44試合に登板し、防御率2.65、イニング数を上回る奪三振を記録しています。100マイルを超える速球と90マイルのスライダーが武器。2018年シーズン開幕前のBAランキングではレッズの組織内20位のプロスペクトで将来のクローザー候補と期待されていました。課題は(よくある話ですが)制球力。リスクはありますが、メジャーでの戦力となる可能性も十分にあります。2018年にメジャーロースターに入ったばかりであり、FAまでは5年以上あり、オプションも2つ残っています。

先日のPatrick Corbinの加入によりナショナルズのローテーションの前の3人は超強力となりましたが、このRoarkの放出により4,5番手はいきなり不透明となりました。間違いなく次の補強があるはずです。Raineyの年俸はまだ年俸調停前の最低保障年俸(50万ドル程度)なので、年俸調停最終年で約1000万ドルと見込まれていたRoarkの年俸が丸々浮き、これが補強資金となりそうです。というか、これがナショナルズの狙いと思われます。

実績から見ると不釣り合いなトレードのように見えますが、年俸、残り契約年数を加味するとちょうど釣り合っているのかもしれません。いずれにせよ、両選手の今後の活躍を応援しています。

Patrick Corbinと6年契約!!

DバックスからFAとなっていた先発左腕、Patrick Corbinと6年契約に合意したというビッグニュースが入ってきました。

この冬のFA市場では最も高い評価を得ていた投手、野手を含めてもBryce Harper、Manny Machadoに次ぐ評価を得ていた選手です。先週、フィリーズ、ヤンキースとともにナショナルズの球場・施設を視察するツアーを行っており、ナショナルズの球団首脳とも会食をしたというニュースは流れていましたが、まさか本当に契約するとは思いませんでしたので、喜びよりも驚きが先に来ました。

2009年のドラフト2順目でエンゼルスに大卒入団。約1年後にDバックスにトレードされ、順調にマイナーをステップアップし、2012年にはメジャーデビュー。2013年にはオールスターにも選出され、2014年は開幕投手に指名されていましたが、開幕直前にTJ手術を受けることになり全休。復帰後、2016年シーズンは防御率5点台と不本意な結果に終わりましたが、2017年は完全に復活、そして28歳で迎えた今シーズンは自身初の200イニング(ちょうど)を投げて、防御率3.15、246奪三振。2度目のオールスターに選ばれ、サイ・ヤング賞投票でも5位に入りました。実績はまだエース級とは言えませんが、まだ29歳ですから、今シーズンと同程度、あるいは上回るピッチングを今後数年にわたってしてくれると期待していいと思います。

持ち球はスライダー。速球は90マイル台前半ですが、左腕からのスライダーは一級品で極めて高い空振り率、そして奪三振を記録しています。ゴロ率も高く、被本塁打は少ないですね。Max Scherzer、Stephen Strasburgとともに三本柱を形成することになりますが、当然ながら極めて強力なローテーションとなります。

QOを蹴っているのでナショナルズは来年のドラフトで2順目と5順目の指名権を失うそうです。まあ、仕方ないでしょう。むしろ気になるのは、この契約により、Bryce Harperとの交渉、あるいはAnthony Rendonとの契約延長に向けた動きにどれくらい影響がでるかです。

なお、契約内容は6年1億4000万ドルと報じられていますが、詳細がはっきりしたら追記したいと思います。

(12月14日追記)
契約の詳細がわかってきました。契約金が250万ドル、各年の年俸は、1250万ドル(2019年)、1900万ドル(2020年)、2400万ドル(2021年)、2300万ドル(2022年)、2400万ドル(2023年)、2500万ドル(2024年)、その後、1000万ドルを分割払い。オプトアウト条項やトレード拒否条項といった特則は付いていない模様です。

2018/12/02

ロースター異動まとめ(2018年11月)

11/3 Trevor Rosenthalと契約
11/19 James Bourqueを40人ロースターに追加
11/20 Kurt Suzukiと2年契約
11/26 Henderson Alvalezとマイナー契約
11/30 Yan Gomesをトレード獲得(Jefry Rodriguezを放出)
11/30 Sammy Solisと年俸調停回避の1年契約

●Trevor Rosenthalと契約 
28歳のブルペン右腕、Trevor Rosenthalとメジャー契約を結びました。基本契約は1年700万ドルで、インセンティブを満たすと最高1400万ドルまで上昇。50登板か30試合終了時登板の条件を満たせば2年目(2020年)1年1500万ドルの契約が発動されることになります。

2013年から2017年まで、カージナルスのクローザーとして通算121セーブを記録。2015年にはオールスターにも選出されたトップレベルのリリーバーでしたが、2017年の夏にヒジを故障。同年8月にTJ手術を受け、リハビリを続けてきました(カージナルスからは2017年オフに解雇され、以降はFA)。先日、各球団のスカウトを集めたオーディションを開き90マイル台後半を投げていたとのこと。故障リスクは否定できませんが、セットアッパーとして、あるいはSean Doolittleに何かあったときのクローザーとして期待できる若い投手を、比較的低コストで獲得したいい動きだと思います。

● James Bourqueを40人ロースターに追加 
12月のウィンターミーティングで実施されるルール5ドラフトを前にブルペン右腕のJames Bourqueを40人ロースターに追加しました。2014年ドラフト14順目の25歳。開幕前にはBaseball Americaのプロスペクトハンドブックに名前さえ載らない存在でしたが、ブルペン投手に転向した今季、Potomac(A+)とHarrisburg(AA)で計53イニングを投げて防御率1.70、奪三振率12.91という数字を残して一気に評価を上げました。

● Kurt Suzukiと2年契約 
ブレーブスからFAとなっていた35歳のベテラン捕手、Kurt Suzukiと2年契約を結びました。(詳細は別記事

● Henderson Alvalezとマイナー契約
28歳の先発右腕、Henderson Alvalezとマイナー契約(メジャーのスプリングトレーニングへの参加付き)を結びました。

ベネズエラ出身。2011年にブルージェイズでデビュー。マーリンズにトレードされた後、2013年のシーズン最終戦でタイガース相手にノーヒッターを記録し、2014年にはオールスターにも選出されるなど、将来を属望されていましたが、肩の故障で満足に投げることができなくなりました。今季はメキシコリーグで120回2/3を投げて防御率3.58の成績。ベネズエラ冬季リーグでも投げているようですが、打ち込まれています。上手くいけば儲けものくらいの契約ですね。

● Yan Gomesをトレード獲得(Jefry Rodriguezを放出) 
インディアンズとの間で、Yan Gomes捕手と、Jefry Rodriguez投手、Daniel Johnson外野手、PTBNLとのトレードに合意しました。Gomesは今季、ア・リーグ中地区を制したインディアンズで105試合の先発マスクを被った正捕手。先に獲得したKurt Suzukiとともに来季はベテランの併用で戦うことが決まりました。別記事もご参照ください

● Sammy Solisと年俸調停回避の1年契約(その他、年俸調停対象選手) 
年俸調停対象選手に対する契約提示の期限の日である11月30日に、Sammy Solisと年俸調停回避の1年契約を結びました。契約金額は85万ドル。対象選手のうち、Solisだけは契約提示されずにいわゆるノンテンダーFAとして退団する可能性が高いと報じられていましたが、残留で決着しました。今シーズンは不本意な結果に終わりましたが、その要因の1つは起用法にあったと思われ、Solisはかなりの不信感を持っていたはず。よく残留を決意したなと思います。Solisが苦しんでいたことは伝わってきていましたので、他チームに移ってでも活躍してくれることを願っていましたが、ナショナルズ残留ならなおさら。応援します。

Solis以外の以下の6人の対象選手には契約を提示しました。これから調停回避に向けて交渉が進められることになります。注目は年俸調停最終年(シーズン終了後FA)となるAnthony Rendonと複数年契約を結ぶことができるかどうか。代理人はやはりScott Borasですが、Bryce Harperとは異なり、FA市場に出ることにそこまで強いこだわりはないはず。Harperとの契約の進展にもよるかと思いますが、是非長くチームにいてもらいたい選手です。

Anthony Rendon 
Tanner Roark 
Trea Turner 
Michael Taylor 
Kyle Barraclough 
Joe Ross