2019/02/09

Prospect Profile #19: Erick Fedde

[2019年2月最終更新, 2017年3月更新, 2015年12月更新, 2014年8月オリジナル]

全体19回は、2014年ドラフト全体1順目入団のErick Fedde投手です。

[Player Data]
Name: Erick Fedde
photo by Glenn Gaston, Special to The Citizen
Position: RHP
Born: February 25, 1993
Birthplace: Las Vegas, NV
School: University of Nevada Las Vegas (UNLV)
Height: 6-4
Weight: 180
Bats: Right
Throws: Right
Draft: 2014-1(18)
Acquired: Draft
BA Organization Rank: 5(2015)4(2016)  ⇒2(2017) ⇒ 3(2018)
BA Overall Rank: 90(2015) ⇒82(2016) ⇒52(2017) 

[Scouting Report]
素材としてはローテーション2,3番手になれる投手。スリークォーター気味のフォームから投げる速球は90マイル台前半だが、腕が長く、今後さらに速くなる可能性は十分。変化球ではスライダーが有効な武器となっている。もう1つの変化球であるチェンジアップはまだまだ。制球は悪くない。故障前から野球選手としては細身の体格への懸念が示されており、TJからの復活に向けて徐々に投球イニングを増やしていくことになるが、その前提としてしっかり体を作ることが再優先課題。(2015年12月)

最速97マイルを記録し、常時90マイル台前半で沈む動きを持つ速球を主体に、スライダーで空振りを取るピッチングスタイル。2016年にはチェンジアップも武器として使えるレベルになった。コントロールも悪くない。先発上位で投げる力を持つ。(2017年3月)

[Background]
ネバダ州出身で、高校時代はなんとBryce Harperのチームメイト。ただし、当時はむしろサッカー選手として名を馳せており(ネバダ州選抜チームメンバー)、2011年ドラフトではパドレスに24順目で指名されたが入団せずに進学。

大学では、1年、2年と評価を徐々に上げ、3年となった2014年は11試合に先発して76.2回を投げ、防御率1.72、82奪三振と快投。Mountain West カンファレンスの最優秀投手賞を受賞。 2014年ドラフトに向けて、トップ5での指名を予想する識者が現れるほど評価を上昇させていた。しかし、シーズン途中で右ヒジの痛みを訴えて登板を回避し、ドラフトの2日前というタイミングでTJ手術に踏み切った。ナショナルズが全体18位でドラフトしたが当然ながら2014年は全休。

フロリダでのリハビリを経て、2015年6月21日にAuburn(SS)でプロデビュー。SSでは8試合に登板、計35イニングを投げて2.57/1.31、36奪三振という好成績を残し、8月中旬にHagerstown(A)に昇格。Aでの初登板では5回途中6失点と打ち込まれたものの、以降は大きく崩れることはなく、最終戦は5回2安打無失点7奪三振の好投で締めくくった。2015年は計64イニング。

TJ手術明けかつフルシーズン1年目となった2016年はPotomac(A+)で開幕。当初は打ち込まれ(7試合終了時点での防御率は6.62)心配させたが、5月23日、28日にいずれも無失点の好投。5月下旬にわき腹を痛めて短期間DL入りしたが、復帰した後の8試合で自責点3(防御率0.63)とA+クラスの打者を圧倒し、8月にHarrisburg(AA)に昇格。AAで5試合に先発し、防御率3.99とまずまずの結果を残してシーズンを終えた。2チームで計23試合に先発し、121イニング。前年からの増加は57イニングで故障リスク上昇の1つの基準とされる60イニング増をわずかに下回った。これ以上望めない結果。オフにLucas GiolitoとReynaldo Lopezがトレードで放出されたこともあり、組織内ナンバーワン投手プロスペクトとなった。

2017年には、NRIとして初めてのスプリングトレーニングに参加。Harrisburg(AA)での開幕後も好投していたが、メジャー昇格を見据えブルペン投手としての練習を開始したあたりで調子を崩し、7月30日のメジャーデビューから8月にかけての3度の先発でいずれも4失点以上。特に終盤は球速90マイルを超えるのがやっとという状況でむしろ評価・期待を下げることになってしまった。

2018年もチャンスをもらいながら・・・という残念なシーズンとなった。先発6,7番手としてSyracuse(AAA)で開幕。5月に1度スポットスタートを経験した後、先発陣に故障者が重なった6月にローテーション入り。6月29日には5回5失点ながらメジャー初白星も記録するなど、ぎりぎり合格点というピッチングを続けていたが、7月4日の試合で肩痛を発症して60日DL入り。なんとか9月に復帰したものの4、5回になると疲れが見えるという感じで、評価を上げることはできなかった。通算投球回数をクリアし、ルーキーステータスを卒業した。

[Comment]
2017年、2018年となんとももったいないシーズンを送ることとなりました。2017年シーズン途中で球団が妙な色気を出さずにあくまで先発として育成し続けていたら、とは思いますが、言っても仕方ありません。ルーキーではなくなったとはいえ、まだ26歳。ローテーションを支える投手に育つ可能性はまだまだあります。期待しています。(2019年2月)

健康面でも成績でも期待以上の2016年シーズンを過ごし、組織内ナンバーワン投手プロスペクトに上り詰めました。2017年の開幕は再びAAが濃厚ですが、しっかりと投げ、おそらくは今年中に来るはずのメジャーデビューのチャンスをガッチリつかんでくれることを期待しています。(2017年3月)

TJ手術からの復帰はまずは順調と言っていいでしょう。大卒のためあまりのんびりもしていられませんが、かと言って無理しては元も子もありません。来季もじっくり作り上げていってくれればいいです。目標は、A+あるいはAAとステップアップしながら、投球回数を100イニングまで積み上げることかな。(2015年12月)

ドラフト前の時点では個人的にはそこまで買っておらず、せいぜいナショナルズの指名順位くらいかと見ていたので、指名時にもそこまで興奮はしませんでした。まあ、指名した以上はしっかり応援していきますが、それもこれも来年のドラフトよりも先の話・・・。(2014年8月)

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