2017/08/30

8/29 連日のマーリンズ粉砕

W8-3 Marlins (Season 80-51)
Jackson(W5-3) 6.0IP 2ER(3R) 6H 4BB 5K
Perez(HD) 0.1IP
Albers(HD) 0.2IP 1K
Rendon 2/3 double BB 4RBI
Murphy 2/3 double BB R 2RBI
Turner 1/4 double BB R

前日はMax Scherzerが完ぺきに抑えたGiancarlo Stantonでしたが、この日は初回1死走者なしでレフトへ特大の51号ソロを打たれました。これでちょっとおかしくなったEdwin Jackson。この後3つの四球で2死満塁としてしまいましたが、何とか後続を断って1失点
で終えました。27球も要したとはいえ、ここで崩れなかったことで試合はむしろナショナ
ルズペースとなりました。

3回裏に2死からDaniel Murphyが高めのボール球を叩いて二遊間を破る2点タイムリーを打って逆転。その後、4回、5回にもタイムリーが出て加点し、6回を終えて5-2とリード。このまま快勝かなと思われましたが、7回表、やや疲れが見えたJacksonが連打を打たれた後、送りバントを自らファーストに悪送球してしまって1点を返され、さらにGiancarlo Stantonを敬遠して無死満塁として降板しました。

同点あるいは逆転も懸念されたこの場面でしたが、やはり今のナショナルズブルペンは素晴らしい。まずはOliver Perezがサードゴロ本塁封殺で1アウトを取ると、さらに代わったMatt Albersが三振とショートゴロに打ち取り、まさかの無失点リリーフを見せてくれました。見事な火消しっぷり。

こうなるともはや必然な感じですが、その裏(7回裏)2死満塁のチャンスを作ると、Anthony Rendonが右中間を深々と破る走者一掃のタイムリー二塁打を打ち、勝負を決めました。

それにしても、あの7回表のPerezとAlbersのピッチングは素晴らしかった。

MVP: Matt Albers

ロースター異動まとめ(2017年8月)

8/2 A.J. Coleが昇格, Brandon Kintzlerが25人ロースター入り, Sammy SolisとErick FeddeをAAAへオプション
8/4 Enny RomeroがDL入り, Solisが再昇格
8/5 Gio Gonzalezが出産立会休暇, Feddeが再昇格
8/7 Gio 復帰, FeddeをAAAへオプション
8/13 Bryce Harper がDL入り, Michael Taylorが復帰
8/15 Pedro Severinoが昇格, ColeをAAAにオプション
8/16 Brian Goodwin がDL入り, Alejandro De Azaが昇格
8/17 Ryan MadsonがDL入り, Shawn Kelleyが復帰
8/19 Max ScherzerがDL入り, Stephen Strasburgが復帰
8/25 Coleが再昇格, SeverinoをAAAにオプション
8/27 ColeをAAAにオプション、FeddeとRafael Bautisitaが再昇格
8/28 ScherzerとJayson WerthがDLから復帰し、Andrew Stevenson, Fedde, BautistaをAAAにオプション
8/29 Trea TurnerがDLから復帰, Adrian SanchezをAAAにオプション


2017/08/29

8/28 復帰のScherzer, Werthが活躍

W11-2 Marlins (Season 79-51)
Scherzer(W13-5) 7.0IP 1ER 5H 2BB 10K
Werth 2/4 HR(9) 2R 2RBI
Wieters 3/4 2R 2RBI
Kendrick 2/4 triple BB 2R 3RBI
Difo 2/4 triple 2R

DLからそろって復帰してきたMax ScherzerとJayson Werthがともに印象的な活躍を見せ、(10ゲーム差以上あるとはいえ)地区2位のマーリンズを粉砕。地区優勝へのマジックを20としました。

先発のMax Scherzerは健康不安を完全に吹き飛ばす快投。失点は4回表にChristian Yelichによるソロ本塁打による1点のみで7回を投げ切り、計10奪三振。速球も変化球も切れ味が鋭く、最近絶好調でホームランを量産していたGiancarlo Stantonもサードゴロ併殺打に空振り三振が2つと完全に抑え込みました。

そしてWerth。第1打席こそセカンドゴロに倒れましたが、4回裏の第2打席で高々と打ち上げてレフトスタンド中段に運ぶ豪快な2ランホームラン。その表に1点差とされていた場面でナショナルズに流れを引き戻す重要な一打でした。球場のファンは大喜びでカーテンコールが起きるほど。2010年オフに7年契約に合意したとき、契約最後の年にこれほど活躍し、これほどファンから支持されていると、誰か予測できたでしょうか。

この後、6回裏に打線がつながり7本のヒットを集めて一挙6点。これで勝負あり。ナショナルズにとっては文句なしの試合となりました。

しかも、試合後、Baker監督の口から、明日(29日)にはTrea TurnerもDLから復帰する予定と語られました。素晴らしい。

MVP: Jayson Werth

2017/08/28

8/27(game 2) Lindが目立つ打線

W5-4 Mets (Season 78-51)
Roark(W11-8) 6.0IP 3ER 5H 9K
Doolittle(SV13) 1.0IP 1ER 3H
Rendon 2/3 BB R RBI
Lind 1/2 BB R 2RBI
Difo 2/4 2R

ダブルヘッダーの第2戦。Ryan Zimmerman、Matt Wietersに休養が与えられたこともあり、先発オーダーはまたも極めて貧弱なものとなり、チームでわずか6安打と打てませんでした。が、それでも4回裏には3本のシングルを続けた後にAdam Lindが犠牲フライを打ちあげて2点を先制。一度は逆転された後の6回裏には1死1塁から4者連続で四球をもらって逆転に成功。そして、8回裏にはLindがこの試合チーム唯一の長打となるソロホームランを打って、これが結果的には決勝点となりました。ここしばらくLindがものすごく目立っているという点からも貧弱な打線であることが明らかです。でも、Lind、ありがとう。

先発のTanner Roarkは5回までは素晴らしいピッチング。許した走者はシングルヒットの2人のみ、2回、4回の三者連続を含む計9奪三振。見事でした。ただ、そこまでにかなりの球数を要し、ちょっと疲れが見えた感のある6回につかまりBrandon Nimmoに逆転2ランを被弾。その裏に味方が逆転してくれて勝ち投手にはなりましたが、本人とんしては納得いっていないでしょう。

ともかく6回を終えて1点リード。となればいまや自慢のブルペンの出番。Matt Albers、Shawn Kelley(この日は2試合ともに投げていずれも無失点)、Joe Blantonが無失点でつなぎ、最終回はクローザーSean Doolittleがマウンドへ。そのBlantonは3本のシングルを集められて1点こそ失いましたが、高めの速球の威力は落ちておらず、しっかり3つのアウトを記録して試合終了。移籍後未だ失敗なしの13セーブ目です。

MVP:Adam Lind

8/27 (game 1) Feddeの不安な球速

L5-6 Mets (Season 77-51)
Fedde 6.0IP 5ER 7H 2BB 5K
Blanton(L2-3) 1.1IP 1ER 1H 1K
Kendrick 3/4 SF RBI
De Aza 2/4 double triple SF R 2RBI
Bautista 2/4 R
Wieters 2/5 R

ダブルヘッダーの第1試合。この試合のために再昇格したErick Feddeが先発。初回、先頭打者からシングル、死球の後、3番のAbsdrubal Cabreraに3ランを被弾。3回はそのCabreraを歩かせた後、続くWilmer Floresに2ランを打たれ、結局6回5失点。という内容も決して芳しいものではありませんでしたが、それ以上に注目を集めたのが球速。以前の登板時には95マイル程度まで出ていたのに、今回は90マイルを超えるのがやっと。かなり心配な球速の低下です。試合後に本人が語ったところによるとシーズンで蓄積された疲れからだということですが、マイナーも含めたシーズンイニング数は105回2/3であり、これは昨シーズンの121イニングにもまだ達していません。今季はメジャーとマイナーを、さらには先発とブルペンを行ったり来たりしたことで疲労がたまりやすかったのかもしれないとも言えますが、やはり心配です。以前、シーズン終盤からポストシーズンにブルペン要員として貢献することも期待していましたが、この状態なら、将来を考え、早めにシーズンを終了させたほうがいいようにも思います。

さて、序盤で0-5とリードされましたが、その後、5,6,7回に反撃し、いったんは5-5の同点に追い付きました。相変わらずホームランは出ませんが、まあコツコツと。流れはナショナルズ、のはずでしたが、8回表2アウトからJoe BlantonがAmed Rosarioにソロ本塁打を打たれ、結局これが決勝点となりました。その後も8回裏には無死1,2塁のチャンスを作りましたが、無得点。9回裏には2死1塁(代走のEdwin Jackson)からのDaniel Murphyの二塁打でJacksonが一気にホームを狙いましたがタッチアウト。キャッチャーがホームプレートをブロックしているようにしか見えませんでしたが、ナショナルズの抗議も実らず試合終了。後味の悪い終わり方でした。

2017/08/27

8/26 よくこの打線で9点も取りました

W9-4 Mets (Season 77-50)
Gio(W13-5) 6.2IP 2ER 6H 1BB 2K 
Kendrick 2/4 BB R RBI 
Difo 2/5 2R RBI SB(8)
Rendon 2/5 double R RBI 
Lind 2/4 R 2RBI 
Taylor 3/4 2R SB(11)
Sanchez 2/4 3RBI 

昨日の記事で書いたRyan Zimmermanに加え、疲れからか(?)やや不振に陥っていたDaniel Murphyも先発を外れた結果、なんとこの日の先発オーダーに名を連ねた選手のうち、開幕オーダーにも名前があった選手が捕手のMatt Wietersだけとなってしまいました(しかも、開幕戦は8番で、シーズン打率は.230なのにこの日は5番)。そんな状況ですから打線に迫力が欠けるのもやむを得ません。この日も長打はAnthony Rendon(なお、Rendonは故障していたため開幕オーダーに名前はありません)の二塁打1本だけ。でしたが、単打を実に12本、それに相手のエラーや四球というミスに付け込み、見事に9得点。いい攻撃でした。

その中でも今日目立ったのは8番セカンドで先発したAdrian Sanchez。初回2死満塁から2-0を4-0とする2点タイムリー。そして8回裏。表にメッツに2点を返され、6-4と2点差まで詰め寄られての1死3塁の場面で打席に入ると、初球、97マイルの速球がスクイズの構えをしていたSanchezの胸元に真っすぐ向かい、バットをかすめてそのまま右胸を直撃。Sanchezはグラウンドにうずくまってしまい、トレーナーが駆け寄るヒヤリとする事態となりました。そのまま退場かと思われましたが、Sanchezは再び打席へ、そして5球目を三遊間に転がす貴重なタイムリー。これで試合の流れはほぼ決まりました。

9点も取ってくれれば今のGio Gonzalezには十分すぎます。3回に連打で1点、6回にソロ本塁打で1点を失いましたが、6-2とリードした7回2死2塁で降板するまで安定感抜群のピッチングでした。順調に勝ち星を伸ばしていきます。

冒頭に書いたように故障者が続出していますが、Murphyはただの休養、ZimmermanもDL入りする必要はない、Max Scherzerは月曜日(明後日)の先発に向けて調整中、Jayson WerthとTrea Turnerの2人はPotomac(A+)でダブルヘッダーに2試合とも出場するなど順調に回復している、といったように明るいニュースも入ってきています。

今は我慢の時です。

MVP: Adrian Sanchez

2017/08/26

8/25 打線が本格的に心配

L2-4 Mets (Season 76-50)
Cole(L1-4) 6.0IP 1ER 4H 4BB 8K
Lind 2/4 HR(10) R RBI
Difo 2/4 double SB(7)

最短ならこの日の先発が予定されていたMax Scherzerでしたが、やはり時期尚早。スポットスターターとしてA.J. Coleが呼ばれました。で、そのColeが、内容彼言えばソリッドな、結果から言えば見れば素晴らしいピッチング。毎回のようにランナーを背負いましたが、6回を1失点は立派。勝ち星に値する十分な仕事でした。

しかし打線が今日も低調。本当にここしばらくずっと低調です。今日はメッツ先発のJacob deGromの前に7回までゼロ更新。8回2死からAndrew  Stevenson、Adrian Sanchezというルーキー2人の連打で何とか1点を返しましたが、既に8回表に2番手のMatt Graceが2点の追加点を奪われた後。Coleの黒星を消すには至りませんでした。

問題は打線です。前日のホームへのヘッドスライディングで腕や肩を痛めたRyan Zimmermanがこの試合を欠場。今のところDL入りするまでのものではなく、2,3日休めば大丈夫との情報ですが、あてになりません。既にかなりの手負いですが、ここにきてZimmermanまでとなると痛すぎます。マイナーでのリハビリ出場を続けているJayson WerthとTrea Turnerの一日も早い復帰が待たれます。

2017/08/25

8/24 変にいじらないほうが

W5-4(11)@HOU (Season 76-49)
Strasburg 6.0IP 0ER 3H 1BB 7K
Doolittle(HD) 1.0IP 1ER 2H
Kintzler(BS) 1.0IP 2ER 3H 1BB 1K
Albers(W7-2) 1.0IP 2K
Solis(SV1) 1.0IP 1ER 1H
Rendon 2/3 2double SF BB R RBI
Wieters 2/4 BB 2R RBI
Taylor 1/5 double RBI  

せっかくいい流れ出てきていたブルペンでしたが、ほんの少し変にいじるだけで大変なことに。最終的に勝ったからいいものの・・・、シーズン終盤に向けて教訓としてください。

先発のStephen Strasburgが6イニングを無失点。ファールでやたら粘られる打席がいくつかあって90球に達していたことと、疲れからか足がつっている様子が見られたことから、6回限りで降板となりましたが、球速もボールもキレもあり、右腕に関しては完全復活と言っていいでしょう。

その間に打線は5回に連続四球から相手の守備ミスもあって、外野にボールを飛ばすことなく2点を先制し、Strasburgが6回裏を投げ切った直後の7回表にはMichael Taylorの右中間への二塁打で1塁ランナーだったMatt Wietersが激走してホームインして3点目。

7回裏はOliver Perezが危なげなく無失点で終えて、残すは2イニング。Brandon Kintzler - Sean Doolittleの盤石リレーで今日も行くのかと思いきや、なんと8回裏のマウンドにDoolittleが送られました。試合後のBaker監督のコメントによると、8回に左打者が2人出てくることになっていたので左投手のDoolittleを起用した、そしてツインズで28セーブを記録してトレードされてきたKintzlerに30セーブの大台に到達させてあげたかった(シーズン終了後にFAになること考慮に入れた温情采配)ということのようですが、結果的には完全に裏目に出ました。まず8回裏、Doolittleが左打者を一人もアウトにとれず、1失点(右打者を併殺に打ち取ってなんとか1点で切り抜けた)。そして9回裏、2点のリードをもらってのKintzlerでしたが、3本の長短打を集められてあっさりと同点とされてしまいました。これにより、Kintzlerのセーブはもとより、Strasburgの白星も消滅。もしこのまま負けていれば、かなり後味の悪い試合となってしまったはずでした。

しかし、そのピンチを救ったのが、Wilmer Difoでした。11回表、この回の先頭打者として打席に入ると、サードの前への見事なセーフティバントで出塁。この後、Ryan Zimmermanの振り逃げなどで3塁まで進み、Anthony Rendonの浅いレフトフライでタッチアップから生還に成功しました。足のある選手でよかったです。さらにWietersのヒットでZimmermanが一塁から激走して(さっきも同じ表現をしましたね)2点差。

その裏、Sammy Solisがソロ本塁打で1点こそ失いましたが、なんとかリードを守り切りっての勝利。Solisはメジャー初セーブです。

セットアッパーKintzler、クローザーDoolittleの体制は変えないほうがいいということがよくわかった試合でした。

MVP: Wilmer Difo

8/23 Kelleyは未だに

L1-6@HOU (Season 75-49)
Jackson(L4-3) 6.0IP 2ER 6H 3BB 1K
Kelley 0.1IP 3ER 2H 1BB
Kendrick 2/4 double
Murphy 2/4

負け投手になったとはいえ先発のEdwin Jacksonはよく投げました。4回裏の失点は、先頭打者のJose Altuveの右中間への飛球をセンターのMichael TaylorとライトのAndrew Stevensonのミスコミュニケーションで三塁打にしてしまったことからの犠牲フライであり、Jacksonの責任ではありません。実質的には6回をソロ本塁打の1失点のみ。十分な仕事をしてくれました。

問題はやはり打線。3回表にWilmer Difoの犠牲フライで先制点を取りましたが、以降は淡白な攻撃を重ね、ゼロを並べて終わりました。なんというか、迫力がありません。

ともかく追いかける展開で1-2で終盤へ。7回裏はMatt AlbersからMatt Graceへとつないで無失点で切り抜けましたが、8回裏、2アウトからGraceがソロ本塁打を打たれて2点差。この後右打者が続くことからベンチはShawn Kelleyを投入しましたが、酷かった。シングル、四球、そしてAlex Bregmanに豪快にセンターへ3ランを打たれ、あっという間に1-6。9回裏を待たずして事実上試合が終わりました。KelleyはDLから復帰後3試合で2度目の失点。今やチームの強みとなったブルペンですが、Kelleyだけはトレード期限前の悪いブルペンの影を引きずっています。これが伝染しないといいのですが・・・。

2017/08/23

8/22 いつしか最強ブルペン

W4-3@HOU (Season 75-48)
Roark(W10-8) 5.2IP 2ER(3R) 6H 1BB 7K
Doolittle(SV12) 1.0IP 0ER 1K
Kendrick 1/4 triple 2RBI
Wieters 1/3 HR(9) BB 2R 2RBI
Rendon 2/4 double R SB(6)

7月末まではブルペンが弱点だったナショナルズ。それがわずか1か月でこれほどまでに変わるとは。オールスターまでのチーム防御率は5.20で30球団中の30位でしたが、8月以降(8月22日終了時点)は2.87でなんと6位。驚きを通り越し、こんなにいい調子が続くはずがないと不安さえ覚えます。

ともかくもそんな素晴らしいブルペンが今日もチームの勝利に貢献しました。

ナショナルズ打線はここしばらくと同じように低調で、3回表にHowie Kendrickの2点タイムリー三塁打でその時点で同点に、1点を勝ち越された直後の4回表にMatt Wietersの2ランが出て逆転に成功しましたが、以降は2安打のみで追加点はならず。そもそもKendrickもWietersも2アウトからの得点でしたから、ぎりぎりで得点をひねり出したという感じでした。打線は全体的に心配です。

ナショナルズの先発Tanner Roarkも立ち上がりはピリッとせず、3回まで毎回1点ずつ失点。4回表に逆転してもらってからは良くなって、6回2死まで投げましたが、球数が増えすぎたためQSを前に降板。まあ、リードを守ってくれていたので良しとしましょう。結果的には勝ち投手となりこれで2ケタ到達。いろいろありましたが、大丈夫そうです。

で、6回裏途中から後を託されたブルペン陣。6回の最後はOliver Perez、7回はJoe Blantonが危なげなく無失点。8回はBrandon Kintzlerが1死満塁のピンチを招きましたが、5-4-3の併殺打を打たせて1点のリードを保持。そして9回はSean Doolittleがあっさりと3人で抑えてゲームセット。Doolittleは移籍後、失敗なしの12セーブ目。最後はDoolittleがいるという安心感。もはや守護神の域に入りつつあります。

MVP: Sean Doolittle

2017/08/21

8/20 安定のGio、頼りになります

W4-1@SDP (Season 74-48)
Gio(W12-5) 6.2IP 0ER(1R) 5H 1BB 8K
Doolittle(SV11) 1.0IP 0ER 3K 
Murphy 1/3 BB SF R 2RBI
Difo 2/5 2double 
Lind 1/2 double 2BB RBI 

1回裏、不運なあたりによる2死1,2塁のピンチ。打者Wil Meyersをショートゴロに打ち取ってイニング終了と思われましたが、Wilmer Difoの一塁への送球がそれてしまい、その間に2塁ランナーがホームに還り先制を許してしまいました。2回にもライトフライをAlejandro De Azaが太陽に入れて落球。このように守備に足を引っ張られ、球数がかさむ苦しい投球。しかし、それでも踏ん張り切れるのが今年のGio Gonzalezです。ランナーを全く出さないわけではないのですが、それでもきっちりと後続を断ち、2回から6回までゼロを並べ続けました。球数105球。3-1とリードしており、普通ならここで降板となるところですが、前日の試合でブルペンがフル稼働したことから7回裏もGioがマウンドへ。2死からシングルを打たれて降板しましたが、121球の熱投。十分すぎるほどの貢献でした。

打線ではDaniel Murphyが活躍。疲れが見えたとのことで前日は休養を与えられていましたが、この日は第1打席四球、第2打席同点犠飛、第3打席勝ち越し(決勝)タイムリーとすばらしい貢献でした。

リードしての終盤は今のナショナルズには得意分野。7回の最後のアウトをJoe Blanton、8回裏はBrandon Kintzler、そして9回裏はSean Doolittleが出てきて三者連続三振で締めくくりました。

貯金が順調に増えていきます。移動日を挟み、次はヒューストンでのアストロズ戦。ワールドシリーズの前哨戦となるでしょうか。

MVP: Gio Gonzalez

2017/08/20

8/19 負けたもののStrasburgは復活

L1-3@SDP (Season 73-48)
Strasburg(L10-4) 6.0IP 2ER 4H 1BB 8K
Sanchez 1/3 double RBI

DLから復帰してきたStephen Strasburgが6回2失点の好投。速球の球速も、変化球のキレも十分で、復活を印象付ける内容でした。惜しむらくは立ち上がり、ボール自体は行っていたもののコントロールが甘く、2死1塁からYangervis Solarteに高めの速球を弾き返され、流し打ちでライトスタンドへの2ランを被弾。まあ、それでも健康に投げられただけで十分。9月、そして10月に向けて期待できそうです。

しかし、パドレス先発のTravis Woodの前に打線が沈黙。Adrian Sanchezのタイムリーで5回に1点を返すのがやっと。それなりに勝ちは付いていますが、やはり全体的に打線が心配です。

2017/08/19

8/18 ブルペンリレーで勝ち切る

W8-1@SDP (Season 73-47)
Grace 4.1IP 0ER 2H 1BB 1K
Blanton(W) 1.0IP 0ER 1BB
Kendrick 2/5 HR 2R 2RBI SB

先発予定だったMax Scherzerが首を痛め、当日になって登板を回避(そのままDL入り)。急であり、しかも西海岸遠征中ということで、スポットスターターを呼ぶことができず、先発マウンドにはメジャー初先発となるMatt Graceが立つことになりました。正直厳しい試合になることが予想されましたが、この緊急事態にGraceが奮闘。5回裏1死まで被安打2、1四球で無失点。これ以上求めようがないというナイスピッチング。バックも、2回裏のMichael Taylorのホームラン獲りは別格としても、ナイスプレーを連発し、盛り立てました。でもまあ、Graceが本当によく投げてくれました。規定上勝ち投手にはなれませんでしたが、この試合のMVPはGraceで誰も異存はないでしょう。

打線も援護。1回表、Howie Kendrickの先頭打者ホームランで幕を開けると、その後はパドレスのミスにも付け込み、チャンスをしっかりものにして、着々と加点。終始試合をリードしていました。

しかし、故障者があまりにも多すぎます。。。

MVP:Matt Grace

2017/08/18

8/17 貧打の中, Zimmerman主砲の働き

W2-1@SDP (Season 72-47)
Jackson(W4-2) 7.0IP 1ER 8H 1BB 4K
Doolittle(SV) 1.0IP 0ER 2K
Zimmerman 1/3 HR(29) BB R RBI

移動日なしの西海岸遠征。けが人続出でそもそも元気がない打線にはいい環境とは言えませんでしたが、それにしてもひどい。チームでわずか4安打。初回は2四球で無死1,2塁のチャンスをもらいながら無得点。2回にも2人のランナーを置きながら残塁。3回になんとかAdam Lindの犠飛で1点を取りましたが、4回から7回までに出した走者は四球の1人だけで、そのランナーも併殺で消してしまう始末。情けない。

それでも先発のEdwin Jacksonが今日も「いいJackson」で、失点は3回裏のタイムリーによる1点だけ。ランナーを出しながらも粘りの投球で、なんと7回を投げ切ってくれました。偉い。

1-1の同点のまま7回裏を終了。沈痛なムードの試合展開でしたが、8回表2死からRyan Zimmermanのバットが一閃すると、打球は右中間スタンドに届く勝ち越しソロホームラン。いかにもZimらしい一打で、見事な勝ち越し。こうなれば、8回はBrandon Kintzler、9回はSean Doolittleがきっちり抑える勝ちパターン。見事な1勝でした。

2017/08/17

8/16 外野手がかなり心配な状況

L2-3 Angels (Season 71-47)
Roark(L9-8) 7.0IP 3ER 4H 2BB 3K
Zimmerman 2/3 HR(28) BB R 2RBI
Difo 2/4 R SB(6)

Tanner Roarkはよく投げました。7イニングをわずか97球で投げ終える省エネピッチングで、しっかりと試合を作りました。被安打4ですから、ほとんど打たれていません。ただ、惜しむらくは4本のうち2本がホームランだったこと。5回にソロ、6回には逆転2ランを浴び、結局これが決勝点。敗戦投手となり、2ケタ勝利はまたもお預けとなりました。

とはいえ、打線がしっかり援護してくれていれば十分勝ち投手になれた内容でした。が、その打線がかなり心配です。この日はリードオフとして頑張ってくれていたBrian GoodwinまでもがDL入り。本当にいよいよ外野手がいなくなってしまい、Adam Lindがレフトしか守れないこともあり、Howie Kendrickをプロで初めてとなるライトとして起用せざるを得ない状況に追い込まれています。そんなこともあり、打線はかなり低調。初回にRyan Zimmermanの2ランで先制したものの、その後はすっかり沈黙でした。

Trea Turnerが打撃練習を開始したとか、Jayson Werthがようやくスパイクを履いたとか、ちょっとずつけが人についての明るい話題も聞こえてきます。特にTurnerですね。早く復帰してくれることを願っています。

8/15 Kendrick古巣相手に2発

W3-1 Angels (Season 71-46)
Gio(W11-5)  6.0IP 0ER 2H 3BB 4K
Doolittle(SV9) 1.0IP 0ER K
Kendrick 2/4 2HR 2R 2RBI
Rendon 3/4 double R
Murphy 2/4 double

もうなんだか神が降りてきている感じですが、Gio Gonzalezが今日も好投、しかも、またも6回2死で内野安打を打たれるまでノーヒット。その後、2死満塁とされ、さらにJefry Marteにあわや同点あるいは逆転打となりそうなライナーを打たれたところをセカンドDaniel Murphyの好守で救ってもらうというドタバタした終わり方にはなりましたが、それでも立派な好投。シーズン防御率は2.49まで下がり、Clayton Kershaw、Max Scherzerに次ぐ3位。オールスター後に限れば1.50で2人を下回ります。

そんなGioの好投に応えたいところですが、やはりBryce Harperを欠いた打線は迫力不足。そんな中、Howie Kendrickがまたもやってくれました。前の試合(13日)にサヨナラ弾を打ったKendrick。3回のこの日第一打席で左中間に先制ソロを打ち、5回の第二打席でもまたもソロ本塁打。なんとこれで3打席連続弾となりました。素晴らしい。守備でも内外野多くのポジションを守れるし、いい選手を補強したものです。直近はフィリーズに在籍していましたが、元々はエンゼルスで長く活躍したKendrick。ありがとう、エンゼルス。

MVP: Howie Kendrick

2017/08/14

8/13 (game 2) Kendrickのサヨナラ満塁弾

W6x-2(11) Giants (Season 70-46)
Scherzer 7.0IP 2ER 5H 1BB 10K
Albers(W6-2) 2.0IP 0ER 1BB 2K
Kendrick 2/4 HR R 4RBI
Zimmerman 3/5 HR(27) 2R RBI
Murphy  2/4 HR(20) BB 2R RBI

前日の雨の影響もあり、24時間に3試合をこなすこととなった両チームの3試合目。大変だな・・・。

先発はMax Scherzer。いつも通りの支配的な立ち上がりで3回まではパーフェクト。3回裏にはDaniel Murphyのソロ本塁打で先制し、このままナショナルズペースで進むかと思われました。が、その直後、4回表に突如3連打されて同点。すぐに立ち直りましたが、6回裏にRyan Zimmermanが勝ち越しソロを打ってくれた直後の7回表、今度はPablo Sandvalにライトスタンド3階席への豪快なソロホームランを打たれ、再び同点とされて交番となりました。奪三振も10と内容は良かっただけに詰めの甘さが悔やまれます。

ともかく7回表を終えて同点となり、以降はブルペン勝負。こうなると今のナショナルズはやはり強い。8回はBrandon Kintzler、9回はSean Doolittle(1死3塁のピンチを作りながらでしたが)、そして10回、11回の2イニングはMatt Albersが無失点でつなぎ、迎えた11回の裏。連打と敬遠四球で無死満塁のチャンスを作ると、打席にはHowie Kendrick。カウント2-2からの6球目を叩いだ打球は左中間のスタンドへ飛び込むサヨナラ満塁弾。劇的な幕切れで勝利しました。

しかし、ブルペン陣といい、Kendrickといい、Rizzo GMのトレードが当たりまくっています。

シーズン70勝に到達しました(ドジャーズ、アストロズに続き、メジャーで3番目)いいペースです。

MVP: Howei Kendrick

8/13 (game 1) Cole, 悪くはなかったが

L2-4 Giants (Season 69-46)
Cole(L1-3) 6.0IP 3ER 6H 3BB 6K
Rendon 2/4 HR(22) R 2RBI
Goodwin 2/4 R SB(6)
Stevenson 2/4

2回表に3本のヒットを集められて3失点。それ以外のイニングはゼロを並べて、ちょうど100球で6回を投げ切るクオリティ・スタート。A.J. Coleは、先発としての、特にダブルヘッダーの1試合目の先発投手としての仕事を十分に果たしてくれました。惜しくも負け投手となりましたが、先発6番手としての地位は十分に確立しつつあると思われます(なお、Stephen Strasburgは近くマイナーでのリハビリ登板を開始するようです)。

しかし、打線がジャイアンツのルーキー、Chris Strattonに封じられ、7回までゼロ行進。決してトッププロスペクトというわけではないStrattonですが、ようやく初めて2塁を踏んだのが7回でした。どうも今年はこういう投手に抑え込まれるシーンが目立ちます。

8回裏にAnthony RendonがHunter Stricklandから2ランを打って一矢報いるのがやっと。というか、Stricklandがまだジャイアンツのユニフォームを着ていることに驚かされました。乱闘騒ぎを引き起こし、チームメイトのMichael Morseに脳震盪を起こさせて引退に追い込んだあのStricklandが・・。

ともかく2-4とリードされ、9回裏、代打Howie Kendrickが見逃し三振してゲームセット。

2017/08/13

8/12 快勝だがHarperが左ひざ負傷離脱

W3-1 Giants (Season 69-45)
Jackson(W3-2) 6.0IP 1ER 5H 2BB 5K
Doolittle(SV8) 1.0IP 0ER 2K
Lind 3/3 double BB RBI
Zimmerman 2/3 double BB R RBI
Difo 2/4 double R

前日の試合が雨で延期となり、この試合も雨で開始が遅れ、始まったのは既に午後10時過ぎ、終わったのは午前1時を回っていました(ただし、対戦相手のジャイアンツの地元サンフランシスコでは午後7時過ぎ試合開始のちょうどいいスケジュールだった)。

試合は初回からいきなり動きました。まずジャイアンツの2番Joe Panikがナショナルズ先発のEdwin Jacksonからライトへソロ本塁打。一方のナショナルズもその裏、2死3塁からRyan Zimmermanが左中間へ二塁打、続くDaniel Murphyもタイムリーで続き、あっさりと逆転しました。しかも、この回の打席でファーストゴロを打ち、激走の末に一塁キャンバスに変に着地したBryce Harperが左ひざを痛めてもだえ苦しみそのまま退場となりました。明日精密検査を受けてみないと状態はよくわからないそうですが、DL入りは確実でしょう。うううううむ。

2回以降はナショナルズのJacksonとジャイアンツのJeff Samardzijaの両先発が立ち直り、ゼロ行進。Jacksonは6イニングを初回の1失点のみという素晴らしいピッチングで見事に3勝目。本当に文句のつけようがありません。それにしても、いいJackson、悪いJacksonがきっちり交互に出てきまますね。次こそはいいJacksonが続くことを期待したいところ。

勝負を決めた次に点を取ったのはナショナルズでした。Samardzijaからシングルで出塁したAnthony Rendonを続くAdam Lindがセンターオーバーフェンス直撃の二塁打で迎え入れ3点目。こうなれば、7回はBrandon Kintzler、8回はRyan Madson、そして9回はSean Doolittleの必勝リレーがきっちり抑え、ジャイアンツに快勝しました。

しかし、それよりなによりこの試合はHarperのケガです。シーズン中に戻ってくることを願うしかありません。

MVP: Edwin Jackson

2017/08/11

8/10 GoodwinとStevensonの活躍

W3-2 Marlins (Season 68-45)
Roark 6.0IP 2ER 4H 5BB 4K
Madson(W) 1.0IP 0ER 2K
Doolittle(SV7) 1.0IP 0ER 1H
Goodwin 2/4 HR(13) 2R 2RBI SB(5)
Harper 1/4 double RBI

先発のTanner Roarkはよく投げました。6イニングを投げ、失点は3回表にGiancarlo Stantonに打たれた2ランによる2点のみ(毎日、Stantonに打たれたと書いているような・・・)。序盤は、ランナーをためて球数がかさみましたが、それでも何とか立ち直ったところをみると今後も大丈夫そうです。残念ながら10勝目とはいきませんでしたが、今日のようなピッチングを続けていればそう遠からず、到達することでしょう。

打線は、Dan Strailyの抑え込まれていましたが、ようやく6回に反撃。まずは、Adrian Sanchezが三塁線を破る二塁打で出塁すると、Roarkが送りバントで送った後、先頭に回ってBrian Goodwinがセカンドのグラブを弾くライト前ヒットを打って、1点差。さらに、Goodwinが二盗を成功させると、2死後、Bryce Harperがあわやホームランかという弾丸ライナーを右中間に放ち、同点としました。1塁が空いていましたが、敬遠しても次は前日4安打(2本塁打)のRyan Zimmermanということで勝負してくれたのでしょう。まさに「打線」です。

同点となった後はまた膠着状態にもどりましたが、こうなるとナショナルズの今のブルペンは強い。7回表はBrandon Kintzler、8回表はRyan Madsonが全く危なげなく無失点でつなぐと、またもGoodwinが均衡を破ってくれました。8回裏、先頭打者として打席に入り、ライトのポール際に決勝打となるホームラン。打率はやや低い(2割4分台)ものの、実にいいところで打ってくれています。

で、9回表はSean Doolittleが登場。2死3塁とされ、Dee Gordonにもレフト線でフェアゾーンに落ちようかという打球を打たれ、ひやりとさせられましたが、途中出場でレフトに入っていたAndrew Stevensonがランニング・ダイビング・キャッチでボールをつかみ、ゲームセット。ドラフト前から守備力は高く評価されてきましたが、そのスキルでまさに試合を救いました。

差があるとはいえ地区2位のマーリンズを相手に3勝1敗とこのシリーズを勝ち越し。これで15ゲーム差としています。

MVP: Brian Goodwin

2017/08/10

Prospect Profile #29: Tyler Watson

[2016年10月オリジナル, 2017年8月最終更新]

さらにもう1人、2016年のMy Top 10 Prospectsに選んだ高卒左腕のTyler Watsonです。

[Player Data]
Name: Tyler Watson
Position: LHP
Born: May 22, 1997
Birthplace: Gilbert, Arizona
School: Perry HS (Arizona)
Height: 6-5
Weight: 200
Bats: Right
Throws: Left
Draft: 2015-34 WAS
Acquired: Draft (2015)
BA Organization Rank: NA ⇒ 27(2017)
BA Overall Rank: NA

[Scouting Report]
長身の左腕。既に高校時代から90マイルを超える速球は、そのムーブを含めて高く評価されていた。体格が仕上がっていけば更に球速が上がると見込まれるが、必ずしもパワーピッチャーではなく、制球で勝負できる。変化球は、高校時代から縦に割れるカーブは持っていたが、プロ入り後チェンジアップの習得に取り組んでいる。変化球が今後のステップアップのカギを握る。

 [Background]
高校3年時の2015年ドラフト34順目でナショナルズが指名。指名順位が低く、大学進学も内定していたので契約できるとは思われていなかったが、40万ドルという破格のボーナス提示もあって契約に成功。GCLナショナルズに所属し、わずか5試合13回1/3とはいえ、無失点、16奪三振、4四球という好成績を残した。(この時点でMy Top 10 Prospectsに選出。)

2016年はGCLでじっくり育成かと思いきや、いきなりAuburn(SS)で開幕。しかも開幕戦のマウンドに送られ5回無失点8奪三振。以降も年長の打者ばかりのリーグで好投を続け、8月のNew York Penn Leagueのオールスターに選出される。最終的にSSでは計9試合43イニングを投げ、1.88/0.91、48奪三振、9四球という文句の付けようのない成績を残してシーズン最終盤にHagerstown(A)への昇格。3試合に先発してシーズンを終えた。

2017年はHagerstownのローテーション投手として開幕。多少の山谷はあったものの、7月末までに18試合、93イニングを投げ、98奪三振、4.25/1.25の好成績。もちろんSouth Atlantic Leagueのオールスターにも出場。しかし、トレード期限の7月31日にツインズのクローザーBrandon Kintzlerとの1体1のトレードで移籍

[Comment]
McKenzie Millsとともに次の世代の先発投手の1人に育ってくれることを期待していましたが、このタイミングでトレード放出。元々の指名順位が低かったことを思うと、よくここまで育ったというべきなのかもしれませんが、しかし、惜しい。(2017年8月)

ドラフト指名順位は低かったものの、高卒左腕投手という夢のある選手。その夢に賭けて2015年オフにMy Top 10 Prospectsに選んでみましたが、2016年はその期待にしっかり応えてくれました。同じように下位指名だったTanner Roark(まあそれでも25順目でしたが)のような大化けを期待して見守りましょう。(2016年10月)

Prospect Profile #30: McKenzie Mills

[2017年4月オリジナル, 2017年8月最終更新]

先日、2017年版のMy Top 10 Prospectsの記事を更新しましたが、そのうち、Prospect Profileの記事がなかった選手について、順次アップしていきます。まずはその第一弾、通算第30弾は、McKenzie Mills。

[Player Data]
Name: McKenzie Mills
Position: LHP
Born: November 19, 1995
Birthplace: Marietta, GA
School: Sprayberry HS (GA)
Height: 6-4
Weight: 205
Bats: Left
Throws: LHP
Draft: 2014-18 (WAS)
Acquired: Draft (2014)
BA organization Rank: NA
BA Overall Rank: NA

 [Scouting Report]
長身から90マイル前後の速球を主体にカーブとチェンジアップを投げる先発型の左腕。

 [Background]
2014年ドラフト18順目で高卒入団した左腕投手。契約後にGCL Nationalsに合流し10試合に登板したが、計23イニングで5.87/2.13と打ち込まれた。

翌2015年も、開幕を迎えたAuburn(SS)で登板した全4試合で失点してGLCに降格となり、GCLでも登板した8試合中7試合で失点という残念な結果しか残せなかった。2チームで計12試合に登板して7.27/1.99。計34回2/3で奪三振24に対して、与四球が28と内容も散々。

2016年シーズンは、同じく高卒入団のWeston Davis(Millsと同じ2014年入団)とTyler Watson(2015年入団)とAuburnのローテーションを組んで開幕を迎え、シーズン終了までローテーションを守り切った。12試合に先発して3.71/1.33、53回1/3で46奪三振、28与四球と内容もかなり改善。

2017年はHagerstown(A)のローテーション投手として開幕。しっかりとローテーションを守り、7月下旬までに18試合に先発して12勝。104回2/3で118奪三振、3.01/0.95。このうち12勝はSouth Atlantic Leagueの単独トップ、118奪三振もリーグトップタイと素晴らしいピッチングだった。オールスターにも当然選出。7月27日にPotomac(A+)への昇格が発表された翌日、Howie Kendrickとの1体1のトレードでフィリーズに移籍することになった。

[Comment]
Watson(こちらも同じタイミングでツインズにトレード)、Davisとの3人組の中で2017年に最も評価を上げていたのがMills。BAでもトップ30圏外の選手に注目して応援し、結果を残し始めてくれていただけに、このタイミングでのトレードは個人的にはとても残念。新天地での活躍を願っています。(2017年8月)

2016年にAuburnでローテーションを組み、今年も一緒にHagerstownで開幕を迎えたWatsonとDavisとの3人組では、現時点では3番目の扱い。前の2人を追い抜く奮闘を期待しています。(2017年4月)

Prospect Profile #32: Jesus Luzardo 

[2017年5月オリジナル, 2017年8月最終更新]

さて、全体32回はJesus Luzardo。まだプロでは1試合も投げていないので今の時点で記事にするかどうか迷いましたが、ひとまず。

[Player Data]
Name: Jesus Luzardo
Position: LHP
Born: September 30, 1997
Birthplace: Parkland, FA
School: Douglas HS (FL)
Height: 6-1
Weight: 205
Bats: Left
Throws: Left
Draft: 2016-3
Acquired: Draft
BA organization Rank: 15(2017)
BA Overall Rank: NA

[Scouting Report]
TJ手術前には、90マイル前後の速球を主体に球速の異なる2種類のカーブのオーソドックスな持ち球ながら、速球の動きと制球力で結果を残し、高校生左腕としてはかなり完成度が高いと評価されていた。チェンジアップを習得中だったとの情報も。

[Background]
高校3年になる前の夏に97マイルを記録して有名になったが、ヒジを痛め、2016年3月にTJ手術に踏み切った。マイアミ大への進学が有力視されていた中、ナショナルズが2016年のドラフト3順目で指名し、140万ドル(スロット額の2倍以上)の契約金で入団にこぎつけた。当然、2016年シーズンは一球も投げず。

2017年もDLで開幕し、6月にGCLでプロデビュー。3試合に先発して2失点。15個の三振に対して無四球という結果もさることながら、軽く90マイルを超える速球を投げているというレポートも入って大いに期待を高めていたところで、Sean DoolittleとRyan Madsonとのトレードのピースとしてアスレティックスにトレードされた。 

[Comment]
惜しいと言えば惜しいですが、このような使い方ができたという時点でドラフト指名は大成功だったと言えるでしょう。しかし、ナショナルズはやはり惜しいことをした、と言わせるような投手に是非成長してください。(2017年8月)

早ければGCLの開幕、遅くとも2017年中のプロデビューが予想されます。TJリハビリ中にナショナルズにドラフト指名されてその後復帰を遂げた投手としては、2012年指名のLucas Giolito、2014年指名のErick Feddeという先達がいるので、コーチ陣を信じ、焦らずにしっかり成長してくれることを期待しましょう。(2017年5月)

8/9 Zimmerman サイクル越え

W10-1 Marlins (Season 67-45)
Gio(W10-5) 7.0IP 1ER 7H 0BB 6K
Zimmerman 4/4 double 2HR(25,26) BB 4R 5RBI
Kendrick 3/4 double 3RBI
Harper 2/4 SF 2R 2RBI
Sanchez 2/3 double 2R
Goodwin 1/4 double BB 2R

出産立会休暇から戻ってきて最初の登板となったGio Gonzalezが、(今シーズンの)Gioらしいナイスピッチングで見事に白星、10勝目を挙げました。4回までは毎回ヒットを打たれ、4回にはイチローのタイムリーで1点を失いましたが、7回を投げて失点はそれだけ。無四球という点が特に高く評価できる内容でした。

そんなGioを強烈に打線が援護。立役者となったのがRyan Zimmermanでした。まずは2回裏、レフトスタンドへの25号ソロ本塁打で先制点。3回裏にもランナー1塁で右中間へのタイムリーツーベース。さらに5回裏にもセンター前にタイムリーを打って、この時点でサイクルヒットにあと三塁打を残すのみとしました。6回裏に回ってきた打席はストレートの四球で歩き、そして迎えた7回裏、既に1-8と大きくリードして迎えたこの場面。外低めの速球にうまく合わせた打球はライトの頭上を越える鋭いライナー。フェンスにぶつかって上手く転がれば三塁打も夢ではない打球でしたが、惜しくも、フェンスを越えてライトのブルペンに入ってしまいました。26号2ラン。4安打5打点。ここしばらく打撃が下降線をたどっており、打率も3割を切りそうなところまで落ち込んでいましたが、今日は素晴らしかった。もうひと踏ん張り頑張ってくれることを期待しています。

Zimmerman以外にもBryce Harper、Howei Kendrickがそれぞれ2打席で打点を記録。よくかみ合っていました。

何より、連敗しなかったことが重要です。

MVP: Ryan Zimmerman

8/8 Cole, 悪くはなかったがStantonに打たれる

L3-7 Marlins (Season 66-45)
Cole(L1-2) 5.0IP 4ER 4H 1BB 5K
Sanchez 3/4 double RBI
Goodwin 3/5 2double 2R
Harper 0/2 2BB SF 2RBI

3回まで、いや4回までのA.J. Coleは良かったと思います。3回までノーヒット。4回にDerek Dietrichにソロ本塁打を打たれましたが、打たれたヒットはそれだけ。4奪三振。ただ、ちょっと球数が多かったのは確かでした。しかし5回表、2本のシングルでランナーをためた後、Giancarlo Stantonに左中間スタンドの深いところへ3ランを打ちこまれました。それまでの2打席はきっちり打ち取っていましたが、初球のストレートが真ん中にスーッと入ってしまっては打たれます。ちょっと集中力が欠けていたという感じがしました。まあ、それでも悪くはなかったと思います。仮にStephen Strasburgが長期離脱するということになれば、代役はColeで十分だと思います。

打線は、3回裏にBryce Harperの内野ゴロの間に1点を取ったきり沈黙。7回表にJoe Blanton、Oliver Perezが3点を失い1-7とされてから反撃したのでは遅すぎ。

たまに負けるのは、Aブルペン陣を休ませるという意味でも悪くはありません。連敗しないこと、それが重要です。

8/7 8回裏 代打Lindの決勝打

W3-2 Marlins (Season 66-44)
Scherzer 7.0IP 2ER 5H 2BB 9K
Kintzler(W) 1.0IP 0ER 1BB
Doolittle(SV6) 1.0IP 0ER 1H 1K
Harper 2/4 HR(29) R RBI
Difo 2/3 R
Lind 1/1 RBI

2回裏にMatt Wietersのタイムリー、4回裏にはBryce Harperの29号ソロが出て、4回を終えて2-0とリード。このまますんなり行くかと思いましたが、5回表に投手のOdrisamer Despaigneにタイムリー、6回表にGiancarlo Stantonに37号ソロを打たれて追いつかれました。まあそれでも、首痛のため前回登板を1イニングだけで降板したMax Scherzerがしっかり7イニング114球を投げ切れただけでも大きな収穫。

Scherzerの後を受けた2番手Brandon Kintzlerが8回表をきっちり抑えて迎えた8回裏2死3塁から代打Adam Lindがセンター前にはじき返すタイムリーヒット。この1点をクローザーSean Doolittleが危なげなく守り切って快勝。こういう競った試合でもブルペンがしっかりしていると安心してみていられます。

それにしてもLindはいい働き。シーズン打率は3割ちょうど。代打として36打席に立ち、3本塁打を含む13安打(打率.394)。10打点。驚異的な数字でチームに貢献しています。

MVP: Adam Lind

2017/08/06

8/6 Wietersの満塁弾でカブスに勝ち越し

W9-5@CHC (Season 65-44)
Fedde 5.1IP 4ER 8H 4BB 7K
Kintzler(W) 1.0IP 0ER 1H
Wieters 1/3 HR(8) R 5RBI
Goodwin 1/4 HR(12) R 2RBI SB(4)
Rendon 1/3 double 2R 2RBI
Murphy 2/3 double BB 2R

Gio Gonzalezが出産立会休暇でチームを離れたため廻ってきたErick Feddeの2度目の先発機会。初回はあっさり三者凡退。2回に3本のシングルで1点、4回にはソロ本塁打で1点を失いましたが、5回まで2失点。あと1イニングしっかり投げて切っておけば合格点だったのですが、惜しくも6回裏、Wilson Contrerasに2本目のホームラン。続くKyle Schwarberにも二者連続弾を浴び、さらにランナーをためてしまったところで降板。全体的にかなりいい感じで投げていましたが、やはりあと一息が足りませんでした。

Feddeが降板した時点で1-4とリードを許す苦しい展開でしたが、7回表、Daniel Murphy、Anthony Rendonの連続二塁打とMatt Wietersの犠牲フライで1点差まで詰め寄ると、8回表、まずはRendonへの押し出し死球で同点とした直後の初球をWietersがセンターのフェンスオーバーのグランドスラム!8-4としました。

こうなると後は鉄壁のブルペン陣、今日もBrandon Kintzler、Ryan Madson、Sean Doolittleが7,8,9回をきっちり投げて無失点。

カブスとのこのシリーズを勝ち越すとともに、シーズン成績でも4勝3敗と勝ち越して終了です。ポストシーズンでも当たるかな。

MVP:Matt Wieters

8/5 不運もあったけど初回4失点では

L4-7@CHC (Season 64-44)
Jackson(L2-2) 5.0IP 4E 6H 8K
Harper 2/5 HR(28) 2R RBI
Wieters 2/2 double RBI

前日のDaniel Murphyに続き、この日はBryce Harperが初回にホームラン(28号ソロ)。前日からの流れはまだナショナルズに来ているかと思われましたが、その裏、先発のEdwin Jacksonがつかまります。いきなり1,2番に連続二塁打を打たれてあっという間に同点。さらに1死後、Wilson Contrerasの打球はバットに当てただけのあたり損ねでしたが、ナショナルズには不運にもサードの前に転がる内野安打となってしまい勝ち越しを許してしまいました。さらに2死1塁から、トレードで移籍してきたばかりのAlex Avilaに豪快にセンターへの2ランを打たれ、結局この回だけで4点を失いました。

この後、打線はこつこつと得点して追いかけましたが、1点差の6回裏に出てきた2番手Matt Graceが2失点、さらにMatt Albersも1失点してしまい、最後まで追いつけず。初回の4失点以降、カブスに行ったままの流れを取り戻すことはできませんでした。完敗です。

8/4 Murphy 2発, 新必勝リレー

W4-2@CHC (Season 64-43)
Roark(W9-7)  6.1IP 2ER 5H 3BB 4K
Kintzler(HD1) 0.2IP 0ER 1BB
Madson(HD) 1.0IP 0ER 2K
Doolittle(SV5) 1.0IP 0ER 1H 1K
Murphy 3/4 2HR(18,19) 2R 3RBI
Kendrick 2/3 BB 2R SB

落ちてきている感じがすると書いたナショナルズ打線。この日も出場した選手中、ヒットが出たのは3人だけ(上記2人のほかにはBryce Harperのみ)でしたが、中でもDaniel Murphyがよく頑張ってくれました。

まずは1回表、2死1塁から高々と打ち上げた打球は右中間スタンド中段に入る18号先制2ラン。続いて6回表には今度は逆方向レフトスタンドへ届く19号ソロ。さらに1点差に詰め寄られた直後の8回表にも無死1,2塁からセンター前にヒットを打ち、続くAnthony Rendonの犠牲フライにつなげました。全員は打てなくても誰かが打ってくれればそれなりに点は入ります。それが今日はMurphyでした。

投げては、先発のTanner Roarkが6回まで無失点ピッチング。7回1死からJavier Baezに2ランを打たれましたが、そこまでは3塁さえ踏ませない素晴らしい投球でした。これで9勝目。なんだかんだ言いながら2ケタ勝利目前まで来ました。

Roarkの後を受けて7回1死からマウンドに送られたBrandon Kintzlerが1点のリードを守り切ると、2点リードとなった後の8回はRyan Madsonが、そして9回はSean Doolittleが先頭打者にシングルを許しながらも、三振と併殺で3つのアウトを取ってゲームセット。新しい必勝リレーの完成です。

MVP: Daniel Murphy

2017/08/03

2017年7月をふりかえる

ものすごく勝ちまくったという印象はありませんが、オールスターを挟んでの6連勝もあり、月間成績は16勝9敗。貯金を7つ増やし、地区2位との差もこの1か月で5.5ゲーム広げました。ナショナルズ以外のナ・リーグ東地区の全チームがトレード期限前に売り手に走り、地区優勝は決まったも同然としました。

[NL EAST end July 2017]

WLPCTGB
Washington6341.606-
Miami4955.47114.0
New York4855.46614.5
Atlanta4856.46215.0
Philadelphia3964.37923.5

地区2位以下は混戦模様ですが、今月貯金2だったマーリンズが2位に浮上。最下位ながらフィリーズも7月は貯金1でした。

[Hitter of the Month: Bryce Harper]

PAAVEOBPSLGRHRRBISB
Brian Goodwin107.222.271.47516582
Bryce Harper103.378.456.778269220
Anthony Rendon90.392.500.689135191
Daniel Murphy88.309.364.531143180
Ryan Zimmerman85.234.282.455115140
Wilmer Difo80.373.436.552173112
Matt Wieters68.230.265.3114060
Adam Lind53.308.321.51983101

チーム打率11位、本塁打数は5位、総得点は8位と、6月ほどではないにせよ、やはり打線がチームを引っ張っている印象はあります。ただ、オールスター明けからはやや元気がなくなってきました。また、Trea Turnerが離脱したことに伴い機動力は一気に低下。チーム盗塁数はわずかに7で下から4番目でした。

そんな打線の中心にいたのがBryce Harper。月間ホームラン数、得点、打点とも群を抜いています。いいところで打ったという印象もあります。Anthony Rendon、Daniel Murphyの両レギュラーもしっかり打っています。さらに目立つのがWilmer Difoの絶好調ぶり。相次ぐ故障者が出たことにより得たこのチャンスを逃すまじという気迫を感じます。打順でも下位から2番に上がってきました。同じように与えられたチャンスを生かすべく頑張っているのがAdam Lind。こちらも奮闘しています。

一方、下降気味なのがRyan ZimmermanとMatt Wietersの両ベテラン。特にWietersは守備力の低下もやかましく言われており、Jose Lobatonもやはり打てないことから、捕手がなんとなくチームの穴になりつつあります。

故障離脱中のMichael Taylor、Trea Turner、Jayson Werthのうち、Taylorマイナーでのリハビリ出場を既に開始しており、間もなく復帰の見込み。TurnerとWerthはまだしばらくかかりそうですが、シーズン中には戻ってこられそうな様子です。

[Pitcher of the Month: Gio Gonzalez]

GSIPWKERAWHIP
Gio Gonzalez642.02372.140.88
Max Scherzer531.23502.841.07
Stephen Strasburg419.01191.891.21
Tanner Roark323.02263.521.04
Edwin Jackson319.02122.841.00
GIPSVHLDERAWHIP
Matt Grace1114.1202.511.19
Joe Blanton118.2015.191.73
Matt Albers98.2001.040.92
Enny Romero99.0025.001.78
Sean Doolittle66.0406.001.50
Ryan Madson55030.000.80

チーム防御率は8位。ですが、先発投手陣が2位なのに対して、ブルペンはなんと24位(まあ、それでも6月の28位よりは改善)。トレード期限を前に、Sean Doolittle、Ryan Madson、それにBrandon Kintzlerの3人を補強したことで8月はいくばくかの改善がみられることを期待しています。

さて、先発投手陣では、Gio Gonzalezが奮闘しました。地元開催のオールスターに出場することはかないませんでしたが、そのうっぷんをぶつけるかのように好投を連発。そして、最後は7月30日のマーリンズ戦で9回までノーヒッターを継続という快投。8年連続(ナショナルズに来てからは6年連続)の二けた勝利に王手をかけました。

Max Scherzerも、21日のDバックス戦で初回3連発を食らうということもありましたが、基本的には相変わらずの支配的な投球を継続。Tanner Roarkも復調の兆しです。一方、心配なのはオールスター明けからDL入りしてしまったStephen Strasburgの状態。昨年の二の舞にならないといいのですが。

残念なことになったのがJoe Ross。調子が上がらないままの日々が続いた末に、TJ手術と相成りました。そのRossに代わって上がってきたのが出戻りのEdwin Jackson。ベテランの域に達しており、期待感は低かったのですが、3度の登板のうち2度で快投。ひとまずローテーションに定着しました。

また、Strasburgの穴を埋める形でトッププロスペクトのErick Feddeがメジャーデビューを果たしました(打ち込まれましたが)。

ブルペン陣は上述のとおりひどいことになっており、フロントも上記の3人の補強で応えました。Madson、Doolittleの体制になってからは基本的に安心してみていられます。Kintzlerも含め、ブルペンこそが強みと言ってもらえるように、しっかり頑張りましょう。

8/2 打線は夏バテ?

L0-7@MIA (Season 63-43)
Cole(L1-1) 5.0IP 5ER 6H 4BB 5K

ナショナルズ打線の調子が落ちています。マーリンズの先発はこの春ナショナルズのスプリングトレーニングに参加したものの開幕直前にカットされ、その後マーリンズと契約、この試合の前まで13試合に登板(5先発)して未勝利、防御率6.42というVance Worley。当然しっかり打ち込まなければならない相手でしたが、7回までに出した走者はシングル安打2本のみ。しかも、どちらのランナーもBryce Harperが併殺打を打って消してしまいました。Worleyが良かったというより、ナショナルズ打線がひどすぎました。9回に2本のシングルが出ましたが、併殺打も1本(Jose Lobaton)。チーム全体で4安打3併殺という惨状。Bryce Harper、Daniel Murphy、それにRyan Zimmermanというこれまで打線を引っ張っていた主軸を中心に全体的に落ち込んでいます。今日はMurphyが休養を与えられましたが、そういった感じで調整が必要な時期かもしれません。

そんな打線ですから、誰が投げても同じことでしたが、先発したのは今日昇格してきたA.J. Cole。立ち上がりにバタバタして1点は取られたものの、2回以降は頑張っていましたが、5回裏に2本の2ランホームランを被弾。6回1失点と好投した5月のスポットスタートの再現とはなりませんでした。まあ、それでも最低限、本当に最低限の仕事はしたと思います。

1日休暇を挟んでシカゴへの遠征。打線にとっていい休養となるといいいのですが。

2017/08/02

8/1 Scherzerの寝違えで1回降板からの逆転負け

L6-7@MIA (Season 63-42)
Scherzer 1.0IP 0ER ; 1/1 HR(1) R 3RBI
Albers(L5-2) 0.2IP 2ER 3H
Kendrick 5/5 HR(1) R 2RBI
Rendon 1/3 double BB R RBI

良くも悪くもMax Scherzerに振り回されたという印象の試合でした。

1回裏を無難に三者凡退に抑えて迎えた2回表、1点を先制してなお1死1,3塁の場面で打席に入ると真ん中に入ってきた変化球を振り抜き、レフトスタンドに運ぶ3ラン。Scherzerにとっては、メジャー10年目、通算308打席目にして初のホームラン。ベンチは大盛り上がり。さらにこの後Howei Kendrickにも2ランが飛び出し、この回を終えて6-0。もうこのまま一方的に勝利するものと誰もが思いました。

ところが、その直後、2回裏のマウンドに向かったScherzerが、投球練習の初球を暴投したところでベンチに向かって「投げられない」というしぐさをしてそのまま降板。寝違えによる首の痛みが理由ということで(ひじや肩でなくて)一安心でしたが、まさかの展開でした。(なお、Scherzerは首の痛みで体が開かなかったからホームランを打てたとジョークを飛ばしていました。)

それでも6点のリードを守り切ればよかったのですが、ダメでした。Matt Graceはよく頑張りましたが3イニング目までに3失点。そして5回裏1死1,2塁で出てきたMatt AlbersがMarcell Ozunaにいきなり3ランを被弾して同点。さらに連打を浴びて勝ち越しまで許してしまいました。

打線は3回以降完全沈黙。なんとも言えない逆転負けとなりました。

2017/08/01

ロースター異動まとめ(2017年7月)

7/1 Sammy SolisがDLから復帰, Jacob TurnerをDFA
7/6 Michael TaylorがDL入り, Chris Heiseyが復帰
7/14 Joe RossがDL入り(TJ手術でシーズン終了), Sammy SolisをAAAにオプション, Trevor GottとAustin Adamsの2人が昇格(Adamsは初昇格)
7/17 Blake Treinenがトレードでアスレティックスに移籍, Jacob Turnerが再昇格
7/18 Sean DoolittleとRyan Madsonをアスレティックスからトレード獲得, Edwin Jacksonが昇格, GottとAdamsをAAAにオプションし, Turnerを再びDFA
7/23 Chris HeiseyがDL入り, Ryan Raburnが忌引き(⇒DL), Andrew StevensonとPedro Severinoがメジャー昇格(Stevensonは初昇格)
7/27 Stephen StrasburgがDL入り,Sammy Solisが再昇格
7/28 Howie Kendrickをトレード獲得(対価はMcKenzie Mills)
7/30 Erick Fedde初昇格(即日デビュー), Chris Heiseyを解雇, SeverinoをAAAにオプション
7/31 Brandon Kintzlerをトレード獲得(対価はTyler Watson)

Brandon Kintzlerをトレード獲得(Tyler Watsonを放出)

トレード期限の7月31日の午後4時(米国東部時間)の直後に(わたくし的には)激震が走りました。

ツインズのクローザーBrandon Kintzlerをトレードで獲得。

Brandon Kintzler (2017 Season for MIN)
45G 28SV 45.1IP 11BB 27K 2.78/1.15

それは、まあいいです。問題は対価。Tyler Watsonを放出することになりました。

Sean DoolittleとRyan Madsonの対価としてのJesus LuzardoHowie Kendrickの対価としてのMcKenzie Millsに続き、Watsonまで。わずか1か月の間にMy Top 10 Prospectsの5人(5人目は今年のドラフト後の追加なので、開幕時で言えば4人)のうちの3人までをも失うことになるとは思いませんでした。大ショックです。3人ともBAなどのランキングでは必ずしも高く評価されておらず、Victor Roblesなどの組織内トッププロスペクトは守り切ったという評も聞こえますが、守り切ったのはいずれも野手。今現時点で、My Top 10 Prospectsの基準で5人の投手を選ぶとしたら、相当苦労しそうです(ちょっと考えてみてもいいですが、あまり魅力的なリストになる気はしません。)。

ともかくもWatsonの今後の活躍を祈りつつ、一方でこれだけの対価を支払って補強を進めたのですから、なんとしても今年は(最低限)NLDSを突破して頂かなければなりません。

さて、Kintzlerですが、今日8月1日が33歳の誕生日となるベテランのブルペン右腕。マイナー時代も2010年にブリューワーズでメジャーデビューしてからもほぼずっとブルペン投手として投げ、ツインズに加入した昨年の6月以降はチーム事情によりクローザーとして働いてきました。今シーズンはア・リーグ2位の28セーブを記録し、チームを代表してオールスターにも参加しました。特徴は、持ち球は大したことないように見られながら、なんだかんだで抑えきるピッチングができることです。球威は95マイルに達することはなく、奪三振率は極めて低く、四球もそこそこ出してしまう。それでも、セーブは記録している。ある種謎のピッチングです。

そういう要因もあるかと思いまうが、ナショナルズでは、クローザーの地位が約束されているわけではないようです。加入後4試合続けてセーブを成功させているSean Doolittleを代える理由はありませんし、正直なところ、映像を見る限りは安心して任せられる感じを受けませんでしたから。Ryan MadsonからSean Doolittleへのリレーを代えることはしてほしくないですね。

なお、今シーズン終了後にFA予定です。

7/31 Gioの魂のこもった投球

W1-0@MIA (Season 63-41)
Gio(W9-5) 8.0+IP 0ER 1H 3BB 5K
Doolittle(SV4) 1.0IP 0ER 1H
Harper 1/3 BB RBI

7月31日、この日は、生きていれば25歳となったJose Fernandezの誕生日でした。生前Fernandezと仲が良かったGio Gonzalez。試合前、球場を訪れたFernandezの家族(両親、フィアンセだった女性、没後生まれてきた娘)にも会ったそうです。特別な思いをもって臨んだこの試合。魂のこもった素晴らしいピッチングを披露してくれました。

初回、2回にそれぞれ1つの四球。3回から6回までは三者凡退。7回に四球、8回には死球。いずれも二塁にさえ進ませず。守備もたびたびの好プレーで支えました。8回を終えて被安打0。先頭のDee Gordonに左中間に落ちるシングルを打たれてノーヒッターの達成はならず、マウンドを降りましたが、Fernandezに捧げるには十分なピッチングでした。またヒットを打ったのが、Fernandez没後の最初の試合、最初の打席でホームランを打ったあのGordonだったというのも、何か感じます。マウンドを降りるGioに対し、敵地(Gioにとっては地元ですが)マイアミのファンからも惜しみないスタンディング・オベーションが送られました。

そのGioを援護したい打線。こちらはこちらでJose Urenaの前に沈黙していましたが、1番からの攻撃となった6回表、先頭のBrian Goodwinがこの試合両チーム唯一の長打となるセンターオーバーの二塁打で出塁すると、2番Wilmer Difoがなんと送りバント。こうして作った1死3塁のチャンスでBryce Harperがうまくレフト前に運んで、これが決勝点となりました。

話を9回裏に戻すと、無死1塁からの登板となったSean Doolittleが後続をあっさりと断ち、ゲームセット。安定してます。

MVP: Gio Gonzalez