2019/02/27

2018-19 Bryce Harper Watch

3月2日 
ついに決着しました。Harperの移籍先は、フィリーズ。

13年 3億3000万ドル。

Giancarlo Stantonがマーリンズと結んだ3億2500万ドルを上回るMLB史上最高額。ただ、年平均額にすると2500万ドルちょっとで、先日ロッキーズと契約延長したNoran Arrenadoの3250万ドルはおろか、パドレスと契約したManny Machadoの3000万ドルにすら及びませんでした。インセンティブやオプトアウト条項もないので、これ以上の増額はありません。これはこれで十分に大型契約ですが、おそらくHarper陣営が思ったほどの契約を得られなかった中、「総額」で面目を保ったというところではないかと推測します。

それよりも13年契約には驚きました。現在26歳のHarper、契約を終える頃には39歳となります。ノートレード条項も含まれており、フィリーズでキャリアを全うする覚悟と思われます。既に、今後はFA選手のリクルートにも乗り出すという意向が報じられているなど、フランチャイズを背負って立つ覚悟を示しています。2010年オフにフィリーズからFAとなったJayson Werthがナショナルズに加入したときとダブります。両球団の置かれている状況もちょうど反対ですし。

13年といえば、ナショナルズに在籍した7年のおよそ2倍。今後どんなキャリアを送っていくことになるかは分かりませんが、もし殿堂入りすることになれば、フィリーズの帽子を被ってになるんでしょうね。今はまだ愛着があり、応援したい気持ちもありますが、いずれは応援できなくなっていくんだろうなと思うと、さみしい気持ちになります。せめてフィリーズのファンから愛されるといいなと思いますが(フィリーズのファンだけに分かりませんね)。

ともかく、これでナショナルズもナショナルズファンも前を向ける状況になりました。特に外野陣。Juan Sotoに続いて、Victor RoblesにもHarperの抜けた穴を感じさせてくれないような大ブレークを期待しています。

2月27日
ここにきてドジャーズが再び浮上してきました。球団幹部に加えてDave Roberts監督までもがラスベガスにHarperを訪れたそうです。Harperの地元ラスベガスに近い西海岸の大都市の伝統ある球団。資金力も問題ありません。フィリーズも引き続きプッシュッしていて3億ドルを超えるオファーを提示しているとも報じられていますが、他にもジャイアンツ、パドレスも噂に上がっています。

Harperの決断は今週中(~3月2日?)と報じられていますが、はてさて。

2月24日
フィリーズのオーナーがラスベガスに乗り込んで直接対話しているとの報。ナショナルズのMark Lernerオーナーが、Harperの獲得はないだろうと再び発言。ホワイトソックスも撤退を明言。

大型補強を宣言してオフに入ったフィリーズとしては、Machadoを得られなかった以上、Harperの獲得は必須となっていますので、時間の問題と見られています。それなのになかなか決まらないというのはどういうことなんでしょうか。

2月21日
意外でしたが、Manny Machadoが先に決まりました。相手はMachadoが希望していた東海岸のチームではなくパドレスとなりましたが、10年3億ドルという超高額契約。正直なところMachadoがこんな契約を得られるとは思ってもみませんでした。

さて、これでいよいよHarperの周りも騒がしくなってきました。当然Machadoの契約内容が1つの基準になり、ここ数日、3億ドルを上回る(複数の?)契約を蹴ったという噂もあります(Borasが流している疑いもありますが)。こういう状況の元、フィリーズが最有力で、ジャイアンツも真剣にオファーしているようで、ホワイトソックスとナショナルズは撤退したと見られています。さてさて。

2月17日
スプリングトレーニングが始まってしまいました。Harperについて、フィリーズとの交渉が「三塁を回った」との噂が流れてきました。もっとも、流したのがあのJim Bowdenなのでかなり信ぴょう性は低いと思われます(現にMLB Traderumorでさえ相手にしていません)。Bowdenによれば一両日中にもということらしいので、一応注目しておきます。

2月7日
スーパーボウルも終わり、スプリングトレーニングが始まるまで10日ほどとなりました。が、まだ決まりません。6日にはジャイアンツの首脳陣がラスベガスを訪れたと報じられましたが、大きな動きはないまま。さすがにそろそろScott Borasの戦略を疑いたくなってきました。

2月2日
ここにきてパドレスが参戦。31日に首脳陣がラスベガスを訪問し、Harperと面会したようです。2月になりましたが、依然として動きは遅々としたもの。これ以上遅くなると選手としてのパフォーマンスにも影響が出そうです。もうフィリーズでもいいから、一日も早く決まってくれることを願っています。

1月27日
ドジャーズはA.J. Pollockと5年の大型契約を結んだため、Harper獲得の候補からは消えました。ホワイトソックスも関心を失っているようで、現時点ではフィリーズとナショナルズくらいしか名前が挙がっていません。だんだん心配になってきました。

1月14日
12日の土曜日にフィリーズ首脳陣がラスベガスを訪問し、Harperと直接交渉。現時点では最有力と報じられています。ただ、依然としてナショナルズの3億ドルを超えるオファーを提示してはいないようです。また、ドジャーズもYasiel PuigとMatt Kempの2人のベテラン外野手をトレード放出しており、まだまだ可能性は残されているのではないかと見ています。ホワイトソックスはむしろManny Machadoに照準を絞っているように報じられています。いよいよ熱を帯びてきました。

1月4日
年末にかけて静かでしたが、年が明けるといろいろと情報が出てきました。フィリーズとホワイトソックスは10年契約を提示したとも伝えられており、特にフィリーズは来週あたりにラスベガスに首脳陣が乗り込んで直接交渉するそうです。ただ、ナショナルズもTed Lernerオーナーが12月22日にHarperと会ったということで、まだ可能性は残されているようです。

12月16日
ウィンターミーティングが終わりました。当然ラスベガス入りしていたScott Borasが毎日記者ブリーフィングをし、いろいろ報道されていましたが、大きな進展はないまま。Harper本人はついにメディアの前に姿を現すこともありませんでした。

話はいろいろと出ていましたが、報道をまとめると以下の通りです。

・複数球団(判明しているのは、ドジャーズ、フィリーズ、ホワイトソックス)と面会。
・ある球団は(GMなど球団幹部にも秘密裡に)オーナーが単独で面会。
・ナショナルズとは面会なし。ただ、Rizzo GM、Borasとも、引き続き交渉中で再契約の可能性はなくなっていないことを明言。
・ドジャーズが外野陣のトレード放出を画策中。Harper獲得に向けた地ならしとの噂。
・Andrew McCutchenとの契約は、フィリーズのHarperへの関心に影響していない模様。
・ホワイトソックスが条件面を含めて親権に関心を示している。
・ヤンキースは関心がないとGMが改めて明言。

12月9日 
全く音沙汰がないまま日が過ぎていましたが、ここに来て意外な方向からの動きがありました。12月7日に地元ラジオ局のインタビューで、Mark LernerオーナーがHarperと再契約できるとは思っていないという趣旨の発言(I really don’t expect him to come back at this point. I think they’ve decided to move on.)をし、大きく報じられています。ナショナルズが諦めたかのように報じられていますが、そこまではっきり言っているわけではありません。何も接触していないとは考えられませんので、そういった中で何らかの意図を持って発言したものと思われます。

9日から始まるWinter Meetingではいろいろ動きがありそうです。

11月13日
12日、QOを拒否しました。当然。

ヤンキースの線は消えていないという報道がでています。Boras陣営からの要請を受けた記事ではないかとのうがった見方もあながち的外れではないかもしれません。

11月11日
先日のワシントンポストの記事もそうでしたが、なぜか昨シーズン中のHarperをめぐる話がいろいろと暴露されています。誰がどういう意図を持ってリークしているのか気になりますね。

まず、7日付でLAタイムズが、ドジャーズが7月末と8月末(ウェイバーでクレームして)の2度にわたり、HarperとYasiel Puigを中心にしたトレードを提示したもののナショナルズの上層部が拒否したと報じました。Puigのパフォーマンスに2019年まで契約が残っていることを加味するとフェアな提案とも言えますが、Puigには素行面で疑問があり、拒否は正解だったと思います。

続いて、Ken Rosenthal記者(リンク先はSIの二次記事)が、アストロズがHarperのトレードを提示していたと報じました。対価は、J.B. Bukauskas(2017年ドラフト1順目の右腕投手)、Garrett Stubbs(今季はAAAで3割以上を打った25歳の捕手)とあと1人というパッケージだったそうです。なかなかに魅力的。

いずれもHarperのFA退団によって得られるドラフト指名権(もう4順目で確定みたいですね)よりは大きな対価となったはずですが、ナショナルズは拒否。Harperとの再契約を本気で考えている(少なくとも夏の時点では考えていた)証拠でしょう。

11月7日 
9月末にナショナルズが「aggressive offer」を提示したがHarperが拒否したと、ワシントンポストが報じました。詳細は明らかにされていませんが、総額4億ドルには届かないものの史上最高額、オプトアウト条項なしと言われています。

そのタイミングでHarperが受けないことは分かっていたはずですが、ナショナルズ側に再契約の意欲があると、Rizzo GMがHarperと日常的に顔を合わせている間(シーズン中)に示す意図があったと思われます。本気度は伝わったはず。

11月6日 
ヤンキースは投手と内野手(Manny Machado?)を最優先にし、Harperへの関心は失っているという噂が回っています(ヤンキースのことですから分かりませんが)。一方で、資金力のあるホワイトソックス、カージナルスも現実的な可能性とともに関心を持っているそうです。5日から各球団のGMが集まるミーティングが開催されていますが、まだここでは動きはないはずです。

11月3日
ナショナルズからQO(来季1年1790万ドル)の提示がありました。受けるかどうかの期限は10日後に設定されていますが、Harperが受ける理由がありませんので、ただの手続き。

これでもし仮にHarperが他球団と契約することになった場合には、ナショナルズに来年のドラフトでの補償指名権が発生しますが、ぜいたく税対象となっているナショナルズなので、得られる指名権は3順目か4順目(このオフ次第)という低いものとなります。

11月1日
10月31日、ヤンキースがBrett Gardnerとの1年契約に合意。ヤンキース一筋で11年、35歳のベテラン外野手。ずいぶん力は落ちていますが控えとしてのベンチ入りは保証されます。既にかなり込みあっているヤンキースの外野陣にもう一枚ピースがはまったことでHarperへの関心にも影響がありそうです。

10月29日
ワールドシリーズが終了した翌日、公式にFAとなりました。最初の3日間はナショナルズだけが独占交渉権を持つことになりますが、この間に契約が成立することは極めて希なので、期待はしていません。

現時点でHarperに関心を持っていて、かつ資金力があると噂されているチームは、ヤンキース、カブス、ドジャーズ、フィリーズ、ジャイアンツ、そしてもちろんナショナルズ。Giancarlo Stantonの13年、総額3億2500万ドルの記録にどこまで迫るかも含め、注目していきましょう。

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