2017/01/15

ロースター異動まとめ(2017年1月)

1/13 Neal Cottsとマイナー契約
1/13 Bryce Harper、Tanner Roark、Anthony Rendon、Derek Norrisと年俸調停を回避して1年契約

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● Neal Cottsとマイナー契約
来季開幕時には37歳となる大ベテランのブルペン左腕、Neal Cottsとマイナー契約で合意しました。スプリングトレーニングに参加します。

ホワイトソックスやレンジャーズで中継ぎとして活躍した強い印象があります。2015年シーズンはブリューワーズとツインズで計68試合に登板し、防御率3.41と悪くない結果を残しましたが、どういうわけか2016年シーズンはメジャー契約を得ることはできず、開幕後もエンゼルス、ヤンキース、レンジャーズのAAAで41試合に登板して防御率3.83ましたが、メジャーで投げることはできませんでした。

どれだけ力が残っているかは分かりませんが、ブルペン左腕の保険としては悪くないと思います。

● Bryce Harper、Tanner Roark、Anthony Rendon、Derek Norrisと年俸調停を回避して1年契約
年俸調停対象だったBryce HarperTanner RoarkAnthony RendonDerek Norrisの4選手とそれぞれ1年契約で合意しました。

Bryce Harper 1362.5万ドル
Tanner Roark 431.5万ドル
Anthony Rendon 580万ドル
Derek Norris 420万ドル

このうち、Bryce Harperの年俸が前年の500万ドルから跳ね上がったことが多少の驚きをもって報じられています。年俸調停対象選手の年俸を事前に推定しているMLB Trade RumorがHarperについて出していた900万ドル程度とかなり大きなかい離が生じたためです。

もっとも、Harperとの契約に関しては複雑な経緯があり、それを踏まえると、まあこんなものかなとも思います。話は2010年のドラフト時にさかのぼりますが、そこから2014年までの経緯は2014年12月に2年契約(2015/2016年シーズン分)を結んだ時の記事をご参照ください(リンク)。この記事の中でカギとなるのは、「2016年の500万ドルについては、仮に2015年の年俸が250万ドルで2015年にHarperがスーパースター級の活躍をした場合には割安になると言えるもの。また、2017年の年俸調停のベースになるのもこの500万ドルとなるため、それ以降の年俸もある程度コントロールできるようになりました。」の部分。その後、ご承知のとおり、2015年にHarperはリーグMVPを受賞する大活躍。2016年の年俸は、もしこの2年契約を結んでいなければ年俸調停プロセスで1000万ドルにも達していたはずと言われましたが、現実にはこの契約のために500万ドルという超格安となりました。Rizzo GMにしてみれば「してやったり」でしたが、Harper側にしてみれば「取りっぱぐれた」という印象が残っても仕方がないものでした。一方2016年シーズンが、一転してHarperとしてはかなり残念なシーズンとなってしまったのもまた周知の事実。これらを前提にしたのが、MLB Trade Rumorの弾き出した約900万ドルという数字でした。球団側としては、これくらいの数字を示すことで年俸調停プロセスで勝つことができたはずでした。純粋にビジネスライクに処理すれば。

しかしそれでは、Harper側としては、「2015年と2016年の成績が逆だったら」とか、「あの2年契約を結んでいなければ」、もっと言えば「Rizzo GMに一杯食わされた」と後悔する気持ちになっても仕方ないところ。実際、交渉の中でそういう見解がBorasから示された可能性は十分あります。

今回合意に至った1300万ドル余りという金額は、昨年も通常の年俸調停プロセスを経ていたとしたら達したであろう2016年の年俸額をベースに、2016年シーズンの成績を踏まえたものと考えて差支えない数字。おそらくは、Harper側の主張にかなり沿ったものでしょう。逆に球団側としては、相当譲歩したと言っていいでしょう。2016年分の経費が数百万ドル節約できたことで満足し、2017年・2018年は市場価格相当を支払ってもいいと判断することは十分合理的ですが、MLBの慣行・年俸調停のプロセスに従えば必ずしも必要ない譲歩です。球団側がこのような異例の譲歩した理由は、あと2年で切れる保有期間を超えての長期契約を念頭に置いて、Harper側の上記のような気持ちを少しでも緩和することにあったことは間違いないと思われます。つまり、ナショナルズは、あと2年間Harperを相対的に低年俸でこき使ってサヨナラするのではなく、真剣に契約延長の意図があることを内外に示したと考えられます。Harperは入団前にヤンキースファンであることを公言していたこともあり、2018年シーズンが終わったらナショナルズあらFA退団し、ヤンキースに(もちろん史上最高額を支払わせて)移籍することが既定路線かのように言われていますが、まだまだナショナルズも諦めていないということです。

「Stephen StrasburgとBryce Harperの時代」として後世に語り継がれる時期が少しでも長くなることが(もちろんその間にワールドシリーズを制してくればなりませんが)、ナショナルズファンの願いです。今回の譲歩によって育まれたであろう信頼関係が、長期契約に向けた交渉の土台となってくれることを切に願います。頼むよ、Rizzo GM、そしてBorasちゃん!

2017/01/13

2016-17 Free Agent List

[1月13日更新]
1か月以上放置してしまいましたが、この間、Kenley Jansenにオファーしたもののドジャーズに競り負けたくらいでナショナルズに新たな契約のニュースはありませんでした。クローザーは市場からいなくなってしまいましたが、どうするんでしょうか。Matt Wietersに関心を示しているという噂もありましたが、思うようにマーケットが育たないWieters陣営(Scott Boras)からの真偽不明の情報と思われます。

Jansenを含め大物は続々と所属先を決定し、QO対象選手では、Jose BautistaとMark Trumboの大砲2人を残すのみとなっています。

元ナショナルズでは、Drew Storenがレッズと1年契約。300万ドルという金額は残念ですが、レッズのブルペン事情からすれば十分クローザーの地位を狙えます。頑張れ。また、ノンテンダーしたBen Revereがエンゼルスと1年契約。メジャー契約を得たのはこれくらいで後はマイナー契約がちらほら。Ross Ohlendorfが日本(ヤクルト)に来ることも決まりました。合ってそうな気がするのは私だけでしょうか。また、懐かしのMichael MorseとJohn Lannanが、それぞれジャイアンツ、ロイヤルズとマイナー契約を結んだというニュースもあったので書き足しています。もう一度メジャー復帰してほしい選手達です。


 [12月8日更新]
連日の更新になりますが、さらに嬉しいニュースです。Ian Desmondがロッキーズと5年7000ドルの大型契約に合意しました。昨オフは不本意な1年契約を結ぶことになったDesmond。レンジャーズでセンターを守りながら打撃成績もしっかり戻し、再びQOを受けながらも、それをものともしないで(ロッキーズは制度上保護されていない最高位の1順目11位指名権を喪失)、この契約を勝ち取りました。気になるのはポジションで、今度はファーストと言われています。まあ、デンバーですから、打ちさえすればいいのです。

また、Aroldis Chapmanがヤンキースと5年8600万ドルで合意。Melanconの記録はほんの数日で塗り替えられてしまいました。クローザー市場にはナショナルズも参戦しているはずなのですが、Chapmanには強いアプローチはしなかった模様です。正解だと思います。


[12月7日更新]
開催中のウィンターミーティングの現場から、Wilson Ramosがレイズとの間で2年契約に合意したという嬉しいニュースが入ってきました。2年1250万ドル(インセンティブを達成すると最大1825万ドル)は、怪我さえなければ得られたであろう額の少なく見積もっても1/3にしかなりませんが、それでもこの早いタイミングで所属先が決まったことはリハビリの励みにもなるでしょうし、良かったと思います。DHのあるア・リーグという点もいいですね。

また、数日前にはMark Melanconがジャイアンツと合意。ナショナルズも再契約を狙って交渉したようですが届きませんでした。4年総額6200万ドルというリリーフ投手の史上最高額です(これまでの記録はJonathan Papelbonがフィリーズと結んだ4年5000万ドルでした)。まあ、このオフの間にAroldis Chapmanに更新されることは確実ですが、それをナショナルズが達成する可能性も無きにしもあらずです。

その他、早々に相思相愛のメッツと再契約したYoenis Cespedesなどの情報を追記しています。


[11月15日更新]
フィリーズからFA退団したJeremy Hellickson投手と同じくメッツからのNiel Walker二塁手の2人が、それぞれQO(1年1720万ドル)を受け入れ、残留することになりました。

2人以外の以下の8人はQOを拒否しましたので、ドラフト指名権の異動が発生します。Ian Desmondがいい契約を結べることを願っています。

Mark Trumbo, OF
Yoenis Cespedes, OF
Edwin Encarnacion, DH/1B
Jose Bautista, OF
Ian Desmond, CF/SS
Dexter Fowler, CF
Kenley Jansen, RP
Justin Turner, INF


[11月12日更新]
今オフ最初の大型FA契約は、ブルージェイズがKendrys Moralesとの間で合意した3年3300万ドルでした。Moralesは3年前にQOの軛(くびき)に苦しめられて春までチームが決まりませんでしたが、今回は早々に決まって良かったですね。また、大ベテラン、42歳のBartolo Colonも来季ブレーブスで現役続行となりました。

そして我らがナショナルズはChris Heiseyと再契約。Jeff Passanのトップ200には名前がありませんが、NLDS第5戦での2ランをはじめ印象的な代打ホームランもあったし、まだ31歳。ベンチバットとしてはいい選手だと思います。


[11月11日オリジナル]
2016年オフのFA選手リストです。ランキングはYahoo!のJeff Passanによるもの。トップ50と主な元ナショナルズを転載しておきます。

ナショナルズからFAとなった選手では、Mark Melanconが11位、Wilson Ramosが18位(あのケガさえなければトップ10は確実だったのですが)がトップ50に入っています。そして、Ian Desmondが8位。再びQOを受けていますが、今年こそいい契約を勝ち取れるでしょうか(QOを受けた選手は*を付けています)。

1. Yoenis Cespedes, OF* →NYM : 1億1000万ドル/4年
2. Edwin Encarnacion, DH/1B* →CLE: 6500万ドル/3年
3. Aroldis Chapman, RP → NYY: 8600万ドル/5年  
4. Kenley Jansen, RP* →LAD: 8000万ドル/5年
5. Justin Turner, IF* →LAD: 6400万ドル/4年
6. Dexter Fowler, CF* →STL: 8250万ドル/5年
7. Rich Hill, SP → LAD : 4800万ドル/3年
8. Ian Desmond, CF/SS* → COL: 7000万ドル/5年 
9. Jeremy Hellickson, SP* → PHI: QO(1720万ドル/1年)
10. Jose Bautista, OF*
11. Mark Melancon, RP → SFG: 6200万ドル/4年
12. Mark Trumbo, DH/OF*
13. Neil Walker, 2B* → NYM: QO(1720万ドル/1年)
14. Matt Wieters, C
15. Carlos Beltran, DH/OF → HOU: 1600万ドル/1年
16. Josh Reddick, OF → HOU : 5200万ドル/4年
17. Jason Hammel, SP
18. Wilson Ramos, C → TBR: 1250万ドル/2年
19. Carlos Gomez, OF → TEX: 1150万ドル/1年
20. Ivan Nova, SP →PIT: 2600万ドル/3年
21. Mike Napoli, 1B/DH
22. Kendrys Morales, DH/1B → TOR: 3300万ドル/3年
23. Bartolo Colon, SP → ATL: 1250万ドル/1年
24. Daniel Hudson, RP →PIT: 1100万ドル/2年
25. Jae-gyun Hwang, UT
26. Brad Ziegler, RP →MIA: 1600万ドル/2年
27. Jason Castro, C →MIN: 2450万ドル/3年
28. Michael Saunders, OF
29. Matt Holliday, OF → NYY: 1300万ドル/1年
30. Derek Holland, SP →CHW: 600万ドル/1年
31. Luis Valbuena, UT
32. Brandon Moss, OF
33. Chase Utley, 2B
34. Brett Anderson, SP
35. Joe Blanton, RP
36. Colby Rasmus, OF →TB: 500万ドル/1年
37. Brett Cecil, RP → STL : 3000万ドル/4年
38. Travis Wood, SP/RP
39. Matt Joyce, OF → OAK: 1100万ドル/2年
40. Steven Pearce, UT → TOR: 1250万ドル/2年
41. Sean Rodriguez, UT → ATL: 1100万ドル/2年
42. Jonathan Papelbon, RP
43. Pedro Alvarez, DH/1B
44. Charlie Morton, SP → HOU: 1400万ドル/2年
45. Andrew Cashner, SP → TEX: 1000万ドル/1年
46. Mitch Moreland, 1B → BOS: 500万ドル/1年
47. Jose Miguel Fernandez, 2B/3B
48. Edinson Volquez, SP → MIA: 2200万ドル/2年
49. Jon Jay, CF → CHC: 800万ドル/1年
50. Rajai Davis, OF →OAK: 600万ドル/1年

53. Doug Fister, SP
72. Marc Rzepczynski, RP → SEA: 1100万ドル/2年
78. Drew Storen, RP →CIN: 300万ドル/1年
95. Kurt Suzuki, C
99. Stephen Drew, IF
101. Matt Belisle, RP
105. Ross Ohlendorf, RP →ヤクルト・スワローズ: 160万ドル/1年
141. Yusmeiro Petit, SP/RP
167. Sean Burnett, RP → PHI: minor
169. Craig Stammen, RP → SD: minor
195. Ross Detwiler, SP/RP
NA. Chris Heisey, OF → WAS: 140万ドル/1年
NA. Michael Morse, 1B → SFG: minor
NA: John Lannan, LHP → KC: minor
NA. Tyler Moore, 1B → MIA: minor
NA. Matt den Dekker, OF →MIA: minor

NT: Ben Revere, OF → LAA: 400万ドル/1年

Prospect Profile #12: Jake Johansen

[2017年1月更新, 2015年12月更新, 2015年3月更新, 2014年5月オリジナル]

2014年の第2弾、全体第12回は2013年ドラフトの最上位指名入団のJake Johansen投手です。

[Player Data]
Name: Jake Johansen
Position: RHP
Born: January 23, 1991
Birthplace: Allen, Texas
School: Dallas Baptist University
Height: 6-6
Weight: 235
Bats: Right
Throws: Right
Draft: 2013-2 WAS
Acquired: Draft
BA Organization Rank: 7(2014)  ⇒17(2015) ⇒ NA(2016)
BA Overall Rank: NA

[Scouting Report]
6フィート6インチ(195センチ)という長身から投げ下ろす最速99マイルの速球を持つが、腕力で投げているという感じで、速球のムーブメントは低評価。カーブ、チェンジアップ、カッターと変化球もいろいろ投げるがいずれも評価は高くない。投球フォームも安定せず、制球力は平均以下。

当初は先発投手として期待されたが、2014年シーズン途中にブルペンに転向。。将来もしメジャーに上がってくるとしてもブルペン投手という見方が大勢。

[Background]
2013年ドラフトで、オフにFAのRafael Sorianoと契約したために1順目指名権を失ったナショナルズが2順目全体68位で最初に指名した選手。あまりコンペティティブでない大学で15先発88回1/3を投げて75奪三振、5.40/1.53と平凡以下の数字しか残しておらず、しかもシニア(4年生)。BAの直前ランキングでは182位(5‐6順目相当)にランクされていた。ドラフト直後に、Rizzo GMは同じテキサンのJosh Beckettを比較対象として名を挙げ先発として育成する方針を明らかにしたが、大方の予想はブルペン投手。ということで、ドラフト直後には失望したコメントが目立った。

ところが、意外といっては失礼だが、素晴らしいプロデビュー。指名の翌日にスロット金額で契約してすぐにAuburt(SS)に合流すると、10試合に先発して42.1イニングで44奪三振、18四球、1.06/0.94と支配的なピッチングを見せ、シーズン終盤にはHagerstown(A)に昇格。そこでは少し打たれたものの、それでもシーズンを通じての数字は51 回2/3を投げて51奪三振。23四球はやや多いが、それでもかなり評価を上げた。

2014年はAのローテーション投手として開幕し、19試合に登板(18先発)させたもらったものの、結果は5.09/1.76と散々。7月下旬にブルペンに転向させられたが、以降の10試合でも5.94/1.62とやっぱりダメ。年齢的に簡単にクリアすべきステップで躓いたことでプロスペクトとしての期待感は一気に薄れてしまった。

年齢的にのんびりしていられないという判断もあったのでしょう。2015年の開幕はPotomac(A+)。案の定、通用せず。開幕から12試合にロングリリーフとして登板したが、うち9試合で失点(5.76/1.85)。いったんDL入りして7月末に復帰した後はショートリリーフとして使われたが、やはり12試合で4.95/1.75という成績。与四球率が前年より上昇しているなど内容も良くなかった。BAのランキングではチーム内トップ30からさえも姿を消す体たらく。

2016年も開幕はPotomac(A+)。6試合9回1/3を投げて被安打、与四球各11でDL入り。6月下旬にGCLに合流し、7月中旬からシーズン終了まで在籍したHagerstown(A)では11試合中9試合で無失点だったが、リーグ平均年齢を3歳以上上回ってなので当然と言えば当然。もう終わったに等しい選手だが、AFLに派遣されて登板9試合のうち7試合で無失点と最低限の結果を残した。

[Comment]
AFL後のルール5ドラフトで指名する球団がなかった事実が現時点での評価を物語っています。奇跡的な覚醒がなければ、ナショナルズでのキャリアはまもなく終わりそうです。(2017年1月)

年齢的にオーバースペックなはずのA+でブルペン投手として使われて全くダメでは話になりません。中途半端なイニングまたぎとかさせず、完全1イニング限定のブルペン投手として起用としてはどうでしょうか。それでだめならもう。。。(2015年12月)

どちらに転ぶかと注目された2014年は完全な失敗に終わってしまいました。既に24歳となり、ノンビリしている余裕はありません。このままBustで終わってしまうのか・・・。(2015年3月)

期待が低かった割にはよくやっているというのが率直な印象。最近のナショナルズは、Alex Meyer、Robbie Rayといった素材系の投手プロスペクトを比較的上手く育てている印象があるので、その流れに乗ってほしいですね。(2014年5月)

2017/01/05

Prospect Profile #25: Trea Turner

[2017年1月最終更新, 2015年8月オリジナル]

2017年、あけましておめでとうございます。本年最初のブログ更新は、Turnerが打線を引っ張り、今年こそポストシーズンを勝ち抜いてくれることを願って、こちらの記事の更新にしました。皆さま、本年もどうぞよろしくお願いします。(2017年1月)

このシリーズ全体25回は、2014年12月にトレードが決まったものの制度上2015年6月までパドレス傘下に留まるという奇妙な経験をし、そしてこの8月には早くもメジャーにたどり着いたTrea Turnerです。(2015年8月)


[Player Data]
Name: Trea Turner
Position: SS
Born: June 30, 1993
Birthplace: Boynton Beach, FL
School: North Carolina State University
Height: 6-1
Weight: 175
Bats: Right
Throws: Right
Draft: 2014-1(13) *Padres
Acquired: Trade(December 2014)
BA Organization Rank: 2(2015) →2(2016)
BA Overall Rank: 65(2015) →9(2016)

[Scouting Report]
何と言っても売りはスピード。盗塁数はもちろん、内野安打の多さも圧倒的。守備でも俊敏な動きも目を引くほど。この足を活かしたエネルギッシュなプレーでチームを引っ張る選手となることが期待される。

コンタクト中心のため長打力はそこまで期待できないが、将来的には10本塁打前後は打てると見込まれる。選球眼はそれなりに良く、.350程度の出塁率は期待できることからリードオフも十分勤まる。

守備の動きも素晴らしく、必ずしもロケットアームというわけではないが十分ショートとしてやっていける見込み。

(2017年1月 追記)
チーム事情から2016年シーズン後半はセンターを守った。急造らしい粗さも見られたが、守備範囲、肩とも及第点を与えられるものだった。オフにAdam Eatonをトレーで補強し、2017年シーズンにはショートに戻る見込み。

[Background]
高卒時にもパイレーツからドラフト20順目で指名されたが、このときは進学を選択。大学は名門ノースカロライナ州立大で、1年からレギュラーとして活躍し(1年のときはサード、2年以降はショート)、毎年3割を軽く超える打率とリーグトップクラスの盗塁数を記録。

2014年ドラフト1順目全体13位でパドレスから指名されるとすぐに契約し、Eugene(A-)に合流。必ずしも成績を残したわけではなかったものの、1か月足らずでFort Wayne(A)し、ここで46試合216打席に立って.369 /.447/.529と結果を残した。秋にはアリゾナ秋季リーグに派遣され、そこでも9試合で打率4割、加えて7盗塁と自慢の足も披露。

このように順調なプロ1年目を終えたTurnerであったが、2014年12月にパドレス、ナショナルズ、レイズの3球団の間で11人もの選手が動く大型トレードで、ナショナルズに移籍することが決まった。ただし、ルール上、ドラフト後の入団契約から丸1年が経過するまではトレードが認められないため、形式上はPTBNLと発表された。

オフの間に何らかのアレンジが組まれることもなく、パドレス傘下のSan Antonio(AA)の選手として迎えた2015年シーズン。微妙な立場ながら58試合254打席で.322/.385/.471という文句のつけようのない成績をしっかりと残し、リーグのオールスターにも選出。

そして、2015年6月14日、晴れて正式にナショナルズに移籍。

ナショナルズ傘下では、当初Harrisburg(AA)に合流したものの.359/.366/.513と結果を残し、わずか14試合でSyracuse(AAA)へ昇格。最初の5試合は18打席ノーヒットと一瞬苦しんだが、直後に13試合連続ヒットを記録。その後も順調に記録を残し、オールスター前座のFutures Gameに選出・出場。8月20日までの48試合205打席で.314/.353/.431、14盗塁を記録し、ドラフト指名からわずか1年2か月後の8月21日にメジャー昇格し、同日途中出場でデビューを果たした。当初はベンチを温めることが多く、なかなか初安打も出なかったが、9月に入ると、初安打、初本塁打を記録。シーズン後のプロスペクトランキングでは、組織内ではLucas Giolitoに次ぐ2位ながら、メジャー全体でトップ10前後(BAの全体9が最高)の高い評価を受けるに至った。

迎えた2016年シーズンの活躍は2016年のシーズンレビューで書いた(記事へのリンクはこちら)のでここでは割愛しますが、MLBを代表するスター選手になる可能性さえ感じさせてくれる素晴らしいシーズンとなりました。

[Comment]
期待に違わぬ、いや、期待を上回る内容でメジャーに定着しました。2017年は、他球団から研究されることで、いわゆる2年目のジンクスに陥る可能性もありますが、「足にスランプはない」のであまり心配はしていません。このままスター選手への道を歩んでくれることでしょう。(2017年1月)

まさかこの記事を書く前にメジャーデビューを果たすとは予想していませんでした。マイナーでの成績は十分。このオフにFAとなる予定のIan Desmondの後釜としてすんなりメジャーに定着することを期待しては期待し過ぎでしょうか。(2015年8月)

2016/12/31

2016 シーズンレビュー 6: 開幕前予想の結果

(なんとか間に合った)最後は、恒例の開幕前のシーズン予想の答え合わせです。ご笑納ください。

(青字が開幕前の予想。)


1. Papelbonが故障離脱し、Riveroがクローザーに
結局ナショナルズのクローザーとして開幕してしまったJohnathan Papelbon。しかし、被弾が多く、試合を壊すこともあり、登板するだけでブーイングの嵐。4月下旬に肩の痛みを発症してDL入り。そのままシーズン終了。当初はShawn KelleyとFelipe Riveroの2人が試されるが、次第にRiveraがクローザーの地位を確立する。Riveroは最終的に32セーブを記録。

△ 不安定なピッチングながらなんだかんだと7月下旬までPapelbonがクローザーを務め、チームトップの19セーブ。Mark Melanconのトレード獲得でようやく解雇。以降、Melanconが17セーブを記録。なお、Riveroはセットアッパーとして活躍し、Melanconとのトレードでパイレーツに移籍して、2チームで計26ホールドを記録。


2. Strasburgがノーヒッターを記録、サイ・ヤング賞受賞
Stephen Strasburg が、4月28日のフィリーズ戦で、17奪三振、与四球2のノーヒッターを達成。これを含め4完投勝利を飾るなどシーズン通じ圧倒的なピッチングを展開。20勝、250奪三振、防御率2.20という好成績でサイ・ヤング賞を受賞。

△ 投手レビューで書いた通り、7月下旬に一瞬だけサイ・ヤング賞候補と言われましたが、残念な形でシーズン終了。ノーヒッターもならず。なお、MLB全体でもノーヒッターは4月のJake Arrietaのみ。打高投低の気配なのでしょうか。


3. Scherzerが完全試合を達成
Max Scherzerが開幕戦白星を飾ると、4月だけで5勝するなど、前半戦はチームを引っ張るピッチング。オールスター空けにしばらく調子を落とすものの、9月に入ると再び調子を上げ、13日のメッツ戦では完全試合を達成。最終的には16勝、210奪三振、防御率3.00。メジャー初本塁打も記録する。ポストシーズンでもエースとしての活躍を見せる。

△ サイ・ヤング賞の記事、投手レビューも参照ください。開幕戦では勝ち負けが付かず(チームは延長戦勝利)、やや出遅れた感じで4月は2勝止まりでしたが、尻上がりに調子を上げて8、9月に各4勝を積み上げ、チーム最終戦でも勝利投手となってシーズン20勝を達成しました。20勝、34先発、228.1投球回数、284奪三振はいずれもリーグトップ。防御率も2.96と私の予想をかすかに下回る好成績を残し、見事にサイ・ヤング賞を受賞。NLDSでもエースとして第1戦と第5戦に先発しましたが、どちらもチームを勝たせることはできなかったので、これは来季の課題。ホームランはありませんでした。


4. Turnerが6月に昇格、新人王
Trea Turnerの昇格は6月7日。しばらくはなかなかヒットがでないものの、ベンチ・フロントは我慢してレギュラー起用。これに応え、7月に3割を超える打率、盗塁や内野安打、三塁打を量産。センセーションを巻き起こし、ナ・リーグ月間最優秀新人を受賞すると、以降は1番ショートで完全に定着。最終成績は、打率.324、6三塁打、5本塁打、45盗塁。ナ・リーグ新人王を受賞。

△ 最初の昇格は6月3日。ま、これは3日間だけで本格昇格は7月8日でした。あっさりとリードオフに定着し、最終的な打撃成績は、打率.342、8三塁打、13本塁打、33盗塁と期待を上回る成績。8月、9-10月にナ・リーグ月間最優秀新人を受賞。惜しくもリーグ新人王はCorey Seager(ドジャーズ)に持って行かれましたが、それでも十分な活躍でした。大きく予想と違う展開となったのはポジション。チーム事情から8月以降はセンターのレギュラーを務めました。


5. Giolitoが6月にメジャーデビュー
さらに、Lucas Giolitoも6月21日のドジャーズ戦でメジャーデビュー。開幕はAA。快投を続け、先発陣に故障が発生したこのタイミングで抜擢される。デビュー戦は5回2失点6奪三振で勝ち投手になる。その後はローテーション投手として投げるが、抑えたり打たれたり。投球回数制限のため8月下旬でシーズン終了。4勝3敗、防御率3.41の成績。

△ AAで開幕から好投し、DL入りしたStephen Strasburgに代わって6月28日のメッツ戦でメジャーデビュー(ここまでの予想は完璧でした)。デビュー戦は4回無失点の好投を続けながら雨のために降板。以降はメジャーでは打たれてばかりで、マイナーと行ったり来たりとなり、9月はブルペンに回りました。0勝1敗、6.75の不本意な結果。思えば、デビュー戦が白星に最も近かった。オフにトレード退団。


6. Ramosが大ブレイク
春先のレーシック手術で回復した視力の効果でWilson Ramosの打撃が大ブレイク。4月の打率はなんと.350、8本塁打を記録。開幕時は下位だった打順を次第に上げ、6月にはHarperのすぐ後ろを打つようになる。夏以降は疲れから調子を落とすが、それでも最後までレギュラーとして活躍。打率.290、24本塁打、100打点を記録。堂々たる成績で、MVP投票でも得票し、QOオファー対象としてFA市場に出る。

△ 野手レビューで書いた通り、大ブレイクのシーズンとなりました。シーズン終了直前の右膝負傷のため、QOは提示されることなくFAとして退団してしまいました(レイズと契約)。


7. オールスターにHarper、Strasburg、Scherzer、Rendon
Harperがファン投票での選出。前半戦にMVP級の活躍のRamosと、やはり好調の投手、StrasburgとScherzerが選ばれる。Strasburgは先発投手の栄誉。ファイナルボートの対象にAnthony Rendonが挙がるものの落選。

○ ファン投票でBryce Harper。それに加えてDaniel Murphy、Wilson Ramos、Stephen Strasburgが当初選出され、出場辞退したStrasburgに代わってMax Scherzerが選ばれました。Anthony Rendonの予想は外しましたが、代わりに2人も入ったので大満足です。


8. フラッグディールトレードでJohn Axfordを獲得
Papelbonの離脱後、弱点となっていたブルペンを補強するため、アスレティックスとの間でトレードを成立させ、John Axfordを獲得。ポストシーズンでもメインセットアッパーとして活躍。

○ ブルペンを補強するという方針の下、7月末にパイレーツからクローザーとしてMark Melanconを獲得。さらに、8月末にはブルペン左腕のMarc Rzepczynskiをアスレティックスから獲得。2人はポストシーズンでも活躍してくれました。


9. Harperが本塁打王、リーグMVP(2年連続)
開幕から打棒爆発のHarper。4月、6月、8月にそれぞれ10本塁打以上を打ち、リーグ月間MVP。最終的には53本塁打、110得点、100打点、341/.549/.739で満場一致の2年連続リーグMVPに輝く。打点でAnthony Rizzoに届かず、三冠王は逃す。ポストシーズンでも大活躍。

× 野手レビューでも書きましたが、4月は素晴らしくリーグ月間MVPを受賞しましたが、以降は惨憺たる結果。ポストシーズンでも貢献できず。


10. ワールドシリーズ制覇!
4月は貯金4の地区2位スタート。5月に入ると大きな連勝があり、早々にメッツから奪首。そのまま独走態勢に。レギュラーシーズンは、95勝67敗で地区優勝。ディビジョン・シリーズでドジャーズを、リーグ・チャンピオンシップではメッツを破って球団初のリーグ優勝(シリーズMVPは4本塁打11打点のHarper)。そして、ワールドシリーズでは 4勝3敗の接戦となるが、アストロズを倒す(シリーズMVPは先発に抑えに大車輪の活躍を見せたScherzer)。

【プレーオフ進出チーム予想】
(ナショナル・リーグ)
東:ナショナルズ
中:カブス
西:ドジャーズ
 ワイルドカード:①パイレーツ、②ジャイアンツ
(アメリカン・リーグ)
東:レッドソックス
中:タイガース
西:アストロズ
 ワイルドカード:①ブルージェイズ、②ロイヤルズ

△ レギュラーシーズン95勝67敗で地区優勝は完全正解!。ディビジョン・シリーズでドジャーズに当たるところまで正解。以降の結果は改めて書く必要はないでしょう。

【プレーオフ進出チーム予想】のうち、ナ・リーグはワイルドカード①がメッツだった以外の4チームが正解でした(ナショナルズがメッツをNLCSで破る予想になっていたのはなぜでしょうね 笑)。


以上です。皆様、よいお年をお迎えください。来年も当ブログをよろしくお願いします。

Go ! Nats !!

2016/12/30

2016 シーズンレビュー 5: 投手MVP: Max Scherzer

【先発】 

WLGSCGIPSOERAWHIPHR/9K/9K/BB
Max Scherzer207341228.12842.960.971.211.25.07
Tanner Roark1610330210.01722.831.170.77.42.36
Gio Gonzalez1111320177.11714.571.341.08.72.90
Stephen Strasburg154240147.21833.601.100.911.24.16
Joe Ross75190105.0933.431.310.88.03.21
A.J. Cole128038.1395.171.331.69.22.79
Reynaldo Lopez536044.0424.911.570.88.61.91
Lucas Giolito014021.1116.751.783.04.60.92
チーム投手MVPはナ・リーグのサイ・ヤング賞投手Max Scherzer。当然ですね。先発数、投球イニング、勝ち星、奪三振WHIP(つまり防御率を除くほぼすべてのスタッツ)でチーム先発陣トップですから。玉に瑕と言えば、被本塁打が少し多いくらいでしょうか。大型FA契約で入団して2年目で、しっかり結果を残しました。

そのScherzerを防御率で上回ったのがTanner Roark。2.83はナ・リーグ6位。2015年にはチームの都合に振り回されましたが、今季は、まず4月23日に1試合15奪三振というキレッキレの登板を見せると、その後も安定したシーズンを送り、ポストシーズンに至るまでローテーションを守り切りました。2014年に見せた先発適性は本物であったことを十二分に示し、来季も先発の柱として期待されます。

「山あり谷あり」という印象が残ったStephen Strasburg。FA前最終年として迎えた今季。開幕から好調だったこともあってこのままFA市場で出ることが濃厚と思われた矢先の5月、突如7年の契約延長に合意してくれました。その後も好調は続き、背中の痛みで6月のDL入り(その影響でオールスターも欠場)したものの復帰後も白星を重ね、7月15日を終えた時点でなんと13勝0敗。7月のリーグ月間MVPも受賞し、このままサイ・ヤング賞への道を突き進むかと思われました。が、8月に入って3連敗、その上、肘痛のため再びDL入り。マイナーでの調整登板だけで復帰してきましたが、9月7日の復帰戦、3回表のイニング途中で右腕を抑えながら途中降板し、そのままシーズン終了となりました。ひとまず2度目のTJ手術という事態には至らず、リハビリを続けていますが、来春、どういう状態でキャンプインしてくるか、心配でなりません。

もう1人、けがに泣かされたのがJoe Ross。昨季彗星のように現れ、そのまま今季もローテーション投手として開幕。4月に3連勝で地位を固めると、その後もローテーションで投げ続けましたが、7月に肩を痛めてDL入り。肩だけに心配しましたが、休養とマイナーでのリハビリ登板を続けて9月下旬に復帰。ポストシーズンでも投げましたが、まだ本調子ではなかった。こちらもキャンプでの状態が注目されます。

はっきり残念なシーズンだったのがGio Gonzalez。パパになって初めてのシーズンではりきっていたのか、開幕から5月半ばまでは好投していました。が、5月23日に3被弾で7失点と打ちこまれると、以降シーズン終了までの防御率は5.58という惨憺たるもの。NLDSでも第3戦で先発しましたが、5回裏を投げ切れずに終わりました。オプションが行使され来季もローテーションで投げることはほぼ確実ですが、奮起してもらいたいですね。

Strasburg、Rossが故障離脱したことにより回ってきた先発機会。最初に試されたのは、トッププロスペクトのLucas Giolito、そしてReynaldo Lopezでしたが、2人とも必ずしも期待に応えることはできず。結果的に9月はA.J. Coleが穴を埋めることになりました。3人については、それぞれProspect Profileの記事をご参照ください。(GioiltoLopezCole

【ブルペン】

SVHDGGFIPSOERAWHIPHR/9K/9K/BB
Blake Treinen122731767.0632.281.2240.78.52.03
Shawn Kelley713672658.0802.640.8971.412.47.27
Oliver Perez*01564740.0464.951.4500.910.42.30
Felipe Rivero*11647849.2534.531.1680.79.63.53
Matt Belisle0440646.0321.761.0870.46.34.57
Jonathan Papelbon191373035.0314.371.4570.88.02.21
Sammy Solis*09371041.0472.411.2680.210.32.24
Yusmeiro Petit11361662.0494.501.3231.77.13.27
Mark Melancon170302829.2271.820.8090.38.29.00
 (*は左投手)

7月末のトレードでMark Melanconを迎え、ようやくJonathan Papelbonを首にしました。遅い。ともかく、以降NLDSに至るまで、Melanconが実にいい仕事をしてくれましたが、そのMelanconがFAで退団(ジャイアンツに入団)してしまったため、ナショナルズの来季のクローザーは白紙状態です。

中継ぎ陣は皆それぞれによく頑張ってくれたと思います。前半戦だけならホールド数トップだったFelipe Rivero。将来のクローザー候補の左腕でしたがMelanconとのトレードでパイレーツに放出。73試合登板とシーズン通じて頑張ってくれたBlake Treinenがホールド数ではトップと大車輪の活躍。シーズン終盤はこのTreinenとShawn Kelleyがメインセットアッパーを務めました。

2016 シーズンレビュー 4: 野手MVP: Daniel Murphy


GPARHRRBIBBSOBAOBPSLGSB
Wilson Ramos1315235822803579.307.354.4960
Jose Lobaton3911410381218.232.319.3740
Ryan Zimmerman11546760154629104.218.272.3704
Clint Robinson104224165262038.235.305.3320
Daniel Murphy14258288251043557.347.390.5955
Anthony Rendon15664791208565117.270.348.45012
Danny Espinosa15760166247254174.209.306.3789
Bryce Harper147627842486108117.243.373.44121
Jayson Werth14360684216971139.244.335.4175
Trea Turner733245313401459.342.370.56733
Ben Revere103375442241834.217.260.30014
Michael Taylor76237287161477.231.278.37614
Stephen Drew70165248211631.266.339.5240
Chris Heisey83155189171344.216.290.4460

Daniel MurphyAnthony RendonDanny EspinosaBryce HarperJayson WerthWilson Ramosの6人。ファーストとセンター以外のポジションは開幕時の選手が故障や大きな不振なくレギュラーを守ったということですから悪くなかったのではないかと思います。

【捕手】
Wilson Ramosが開幕から絶好調。6月終了時点で打率.340、12本塁打の好成績で初のオールスターに選出を果たしました。夏場以降やや調子を落としながら、それでも最終成績は.307/.354/.496、22本塁打、80打点。まさに大ブレイクのシーズンとなりました。ところが、9月26日の守備で右膝に重傷を負ってシーズン終了。NLDSには出場さえできませんでした。オフにはFAとして市場へ。既にレイズと2年契約を結びましたが、あの故障さえなければもっといい契約を得られていたはずなので、実に惜しかったと言わざるを得ません。

控えはもっぱらJose Lobatonが務めましたが、この打撃成績は物足りません。9月に呼ばれて16試合に出場したPedro Severinoが攻守に高い評価を得ており、来季以降の活躍が期待されます。

【内野手】
ファーストはRyan Zimmermanが108試合に先発しましたが、打撃成績は自身キャリアワースト。故障の影響もあるのかなあ。長年のナショナルズファンとしてはやはりZimに活躍してほしい。低迷する姿は寂しい限りです。Zimmermanの離脱中はClint Robinsonがファーストに入ることが多かったのですが、打撃成績は今一つ。特に長打力の低下はRobinsonの価値を大きく下げてしまっています。

セカンドは、オフにFA入団したDaniel Murphyが115試合に先発出場。開幕から打撃好調で、(メッツに在籍してた)昨シーズン後半からポストシーズンでの活躍がまぐれでないことを示しただけでなく、6月前半まで4割前後の打率を維持し、5月と7月にはナ・リーグの月間MVPも受賞するなど、すっかりMLBを代表する打者となりました。もちろんオールスターにも出場。最終的な打率は.347となり、首位打者は惜しくもロッキーズのDJ LeMahieuにさらわれましたが、リーグ2位。シーズンが進むにつれて長打力も発揮し、キャリアハイの25本塁打。47本の二塁打を積み重ねたこともあり、長打率.595はなんとナ・リーグトップでした。シーズン終盤に足の付け根を痛め、先発出場できませんでしたが、地区優勝はほぼ手中にしてのこと。ポストシーズンでは、全5試合に出場して、.438/.545/.438としっかり活躍してくれました。シーズン終了後のリーグMVP投票でもKris Bryantに次ぐ2位シルバースラッガー賞も受賞。大成功のFA契約でした。

サードはシーズンを通じてAnthony Rendonがしっかり務めました。攻守とも全く文句ありません。欲を言えば霧はありません。来季も健康にしっかり、お願いします。それだけです。

ショートはDanny Espinosaが152試合に出場。Ian Desmondの退団でようやく巡ってきたショートでの出場機会をぎりぎりで何とか手放さなかったという感じですが、打撃成績では惨憺たるもので、先日エンゼルスにトレードされていきました。詳細はトレード時の記事をご覧ください。

【外野手】
前年のナ・リーグMVPとして迎えたBryce Harperの2016年シーズン。4月は、長打率.714、9本塁打、24打点の大活躍でリーグ月間MVPを受賞。このまま黄金期に突入かと思われましたが、5月5-8日のカブスとの4連戦で19打席で13四球(うち4敬遠)と徹底的に敬遠されてからおかしくなりました。長打が出なくなり、それまでの27試合で10本打っていた本塁打が以降は116試合で14本と1/3以下のペースに落ち込みました。スラッシュラインも、以降は.238/.358/.395という(Harperでなくても)ひどいの数字。カブスを107年ぶりのワールドシリーズ制覇に導くことになるJoe Maddon監督に完全にしてやられました。なお、ポストシーズンでも5試合24打席で.235/.458/.294、本塁打なし、1打点と活躍できませんでした。

レフトのJayson Werthは、7年契約の6年目でまさかの復活を遂げました。前年の低迷でもう完全に不良債権かと思っていましたが、まさかの131試合に先発出場。決して主軸を打てる打撃成績ではありませんが、6月に2度のサヨナラ打を打ったり、NLDSでも第3戦でKenley Jansenからホームランを打ったりと、印象的な活躍をしてくれています。不良債権間違いなしと言われた、7年契約もいよいよ最終年。38歳。おそらくそのまま引退でしょう。有終の美を期待しています。

今シーズンの最大のポイントとなったポジションが、センターでした。先日のチーム新人王の記事で書いた通りですが、期待されたBen RevereMichael Taylorが全くだめで、Trea Turnerの出場機会として活用されることになりました。オフに入ると、RevereをノンテンダーFAにした後、Adam Eatonをトレードで獲得。Turnerは(Espinosaのトレードで空いた)ショートへコンバート、Taylorは完全な控えとなります。