2018/11/29

Prospect Profile #22: Austin Voth

[2018年11月最終更新, 2017年12月更新, 2016年11月更新, 2015年12月更新,2015年1月オリジナル]

2015年の2人目、全体第22回はAustin Voth投手。

[Player Data]
Name: Austin Voth
Position: RHP
Born: June 26, 1992
Birthplace: Redmond, WA
School: University of Washington
Height: 6-1
Weight: 190
Bats: Right
Throws: Right
Draft: 2013-5
Acquired: Draft
BA Organization Rank: 15(2014) ⇒12(2015)9(2016) 10(2017)⇒ 26 (2018)
BA Overall Rank: NA


[Scouting Report]
高い位置から投げ下ろす、いわゆる本格派の右腕。速球はせいぜい90マイル台前半だが、制球力に非常に優れており、チェンジアップとカーブを交えて空振りさせることができる。奪三振数は多く、四球は少ない。ブルペンよりは先発向き。上限はローテーション下位と言われる。

[Background]
2013年シーズンにはワシントン大学のエースを務め、PAC 12という強豪校が並ぶリーグで奪三振王となったが、ドラフト前の評価は必ずしも高くなく、ドラフト5順目でナショナルズに入団。ルーキーリーグで2試合、ショートシーズンで7試合、8月末にHagerstown(A)に昇格して2試合の計11試合に先発し、1.75/0.84、46.1イニングで55奪三振の好成績。

2014年は、開幕したAでの13試合(オールスター選出)、夏場に昇格したPotomac(A+)での6試合でいずれも打者を圧倒するようなピッチング(計2.10/0.89)を見せて評価を高め、シーズン終盤にはHarrisburg(AA)まで到達。フルシーズン1年目の疲れもあってかAAではさすがに打ち込まれた(6.52/1.60)。依然としてイニング数を上回る三振を奪っており、プロスペクトとしての地位を確立した。

2015年はHarrisburg(AA)でフルシーズン、ローテーションを守った。シーズン序盤は防御率が4点台で推移したものの、徐々に調子を上げてEastern Leagueのオールスターに選出される。後半戦も好投を続け、最後の2登板を無失点で防御率を2点台まで引き下げて締めくくった。148奪三振はリーグトップ。自己最多の157.1イニングを投げた。

Syrcuse(AAA)にステップアップした2016年も年間通じてローテーションを守り、157イニングで3.15/1.24と、ここでも通用することを示した。セプテンバーコールアップの有力候補だったが、結局声はかからず。アリゾナ秋季リーグで結果を残し(4試合打たれまくった後、3戦連続無失点)、12月のルール5ドラフトを前に40人ロースター入りを果たした。

40人ロースター選手として迎えた2017年だったが、残念ながら失望のシーズンに終わってしまった。3度の登板をいずれも無失点に抑えながら早々にスプリングトレーニングからカットされると、開幕後もSyracuse(AAA)で13試合に先発して1勝7敗、防御率6.38と全く振るわず。6月下旬にはDL入りし、戻ってきた後はHarrisburg(AA)に降格となり、そこでも10試合で防御率.5.13。セプテンバーコールアップで声がかかることもなかった。

2018年の開幕は今季もSyracuse(AAA)のローテーション。プロスペクトとしての評価は下げていたものの、ブルペン投手不足となったチーム事情から4月末に初めてのメジャー昇格の声がかかった。しかし、出場機会を与えられないまま1日で降格。6月にもダブルヘッダー要員として昇格したもののやはり登板なし。3度目の昇格となった7月14日、ついにメジャーデビューを果たした(結果は5回途中7失点で黒星)。その1試合だけですぐにAAAに戻されたが、セプテンバーコールアップで戻ってきた後の9月22日のメッツ戦で先発し、ついにメジャー初白星を記録。

[Comment]
Vothのメジャー初白星は、消化試合となっていた2018年シーズンの終盤にあって心温まるニュースの1つでした。プロスペクトしての期待感は下がり、いつ40人ロースターから外されても不思議のない状況となっていますが、スポットスターターとしては貴重な存在。苦労してきただけに応援していたい投手です。(2018年11月)

2016年までの安定した内容からは思いもよらない2017年の不振でした。考えられる要因は故障。6月~7月に休んだ理由が詳しく報じられていないのでよくわかりませんが、その後AAでも打たれていることを見ると心配は大きくなります。メジャーまであと一息、(ナショナルズで実現するかどうかはわかりませんが)頑張って。(2017年12月)

Lucas GiolitoやReynaldo Lopezに追い抜かれ、2016年は内心悔しい思いをしたはず。40人ロースター入りを果たして、いよいよ2017年にはメジャーデビューでしょう。これまで通り下馬評を覆す投球術を披露してくれることを期待しています。(2016年11月)

AAの打者も難なく抑え、プロスペクトとしての地位を大いに引き上げました。来春はメジャーのスプリングトレーニングに呼ばれることはほぼ間違いないでしょうし、メジャーデビューも視野に入ってくると期待されます。(2015年12月)

多くの軟投派投手がぶつかるAAあたりの壁を乗り越えてメジャーリーガーに近づくことができるか、注目のシーズンとなります。(2015年1月)

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