2017/07/31

7/30 (game 2) 5回(だけ)の集中打で逆転勝利

W3-1 Rockies (Season 62-41)
Jackson(W2-1) 7.0IP 1ER 4H 2BB 6K
Doolittle(SV3) 1.0IP 0ER K
Lind 1/3 HR(9) R 2RBI
Goodwin 1/3 HR(11) R RBI

ナショナルズに加入後、初戦で好投し、2戦目で打ち込まれていたEdwin Jacksonの3戦目。ダブルヘッダー1試合目で10得点を奪った強力ロッキーズ打線を相手に素晴らしいピッチングを展開。序盤はランナーを背負いながらも要所でギアを上げるピッチングで4回まで無失点。唯一のミスは5回2死走者なしから相手投手のJon Grayを歩かせてしまい、直後の連打で1失点したことでしたが、リードを奪った後の6回、7回は積極的に打者を攻めて三者凡退。流れを完全にナショナルズのものとしました。

ただ、打線が元気なく、Jon Grayの前に4回までノーヒット。実は6回以降もノーヒットに抑えられてしまったので、ヒットが出たのは5回裏だけだったのですが、そのイニングに全4安打を集中。先頭のAnthony Rendonが初ヒットのシングルで出塁し、続くAdam Lindが値千金の逆転2ラン。さらに1死後にはBrian Goodwinのソロホームラン。見事な集中攻撃でした。

Jacksonの後は、8回をRyan Madson、9回をSean Doolittleがいずれも三者凡退であっさりゲームセット(Doolittleにとっては初めての三者凡退)。ブルペンがしっかりしていると安心ですね。

ポストシーズンでもあたる可能性のあるロッキーズにスウィープはされずに済んだことの意味は小さくないと思います。レギュラーシーズンでの対戦も4勝3敗と勝ち越して終了です。

MVP: Adam Lind

7/30 (game 1) Feddeほろ苦デビュー

L6-10 Rockies (Season 61-41)
Fedde(L0-1) 4.0IP 5ER(7R) 10H 2BB 3K
Zimmerman 3/4 2HR(23,24) BB 2R 4RBI
Difo 3/5 HR(4) 2R RBI
Goodwin 2/5 double 2R
Rendon 2/5 RBI

Erick Feddeのメジャー初デビューはほろ苦いものとなりました。二種類の速球を主体にスライダー、チェンジアップを交え、自分のピッチングができていました。最初の9人の打者全員にストライクから入るなど制球も悪くなく、四球は2つだけ。ただ、打たれました。課題は、決め球でしょう。追い込まれてからでも打者はバットに当てるのを苦にしていない印象を受けました。マイナーでは決め球として有効だったスライダーを見極められては苦しい。内容が悪くなかったにもかかわらず、結果が出なかっただけに本人はショックを受けているのではないかと心配です。

Ryan Zimmermanが2本のホームランを打つなどして打線も援護しましたが、序盤で大量リードを奪われ、中盤以降もブルペン(追いかけゲーム要員)がこつこつ失点して、流れはロッキーズに行ったまま。最終回に1点を返し、なお1死満塁と攻めはしましたが、最後はHowie Kendrickが併殺打を打ってゲームセット。ふむ。

7/29 猛打爆発の次の試合にありがち

L2-4 Rockies (Season 61-40)
Roark(L8-7) 5.0IP 4ER 5H 4BB 8K
Difo 1/4 2RBI

前の試合で記録的な爆発を見せたナショナルズ打線。雨で1日空いたこの日は、ロッキーズ先発、ルーキーのGerman Marquezの前に打線がほとんど完全に沈黙してしまいました。5回までパーフェクト。6回1死からMatt Wietersが初安打を打つと、代打Howie Kendrickがナショナルズ移籍後初打席でレフトへ二塁打を放ち2,3塁。2死となった後、Wilmer Difoがレフト線にポトリと落とす2点タイムリーを打ちました。ナショナルズの攻撃は本当にこれだけ。7回以降はまた1人のランナーも出すことができませんでした。確かに100マイル近い速球でぐんぐん押してくるMarquezの投球は見事でしたが、もうちょっと工夫があってもいいのではと思います。

先発のTanner Roarkは2回にTrevor Storyに2ランを被弾。5回にも連打でさらに2失点。それなりにボールの切れはあったように見えますが、2ストライクからの決め球に苦しみ球数がどんどん増えてしまう(5イニングで109球)という今シーズンの悪い日の投球内容でした。立ち直ったかと思ったのですが・・・。ふむ。

2017/07/29

Howie Kendrickをトレード獲得(McKenzie Millsを放出)

7月末のトレード期限に向けて各チームが補強を進める中、ナショナルズは先にSean DoolittleとRyan Madsonを獲得し、ブルペンを補強しました。その後も、さらにブルペン投手に関心を示している、Stephen StrasburgのDL入りにともない先発投手(Sonny Grayなど)の獲得を交渉している、といったレポートが流れていましたが、雨で試合が中止になった28日に明らかになったのは、ベテラン野手のHowie Kendrickのトレード獲得でした。

Howie Kendrick (2017 Season for PHI)
39G 156PA 2HR 16RBI 11BB 30K .340/.397/.454 8SB


エンゼルスの二塁手だった印象の強い、メジャー12年目、33歳のベテラン・ユーティリティ・プレーヤー。2014年まで9シーズンに渡ってエンゼルスでプレー。2014年オフにトレードでドジャーズへ。さらに昨秋、再びトレードでフィリーズに移籍。今季は、4月~5月にかけて1カ月ちょっとの間DL入りしていましたが、出場しさえすれば上記の通り好成績を残しています。ナショナルズでは基本的にベンチプレーヤーとなる見込みですが、ベテランらしい貢献を期待しています。レフトも最低限守れるというのは、極めて手薄な今の状態からすると大変貴重な存在です。

なお、契約は今季限り。オフにFAとなります。

さて、このトレード、対価として放出することになった選手のほうが重大です。McKenzie Mills。わずか3カ月のKendrickのレンタルのためにはもったいない、という印象がどうしてもぬぐえません。開幕前のBAなどのランキングに名前はありませんでしたが、My Top 10 Prospectsに選んでいた1人であり、今シーズン最も印象的な活躍をして評価を上げていた選手でした(スタッツを含め今シーズンの戦いぶりについては、直近7月のプロスペクト・レポートをご覧ください)。個人的な掘り出し物選手だっただけに、ここで手放すのは惜しくてなりません。まあ、今後の活躍を期待して送り出しましょう。

7/27 4者連続!を含む8本塁打

W15-2 Brewers (Season 61-39)
Scherzer(W12-5) 6.0IP 1ER 3H 3BB 9K
Goodwin 3/5 2double HR(10) BB 2R 2RBI
Difo 2/5 HR(3) 2R RBI
Harper 3/5 double 2HR(26,27) 3R 4RBI
Zimmerman 2/5 HR(21,22) 2R 3RBI
Rendon 2/4 double HR(21) BB 2R RBI
Lobaton 2/5 double HR(4) R 3RBI

今シーズンのナショナルズの打のチームです。ボールが変わった変わってないという論争があるほど(おそらく、変わったんでしょう)、MLB全体を通じてホームラン数は増加し打高投低が顕著になっていますが、それにしても今季のナショナルズはよく打っています。

そんなナショナルズ打線が、これまでMLB史上たった7度しか達成されてなかった大記録を達成しました。

既にBryce Harperの2ランで先制し、2-0で迎えた3回裏。この回先頭のMax Scherzerが四球で出塁すると、まずは1番のBrian Goodwinがライトスタンドに2ケタ到達の10号2ランを放り込みました(1本目)。続くは2番のWilmer Difo。右中間スタンドの二階席に届こうかという完ぺきな打球(2本目)。お次は3番Harper。低めの変化球をややこすったような感じでしたが、打球はどんどん伸びて左中間スタンドに届いてしまいました。自身この日2本目(3本目)。そして、4番Ryan Zimmermanが初球の真ん中に入ってきた球を叩くと、弾丸ライナーがそのままレフトのブルペンに突き刺さりました(4本目)。4者連続ホームラン。直近では2010年9月にレッズが達成していますが、MLB史上8度目となるタイ記録。

続く5番のDaniel Murphyがセンターフライに倒れてブーイングが起きた(笑)のもつかの間、6番のAnthony Rendonが放った強烈な打球はこの回5本目となるレフトブルペンをはるかに超えていく特大の一発となりました。さらに4回裏にも、Zimmermanがやはりこの日2本目の2ラン、Jose Lobatonにまで2ランが出て、この回を終えて15-1。都合8本塁打の大花火大会となりました。

先発のMax Scherzerにとってはあまりにも楽過ぎる展開で、悠々と12勝目。この打線があれば、投手陣は楽でしょうね。ブルペンさえしっかりしていれば、死角なしです。

MVP: Bryce Harper

2017/07/27

プロスペクト・レポート(2017年7月)

前回のレポート(Luzardo, Davis, Garciaはこちら)から1か月あまり。Andrew Stevensonがメジャーデビューしたり、Jesus Luzardoがトレードされたり、なんやかやと動きがありました。アップデートと、開幕時にPTBNLとしていた5人目の投手を登録しておきます。(成績は特記しない限り7月26日終了時)

Andrew Stevenson, OF
3G 3PA 0BB 1K .000/.000/.000 0SB (MLB)
73G 306PA 2HR 24RBI 18BB 67K .246/.293/.319 9SB (AAA)
20G 91PA 0HR 12RBI 11BB 19K .350/.429/.438 1SB (AA)
前回レポート時に「当たり始めた」と書いた後も引き続き好調を維持し、負傷欠場したBrandon Snyderの代役という形でしたがAAAのオールスターに選出されました。そして7月23日、相次ぐ外野手のDL入りにより止む無くという感じではありましたが、遂にメジャー初昇格・デビューを果たしました。ここでもやはり適用に時間がかかるのかもしれませんが、出場機会を与えられれば意外とすんなり定着したりして・・・。

Victor Robles, OF 
3G 14PA 0HR 1RBI 1K 0BB .231/.286/.385 0SB (AA) 
77G 338PA 7HR 33RBI 25BB 62K .289/.377/.495 16SB (A+)
A+のオールスターに加え、MLBのオールスターの前座で開催されたFutures Gameにもナショナルズからのただ1人の代表として参加。7月24日、Harrisburg(AA)に昇格し、やはり1番センターで出場を続けています。一方で、Stephen StrasburgのDL入り(とりあえずErick Feddeが先発しますが)に伴い、先発投手の補強を探っておいるナショナルズ。当然ながらトレードの交換相手として要求されている模様。いやいや、ダメ、絶対(Bryce Harperとの長期契約が電撃的に決まるなら別ですが)。

Carter Kieboom, SS
29G 123PA 6HR 20RBI 10BB 25K .333./398/.586 2SB (A)
引き続きDLに入ったままで、復帰に向けた見込みなども聞こえてきません。

Juan Soto, OF
23G 96PA 3HR 14RBI 10BB 8K .360/.427/.523 1SB (A)
5G 13PA 0HR 0RBI 0BB 1K .077/.077/.077 (Rk)
7月3日にGCLでリハビリ出場を開始し、待ってました!という気分で見守っていましたが、わずか5試合出場したところでまた姿を消してしまいました。心配していたところ、7月26日になってHamate Boneの骨折が判明。まあ、Hamate Boneだけなら約1か月の離脱ですから、何とか今シーズン中には復帰できるかもしれません。が、それでも実働はわずか1か月。実質的に失われたシーズンとなることが確定してしまいました。

Drew Ward, 3B
87G 348PA 7H 41RBI 38BB 99K .227/.313/.348
約2週間のDLの後、6月18日に復帰してからはAAでレギュラー出場を続けていますが、復帰後の34試合の成績は.185/.271/.261と惨憺たるもの・・・。まだ22歳。これからこれから。

Luis Garcia, SS/2B
21G 92PA 1HR 8RBI 5BB 13K .224/.264/.271 2SB
Gulf Coast League(Rk)の開幕とともにプロデビュー。セカンドかショートを守りつつ、1番を打っています。あまり打てていませんが、とにかくまだ 17歳。練習あるのみ。少しでも上向きな感じでシーズンを終えられるように願っています。

Tyler Watson, LHP
18G 93.0IP 98K 24BB  4.25/1.25 (A)
7月13日の登板で2回7失点(自責点6)と打ち込まれるなど、この1か月間の6試合は防御率6.60という成績に終わりました。ただし、31奪三振に対して、四球はわずかに4つ。内容は必ずしも最悪という感じではありません。このまま最後までしっかりとイニングと経験を積み重ねていけば、結果も付いてくるはずです。

McKenzie Mills, LHP
18G(12W) 104.2IP 118K 22B 3.01/0.95 (A)
こちらも7月17日の登板で5回途中6失点という日がありましたが、この1か月の防御率は3.65と、Watsonほどは乱れませんでした。7月3日と10日には2試合続けて二けた10奪三振を奪うなど、37イニングで46個の三振を奪っており、内容はいい感じを維持しています。なお、12勝はSouth Atlantic Leagueの単独トップ、118奪三振もトップタイとなっています。

Weston Davis, RHP
4G 16.2IP 8K 4BB 9.72/1.74 (A)
2G 9.0IP 8K 0BB 0.00/0.56 (SS)
開幕直後から長くDL入りしていましたが、6月末にリハビリ登板を開始し、遂に7月14日に先発投手としてHagerstown(A)に戻ってきました。21日の試合では2回途中5失点と打ち込まれましたが、続く14日の試合では6回2失点で今季初白星。WatsonとMillsはかなり順調に先を走っていますが、しっかり前を見て追いかけて行ってもらいたいです。

Jesus Luzardo, LHP
3G 13.2IP 15K 0BB 1.32/1.02 (Rk)
GCLでの3試合、13.2イニングでわずか2失点、15奪三振、無四球。90マイルを超える速球で圧倒しているとの情報も入り、興奮していた矢先、Sean Doolittle、Ryan Madsonとのトレードでアスレティックスに移籍していきました。移籍後もやはりRkレベルで好投しているようです。いつか大成して、(Alex Meyer、Robbie Rayのように)MLBでナショナルズと対戦する日を楽しみにしています。(A.J. Coleのように)出戻ってもいいんですけどね。

Seth Romero, LHP 
5人目の投手プロスペクトは言わずと知れた2017年ドラフト1巡目指名の左腕。諸事情により実戦から離れていたこともあり、契約後、フロリダでの調整を続けています。プロデビューが待ち遠しい。

7/26 8回裏の集中打で逆転勝利

W8-5 Brewers (Season 60-39)
Gio 7.0IP 2ER 5H 1BB 8K
Madson (W1-0) 1.0IP 0ER 1K
Zimmerman 1/4 double R 2RBI
Lind 2/4 double R 2RBI
Rendon 1/2 double BB
Murphy 1/3 HR(17) BB 2R RBI

先発のGio Gonzalezが初回にDomingo Santanaのソロ本塁打と振り逃げの間の1点で計2点を失い、早くも追いかける展開。Gioはその後完全に立ち直り、ランナーを出しても最後は踏ん張り切るという今シーズンのいい日のピッチングで2回から7回まではゼロを並べました。十分勝ち投手に値する内容だったと思います。しかし、打線が援護できず、結局Gioは勝ち負け付かずに終わりました。

前日は完封負けを喫した打線。この日も6回まで得点することができず。振れてないという印象が漂っていました。この状態を破ってくれたのがDaniel Murphyでした。7回裏1死から、ここまで抑え込まれてきたJimmy Nelsonの低めへの変化球をすくい上げると、高々と舞い上がった打球はライトのブルペンへ。これで1点差。

そして8回裏、先頭のMatt Wietersが歩き、ここからチャンスを作り、Wilmer Difoのライト前シングルで同点。Bryce Harperは空振り三振で2アウトとなってしまいました(しかも、ストライク・ボールの判定を巡って退場してしまった)が、直後に、Ryan ZimmermanがいかにもZimmermanらしい流し打ちのライト線への2点タイムリー二塁打を放ち、勝ち越しに成功しました。さらにこの後、Anthony Rendon、Adam Lind、Pedro Severinoにもタイムリーが出てこの回一挙7点。勝負あり。

ようやく打線がお目覚め。明日も頼みます。

MVP: Ryan Zimmerman

2017/07/26

7/25 Jacksonが打ち込まれて完敗

L0-8 Brewers (Season 59-39)
Jackson(L1-1) 5.0IP 3ER(7R) 7H 3BB 3K
Rendon 1/2 double BB

開幕前の低評価を覆し、ナ・リーグ中地区で首位を走る(ただし、前年覇者のカブスから猛追を受けている)ブリューワーズとの今季初対戦。

初戦は完敗でした。

先発のEdwin Jacksonが序盤からコントロールに苦しんでリズムを崩すと、4回にはRyan ZimmermanのエラーなどでランナーをためたところでTravis Shawに3ランを被弾して0-5(この時点では自責点1)。さらに5回にはEric ThamesとManny Pinaに連続ホームランを打たれて0-7。守備に足を引っ張られた面はありましたが、もうひと踏ん張りしてほしいところでした。

(なお、この試合で5イニング投げたことにより、ナショナルズでの通算投球回数が200イニングを突破。当ブログで集計しているAll Time Natsシリーズの防御率等の対象者となりました。)

打線も元気なく、先発のZach Daviesに8回2死まで抑え込まれ、その後も得点できず。主軸は一応1本ずつヒットを打ちましたが、全体的にやや元気がなくなっている印象があります。

2017/07/24

7/23 Strasburgが途中退場してもブルペンが踏ん張る

W6-2@ARI (Season 59-38)
Strasburg 2.0IP 0ER 1H 3BB 2K
Blanton(W1-2) 0.2IP 0ER K
Goodwin 1/4 HR(9) BB R RBI
Difo 2/4 HR(2) 2R RBI
Lobaton 2/4 RBI

1回表、Dバックス先発のRobbie Rayにナショナルズ打線が襲い掛かり、Brian Goodwinの先頭打者本塁打を皮切りに打者一巡の猛攻で4得点。

あとは先発のStephen Starsburgが落ち着いて投げてくれれば楽な展開になるはず、でしたが、そんな簡単にはいきませんでした。ボール自体は走っていました。しかし、とにかくコントロールが付きません。2イニングを投げ、3つの四球を与えて既に51球。失点しなかったのが不思議なくらいの内容で、3回表の打席で代打を送られて交代となりました。

試合後に明らかにされたところによると、ウォーミングアップから前腕部に違和感があり、試合中にひどくなる気配を感じたため予防的に降板したそうです。大事を回避できたのであれば結構なことですが、昨シーズンも同じくらいの時期に同じような状況になって、結局ポストシーズンでは投げられませんでしたから心配です。

ともかく、3回裏から起動することとなったブルペン。これまでチームのお荷物状態でしたが、今日はよく頑張りました。まずはMatt Grace。3イニング目の5回につかまりましたが、それでもよく投げてくれました。そしてGraceが2点を失いなお1死1,3塁とされて降板した後を受けてマウンドに上がり、Paul Goldschmidtを三振にとるなどしてピンチをしのいだJoe Blantonが勝ち投手。6回から登板したEnny Romeroは7回途中に背中の痛みのため緊急降板し、ひやりとさせましたが、DL入りの必要はなさそうだとのこと。7回途中と8回はMatt Albersが無失点で切り抜け、そして9回はSean Doolittleが危なげなく抑えて終了。

オールスター明けのロード9連戦を7勝2敗。2位ブレーブスとの差を12ゲーム差に広げて、明日は休養日。さあ、一気に行きましょう。

MVP: Joe Blanton

2017/07/23

7/22 Roark復活!!

W4-3@ARI (Season 58-38)
Roark(W8-6) 7.0IP 2ER 3H 1BB 11K
Doolittle(SV2) 1.0IP 0ER(1R) BB K
Harper 2/5 double HR(25) 2R 2RBI
Zimmerman 2/4 double R RBI
Goodwin 3/5 double SB(3)

今日の試合の主役はなんといってもBryce Harperでした。この試合がメジャーデビューとなるDバックスの先発Anthony Bandaから初回に特大の先制25号ソロを放つと、同点で迎えた6回表には1死3塁から流し打ちでレフトスダンドにワンバウンドで飛び込む勝ち越し二塁打のカギとなる2打点を記録しました。さすが、です。

が、しかし、シーズンを考えたときにこの試合が大きな意味を持ってくるとすれば、それはTanner Roarkの復調でしょう。オールスターまでは本当にひどい状態で出れば打たれるという印象で心配させました。オールスター明けの初戦も今一つピリッとしませんでしたが、それでも結果的に6回3失点で勝ち投手になったことで自信を付けたのかもしれません。この日は、序盤からとにかくストライク先行で7イニングを投げて被安打3自責点2、11奪三振。特に見逃し三振の多さが、Roarkらしさの復活を感じさせてくれました。

トレード市場ではレンジャーズのダルビッシュ有にいくつかの球団が関心を示していると聞こえていましたが、現時点までにナショナルズの名前はありません。この試合のRoarkの投球内容を見るまでは、ナショナルズが電撃的にダルビッシュを獲得してくれないかと思っていましたが、その必要もなさそうです。

打線は、6回にHarperに続いてRyan ZimmermanとAnthony Rendonにもタイムリーが出て、一時は3点リード。8回はRyan Madsonが0点に抑えると、9回のマウンドにはSean Doolittle。サードRendonの送球エラーで無死1,3塁のピンチとなりましたが、落ち着いて後続を断って1失点に止め、ゲームセット。ともかくも、Madsonは移籍後3試合連続無失点、Doolittleは2試合続けて失点しながらも逃げ切ってセーブを記録しています。ここまではいい補強になっていると言っていいでしょう。

MVP: Bryce Harper

7/21 Scherzerまさかの初回3連続被弾

L5-6x@ARI (Season 57-38)
Scherzer 5.0IP 5ER 8H 2BB 9K
Romero(L2-4) 0.1IP 1ER 2H 2BB
Murphy 3/4 2double R RBI
Wieters 2/4 2double R
Difo 1/3 BB R 2RBI

1回裏、マウンドにはMax Scherzer。投げる度にノーヒッターを期待させているScherzerでしたが、この日はまさかの展開になりました。Dバックス先頭のDavid Peralta、2番A.J. Pollock、そして3番のJake Lambが、本当にまさかの3連続ホームラン。さらにこの後も、四球と2本のシングルでさらに1点を追加され、2回にも連続二塁打でもう1点。結局2回までに5失点という、およそScherzerとは思えないピッチングでした。ここまで打たれると故障を心配しましたが、そういうわけではなく、しっかり対策してきたDバックス打線があっぱれだったということのようです。

早々に5点ビハインドとなったナショナルズでしたが、簡単には負けませんでした。4回に1点、5回に2点、6回にも1点を返し、遂に8回にはWilmer Difoの内野ゴロの間に1点を返して同点に追い付きました。この間、最後のDifoもそうでしたが、きっちり走者を進めるいい攻撃ができていたのも、これからを考えたときには評価していいと思います。

6回から8回をJoe Blanton、Matt Grace、Ryan Madsonが無失点でつなぎ、味方の反撃を辛抱強く待ったブルペンも立派だったと思います。最後にEnny Romeroが打たれてサヨナラ負けは喫しましたが、仕方ないかな。

負けるにしても、この負け方は悪くない。明日に、ポストシーズンにつながる負けだったと思います。

2017/07/20

7/19 Alex Meyerに1安打に抑え込まれる

L0-7@LAA (Season 57-37)
Gio(L8-5) 5.2IP 4ER 5H 3BB 3K

Alex Meyerの名前を憶えている方がブログの読者にどれほどいらっしゃるかは分かりませんが、ナショナルズをフォローしている私にとっては当然強い感慨を持って今日のエンゼルス戦を見ることになりました(実際にはライブで見ることはできませんでしたが)。

2011年のドラフト1順目全体23位でナショナルズが指名した右腕(なお、この年のナショナルズは1順目で3人の指名権を持っており、6位でAnthony Rendon、34位でこの日のリードオフヒッターBrian Goodwinを指名しました)。しかし、プロデビューした2012年にAとA+でまずまずのピッチングを披露し、これからが期待された矢先の2012年11月にDenard Spanとの1対1のトレードでツインズに放出。その後やや伸び悩みましたが、25歳となった2015年にようやくツインズでメジャーデビューすると、昨シーズン途中にエンゼルスにトレードされ、今季は4月下旬からローテーションに定着し、イニング数を上回る三振を奪いながら着々と結果を残していました。

で、この試合。なんと7回をわずか1安打1四球でむろん無失点というキャリアでも最高の結果を残しました。映像からもボールに力を感じ、これはメジャーリーガーとして十分やっていけると思わせるものでした。リーグが違うのでナショナルズと対戦する機会はあまりないと思いますが、これからも頑張ってくれると嬉しいですね。

8,9回もブルペンの前に得点できず、ゼロ封負け。投手陣も先発のGio Gonzalezが初回に乱れて2失点したところから調子に乗れず、7失点。

完敗。オールスター後初の敗戦で、連勝も6でストップ。貯金20から再スタートです。

7/18 新投手のリレーで1勝(Harper4安打)

W4-3@LAA (Season 57-36)
Jackson(W1-0) 7.0IP 2ER 3H 0BB 3K
Madson(HD1) 1.0IP 0ER 1K
Doolittle(SV1) 1.0IP 1ER 1H 1BB
Harper 4/4 triple HR(24) 2R RBI
Lind 3/4 HR(8) R RBI
Rendon 2/4 HR(20) R RBI

Bryce HarperとMike Troutという現代のメジャーリーグを代表する若きスーパースターの直接対決となったこの試合。1回表にHarperがTroutの頭上をちょうど越えていくセンター左へのソロ本塁打を放つと、その裏Troutもソロ本塁打で応酬。2人とも持っているな、と思わせるに十分な初回の両打席でした。

Harperはこの後も3打席連続でヒットを打って4安打。3回の第2打席で惜しくも2塁タッチアウトになっていなければサイクルでしたが、ともかくも4安打。8回には三塁打で出塁して、Ryan Zimmermanの勝ち越しタイムリーにつなげる活躍でした。一方のTroutの以降の3打席は凡退でしたから(ただし、後述のように打点1)、この2人の勝負という意味ではHarperに軍配が上がりました。

しかし、今日の主役は4安打のHarperではなく、この日登録されたばかりの3人の投手のリレーで勝ち切った投手陣。

まずは先発のEdwin Jackson。今シーズン初先発の緊張もあってか初回はボールが先行して苦しみ、Troutにホームランも打たれましたが、相手の盗塁失敗にも助けられて1失点で切り抜けると、2回から5回は1人のランナーも許さず。6回に、この時点で勝ち越し打となるソロ本塁打を打たれはしましたが、2回以降に許したランナーはなんとこの1本だけという素晴らしいピッチング。バックもよく守りましたが、実際、ここまでの投球をしてくれるとは予想外でした。

7回表にAnthony Rendonのソロで同点とし、8回表にZimmermanのセンター前で勝ち越すと(これでJacksonに勝ち投手の権利が発生)、8回裏にはRyan Madsonがマウンドに上がり、90マイル台後半の速球でぐいぐい押して三者凡退。さらにAdam Lindのソロで追加点を奪った後の9回裏にはSean Doolittleが登板。力が入り過ぎたと振り返ったDoolittleは先頭打者にストレートを四球を与えたところから1死2,3塁のピンチを作ってヒヤヒヤさせてくれましたが、ここで迎えたTroutを緩いショートゴロ(打点1)、Albert Pujorsを浅いレフトフライに打ち取って、リードを守りきりました。

Doolittleの次の登板が注目されることにはなりますが、試合後のコメントを見ている限りは大丈夫でしょう。何よりMadsonが使えることは間違いありません。チームのムードもよくなったことでしょう。いい流れです。

MVP: Edwin Jackson

2017/07/18

Anthony Rendonが週間MVP

Anthony Rendonが週間MVPに選ばれました。3試合で11打数7安打、3四球、3本塁打、9打点と打ちまくり、オールスターに選ばれなかったうっぷんをぶつけた形。オールスター後の3試合だけで評価というのもどうかと思いますが、ともかくもおめでとう。

なお、Rendonにとってはこれが初の週間MVPの受賞でした。意外。

2017/07/17

7/17 Zimの通算235号でレッズを4タテ

W6-1@CIN (Season 56-36)
Strasburg(W10-3) 7.0IP 1ER 4H 1BB 11K
Zimmerman 3/5 HR(20) R RBI
Harper 2/4 HR(23) BB R 3RBI
Goodwin 2/5 double HR(8) 2R RBI

後半戦スタートからのレッズ相手の4連勝を狙ったナショナルズ。1回表で勝負は着きました。

先頭のBrian Goodwinのダブル、2番Stephen Drewのシングルで無死1,3塁とし、3番Bryce Harperが豪快にライトスタンドへの先制3ラン。Ryan Zimmermanも左中間への二者連続弾。これがZimmermanの通算235号。通算本塁打数のエキスポス時代を含めたフランチャイズ新記録を達成しました。さらに、この後、Daniel Murphyの四球、Anthony Rendonのシングルで再び無死1、2塁とすると、Matt Wietersの右中間への大飛球はライトに好捕されましたが、Murphyがタッチアップでなんと一気にホームまで生還。あっという間に5-0とリードしました。

このリードをもらって1回裏のマウンドに上がったStephen Strasburg。ランナーを全く出さないわけではないものの、2つの併殺打も打たせて、失点は2回裏のソロ本塁打の1点のみ。7イニングを11奪三振。終始落ち着いたピッチングで二けた10勝目に到達。

終盤のブルペンも今日は問題なくJoe Blanton、Matt Graceは8,9回を片付け、レッズ相手に4連勝を決めました。シーズン成績でも貯金20の大台に到達。地区2位のブレーブスもなかなか頑張っていますが、差は全く縮まっていません。

MVP: Ryan Zimmerman

7/16 日替わりでマルチ本塁打(今日はMurphy)

W14-4@CIN (Season 55-36)
Roark(W7-6) 6.0IP 0ER(3R) 4H 3BB 5K
Murphy 3/4 2HR(15, 16) 2R 5RBI
Lind 3/5 double HR(7) 2R 3RBI
Heisey 3/5 double 2R RBI
Rendon 2/5 HR(19) 2R 2RBI
Lobaton 1/5 HR(3) R 2RBI
Difo 3/5 BB 3R RBI SB(3)

オールスター明けの初戦はBryce Harperが2本塁打、前日はAnthony Rendonが2発。そして今日はDaniel Murphyが初回の2ランに続き、5回には3ランを放って計5打点の荒稼ぎ。毎日日替わりでマルチ本塁打を記録する選手が出てくるだなんて、聞いたことがありません。しかも、それ以外の選手たちも打ちまくる素晴らしい破壊力。今日も17安打(うち5本塁打)で14得点と、存分にその力を見せてくれました。

ただし、8回表のRendonのソロ本塁打とJose Lobatonの2ランは、いずれもDrew Storenから打ったもの。うーん、Storenからだけは打たないでやってほしかった。。。

一方、ナショナルズ先発は Tanner Roark。2回を終えて4-0と、序盤としては十分なリードをもらいました。不可解な三振振り逃げや味方のエラーに足を引っ張られた結果、3回に2失点、5回にも1失点はしましたが、最低限しっかりと試合を作っていたと言っていいでしょう。また、自責点はゼロでの勝利ということでこちらも少しでも自信を持ってくれればいいと思います。

MVP: Daniel Murphy

Ryan MadsonとSean Doolittleをトレード獲得

7月末の期限に向け、交渉が加速していたトレード市場。ブルペン投手の補強が至上命題となっていたナショナルズが、アスレティックスとの間でRyan MadsonSean Doolittleの両投手を獲得することで合意しました。2人ともクローザー経験もあるベテランのブルペン投手。2人とも、奪三振に対してとにかく四球が少ないという点が魅力。精神的な部分も含めてブルペンの安定化に大いに期待したいと思います。

むろん対価は支払います。Blake Treinenと昨年(2016年)のドラフト2順目、3順目指名のSheldon NeuseJesus Luzardoの計3人。もはや使い道がなくなっていたTreinenはともかく、NeuseとLuzardoは期待のプロスペクトで惜しい気もしますが、プロスペクトランキングでさらに上位に位置しているトッププロスペクトを手放さずに2人の実績あるベテランを獲得できたことは、Rizzo GMの手腕と言っていいと思います。

**********************************
Ryan Madson, RHP (2017 for Oakland)
40G 39.1IP 1SV(3BS) 14HD 39K 6BB 2.06/0.79
36歳、メジャーでも12年目のシーズンの大ベテラン。2003年のメジャーデビューから9シーズンに渡って在籍したフィリーズでの印象が強い投手。その間、Jayson Werthらとともにワールドシリーズを制覇した2008年にはセットアッパーとして活躍しました。しかし、フィリーズからFAとなりレッズと契約した直後の2012年春に右ひじを痛めてTJ手術に踏み切りましたが、経過は思わしくなく、結局2012~2014年の3シーズンはメジャーでの登板なし、マイナーでもわずか1イニングのみとなり、このまま引退かと思われました。ところが2014年春にロイヤルズとマイナー契約を結ぶと、ここからロースター入りを勝ち取り、再びワールドシリーズのリングを手に入れることになりました。その後、アスレティックスとメジャー契約を結び、再び安定した投球を続けてきました。

Sean Doolittle, LHP (2017 for Oakland)
23G 21.1IP 3SV(1BS) 8HD 31K 2BB 3.38/0.66
2007年ドラフト1順目でヴァージニア大学(Ryan Zimmermanの大学の2年後輩になります)からアスレティックスに入団し、メジャーでも6シーズン目を迎える30歳のベテラン左腕。比較的安価な長期契約を結んでおり、2018年シーズンまで確定、2019年、2020年には球団側にオプションがあります。メジャーでは一貫してブルペン投手として活躍し、2014年にはク゚ローザーとして22セーブも記録。2015年以降はやや故障がちで登板数は減っていますが、それでも投げればきちんと結果は出しています。今季も4月末から6月上旬までDL入りしていますが、大きなものではなく、復帰後も安定したピッチングを続けています。特に対左打者には今シーズンまだ一本もヒットを打たれていません。左腕からの速球は素晴らしく、個人的にはクローザーを任せるならDoolittleかなという印象を持っています。

Blake Treinen, RHP (2017 for Nationals)
37G 37.2IP 3SV(2BS) 5HD 13BB 32K 5.73/1.62
元々は2011年ドラフト7巡目でアスレティックスに入団した選手。2012年オフにMichael Morseのトレードで移籍してきました(一緒に来たのはA.J. ColeとIan Krol)。当初は先発として育成され、メジャーデビューした2014年はもっぱら先発として投げていました。転機となったのは2014年オフのMax ScherzerのFA加入でしょう。これでTreinenはブルペンに転向することとなり、ここから2015年、2016年とシンカーを武器に欲しいところで併殺が取れるピッチングで地位を築いていきました。そして、この春、スプリングトレーニングで結果を残し、開幕時には「クローザー」の指名を受けるほどに成長。どれほどの活躍を見せるかと期待させました。が、あえてその後のことは書かないことにしましょう。新天地で気分一新し、頑張ってくれることを願っています。

Sheldon Neuse, 3B/SS (2017 for Hagerstown(A))
77G 321PA 9HR 51HR 25BB 66K .291/.349/.469 12SB 
2016年ドラフト2順目でオクラホマ大から入団。昨季はAuburnであまり打てず、BAではトップ10外でしたが、BPなど他のランキングでは軒並みトップ10にランクインしていました。今季は開幕からHagerstownで主軸を打ち、打率も残しつつ、長打あり、意外にも足もあり、また守備でもサードだけでなくショートも守れるところを見せ、大いに評価を上げていました。オールスターにも選出。

Jesus Luzardo, LHP (2017 for GCL Nationals(Rk))
3G(3GS) 13.2IP 0BB 15K 1.32/1.02 
2016年ドラフト3順目。元々はドラフト1順目指名候補でしたが、ドラフト前にTJ手術を受けたため、ナショナルズが3順目で指名。リハビリを経て、この6月にようやくプロデビューを果たしたばかり。GCLで3試合に先発して2失点。15個の三振に対して無四球という結果もさることながら、軽く90マイルを超える速球を投げているというレポートも入っていて大いに期待を高めていたところでした。惜しい、けれどもリスクも高く、トレードバイトとして使われる可能性はかなり高いと見ていました。

2017/07/16

Joe RossがTJ手術でシーズン終了

Joe Rossが右ひじのTJ手術を受け、シーズン終了となるという非常に残念なニュースが飛び込んできました。

オールスター前の最終戦、7月9日のブレーブス戦で先発したものの、球速が突然低下し、4回途中で降板。試合後、右ひじの痛みのためオールスター明けからDL入りするという発表がされていましたが、今回精密検査の結果、TJ手術が必要ということになりました。今週にも手術が行われ、長いリハビリ生活が始まることになります。当然ながら今シーズンは終了です。

昨シーズンや今シーズンも序盤にDL入りした原因は肩と言われていましたが、今回はヒジ。ま、肩よりはヒジ(TJ)の方が復活率は高いと言われていますので、良かったというべきかもしれません。焦らず、しっかりと直してきてくれることを待ちましょう。

とはいえ、ポストシーズンに向けて戦っている今シーズンのナショナルズにとって、先発ローテーション投手が1人欠けるのは当然大きな痛手です。ましてやTanner Roarkがかなり心配な状況にある中、大きな不安を感じざるを得ません。

時あたかもフラッグディールトレードに向けた交渉の最盛期。ナショナルズのトッププライオリティは当然ブルペン投手の補強にありますが、もしかすると先発投手の補強もあるかもしれません。

しかしまあ、とにかく残念。

7/15 (オールスターに出られなかった)Rendonが2発6打点

W10-7@CIN (Season 54-36)
Scherzer(W11-5) 6.0IP 0ER 3H 4BB 10K
Grace(SV2) 1.0IP 0ER
Rendon 3/3 2HR(17,18) 2BB 2R 6RBI
Murphy 2/4 double BB 2R 2RBI
Raburn 2/5 HR(2) R RBI
Harper 2/5 2R RBI

前日のGio Gonzalezに続き、オールスター出場資格は十分あったであろうにも関わらず落選して涙を飲んだAnthony Rendonが大活躍しました。まずは4回表、先制打のDaniel Murphyを二塁において、レフトスタンドへの2ランホームラン。さらに、7回表、Bryce HarperとMurphyのタイムリーで6-0とした後、1死満塁でマウンドに入ると、センター左にあるレッズブルペンへ豪快に放り込むグランドスラム。1人で6打点を記録しました。

先発のMax Scherzerは、初回こそやや乱れて無死1,2塁のピンチを背負いましたが、そこを3者連続三振で切り抜けると、あとはレッズ打線を全く寄せ付けず、6イニングを無失点。10奪三振。7回表終了で10-0となったこともあり、マウンドを降りました。

7回裏もEnny Romeroが全く問題なく無失点で終え、今日は楽勝のはずでしたが、そうは行かないのが今のナショナルズブルペン。まずは3番手で8回裏のマウンドに送られたAustin Adamsが先頭打者をショートのエラーで出塁させたのをきっかけに、四球、死球、押し出し四球、シングルと1アウトも取れずに降板。Oliver Perezが簡単に後続を絶ち、2失点で終えてくれたのがせめてもの救い(自責点は1)でしたが、これがメジャーデビューとなったAdamsにとってはあまりにも酷い内容。さすがにもう一度くらい(敗戦処理かもしれませんが)登板機会があるでしょうから、今度はアウトを記録しましょう。

で、8点リードの9回裏。マウンドにはやはり前日メジャーに昇格してきたばかりのTrevor Gottが送られましたが、しかし、先頭打者から、シングル、ダブル、シングル、シングル、そして3ランホームランで、やはり1死も取れずに5失点。

10-7。あっという間にセーブシチュエーションとなり、マウンドに送られたのはまさかのMatt Grace。しかも、あっさりと3人で片付け、試合終了。2試合連続での2セーブ目を記録しました。

10-0が、10-7に。14日に内部補強として昇格してきた、AdamsとGottの2人が打たれ、ますますトレードでの補強が急務となっています。心配なのはこれだけ手持ちが酷いことが分かっていると、トレード交渉ではかなり苦しい立場になることです。どれほどのプロスペクトを手離すことになるのか、今から戦々恐々としています。

MVP: Anthony Rendon

7/14 (オールスターに出られなかった)Gioの快投で後半戦開始

W5-0@CIN (Season 53-36)
Gio(W8-4) 8.1IP 0ER 4H 2BB 6K
Grace(SV1) 0.1IP 0ER
Harper 2/4 2HR(21,22) BB 3R 3RBI
Rendon 2/3 double BB RBI

オールスターが終わり、後半戦が開始しました。

後半戦の初戦のマウンドを託されたのは、成績は申し分ないにも関わらずチームから先発投手が3人というわけにはいかなかったためにオールスター選出されず涙を飲んだGio Gonzalez。この試合では、そのうっぷんを晴らすかのような素晴らしいピッチングで、9回1死走者なしで降板するまで無失点。球数さえ許せば完封も十分可能な内容でした。

打線では、こちらはオールスターでも活躍したBryce Harperが2本のホームランで計3打点。1本はライトスタンド中段へ、2本目もセンター右へといずれも打った瞬間それとわかる会心のバッティングでした。6月はやや長打が影を潜めましたが、7月に入ってからは上向いてきています。さすがにペースが落ちてきたRyan Zimmermanに代わって、いよいよHarperが打線の軸になりそうです。

9回裏1死走者なし。Gioがマウンドを降りても問題ない点差のはずでしたが、2番手のMatt Albersがだめでした。やはり9回は荷が重いのか、2アウト目は取りましたが、3本のシングルで満塁としてしまい、降板。慌てて投入されたMatt Graceが3つ目のアウトを記録して事なきを得ましたが、相変わらずのブルペンです。(Matt Graceはメジャー初セーブ)

ともかくも後半戦を白星スタート。さあ、まずはしっかり地区優勝まで邁進しましょう。

MVP: Gio Gonzalez

2017/07/11

2017年6月をふりかえる

西海岸遠征中に始まった6月。序盤はいい感じでしたが、ホームに帰ってきてレンジャーズにスウィープを喫するなど4連敗。その後も勝ったり負けたりしながら推移しまし、27-28日にカブスに連勝して月間勝ち越しに王手をかけて、29日の試合も9回表2死までリードしていましたが、逆転負け。しかも、この試合で死球を受けたTrea Turnerが骨折で長期離脱となることが判明。翌日は大敗し、結局6月は14勝14敗の勝率5割で終えることになりました。

[NL EAST end June 2017]

WLPCTGB
Washington47330.588-
Atlanta38410.4818.5
New York37420.4689.5
Miami35430.44911.0
Philadelphia26520.33320.0

地区2位には6月を16勝12敗と勝ち越したブレーブスが浮上。Freddie Freemanを欠いている状況でしたが、5月下旬にカージナルスからトレードされてきたMatt Adamsが主軸として引っ張りました。3位、4位はともに6月の勝率が5割だったメッツ。ナショナルズとの差は当然ながら開いていません。フィリーズは、きっちりと1勝2敗ペースを守っています。

[Hitter of the Month: Daniel Murphy]

PAAVEOBPSLGRHRRBISB
Trea Turner127.298.370.404232922
Bryce Harper120.287.392.446163152
Daniel Murphy116.356.405.606215191
Michael Taylor103.299.330.619207186
Anthony Rendon99.300.414.638187181
Ryan Zimmerman99.283.323.467154180
Brian Goodwin97.286.371.583146150
Matt Wieters86.202.221.357103140

月間のチーム打率は5位、チーム本塁打数は7位、そして総得点は2位と完全に打線が引っ張ってくれました。

前月の月間MVPだったJayson Werthが2日の試合で自打球を当ててDL入りとなって苦しくなったピンチを救ったのは、Michael TaylorとBrian Goodwinの若手の2人の外野手でした。2人の本塁打数はBryce Harperをも上回りましたし、打率も打点も申し分ありません。本当によく頑張ってくれました。

また、5月はスランプに陥っていたTrea Turnerも復活。月間22盗塁で、リーグの盗塁王に躍り出ました。(ただし、6月29日に四球で右手首を骨折し長期離脱となってしまいましたが。)

主軸のBryce Harper、Ryan Zimmerman、Daniel Murphyの3人もしっかりと打ちました。Zimmermanは開幕当初の勢いこそなくなりましたが、それでも十分に結果を残しています。Murphyはヒットを量産し、打率も急上昇。目下の敵であったメッツ相手にいいところで打ったという印象も残っています。気になるのは、Harperの長打が減っていることくらいでしょうか。

[Pitcher of the Month: Max Scherzer]

GSIPWKERAWHIP
Stephen Strasburg635.13484.581.19
Joe Ross635.22354.291.40
Tanner Roark630.11228.311.91
Max Scherzer536.13510.990.55
Gio Gonzalez532.03352.530.94
GIPSVHLDERAWHIP
Enny Romero1315.2130.571.15
Oliver Perez116.1131.420.32
Blake Treinen1113.0014.851.23
Matt Albers98.2023.120.92
Joe Blanton 87.1016.141.23

ナ・リーグの公式の月間MVPを受賞したのですから、当然ですが、当サイトでもScherzerが月間最優秀投手となります。防御率、WHIPの数字はもはや異次元ですね。最高です。

先発投手陣では、Gio Gonzalezの好調ぶりも目立ちます。また、Joe Rossも不安定ながらも最低限結果は残していますが、心配は尽きません。さらに心配なのは、Stephen StrasburgとTanner Roark。Strasburgはいい日と悪い日の差が大きすぎるという印象。不思議です。一方のRoarkは、「出れば打たれる」状態です。WBCのせいにしたくなるのは私だけではないはずです。

ブルペンは相変わらず無茶苦茶。どのくらい無茶苦茶かというと、6月のチームセーブ数がわずかに4つ(Koda Glover、Shawn Kelley、Enny Romero、Oliver Perezが1つずつ)。セーブ失敗が同じく4つ。チームとしては14勝していて、ホールドは13個も記録しているのに。いかにクローザー不在が痛いかが分かります。

最大の誤算は、前月の月間MVPに選び、クローザーとして定着すると期待したKoda GloverのDL入り。6月10日の試合でセーブに失敗した後、当初は背中、後には肩の痛みでDL入り。復帰の目途さえ立っていません。

チーム防御率は11位ですが、ブルペンの防御率は5.51で28位。もはや補強待ったなしです。

2017/07/10

2017 オールスターまとめ(マイナー)

[7月10日 追記]

[Futures Game]

MLBのオールスターの前座で開催されるFutures GameにはVictor Roblesがナショナルズからの代表として選ばれました。いい経験を積んできてください。

[AAA: Syracuse Chiefs]
Brandon Snyder, 1B 

うーん。1人だけ。ベテランのBrandon Snyder。しかも、故障で離脱中。うーん、としか言いようがありません。

[AA: Harrisburg Senetors] 
John Simms, RHP
Raudy Read, C 
Jose Marmolejos, 1B

Raudy ReadJose Marmolejosの2人は昨年冬に40人ロースター入りを果たしている選手。したがって、まだAAでプレーしていること自体がやや不満な印象もありますが、まあロースターの都合と思っておきましょう。成績自体もそんなに素晴らしいわけではありません。John Simmsは、2013年ドラフト11順目大卒入団の25歳。17試合に先発して防御率3.82ですから、こちらもそんなにすごい成績を残しているわけでもありません。3人ともプロスペクトというには微妙な扱いです。


[6月15日 オリジナル]
6月に入り、順次マイナーリーグのオールスター選手が発表になっています。

[A+: Potomac Nationals]
Victor Robles, OF
Taylor Gushue, C
Kelvin Gutierrez, 3B

Victor Roblesは言わずと知れたトッププロスペクト。一時DL入りしましたが、復帰後も順調に過ごしています。特に目立つ数字はありませんが、OPSでは常時リーグのトップ10圏内にいます。先月紹介したように、今年大ブレークしているのがTaylor Gushue捕手。多少ペースは落ちてきましたが、それでもリーグ3位の12本塁打を記録し、堂々のオールスター選出です。Kelvin Gutierrezは、ドミニカ出身の22歳の三塁手。しっかりした打率を残し、次第に評価を上げてきていました。ただ、6月10日にDL入り(詳細不明)のため、オールスターへの出場は難しそうです。しかし、投手からの選出ゼロというのは寂しいな。候補者がいないものは仕方ありませんが。

[A: Hagerstown Suns]
Tyler Watson, LHP
McKenzie Mills, LHP
Sheldon Neuse, 3B
Daniel Johnson, OF
Aldrem Corredor, 1B
Carter Kieboom, SS
Blake Perkins, OF (追加選出)

首位を走るHagerstown Sunsから大量6人が選出されました。トッププロスペクトのTyler WatsonMcKenzie Millsの2人はしっかりとSunsのローテーションの軸として働いているので順当な選出。Sheldon Neuse(2順目)とDaniel Johnson(5順目)は昨年のドラフトで大卒入団した選手。Neuseはチームトップ(リーグだとトップ10にも届きませんが)の打点を記録し、Johnsonは13本塁打でリーグトップを走ります(6月14日現在)。意外な名前としてはAldrem Corredor一塁手が選ばれました。ドミニカ共和国出身の21歳の左打ちの一塁手。長打はほとんどありませんが、打率はしっかり残しています。なお、Cater Kieboomも選ばれていますが、DLからの復帰目途が立っておらず、オールスターも当然欠場になると思われます。
(→Carter Kieboomに代わって、Blake Perkinsが追加選出されました。グッドニュースです。)

7/9 Rossは途中退場も(またも)打ち勝つ

W10-5 Braves (Season 52-36)
Ross 3.1IP 3ER 3H 2BB 3K
Grace(W1-0) 2.2IP 1ER(2R) 2H 1BB 1K
Rendon 2/3 double 2BB 2R 2RBI SB(5)
Wieters 1/2 BB 3RBI
Murphy 2/5 double R 2RBI
Harper 2/4 BB 2R RBI
Difo 2/4 2R

オールスター前の最終戦。前日の大敗を払しょくしていい感じで終わりたいところでしたが、初回から打線が機能し、大量10得点で大勝しました。で、今日の先発はまたもJoe Ross。Rossの先発した13試合中8試合で二けた得点ってどういうことなでしょうね。1試合当たりの平均サポート点が10点以上です。。。

しかし、そのRossは3回表にFreddie Freemanに同点3ランを浴びた(まあ、誰が投げてもFreemanには打たれるのですが)上、4回途中で球速ががくんと落ちてしまったために急きょ降板しました。試合後、三頭筋の痛みのためと発表されていますが、そもそもずっと不安定なピッチングをしてきただけに心配です。

それにしても、Tanner RoarkもStephen Strasburgも万全ではなく、先発投手には不安が付きません。

ただ、上述のように今日は打線で勝ちました。立役者はAnthony Rendon。初回に2点タイムリー二塁打を左中間に打ったのを皮切りに、4打席で出塁して打線を引っ張りました。先発陣では唯一Ryan Zimmermanにだけはヒットがでませんでしたし、今日はホームランもなかったのですが、そんなかたちででもしっかり10得点。いやはやいい打線です。

いい打線と言えば、オールスター休みに入った時点でのナ・リーグの打率上位は以下のとおりとなっています。いや、素晴らしい。

1. Daniel Murphy .342
2. Ryan Zimmerman .330
3. Bryce Harper .325
4. Buster Posey .324




ともかくこれで前半戦を終了。だいぶもたついていますが、2位ブレーブスとの差は9.5差を維持しています。

MVP: Anthony Rendon

7/8 今季初のゼロ封負け

L0-13 Braves (Season 51-36)
Strasburg(L9-3) 3.0IP 3ER(6R) 7H 2BB
Harper 1/2 2BB

初回こそ無失点で終えたStephen Strasburgでしたが、2回表にKurt Suzuki、投手のJulio Teheranに連続タイムリーを打たれて2失点。さらに、3回表にもMatt Kemp、Suzukiに続いて、またもTeheranに2点タイムリーを打たれて4失点。計6失点(自責点は3ですが、非自責となったのもStrasburg自身の送球エラーによるものなのでかばう余地はありません)。ピッチャーライナーの直撃を臀部に受けていたこともあり、4回表のマウンドに戻ることはありませんでした(ケガとしては大したことはないようです)。

相手投手に2打席連続タイムリーを打たれ、3回を終えて先発投手が降板したのでは、チームとして盛り上がるはずもありません。打線はTeheran以下のブレーブス投手陣の前に、ランナーを出せなかったわけではないものの、得点圏に走者を置いては8打数ノーヒットに終わり、結局無得点。今季初のゼロ封負けとなりました。なお、シーズン折り返しを過ぎて87試合目での初ゼロ封負けというのは、エキスポス時代も含めてのフランチャイズ新記録だそうです。

しかし、Strasburgはどうしちゃったんでしょうか。昨年もオールスター頃からちょっとおかしくなったので、やや心配です。

2017/07/08

7/7 9回3点差を跳ね返し,サヨナラ勝ち

W5x-4(10) Braves (Season 51-35)
Scherzer 7.2IP 4ER 6H 1BB 10K
Albers(W5-1) 0.2IP 0ER
Murphy 2/5 R 2RBI
Zimmerman 2/4 BB R
Wieters 1/3 SF 2RBI

9回裏をむかえた時点では完全な負け試合でした。打線はブレーブス先発のR.A. Dickeyのナックルボールの前になすすべなく、得点は6回裏にMatt Wietersのタイムリーで取った1点のみ。ナショナルズ先発のMax Scherzerも負けず劣らずの好投でしたが、3回表にBrandon Phillipsのタイムリーで1点、そして同点で迎えた7回表に、やはりこの人Freddie Freemanにライトのポール際へ勝ち越しソロ本塁打を被弾。さらに8回表は2死走者なしとしながら四球、シングルで1,3塁のピンチを作ったところで降板。しかも、この場面で出てきたOliver PerezがまたしてもFreemanに2点タイムリーを打たれ、1-4。流れは完全にブレーブスにありました。

しかし、9回裏に突如反撃を開始しました。先頭のBryce Harperが一二塁間を破り、Ryan Zimmermanが四球を選んで無死1,2塁。ここから、Daniel Murphy、Anthony Rendonに連続タイムリーが出て1点差。さらに、1死後Wietersが犠牲フライを打ち上げ、遂に同点に追い付きました。

こうなると勢いはナショナルズ。10回裏、途中からダブルスイッチでショートに入っていたAdrian Sanchezがセンター前ヒットで出塁。Sanchezにとってはこれが嬉しいメジャー初安打(6打席目にして)。1死後、Zimmermanの一二塁間のヒットで1,3塁とすると、Murphyがいとも簡単に逆方向にはじき返した打球はレフトの頭上を越えるサヨナラ打となりました。

おいおい勝っちゃったよ、という感じでした。が、ともかく勝ちは勝ち。良しとしましょう。

MVP: Daniel Murphy

2017/07/07

2017ドラフト契約状況

[7月8日 追記]
契約期限当日(とはいえ、期限の夕方5時よりはかなり早い時間に)1順目指名のSeth Romeroと契約合意。スロット金額よりは少し高い280万ドルの契約金。

併せて4順目のCole Freeman、5順目のBrigham Hillをはじめとするカレッジ・ワールドシリーズを戦っていたなどの理由で契約が遅れていた多くの選手とも契約が成立し、結局40人中33人が入団することになりました。

入団しなかった選手の中では15順目のBryce Montes de Ocaが最上位。契約できればスティールと思っていましたが、BAのランキングに比してあまりに低い指名に本人が納得できず、4年生として再挑戦するようです。

話題の選手では、Kirk Cousinsのいとこは入団、Baker監督の長男とBrett Booneの長男は予想通り入団せず、進学しました。

まあ、評価はこれからですが、上位14選手としっかり契約でき、高校生も投手、野手1人ずつと契約できたということで上々の出来ではないかと思います。

[6月29日 追記] 
2順目指名のWil Crowe投手と契約合意に至りました。おそらくはAuburn(SS)に合流することでしょう。

この他に下位指名の大卒選手が新たに2人契約したため、計28人が入団しました。

[6月23日 オリジナル]
2017年ドラフトから約1週間。締め選手との契約状況が公表されたので、まとめておくことにしました。(下記リストにおいて、契約に合意した選手は太文字にしています。)

第一陣で契約合意が発表されたのは25人。最も早い指名選手は3順目指名のNick Raquet。5順目までの選手で合意に至っているのはRaquetだけです。一方、6順目以降は順調に契約が進んでおり、特に11順目の高校生野手Justin Connell外野手と22順目の高校生投手Nelson Galindezの2人と早々に合意できたというのは朗報です。というか、現実的に契約できそうな高校生指名選手はこの2人だけでしたから、高校生との契約という観点からはこれでもう満点です。残る上位4人としっかり契約できれば、もう言うことはありません。

1. Seth Romero, LHP, University of Houston
2. Wil Crowe, RHP, University of South Carolina
3. Nick Raquet, LHP, College of William & Mary
4. Cole Freeman, 2B, LSU (SR)
5. Brigham Hill, RHP, Texax A&M
6. Kyle Johnston, RHP, Texas
7. Jackson Tetreault, RHP, State College of Florida Manatee-Sarasota
8. Jared Brashner, RHP, Samford (SR)
9. Alex Troop, LHP, Michigan State
10. Trey Turner, LHP, Missouri State
11. Justin Connell, OF, American Heritage School
12. Jackson Stoeckinger, LHP, College of Central Florida
13. Eric Senior, OF, Midland College
14. Anthony Peroni, C, Mercer County CC
15. Bryce Montes de Oca, RHP, Missouri
16. Jake Scudder, 1B, Kansas State (SR)
17. Jared Johnson, LHP, Palm Beach State College 
18. Nick Choruby, OF, Texas A&M (SR)
19. Jonathan Pryor, OF, Wake Forest (SR)
20. Jake Cousins, RHP, Pennsylvania (SR)
21. Leif Strom, RHP, Pierce College 
22. Nelson Galindez, LHP, Haines City HS (FL)
23. Jamori Blash, 1B, Cochise College  
24. Tim Richards, SS, California State Fullerton (SR)
25. David Smith, RHP, California State Long Beach (SR)
26. Kameron Esthay, OF, Baylor (SR)
27. Darren Baker, SS, Jesuit HS (CA)
28. Nic Perkins, C, Drury
29. Alex Dunlap, C, Stanford (SR)
30. Austin Guibor, OF, Fresno State 
31. Jeremy McKinney, RHP, Indiana State (SR)
32. Phil Caulfield, 2B, Loyola Marymount (SR) 
33. Adalberto Carrillo, C, Southern California
34. Bennett Sousa, LHP, Virginia
35. Jackson Cramer, 1B, West Virginia (SR) 
36. Gabe Klobosits, RHP, Auburn (SR) 
37. Kody Gratkowski, 3B, Fairhope HS
38. Jake Boone, SS, Torrey Pines HS
39. Kai Nelson, OF, Fieldston HS OF
40. Max Engelbrekt, LHP, Oregon State (SR)

MLBオールスターにZimmerman, Murphy, Harper, Scherzer, Strasburg

MLBのオールスターが発表になりました。ナショナルズからは、ファン投票で選ばれたRyan Zimmerman(一塁手)、Daniel Murphy(二塁手)、Bryce Harper(右翼手)に加え、投手陣からMax ScherzerとStephen Strasburgの2人が選出され、計5人が栄誉に輝きました。5人の選出は昨年に続き2年連続です。というか、昨年の5人のうち、Wilson RamosがZimmermanに代わっただけで、あとの4人は同じ顔触れです。

Ryan Zimmerman, 3B
Daniel Murphy, 2B
Bryce Harper, OF
Max Scherzer, RHP
Stephen Strasburg, RHP

なんといっても嬉しいのは、そのZimmermanが選ばれたこと。2009年以来、実に8年ぶり2度目。前回はチームから誰か1人は選ばれなければならないルールの対象として出させてもらった感もありましたが、打撃各部門で上位に顔を出している今回は文句なしのファン投票での選出。オールスターの舞台でも大いに目立ってくれることを期待しています。

一方で、選ばれても良かったのにと思われるGio GonzalezとAnthony Rendonの2人は落選。

Gioはこのブログでも何度も紹介しましたが、とにかくずっと安定したピッチングを続け、防御率は現時点でリーグ3位と成績的にも申し分はありません。オールスターが開催されるマイアミは地元であり、おそらくはこのオールスターでフィーチャーされるであろうJose Fernandezとはかなり近い友人でした。ナショナルズから3人の先発投手というのは難しかったとすれば、今年に限ればStrasburgよりもGioを出してあげたかったです。(欠場する投手の代わりでよばれる可能性はありますが、それでもStrasburgかScherzerの代わりでなければ無理でしょう)

Rendonは、あまり目立ちませんが、いつの間にやら打率3割に到達し、サードでも好守を連発していました(守備ではロッキーズのNolan Arenadoには及びませんが)。最後の一枠を争うFinal Voteの対象となっていましたが、同じ三塁手のドジャーズのJustin Turnerに敗れました。残念。

7/6 天気に振り回され、ぐだぐだ

L2-5 Braves (Season 50-35)
Gio(L7-4) 6.0IP 3ER 7H 2BB 6K
Goodwin 3/5 HR(7) R RBI
Difo 2/2 double SF BB RBI
Rendon 2/4 R
Zimmerman 2/4

雨予報だったため試合開始を3時間遅らせたものの、実際には雨はほんの少し15分くらいしか降らないというよくわからない判断の後、夜10時過ぎにようやく試合開始。何というか、全体的にぐだぐだの試合でした。打線は、Brian Goodwinのソロ本塁打などで2点を取りましたが、元気なし。先発のGio Gonzalezは悪くはなかったものの6回3失点で敗戦。2番手で出てきたSammy Solisが前回登板に続き失点してしまい、2-5となったところでもうあきらめたように見えました(早く帰ろうモード)。

更に悪いことに、3回裏にサードゴロを打った際にわき腹を痛めたMichael Taylorが途中交代。打撃で守備で、Adam Eatonの抜けた穴をしっかりと塞いできたTaylorが欠けたことはチームにとって大きな痛手。それほどの重症には見えなかったので、しっかり治して早く帰ってきてくれることを願うのみです。

試合終了は午前1時。はいはい。

7/4 Murphyメッツ戦で打ち過ぎ

W11-4 Mets (Season 50-34)
Ross(W5-3) 7.0IP 2ER 8H 3BB 6K
Murphy 4/5 double R 5RBI
Harper 3/4 BB 3R 2RBI
Difo 2/4 BB 3R
Raburn 1/2 doube BB 2RBI

Daniel Murphyが5打数4安打5打点と大暴れ。2015年のオフにメッツからFAとなってナショナルズに加入したMurphyですが、昨シーズン、そして今シーズンとここまで対メッツ戦には31試合に出場し、121打数49安打(打率.405)、34打点と打ちまくっています。ナショナルズファンとしては嬉しいのはもちろんですが、メッツで育成され、FA前最終年に開眼した選手であり、メッツファンとしては複雑な心境だろうなと思います。

そのMurphyと、Murphyの前を打つBryce Harperが活躍すれば得点力は上がります。同点で迎えた5回裏にMurphy、Harperの連続タイムリーなどで4点を奪って勝ち越し、6回裏にもMurphyのタイムリーなどで3点を追加して、早々に試合を決定付けました。

先発のJoe Rossは、ピリッとしないながら大量リードに守られて勝つという今季よく見るパターンで勝ち投手となりました(Rossが先発し、打線が2ケタ得点してくれた試合は、実にこれで7試合目。他の投手の先発試合全部合わせて7試合。)。1回表、Jose Reyesに先頭打者を打たれて先制されたのを始め、毎回毎回ランナーを背負いながらぎりぎりのところで踏みとどまるという微妙な内容。7点リードとなった最終7回表だけは、唯一三者凡退で終わりましたが、手放しで喜べる感じではありません。Tanner Roarkとともに投げる度に不安にさせられます。

MVP: Daniel Murphy

2017/07/04

Max Scherzerがナ・リーグ月間MVP

Max Scherzerが6月のナ・リーグ最優秀投手賞を受賞しました。2015年6月以来となる、自身3度目の受賞。

Photo by Mike Ehrmann/Getty Images
5GS (1CG) 36.1IP 6BB 51K 0.99/0.55

6月は5試合に登板し、計36回1/3を投げて、防御率0.99、51奪三振という驚異的な数字を残していました。21日の試合では8回途中までノーヒッターを継続する好投(結果的には自責点0で敗戦投手)を見せるなど印象も強かったので、順当な受賞と言っていいでしょう。

オールスターでの先発も有力視され、現時点では2年連続のサイヤング賞も夢ではない位置にいます。

7/3 あわや(またも)大惨事でした

W3x-2 Mets (Season 49-34)
Strasburg 7.0IP 0ER 2H 3BB 6K
Albers(BS3, W4-1) 0.1IP 1ER 1H
Taylor 1/3 HR(12) R 2RBI BB
Raburn 1/1 BB R RBI

Stephen StrasburgとメッツのStephen Matzの両先発による素晴らしい投手戦。Strasburgは、3つの四球で満塁とした4回表だけはちょっとおかしかったものの、他のイニングは全くメッツ打線を寄せ付けず、7イニングを無失点で終えました。一方Matzのほうも序盤はランナーを出しましたが、尻上がりに調子を上げ、やはり7イニングを無失点。ナショナルズ打線としては、2つの併殺打が痛かったですね。

ブルペン勝負となるとナショナルズとしては苦しくなるわけですが、8回表はMatt Graceが勝ち越しタイムリーを打たれたかという場面で、レフトのBrian Goodwinが好返球して本塁タッチアウト。すると、その裏、1死1塁からMichael Taylorが右中間スタンドへ飛び込む2ランを打って勝ち越しに成功しました。流れはナショナルズ。9回表もSammy Solisが2死(1塁)までこぎつけ、さすがに勝ったかと思わせながら、やはり勝てないのが今年のナショナルズのブルペン。最後、1つのアウトを取るために起用されたMatt Albersが、最初の打者、代打のCurtis Grandersonに同点2ランを被弾。同点。笑えます。

このお笑いのような状況を救ったのは途中からレフトに入っていたRyan Raburnでした。9回裏、2つの四球などでもらった2死1,3塁のチャンスで打席に入り、レフト前に落ちるポテンヒット。形は決してきれいではありませんでしたが、ヒットはヒット。打点は打点。サヨナラはサヨナラ。勝ちは勝ちです。

しかし、今のブルペンでは誰が投げても打たれます。

MVP: Ryan Raburn

7/2 Harper 2発とScherzer熱投で連敗ストップ

W7-2@STL (Season 48-34)
Scherzer(W10-5) 7.0IP 0ER 2H 2BB 12K
Harper 3/5 double 2HR(19,20) 2R 4RBI

2連敗し、もう二度と勝てないんじゃないかと思わせた(まあ、そんなことがないのは当然ですが)ナショナルズ。その連敗を止めてくれたのは、エースと主軸の2人でした。

まずはMax Scherzerの熱気あふれるピッチング。1回いきなり三者連続三振。2回、3回、4回にもそれぞれ2三振を奪い、4回までで9奪三振。最終的に7回を投げて12奪三振。被安打2、2四球で無失点。既にリーグトップだった防御率は何と1.94と2を下回ってきました。勝ち星もこれで2ケタ10勝に到達。キャンプで出遅れ4月はよくなかった(それでも防御率は2点台でしたが)ので今年のサイ・ヤング賞は難しいかなと思っていましたが、今や最有力候補です。

そのScherzerを援護したい打線では、Bryce Harperがやってくれました。初回と3回とに、2打席連続で2ランホームランを打ち、シーズン20号に到達。打点も60を越えてきました。

どんなに弱いチームでもエースが好投し、主軸が打てば勝てます。問われるのはそうでない日に他の選手が頑張って勝ち星を重ねられるかどうか。それがチーム力。

ですが、まあ、まずは連敗が止まったことを喜びましょう。

MVP: Max Scherzer

2017/07/02

7/1 Gio 2安打1失点でも勝てず

L1-2@STL (Season 47-34)
Gio(L7-3) 7.0IP 1ER 2H 2BB 9K
Rendon 2/4 double
Drew 1/4 RBI
Harper 1/3 BB R

月が変わってもツキは変わりませんでした。

Gio Gonzalezが7回を1失点の好投。被安打もわずかに2本。シーズン防御率をリーグ3位の2.77まで引き下げ、地元マイアミ開催のオールスターへの出場へ強くアピールしました。(しかし、防御率トップはMax Scherzer、勝ち星、奪三振ではStephen Strasburgの後塵を拝しており、同チームから3人はないと思うと必ずしも当確とはいえません。)

ただ、それでも勝てない。打たれたヒット2本のうちの1本が2回に打たれたタイムリーだったというのがツキのなさ。結局負け投手になってしまいました。

打線は、昨日のようなツキの無さではなく、ただただMichael Wachaを打てませんでしたので、まあ今日の敗因は打線。

8回表、DLから復帰のSammy Solisが最初の打者にホームランを打たれて2点差とされて迎えた最終回に、また何とも言えないシーンが待っていました。2死からStephen Drewにタイムリーが出て、完封負けを逃れるとともに1点差とし、なお、2死満塁と攻め立て、ここで代打として起用されたのがメジャー初打席となるAdrian Sanchez。カウント0-2と追い込まれながら、3-2まで持っていき、さらに2球ファールで粘った末の9球目は、外へのボールで押し出し、同点、となるはずでしたが、主審は「ストライク」のコール。試合後にいろいろ出ていたピッチトラックのデータによると、ベースから外れていたことはもちろん、この日「ストライク」とコールされた中では最も遠く、「ボール」と判定されてきた何球ものボールより外だったことが明らかとなっています。10年マイナーで頑張ってきた選手のメジャー初打席でそりゃないだろう、と不愉快な気持ちになりました。試合後、Baker監督以下、皆、Sanchezの打席はいい打席だったとコメントしていることが救いでしょう。

全く勝てる気がしません。

2017/07/01

6/30 暗雲垂れ込める6月の終わり

L1-8@STL (Season 47-33)
Roark(L6-6) 3.0IP 3ER 4H 5BB 2K
Taylor 2/3 BB
Zimmerman 2/4

Trea Turnerが離脱して最初の試合は、セントルイスに移動してのカージナルス戦。不安一杯の立ち上がりから、噛み合わないプレーが連発し、大敗。最後に連敗したことで6月は14勝14敗のちょうど5割で終了。この試合の始まる前の時点で地区2位のブレーブスとは9.5差あったわけですが、これはこの先どうなるか分からないぞという嫌な予感さえ抱かせる試合でした。

流れが悪いと、まあ、こんなものです。

1回表、Turnerの離脱にともない1番に入ったBrian Goodwinがセンターへの(フェンスを越えていたかもしれない)大飛球を放ちましたが、Tommy Phamのファインプレーに阻まれ1アウト。2番に入ったMichael Taylorが内野安打で出塁した後、Bryce Harperの併殺崩れの悪送球がHarperの左足首を直撃。退場するには至りませんでしたが、嫌なムードが漂うには十分でした。

2回には先頭のDaniel Murphyの二塁打から1死3塁としましたが、Turnerに代わってショートで先発したStephen Drewの打球はセカンド真正面で本塁タッチアウト。3回には2死からMichael Taylorが再び内野安打で出塁しましたが、Harperを打席に置いて牽制死。明らかにおかしな攻撃リズムでした。

一方、先発のTanner Roarkは今日もグダグダ。初回は無死1,2塁からの1死2,3塁のピンチをしのぎ、2回も投手を歩かせて2人のランナーを背負いながらも何とか無失点で終えましたが、3回裏、連続四球の後、触らなければ併殺コースだったゴロをRoarkがグラブに当てて弾いてしまい、無死満塁。さすがに堪えきれずこの後2本のタイムリーを打たれて3失点。3回終了時点で既に85球を投げてしまっていたRoarkはこれで降板。すっかり自信を喪失している樣子です。心配。

しかしまだ3点差。4回表、Harperが歩き、Ryan Zimmermanのシングルで無死1,3塁のチャンスを作りますが、ここでMurphyは4-6-3の併殺。1点こそ返しましたが、雰囲気は最悪。試合展開という意味では、この直後、4回裏からマウンドに上った2番手のJacob Turnerがいきなりの5失点で試合を壊してしまったのですが、攻撃陣はこの後も、6回にはHarperが、7回には再びMurphyが、8回にはWilmer Difoが、いずれも内野ゴロ併殺打。さらに9回は1死1,3塁でZimmermanがセカンドフライ。あまり見たことがないほどのいらいらさせてくれました。

先が思いやられます。