2019/09/30

9/29 8連勝で有終の美

W8-2 Indians (Season 93-69)
Ross(W4-4) 6.0IP 1ER 4H 2BB 8K
Dozier 2/4 2R 2RBI
Turner 2/3 R SB(35)
Parra 2/2 double 3RBI
Suzuki 1/2 HR(17) R 2RBI
Taylor 2/2 double R 2SB (5,6)

レギュラーシーズン最終戦。最終順位は確定済み。ポストシーズンに向けいた調整という意味合いの強い試合となり、レギュラー陣は先発しても軒並み途中交代していきました。しかし、ポストシーズンのロースターのボーダーラインの選手、そしておそらくこの試合が今シーズン最終戦となる選手にとっては最後のアピールの機会。先発のJoe Rossは6回1失点8奪三振の好投で勝ち投手に。途中出場のMichael Taylorは二塁打を含む2安打、そして2盗塁。(もう当確だとは思いますが)Gerardo Parraも途中から出てきて2本のタイムリーを打つ猛アピール。また、右ヒジ痛でしばらく戦列を離れていたKurt Suzukiは先発出場し、3回裏に勝ち越しの2ラン本塁打。もう大丈夫でしょう。

そして、7-1とリードした7回表のマウンドにはAaron Barrettが上がりました。前回登板で打ち込まれ、しばらく登板機会を与えてもらえませんでしたが、最後にナショナルズ・パークに戻ってきました。1点こそ失ったものの1イニングを投げ切ってマウンドを降りる姿には胸にこみ上げるものがありました。

さらにもう1つ。7回裏2死2、3塁の場面で代打Ryan Zimmermanのコール。スタンディングオベーション、「Let’s Go Zim!」の声援の中での打席は一度もバットを振ることなく見逃し三振に終わりました。契約上は来季のオプションが付いてますが、金額的に言って間違いなく破棄されるはず。健康でさえあればまだ十分攻守に貢献できるスキルはあるのですが、その健康の維持が難しいのが現実。もしかすると、これが最後の打席になったかもしれません。もちろん、ポストシーズンで出場機会はあるでしょうし、大活躍を期待しています!

ということで8連勝でレギュラーシーズンを締めくくりました。5月の借金12から最後は貯金24まで、この間74勝38敗(勝率.661、シーズン107勝ペース)。過去3度の地区優勝時はいずれも早々に独走していましたので、こういう形でのシーズンの終わり方ははじめての経験。これがポストシーズンでの戦いにうまく繋がってくれることを期待しています。

さあ、いよいよです。

ワイルドカードゲームは日本時間10月2日(水)朝。相手も(ようやくですが)ブリューワーズと決まりました。昨季もNLCSまで進み、あと一歩でリーグ優勝というところまで行ったチーム。当然多くの選手は去年を経験しています。今季は8月終了時点で貯金わずか3ともたつきましたが、9月に20勝6敗という驚異的なペースで追い上げ、カブスなど前にいたチームをどんどん追い抜き、一時はナショナルズとも並び、あわやカージナルスを抜いて地区優勝かという勢いでした。決して侮れません。気合いを入れて応援しましょう!


2019/09/28

9/28 ワイルドカード1位決定

W10-7 Indians (Season 92-69)
Corbin 4.1IP 6ER 7H 2BB 8K; 1/2 R RBI
Hudson(W) 1.0IP 0ER 2K
Parra 2/4 HR 2R 4RBI
Zimmerman 2/4 R RBI
Rendon 1/4 double BB R 2RBI

風邪で休むことになったVictor Roblesを除き、ほぼレギュラーメンバーが戻った打線が2回裏に大爆発しました。先頭のきょうが35歳の誕生日だったRyan Zimmermanがシングルで出たのを皮切りに無死満塁とすると、Patrick Corbinがレフト前に運ぶタイムリーを打ってまず1点。1死後、Adam Eatonのレフト前へのポテンヒットでもう1点。続くAnthony Rendonがレフト線へ2点タイムリーツーベース。これでシーズン126打点とし、ほぼリーグ打点王を手中にしました。Asdrubal Cabreraにもタイムリーが出た後、とどめは2死満塁からのGerardo Parraの満塁ホームラン。球場は興奮の渦に。この回一挙9点。ほぼ試合を決定付けました。

この後、余裕の出すぎたPatrick Corbinが3本のホームランを打たれて6点を失い、5回途中で降板することにはなりましたが、ブルペンが無難に抑えてそのまま快勝。

これでワイルドカードの1位、つまり10月1日のワイルドカードゲームのホーム開催が決定しました。相手がどちらになるかは、まだ決まっていません。

9/27 Baby Shark Night!!

W8-2 Indians (Season 91-69)
Voth(W2-1) 6.0IP 2ER 2H 0BB 5K
Parra 3/3 double HR SF R 4RBI
Turner 1/5 HR(19) R 2RBI
Cabrera 1/1 double 2RBI

50試合を終えて借金12まで沈み、シーズン終了かと思われた(思ってました)ナショナルズがポストシーズン進出まで復活してきたのにはいろいろな理由があったはずですが、1つの転機となったのが、Gerardo Parraの加入だったこと、もう少し正確にいえばParraの打席に入るときの登場曲の選択だったことは間違いないでしょう。

ナショナルズに加入したのは5月10日。開幕をジャイアンツで迎えたものの不振のため5月に入って解雇されたところを、外野手に故障者が続出していたナショナルズがとりあえず契約したという程度の印象でした。契約当時の私の記事では「控えめに言っても下り坂にある選手であり、とてもチームを立て直す戦力になりうるとは思いませんが、Juan Sotoの復帰までなんとかつないでくれればと思います。」と書いていました。本当に申し訳ありませんでした。不明を恥じるばかりです。

加入して2戦目のドジャーズ戦で満塁弾を放つなど最初の10試合ほどはよく打ちましたが、6月2日からの10試合は23打席でノーヒットと再び不振。チーム状況も一進一退。という状況で迎えた6月19日水曜日のフィリーズ戦でした。この試合でParraは登場曲をBaby Sharkに変更します。元々は欧米の童謡ですが、子供向けスタディアプリにダンス付きの動画が配信されたこと一躍メジャーになっていた曲。耳に残る単純なリズムと簡単なダンスで球場の誰もが惹きつけられたようです。そして、この試合でのホームランを含む2安打から復調したParraは7月の月間打率が.350を超える活躍でチームの反転攻勢に貢献。ベンチでのムードメーカーというキャラもあり、このParraのBaby Sharkが一気にナショナルズファンの間でセンセーションとなっていきました。これは7月25日の動画ですが、その後もParraが打席に入るたびに球場中が(アウェイでもナショナルズファンは)ダンスする光景が展開され、今シーズンを語る上で欠かせないシーンとなっています。

ただ、Parraの打撃は8月中旬以降深刻な不振に陥り、9月に入ってから23日までの14試合では25打席でわずか1安打。このままの状態でポストシーズンのロースターに入れていいものかどうか、戦力として役に立つのか、ベンチは悩んでいたはずです。が、前日26日に3打数1安打1四球と結果を残し、そして今日の試合、第1打席は2死1,2塁からライトへ先制の2点タイムリー二塁打。2-2で迎えた6回裏には1死満塁から左中間へきっちり勝ち越しの犠牲フライ。そして、8回裏にはとどめとなるソロホームラン(ファン、ベンチの様子をご覧ください)。もう迷いなくロースター入りですね。

さて、Parraの話がずいぶん長くなりましたが、試合です。先発のAustin Vothが素晴らしかったですね。被安打わずか2本。わずか72球で6回を投げきりました。相手が決して消化試合ではないインディアンズ打線だったことを思うと、ますます価値が上がります。味方の援護がなくなかなか勝ち星がつきませんでしたが、堂々たる2勝目。ポストシーズンのロースター入りはボーダーラインですが、少なくとも来季に向けていいアピールとなりました。

敗れたインディアンズは、ほぼ同時に試合が行われていたレイズが勝ったことでポストシーズン進出がなくなりました。残り2試合は消化試合となります。ワイルドカードは、レイズとアスレティックスで決定。

一方、ナ・リーグでは、カージナルスとブリューワーズがともに序盤をリードしながら逆転負け。ナショナルズのホームでのワイルドカードゲームが見えてきました。

2019/09/27

9/26 フィリーズを5戦スウィープで90勝到達

W6-3 Phillies (Season 90-69)
Strasburg(W18-6) 6.0IP 1ER 4H 0BB 10K
Hudson(SV) 1.0IP 0ER 1BB 3K
Taylor 3/4 double HR(1) R RBI
Cabrera 2/2 double HR SF BB 2R 2RBI

最多勝争いをしているStephen Strasburgがレギュラーシーズン最後の登板。失点は4回表の先頭打者Cesar Hernandezのソロ本塁打による1点のみ。それ以外は3塁ベースさえ踏ませない安定のピッチング。Bryce Harperからの3打席連続を含む10奪三振で、シーズン奪三振をキャリア最多の251としました。5-1とリードした6回を投げ終えたところで92球と余力を持って降板。そのまま白星が付き、こちらも自己最多となるシーズン18勝目は、現時点でナ・リーグ単独トップ。並んでいたブレーブスのMax Friedはもう投げないようなのでタイトル獲得が確実となりました。

今日はJuan SotoとAdam Eatonがお休みをもらった打線。初回にSotoに代わって4番に入ったAsdrubal Cabreraの犠飛で先制すると、2回にはEatonに代わってライトで先発したMichael Taylorが右中間にソロ本塁打(なんとこれがようやくの今季1号)。3回、4回と無死2塁から得点できない拙攻が続きましたが、5回裏に押し出しと2つのバッテリーエラーで3点をもらって突き放し、7回にはCabreraがとどめのソロ。

ポストシーズン進出の芽が消えたばかりで勝負への気力がなくなっているとはいえ、フィリーズとの5連戦をスウィープ。5戦シリーズのスウィープはエキスポス時代を含めて初だそうです。そしてこれでシーズン90勝に到達。まさかここまでたどり着くとは、という感慨です。

ブリューワーズは当然のようにレッズを降し、7連勝。ナショナルズとカージナルスが同率で並び、ブリューワーズが1ゲーム差で追う状態で、残り3戦。ナショナルズの対戦相手はア・リーグでワイルドカード争いに首の皮一枚で残っているため死に物狂いで来るはずのインディアンズなのに対し、カージナルスは9連敗中のカブスと、ブリューワーズは西地区最下位のロッキーズ。楽ではありませんが、なんとかホームを勝ち取りましょう。

2019/09/26

9/25 Doolittle 復活!

W5-2 Phillies (Season 89-69)
Sanchez(W11-8) 7.0IP 2ER 6H 0BB 7K
Doolittle(SV29) 1.0IP 0ER H 3K
Difo 2/3 RBI
Kendrick 2/4 HR(17) R RBI
Dozier 1/4 HR(20) R RBI

ポストシーズン決定の祝宴から一夜明けて迎えた試合。ほとんど休みなく出場してきたAnthony RendonとTrea Turnerの2人がスタメンを外れ、Wilmer Difoがショートで先発。序盤は静かな打線でしたが、4回表に先発のAnibal Sanchezが1点を取られた直後に、Howie Kendrickのソロ本塁打で同点。7回表にBrad Millerにソロを打たれて勝ち越された(前日から3本目)ものの、その裏にVictor Roblesの犠飛で同点とし、2死2塁からDifoが逆転のタイムリー。8回裏にもBrian Dozierの20号ソロとJuan Sotoの犠飛で2点を追加し、5-2とリード。

先発のSanchezは今日も落ち着いたピッチングで7回を2失点にまとめて11勝目。5月に打球を受けるアクシデントでIL入りしましたが、復帰してからは21試合で11勝2敗、防御率3.42。先発4番手としては十分すぎる働きと言えるでしょう。ポストシーズンでも先発機会は来るはず。大いに期待しています。

そのポストシーズンに向けての1つの気がかりとなっていたSean Doolittleが、3点リードの9回に登板。シングル1本を挟んで3奪三振で締めくくり、8月16日以来のセーブを記録しました。そして結果以上に内容です。4人全員に対して2ストライクノーボールと追い込めたこと、17球のうち実に8球が空振り(ファールチップを含む。)、そして最後の打者は3球連続の速球で、最後は最速95マイルでの空振り三振。伸びのあるDoolittleらしい速球が復活しました。休養十分ならもう大丈夫。さあ、ワイルドカードゲームにむけてしっかり調整してもらいましょう。

ブリューワーズが勝ちましたので、ナショナルズとの差は1ゲームのまま。ですが、カージナルスが連敗し、ブリューワーズとの差はわずか1.5まで縮まっています。もしかすると中地区の優勝が変わるかもしれません。残り試合は、ナショナルズとブリューワーズが4試合。カージナルスは3試合です。

2019/09/24

9/24(G2) Turner 逆転満塁弾!【ポストシーズン進出決定!】

W6-5 Phillies (Season 88-69)
Scherzer(W11-7) 6.0IP 4ER 5H 1BB 10K
Hudson(SV) 1.0IP 0ER
Turner 2/4 double HR(18) R 4RBI
Gomes 1/3 HR(12) SF R 2RBI

デーゲームでの勝利の余韻の中、期待を受けてマウンドに上がったMax Scherzerでしたが、いきなりフィリーズの4番に入っているBrad Millerに3ランを打たれる劣勢の幕開け。3回裏にYan Gomesのソロが出たものの、直後の4回表にまたもMillerにライトへソロを運ばれる始末。決していい出来とは言えないScherzerでした。打線は打線でAaron Nolaに対して多くのランナーを出し、4回裏には無死満塁としましたが、ここもGomeによる犠飛による1点のみ。同時に進行していた試合でブリューワーズとカブスがいずれも少ない点差ながらリードしていることが伝えられる中、重苦しい展開で、試合は中盤まで進んでいました。

しかし、6回裏に転機が来ました。2-4とリードされて迎えたこの回、2死ながら1、2塁でScherzerに代えて送られた代打Howie Kendrickがフルカウントから四球を選び、満塁。球数115球に達したNolaをマウンドから引き摺り降ろすと、2番手で出てきたJared Hughesの投じた2球目、インローへのスライダーをとらえたTrea Turnerの打球は高々と舞い上がり、レフトのブルペンへ。逆転満塁弾!Turnerを迎えたベンチでは今シーズン最高のダンスショーの時間が展開されました。もちろんファンからのカーテンコールにも応えました。

そしてこれとほぼ時を同じくして、ピッツバーグでは7回裏の攻撃でパイレーツが一挙7点を記録して7-1とカブスをリード。このまま終わればナショナルズのポストシーズン進出が決まるとあり、一気にムードが変りました。

7回表2死からの代打Bryce Harperのソロホームラン(この試合の隠れハイライト。内心ホームランを期待していたのでその通りになって苦笑するしかありませんでした)で1点差に迫られましたが、8回はJavy Guerra、そして9回はデーゲームに続く連投となったDaniel Hudsonがいずれも三者凡退で終え、勝利。見事な逆転勝利でした!

この時点でマジックは1。この試合の勝利を祝うためにグラウンドに出てきたナショナルズの選手たちは、そのまま球場の大スクリーンで流されるカブス対パイレーツの試合を見守ります。場面はすでに9回2アウト。待つことほんの数分で、カブスの最後の打者が二ゴロに倒れた瞬間、ナショナルズのワイルドカードでのポストシーズン進出が決定しました。最初の50試合を終えて19勝31敗からよくここまできたものです。まずはおめでとう。

おそらく今ごろ(試合終了から1時間)はシャンパンファイトをやっていることでしょうが、もちろんまだシーズンは続きます。ワイルドカードゲームのホームフィールドアドバンテージを争うブリューワーズはきっちり勝利し、ナショナルズを1ゲーム差で追いかけています。このままならナショナルズがホーム、追いつかれればブリューワーズがホーム。残り試合はともに、5試合。まだまだ目が離せません。

9/24(G1) フィリーズを寄り切り【M2】

W4-1 Phillies (Season 87-69)
Ross 4.0IP 1ER 5H 2BB 4K
Fedde-Rainey(W)-Rodney-Doolittle-Hudson(SV) 5.0IP 0R 0H 0BB 3K
Turner 3/4 2double 2R
Rendon 0/1 BB 2SF 2RBI
Zimmerman 1/3 BB RBI

ダブルヘッダー1戦目。9月2日以来3週間ぶりのマウンドとなった先発のJoe Rossの立ち上がりは細かい制球が効かずボールが真ん中に集まってしまい、1四球と3本のシングルで1点を失う不安なものでしたが、なんとか最少失点で切り抜けると、2回以降は落ち着き、4回まで投げきりました。64球。久しぶりの登板でよくがんばったと思います。2番手で5回のマウンドに上がったErick Feddeも9月14日以来。こちらも1イニングを三者凡退とナイスピッチング。この2人で5回1失点なら十分です。

対するフィリーズも先発のコマがそろっておらず、初回からブルペン投手を繋いでいく策。ナショナルズ打線は4回裏に先頭のTrea Turnerのチーム初安打となる二塁打を足がかりにAnthony Rendonの犠飛で同点に追いつくと、6回裏にはやはりTurnerの内野安打から無死2,3塁とし、またもRendonが犠牲フライを打って勝ち越し。さらに2死後、Ryan Zimmerman がライトBryce Harperの前に落とすタイムリーヒット。流れとしてはこの一打は大きな価値がありましたね。

同点だった6回はTanner Rainey 、勝ち越した後の7回はFernando Rodney(連投ですがダブルヘッダーとなれば使うしかない)、そして8回はHarper の打席が回ることもあって左腕のSean Doolittle がマウンドに上がり、いずれも三者凡退の素晴らしい仕事。さらに1点を加えて4-1で迎えた9回はDaniel Hudsonがやはり3人で片付け、Feddeを含めてブルペンは5イニングをパーフェクト。なかなかない気持ちのいい勝利です。

これで数字の上でもフィリーズのポストシーズンを消しました。力の差で寄り切ったという感じですね。ポストシーズンへのマジックはこれで2。夜の試合でナショナルズが勝ち、カブスが負けてくれると、ワイルドカードの獲得が決まります。

ブリュワーズとはともに6試合ずつを残した状態でナショナルズが1ゲームのリードとなりました。繰り返しになりますが、同率なら直接の対戦成績でミルウォーキーでワイルドカードゲームを戦うことになりますので、ナショナルズとしてはこのリードを守りたいところです。

さあ、楽しみになってきました。

9/23 フィリーズを押し出し【M3】

W7-2 Phillies (Season 86-69)
Corbin(W14-7) 6.0IP 1ER 3H 4BB 6K
Eaton 3/4 HR(15) 2R RBI
Turner 2/4 HR(17) BB 3R RBI
Gomes 2/4 double HR(11) R RBI

最終コーナーを回り、いよいよホームストレッチに入りました。まずはフィリーズとの5連戦です(6月に雨天延期となった試合が24日にダブルヘッダーとして組まれ、4日間で5試合!)。数字上はまだポストシーズンの可能性を残しているフィリーズですが、むしろ失速中。早めにしっかり叩いてしまいたいところです。

初戦はまさにその思惑通りの展開となりました。1回にAdam Eaton、2回にはYan Gomes、3回にはTrea Turnerが、と序盤の3イニングに3本のソロホームランでリード。3回裏の無死満塁の機はHowie Kenrickのホームゲッツーなどで潰しましたが、5回にもAnthony Rendonのタイムリーなどで2点を追加。終始、主導権を握り続けました。

先発のPatrick Corbinはランナーを背負いながらも失点は、6回表のRendonの送球エラーがなければ取られなかったであろう1点のみ。シーズンの後半に入ってからは実にいい仕事を続けてくれています。7回はFernando Rodney、8回はDaniel Hudsonがきっちり0を並べ、危なげなく試合を終えました。ちゃんと休養を与えながらならきちんと仕事をしてくれるんだから!使い方、そろそろ覚えてください。


********************
ブリュワーズとカブスは試合なし。カブスを対象とするマジックは1つ減って3となりました。早ければ24日にもポストシーズン進出が決まります。


Games Behind
Games Left
Cardinals 
        +3.5
         5
Nationals
        +0.5
         7
Brewers
            -
         6
Cubs
          4.0
         6
Mets
          5.0
         6
Phillies 
          6.5
         7
※カージナルスは中地区首位。ナショナルズとブリューワーズがワールドカード獲得。

2019/09/23

9/22 またもVothの好投を無駄に【M4】

L3-5@MIA (Season 85-69)
Voth 5.0IP 1ER 3H 3BB 3K; 1/2 RBI
Suero(L) 0.1IP 2ER H BB K
Rendon 1/5 RBI

先発のAustin Vothはよく投げました。初回、先頭打者に三塁打を打たれ、犠牲フライで1点を失いましたが、2回以降は毎回ランナーを許しながらもゼロを並べて5回を投げきりました。4回には自らメジャー初安打初打点を記録。5回を終えて3-1とリード。ブルペンに後を託してマウンドを降りました。十分過ぎる貢献でしょう。しっかり白星を付けてあげたかった。

残念ながらこの試合もまたブルペンが崩壊。7回裏、無死1、2塁で起用したのはWander Suero。そのSueroが1死満塁から逆転の二塁打を打たれ、続いて投入したTanner Raineyも三塁打を打たれて、この回一挙4失点。3-5と逆転されてしまいました。SueroもRaineyも三連投。確かに1つも負けられない試合が続いているとはいえ、三連投はどうなんでしょうか。前回は打たれたとはいえAaron BarrettやErick Feddeを起用することも、彼らのモチベーションを保つマネジメントができていればあったはずだと思うのです。

8、9回は見せ場もなく凡退して敗戦。またしても勝てたはずの試合を落とした、という感じですが、まあ振り返っても仕方ありません。

残すはホームでの8試合(フィリーズと5試合、インディアンズと3試合)を残すのみ。ポストシーズンに向けて勢いのつくフィニッシュを期待しましょう!

**********************
カージナルスがまたもカブスに逆転勝ちで、最低でもワイルドカードでのポストシーズン進出を決めました。カブスは先発のダルビッシュ有が8回まで1失点の好投で、完投目指して9回のマウンドに上がりましたが、2点を奪われの逆転負け。ホームでカージナルスに4戦スウィープ、しかも全て1点差での敗戦を喫したカブスファンの気持ちを思うと、あまり素直に喜べない自分がいます。ですが、これでナショナルズのマジックは4に減りました。

一方、ブリューワーズがパイレーツをきっちりスウィープしたため、ナショナルズとはゲーム差なしとなりました。最終的に並んだ場合は直接対戦結果で4勝2敗と上回るブリューワーズのホームでワイルドカードゲームが開催されることとなるため、ナショナルズとしてブリューワーズより多く残している2試合を勝っておきたいところです。


Games Behind
Games Left
Cardinals 
        +3.0
         6
Nationals
            - 
         8
Brewers
            -
         6
Cubs
          4.0
         6
Mets
          4.5
         7
Phillies 
          6.0
         8
※カージナルスは中地区首位。ナショナルズとブリューワーズがワールドカード獲得。

2019/09/22

9/21 延長10回まで要しながらも連勝【M5】

W10-4(10)@MIA (Season 85-68)
Strasburg 7.0IP 0ER 3H3BB 6K; 1/3 RBI
Suero(W) 1.0IP 0ER
Eaton 3/6 R RBI
Zimmerman 3/6 2R
Cabrera 2/3 BB RBI
Gomes 2/5 double R RBI
Robles 2/5 R RBI
Dozier 1/2 R RBI
Suzuki 1/1 double 3RBI

今シーズン4戦4勝(1.19/0.56)と相性がいいというか圧倒しているマーリンズ戦でのStephen Strasburgの先発とあって勝ちを計算していた一戦。7イニングを被安打3の無失点、打っても2回表にセンター前に先制タイムリーと、見事に期待に応えてくれました。

打線はなかなか援護できませんでしたが、5回にAsdrubal Cabreraのタイムリー、8回にはVictor Roblesのタイムリーと、Yan Gomesの遊ゴロの間のRyan Zimmermanの好判断による生還で追加点をあげ、この時点で4-0とリード。このまま8、9回を抑えて勝利、と安心していました。

ところが、8回に登板したFernando Rodney が大誤算。1人をアウトに取る間に4安打1四球で4失点。まさかの同点に追いつかれてしまいました。そもそもここで起用したことも疑問だったし、明らかに調子が悪いのに1死満塁で他の投手の準備ができているのに代えないのに驚いていたら、案の定。

という嫌な流れでしたが、自力の違いを見せました。延長10回表、先頭のRyan Zimmermanのシングルから1死1,3塁のチャンスを作ると、途中出場のBrian Dozierが追い込まれながらもレフト前に殊勲のタイムリー。2アウトとなった後、Adam Eatonにもタイムリーが出て、Juan Sotoが押し出し四球を選び、3点差。とどめは肘の痛みでずっと欠場しているKurt Suzukiが代打で登場し、レフト線へ走者一掃のタイムリーツーベース。一挙6点の猛攻で雰囲気を一気に変えました。

いろいろ問題のある試合だったし、特に最多勝争いをしているStrasburgの白星を消したことは残念ですが、それでもしっかり勝ち切ったことが今の時期においては何より重要。もし負けていればと思うとぞっとしますから。

**********************
デーゲームで行われたカージナルス対カブス戦は1回表にカージナルスが先制した後、6度もリードが入れ替わる大接戦の末に9-8でカージナルが勝利。カブスにとってはかなりダメージが大きい敗戦となりました。、ブリューワーズは負けませんが、メッツは敗れ、一歩後退。カブスを対象とするナショナルズのポストシーズン進出へのマジックは5となりました。


Games Behind
Games Left
Cardinals 
        +3.0
         7
Nationals
        +1.0 
         9
Brewers
            -
         7
Cubs
          3.0
         7
Mets
          4.5
         8
Phillies 
          5.0
         9
※カージナルスは中地区首位。ナショナルズとブリューワーズがワールドカード獲得。

2019/09/20

9/20 長打攻勢でマーリンズからまず1勝

W6-4@MIA (Season 86-68)
Sanchez(W10-8) 5.0+IP 3ER(4R) 6H 1BB 1K
Hudson(SV3) 2.0IP 0ER 3H
Turner 2/4 2HR(15,16) 2R 2RBI
Cabrera 2/3 HR BB R 3RBI

ポストシーズン争いが佳境に入り、ナ・リーグ最低勝率で100敗目前のマーリンズ相手ということで逆に絶対に負けられないと言われて迎えた3連戦の初戦。決して簡単ではありませんでしたが、3本のホームランで5点をあげ、ブルペンも踏ん張って、勝ちきりました。

静かな立ち上がりから、3回表にTrea Turnerのセンターオーバーの大飛球によるソロで先制。その裏、すぐに追いつかれましたが、4回表に1死1,2塁からAsdrubal Cabreraが豪快に右中間スタンドに放り込む3ラン。Cabreraはナショナルズに加入してからの30試合で33打点とすごい数字です。6回表裏に点を取り合って5-4となって迎えた7回表にはTurnerがレフトポール際へまたも大飛球のソロを打って2点差。ホームランを打って、ベンチでみんなで踊って祝福するといういい雰囲気ができてくれば、打線は全体として復調してくれるはず。

先発のAnibal Sanchezは必ずしも良くはありませんでした。ボールにキレがないためか追い込むことはできてもファールで粘られ、甘く入って痛打されるというパターン。味方が得点してくれた3、4、6回の裏にそれぞれ失点(6回裏は無死2,3塁のランナーを残して降板し、Wander Sueroが生還を許したものとはいえ)。結果的に白星がつき、これでシーズン10勝、二桁に到達はしましたが、反省の残る内容でした。

ブルペンはSueroの後、6回2死1,2塁で呼ばれたTanner Raineyがここを三振で切り抜けると、7回裏はFernando Rodneyが3人で片付け、8回裏からは今一番頼りになるDaniel Hudsonを早くも投入し、そのまま9回裏も続投。8回には2安打、9回にも1安打され、必ずしも余裕はなかったものの、最後は6-4-3の併殺でゲームセット。この状況ならきの起用法も仕方ないでしょう。休みをもらっているうちにSean Doolittleが復活してくれることが条件ですが。

**********************
ともかくまず1勝。ライバルたちはというと、デーゲームで行われた試合でカージナルスがカブスを2-1の接戦で破り、ブリューワーズ、メッツは負け越しチーム相手に大勝。結果、このような状況となりました。


Games Behind
Games Left
Cardinals 
        +3.0
         8
Nationals
        +1.0 
        10
Brewers
            -
         8
Cubs
          2.0
         8
Mets
          3.5
         9
Phillies 
          5.0
        10
※カージナルスは中地区首位。ナショナルズとブリューワーズがワールドカード獲得。

残り11試合!

9月19日、ナショナルズは移動日でしたが、ブリューワーズは勝ち、カブスはカージナルスに敗れたことで、ワイルドカード争いは次のようになりました。


Games Behind
Games Left
Cardinals 
        +3.0
         9
Nationals
        +1.0 
        11
Brewers
            -
         9
Cubs
          1.0
         9
Mets
          3.5
        10
Phillies 
          4.0
        11
※カージナルスは中地区首位。ナショナルズとブリューワーズがワールドカード獲得。

ナショナルズにとっては残り11試合。マイアミでマーリンズと3試合戦った後、ホームに戻ってフィリーズと5連戦(25日にはフィリーズとのダブルヘッダーが組まれているため4日間で5試合)。その時点ではまだフィリーズも一縷の望みを繋いでいる可能性が高く、決して侮れません。そして最後はやはりホームでインディアンズとの3連戦でレギュラーシーズン終了となります。インディアンズもア・リーグのワイルドカード争いの渦中にあり、展開次第ではまさに死闘が繰り広げられることになるかもしれません。

いずれにせよ、決して楽ではない、逆に言えばワクワクする最後の10日間となりそうです。ライバルの試合結果も気になるところではありますが、1つ1つしっかり戦っていきましょう。

2019 アリゾナ秋季リーグ派遣選手

うっかりしていましたが、9月18日にアリゾナ秋季リーグが開幕していました。(昨年までは10月上旬開幕でしたが、今年から早まった)

ナショナルズからは次の8選手が派遣されています。

Luis Garcia, SS
Cole Freeman, 2B/CF
Nick Banks, OF
Jakson Reetz, C
Sterling Sharp, RHP
Nick Raquet, LHP
Jacob Condra-Bogan, RHP
Andrew Lee, RHP

なんといっても注目は19歳のショートストップLuis Garciaです。別記事も書こうかとは思っていますが、今シーズンはリーグ平均年齢より5歳も若くしてHarrisburg(AA)でプレーして、.257/.280/.337の成績。シーズン前半はさすがにくるしみましたが、6月以降は打率.280と適応を見せ、評価は上昇。9月上旬に更新された模様のMLB.comのランキングでは、チーム内2位(1位はCarter Kieboom)、全体でも100位以内にランクされるトッププロスペクトです。アリゾナ秋季リーグの参加選手の中でも若い方から3番目らしいですが、しっかり経験を積んでくれることを期待しています。


2019/09/19

9/18 力の差を感じる敗戦

L1-5@STL (Season 83-68)
Scherzer(L10-7) 6.2IP 5ER 7H 0K 11K
Gomes 3/4 R
Turner 2/5 double RBI

最終的な点差以上に、ポストシーズンで勝ち抜くチームとそうでないチームの差を感じる敗戦となりました。まだワイルドカード争いではトップに立っているし、もちろん勝ち進んでくれることを期待していますが、この試合を見る限り、暗い気持ちにならざるを得ません。

ま、ともかくこの試合です。

Max Scherzer とAdam Wainwright の両ベテランが先発。内容的にはScherzerが圧勝でしたが、結果はWainwrightが勝ち投手となりました。Wainwrightに対してナショナルズ打線は3回を除いて毎回安打を記録し、特に2、5、6回は先頭打者がシングルで出ながら残塁の山で得点することができませんでした。一方のScherzerは5回までに許したランナーは2人だけでしたが、1人は本塁打、もう1人は先頭打者の二塁打で、こちらも続く内野ゴロ2本で生還を許してしまいました(残塁ゼロ)。

7回表にTrea Turnerのタイムリーツーベースで点を返し、1-2。ようやく反撃かと期待しましたが、ここからさらには差を感じさせられることになりました。

まだ90球にも達していなかったScherzerが当然続投した7回裏。簡単に2アウトとし、Paul Dejongにもレフトへのポップフライを打たせ、イニング終了となるはずでした。ここで終わっていればScherzerの成績は7回2失点11奪三振。ちょうど100球でしたから、もしかすると8回のマウンドにも上がっていたかもしれませんでした。

しかし、この打球をJuan Sotoが太陽に入れてしまう痛恨のミス。グラブに当てることもできず結果は二塁打。まあ予想できる展開ですが、次打者にレフト前タイムリーを打たれ、さらに代打Matt Wieters(!)の打球はライトスタンドへ。気がつけば1-5。

ほぼ試合は決していました。が、まだ悪夢は終わりません。8回表、1死1、2塁のチャンスを作り、Asdrubal Cabreraの打球はライトフェンスを越えたはずの強烈なライナー。前の回の失点がなければ、そのまま入っていれば(つまり二重の意味でのたらればなわけですが)、逆転弾となったはずの打球でしたが、これをライトのDexter Fowlerがタイミングよくジャンプしてキャッチ。これで勝負ありました。

幸いにもワイルドカードを争うカブスとブリューワーズもそろって負けてくれたので両チームとの差は1.5のまま。応援することしかできません。

9/17 KendrickとRoblesで勝ちを拾う

W6-2@STL (Season 83-67)
Corbin(W13-7) 6.0IP 0ER(2R) 5H 4BB 11K
Hudson(SV2) 2.0IP 0ER 1H 2K
Kendrick 3/4 triple HR(16) BB 2R RBI
Robles 2/3 HBP R 2RBI SB(26)
Gomes 2/3 2double BB RBI

ミスも目立った試合でしたが、大ベテランとルーキーの活躍でなんとか勝ちを拾いました。

試合前半は36歳のベテランHowie Kendrick。2回にセンターオーバーの大飛球の三塁打を放ち、Asdrubal Cabreraの犠飛で先制のホームイン。同点とされた直後の4回表には勝ち越しのソロホーマー。直前の失点がショートTrea Turnerのイージーエラーによるもので悪い流れになりそうなところをつなぎとめました。

公判は22歳のVictor Roblesが良い仕事をしました。6回表、2死2塁からに3-1とリードを広げるセンター前ヒット。8回にもやはり2死2塁からレフト前にタイムリーを打つと、続くYan Gomesのレフトへの二塁打で快足を飛ばして一気にホームまで帰ってきました。

先発のPatrick Corbinは6イニングを投げて自責点とならないエラーがらみの2失点だけ。11奪三振の熱投で13勝目を記録しました。1点リードの7回はFernando Rodneyがカージナルス打線の中軸をしっかり抑え、8回からはDaniel Hudsonが登板。点差が広がった9回も続投し、危なげなくセーブを記録しました。

こういう試合でもいいので連勝して落ち着きたいですね。

2019/09/18

9/16 今のブルペンでは精一杯

L2-4@STL (Season 82-67)
Strasburg 5.0IP 2ER 3H 4BB 6K
Doolittle(L) 0.2IP 1ER 0H 1BB 2K
Rendon 2/4 HR(34) R RBI

先発のStephen Strasburgは初回にMarcell Ozunaに2ランを打たれた後はゼロを並べましたが、カージナルスの打者に軒並みファールで粘られ、5回を終えたところで99球。そこで降板となりました。

打線は4回表2死満塁からのVictor Roblesのレフト前タイムリーで1点を返した後、6回表のAnthony Rendonのソロで同点に追いつきましたが、そこまで。

7回裏にまたもOsunaにタイムリー二塁打を打たれてこれが決勝点。結果的にはSean Doolittle が敗戦投手となっていますが、Doolittleは2三振、1四球の2死1塁で降板したので仕事はきっちりしました。次に投げた投手が四球、ワイルドピッチの後にOzunaに打たれたわけでDoolittleには気の毒でした。今のブルペン投手陣ではこの辺りが精一杯。ポストシーズンを乗りきれる気は、、しませんね。

2019/09/16

9/15 シーズン勝ち越し決定(8年連続)

W7-0 Braves (Season 82-66)
Sanchez(W9-8) 7.0IP 0ER 3H 1BB 3K
Kendrick 3/4 HR(15) 2R 3RBI
Robles 2/3 double BB 2R RBI
Gomes 1/4 2RBI

地区優勝とかポストシーズンとかはともかく地元でブレーブス相手にスウィープだけは逃れたいナショナルズ。先発のAnibal Sanchezが7イニングをわずか3安打1四球、3塁さえ踏ませない好投で試合を作れば、打線も7得点。特に5番Howie Kendrick、7番Victor Robles、8番Yan Gomesといった下位打線がいい仕事をしました。(Kendrickの5回裏のソロ本塁打はともかく)無理に引っ張りに行くんじゃなくて、きっちりバットに当てて得点機をしっかりつかみました。守備も随所に好プレーがあり、リズムがよかったですね。こういう試合が続けば自ずと先につながります。

という快勝の中、ちょっと心配に見えたのは7-0とリードした9回表のマウンドに上がったSean Doolittle。結果は三者凡退でしたが、いずれもいい当たりの外野フライ。速球の球威がないため、追い込むことはできても空振りさせることはできません。この状態のDoolittleをギリギリの場面で使うのはかなりのリスクとなりそうです。

ともかくもこれで82勝目。シーズン勝ち越しが決定。8年連続。同じ期間に勝ち越しを続けているのははヤンキース(1996年〜)、カージナルス(2008年〜)、ドジャーズ(2011年〜)とナショナルズだけ。常勝軍団を作り上げたということですから、その偉業はひとまず讃えておきたいと思います。

2019/09/15

9/14 Vothの好投を無駄にしている場合ではない

L1-10 Braves (Season 81-66) 
Voth 5.2IP 1ER 4H 2BB 6K
Suero(L) 0.1IP 2ER 2H 2BB 
Rendon 1/4 double RBI
Robles 2/3 

1回裏にAnthony Rendonのツーベースで幸先よく先制し、前夜の完封負けのイメージは払拭したと思いました。が、2回以降はランナーは出すものの得点できず、結局1点止まり。

それでも、先発のAustin Vothが快投し、6回表途中までは1-0とリードを保っていました。Vothは素晴らしかったですね。休息は90マイル台前半でしかないのに速球で空振りが取れる、スライダーもキレがあり空振りが取れる。見ていて気持ちのいいピッチングでした。バックも応えてよく守ってくれていました。

しかし、6回表に試合は暗転しました。Freddie Freemanをセンターフライに打ち取り、2死1塁となった場面でDave Maritnez監督がマウンドへ。Vothに感触を聞いたところ疲れた様子を見せたためということでここで降板。80球。本人も認めていることですから、代えたこと自体は采配ミスとは言わないでおきましょう。

ですが、出てきたWander SueroはダメなほうのSueroでした。とにかくボール先行でカウントを悪くし、ストライクを取りに甘くなったところを痛打され、2連打であっさり同点とされてしまいました。しかも、同点のままだった続く7回表もSueroが続投。やはりボール先行で2者連続四球でピンチを作ったところで交代。これは采配ミスでしょう。

ここで代わったFernando Rodneyが投じた初球、インハイへの速球を、バントの構えをしていたCharlie Culbersonが避けきれず顔面直撃。鼻血を噴出し、そのまま退場となる、異様な雰囲気の中でありながらRodneyは続投。この後、2つの四球を挟みながら3本の長短打を打たれて4失点。事実上試合が決まってしまいました。なぜあの回、精神的に厳しいはずのRodneyに投げさせ続けたのか、さっぱり理解できません。

Vothの無駄にしている場合ではない 残り15試合です。

2019/09/14

9/13 Soroka以下に3安打完封負け

L0-5 Braves (Season 81-65)
Scherzer(L10-6) 5.0IP 3ER 7H 2BB 6K

ブレーブス先発はMike Soroka。ルーキーながら防御率のタイトル争いに絡んできている好投手の前に6回までわずか1安打に抑え込まれました。前回9月8日の対戦では4点を取り黒星をつけていましたが、今回は全くダメ。ブルペンからも点を奪えず完封負け。

一方のナショナルズはMax Scherzerが先発しましたが、4回に3本の長短打で2点、5回にも1死満塁から犠飛を打たれてもう1点で、計3失点。全体的に球威がなく、本調子には見えませんでした。通常の中4日で今日投げたことローテーション通り投げていけばレギュラーシーズン最後のインディアンズとの3連戦での登板が予定され、場合によってはワイルドカードゲームでの登板の可能性も出てきましたが、この状態なら心配です。

厳しい戦いが続きます。

2019/09/13

9/12 打線復活でツインズに勝ち越し

W12-6@MIN (Season 81-64)
Corbin(12-7) 6.0IP 3ER 9H 0BB 3K
Soto 2/5 HR(34) 2R 3RBI
Rendon 2/3 double HR(33) 2BB 2R 3RBI
Eaton 2/5 HR(14) 2R RBI
Gomes 1/4 HR(10) R 2RBI
Cabrera 2/5 triple R 2RBI

ワイルドカード争いでナショナルズを追うブリューワーズ、カブス、メッツが全てデーゲームで勝った後に行われたナイトゲーム。口では何と言っても、どうしても意識してしまう中だったはずですが、序盤から打線が機能し、ツインズに勝ちきりました。

口火を切ったのはやはりこの人、Anthony Rendon。初回2死からレフトスタンドへの33号ソロ。すぐに同点に追いつかれますが、3回表、無死満塁からJuan Sotoの併殺崩れの間に勝ち越すと、2死後、Asdrubal Cabreraがセンター前に運んでもう1点。Cabreraは5回表にも2死1塁からライト線へタイムリー三塁打。いずれも2死からという非常に良い仕事をしてくれました。

先発のPatrick Corbinは、1、3、5回とに方が得点した直後に失点してしまい(いずれも1点に止めましたが)、2回裏にも1死2、3塁のピンチを作ってしまい(結果的に無失点で切り抜けましたが)、まあ、なんというか、リズムの悪いピッチングでしたが、Juan Sotoの2ランなどで4点を奪い、大きく差を広げた後の6回裏だけは三者凡退で終え、いちおうクオリティスタートは記録しました。

ちょっと残念だったのは10-3のリードとなったことで8回裏のマウンドに上がったAaron Barrettが1死を取っただけで3点を失ってしまったこと。ストライクとボールがはっきりし過ぎ、甘く入ったところを痛打されるパターン。タイトな試合では使いにくいという印象が強く残ってしまいました。

ア・リーグ中地区首位のツインズ相手に2勝1敗と勝ち越し。打線にも復調の気配が見え、いいシリーズとなりました。

2019/09/12

9/11 Zim 3打点, Strasburg 17勝目

W6-2@MIN (Season 80-64)
Strasburg(W17-6) 6.0IP 2ER 4H 2BB 7K
Zimmerman 3/4 HR(6) R 3RBI 
Kendrick 3/4 double R RBI 
 
相手先発投手を打てない試合が続いていましたが、今日は初回から打線が機能。1回表、1死1、2塁のチャンスを作り、Juan Sotoがセンター前に先制タイムリー。さらに2死後, Ryan Zimmermanが二遊間をしぶとく抜くタイムリーでもう1点。3回表には2死から四球で出たSotoがHowie Kendrickのライトオーバー(限りなくエラーでしたが)の二塁打で一気に生還し、さらに続くZimmermanが完璧な当たりでレフトスタンドへの2ラン。この時点で5-0。

このリードをもらった先発のStephen Strasburg。初回こそツインズ打者陣にファールで粘られて29球を要しましたが、これをなんとか無失点で切り抜けると、以降は落ち着いたピッチングで6イニングを2ランホームランによる2失点でまとめ、リーグ単独トップの17勝目を記録しました。主審に嫌われた判定がなければあと1イニング行けたかなという印象のナイスピッチングでした。

5-2とリードして迎えた7回以降はブルペンが頑張りました。7回はWander Sueroが2アウトを記録した後、左打者のLuis Arraezを迎えたところでSean Doolittleを投入。8回はFernando Rodney、9回はDaniel Hudsonがそれぞれ2人ずつランナーを出しながらも無失点で切り抜けました。Doolittleをあの場面で投入したのはちょっと驚きましたが、よく考えたら他にブルペン左腕がいませんでした。ポストシーズンを考えるとかなり辛い状況です。

ズルズルと行きかねないところだっただけにこの1勝は大きいですね。

2019/09/11

9/10 無得点では勝てない

L0-5@MIN (Season 79-64)
Sanchez(L8-8) 7.0IP 2ER 4H 1BB 5K

先発のAnibal Sanchezはよく投げました。初めて許した安打は5回2死からのシングル。6回も無失点。ここまで2安打1四球と、ほとんど隙のないピッチングでした。

しかし、ナショナルズもゼロ行進。ツインズ先発のJose Berriosの前にやはり2安打1四球で7回まで得点を奪えず。シーズン前半は確かに好投を続けていたBerriosですが、8月以降は先発した6試合全てで3失点以上、防御率8.07と決して調子は良くなかったはずなのですが、そしてこの日も決して手が出ないようなボールを投げていたようには見えず、三振も4つだけでしたが、とにかく凡打の山。

我慢比べに負けたのはSanchezのほうでした。7回裏。無死2塁から、Sanchezは外低めにワンバウンドになってもと思って投げたスライダーが真ん中高めに入ってしまい、Mitch. Garvarにレフトスタンドに運ばれてしまいました。文字通りの失投。0-2。

この後、Tanner Raineyが3失点したのに対して、ナショナルズ打線はツインズのブルペンからランナーを出すことすらかなわず、完封負け。

先発は頑張ったのに、打線が援護できず、ブルペンが打たれる。「ブレーブスとの対戦では、終盤に追い上げたのに届かず」というフレーズが続きましたが、今日はそれすらなし。打線、もうちょっと頑張れ。

2019/09/09

ロースター異動まとめ(2019年9月)

9/1 Sean Doolittle, Ryan Zimmerman, Jeremy Hellickson, Austin VothがILから復帰
9/1 セプテンバーコールアップ①(Adrian Sanchez, Andrew Stevenson, Raudy Read)
9/3 セプテンバーコールアップ②(Michael Taylor, Wilmer Difo)
9/4 Aaron Barrettがメジャー復帰!
9/8 Tres Barreraがメジャー初昇格

● Sean Doolittle, Ryan Zimmerman, Jeremy Hellickson, Austin VothがILから復帰
9月になって25人枠がなくなったことを受け、Sean Doolittle, Ryan Zimmerman, Jeremy Hellickson, Austin Vothの4選手がILから復帰しました。それぞれマイナーでのリハビリ出場・登板を経ての復帰となりましたので、即戦力として貢献してくれることと期待されます。Doolittleは明らかに疲労からくるパフォーマンスの低下でしたが、約2週間の休養でどこまで戻っているか。いずれにせよ、ポストシーズンを見据えて起用法には十分注意が必要でしょう。Zimmermanの右足裏痛は完全に治るようなものではないようですが、マイナーでは打ちまくっていました。Matt Adamsの調子がやや下降気味なこともあり、基本的にレギュラー扱いと期待されます。現役最後のシーズンとなりそうな気配が漂っていますが、まだまだできるところを見せてくれ。Hellicksonは5月のIL入り以来の復帰。ずいぶんかかりました。先発はErick Feddeまでカウントすれば既に6人いるので、Austin Vothとともにブルペン、ロングリリーフという役回りかと思います。Matt GraceのDFAで空いた40人ロースター枠をHellicksonが使う形になりましたが、正直、本職のリリーフ投手に使って欲しかった。Vothについては、7月のIL入りの原因が右肩痛だったので非常に心配していました。ひとまず復帰できたことを喜びましょう。

● セプテンバーコールアップ②(Adrian Sanchez, Andrew Stevenson, Raudy Read) 
もう少し追加がありそうな気もしますが、とりあえず、セプテンバーコールアップでAdrian Sanchez, Andrew Stevenson, Raudy Readの3人の野手が昇格してきました。3人とも今季既にメジャーでの出場記録があり、再昇格。それぞれ、内野、外野、捕手のデプスという扱いかと思います。Stevensonは今季これまでの少ない出場機会で結果を残してきているし、足がある選手なので、将来も見据え、積極的に使っていっていいと思うのですが、まあMartinez監督はしないでしょうね。

● セプテンバーコールアップ②(Michael Taylor, Wilmer Difo)
第2陣としてMichael TaylorWilmer Difoの両ベテランが合流してきました。2人とも開幕からシーズン序盤にはメジャーでプレーしていましたが、精彩を欠き降格させられていました。

マイナーでの成績をチェックしてみましたが、Taylorの低打率、高三振率は相変わらずなので、代走要員が精一杯。Difoは(打者優位のリーグとはいえ)打率3割を打ってきましたので、代打なんかでの起用も少しはあるかもしれません。2人ともベンチの信頼は失ったままでしょうから、来季に向けた立場を考えて、与えられる少ないチャンスでしっかり集中することが必要でしょう。 

● Aaron Barrettがメジャー復帰!
(セプテンバーコールアップの一環ですが、別記事にしておきます。)
Harrisburg(AA)で投げていたブルペン右腕のAaron Barrettがメジャーに昇格となりました。40人ロースターに入っていなかったので、Austen Williamsを60日ILに移すことで空けています。 これまでの経緯は、2016年に一度退団した時のこの記事、それからこの春のスプリングトレーニングを前にしたこちらの記事をご参照ください。2015年シーズン以来の復帰。長い、長過ぎるリハビリを経ての復帰に多くの人が心動かされています。

今シーズンは、Harrisburg(AA)のクローザーとして50試合に登板し、31セーブを記録。内容も2.75/1.05、イニング数を上回る三振を奪う申し分のないもの。何より、一度もIL入りすることなくシーズンを通じてクローザーの役割を果たしました。数字でも内容でも十分に昇格に値する活躍をして勝ち取った今回の昇格。おめでとう。心から応援しています。復帰初登板が待ち遠しいですね。

● Tres Barreraがメジャー初昇格
Tres Barrera捕手のメジャー昇格が報じられました。7日の試合でKurt Suzukiが右ひじを痛めて途中退場したことを受けての措置です。

まずSuzukiですが、7日の試合で2塁に送球した時に痛めました。8日にMRIを受けているほどなのである程度は重そうです。守備でもAnibal SanchezとMax Scherzerからは絶大な信頼を受けている上、なんと言ってもバッティングでの貢献は大きく、これを欠くことになるととなると苦しくなります。Yan Gomesの奮闘を期待するしかありません(Scherzerが先発した8日の試合でマスクを被り2本のホームランを打ちました)。

40人ロースターは、やはり右ひじを痛めていたSpencer Kieboomを60日ILに移すことで空けました。25人ロースターはもう9月なので問題なく、SuzukiはIL入りすることなく、休養・リハビリとなります。

さて、そのBarrera。2016年のドラフト6巡目の生え抜き捕手。入団以来、着実にステップアップし、昨季はPotomac(A+)でプレーした後、アリゾナ秋季リーグにも派遣され、この春は初めてメジャーのスプリングトレーニングに参加。今季はHarrisburg(AA)でオールスターにも選出され、結局フル出場して、.249/.323/.381、8本塁打の成績。そして今回、嬉しいメジャー昇格を果たしました。

仮にSuzukiがシーズン終了ということになってしまうと、控え捕手はこのBarreraとRaudy Readのどちらかが務めることになります。Readだって40人ロースターには長く入っていますが、メジャーでの先発マスクは2017年の1試合だけ。かなり大きな不安要素が突如湧いてきてしまいました。

2019/09/08

9/8 Scherzerでようやく連敗ストップ

W9-4@ATL (Season 79-63)
Scherzer(W10-5) 6.0IP 1ER 2H 2BB 9K
Eaton 2/4 double HR(13) 2R 3RBI
Soto 1/4 HR(33) R RBI
Cabrera 4/5 double 3RBI
Gomes 2/5 2HR(8, 9) 2R 2RBI

ブレーブスに3連敗。その前から4連敗。地区優勝はともかくとしてもポストシーズンに向けてもこれ以上負けていられないナショナルズ。救ったのは、やはり大エースMax Scherzerでした。

ILから復帰して3試合目となるこの日は初回からエンジン全開。2回にMatt Joyceにライトスタンドに運ばれましたが、失点はそれだけ。4-1とリードしている展開での4回裏に1死2,3塁のピンチを背負いましたが、連続三振で切り抜けると、5、6回はいずれも三者凡退。7回表には、自らシングルで出塁し、盗塁も記録。Adam Eatonのライトへの二塁打で生還し、この回の4得点に貢献。もうセーフティリードとなったことでこの裏から交代しましたが、6回まで98球でもまだ投げるつもりだったようです。完全復活と思っていいでしょう。

打線も今日はしっかり援護。初回にEatonの2ランで先制すると、2回にはYan Gomes、3回にはJuan Sotoにソロが出て着々と加点。終盤にもダメを押して完勝となりました。

残り20試合。1試合1試合しっかり勝って行きましょう。

9/7 ブレーブスに3連敗(Barrett復帰)

L4-5@ATL (Season 78-63)
Voth(L1-1) 4.0IP 2ER 3H 2BB 6K
Barrett 1.0IP 0ER 1BB 1K
Turner 3/4 2double R
Soto 1/2 double 2BB 2RBI
Cabrera 1/3 HR BB R RBI

先発投手はまずまず好投するもののホームランで失点。ナショナルズ打線はブレーブスの先発を打てず、ブルペンが打たれて差を広げられ、終盤追い上げるも届かず。同じような展開で3連敗。ブレーブスとの差は10ゲーム差となりました。

この試合も先発のAustin Vothは悪くなかったと思います。4イニングで打たれたヒットは3本。しっかり先発として試合は作っていましたが、惜しむらくはうち2本がホームランだったこと。調整不足で球数制限のある中でよく投げました。

この試合のハイライトはむしろ、2番手で登板したAaron Barrettの姿でしした。5回裏、2015年以来のメジャーのマウンドに上がりました。顔は紅潮し、目も潤んでいるように見えました。最初の打者にはストレートの四球を与えたものの、後続を絶ち無失点でマウンドを降りると、チームメイトから祝福の嵐。敵のブレーブスの選手からも祝うジェスチャー。ベンチでタオルに顔を埋めてむせび泣いている姿にはこちらも涙を誘われました。

復活を願われながら戻ってこられなかった選手のほうが多いのが現実ですが、そんな中で、Barrettの復活は現にリハビリに取り組んでいる選手たちに希望を与えるものでしょう。いや、もっと広く、人生における様々な苦難に直面する人に勇気を与えてくれました。頑張ってきたBarrettに、そしてチャンスを与えたチームにも拍手を送りたいと思います。

2019/09/07

9/6 ブレーブスに連敗

L3-4@ATL (Season 78-62)
Corbin(L11-7) 5.0IP 1ER(2R) 3H 6BB 9K
Zimmerman 1/4 HR(5) R 3RBI

8回表1死1、2塁。Ryan Zimmermanが豪快な一発をレフトスタンドに放り込みました。が、これで3-4とまだビハインド。後続を断たれ、9回表もあっさり三者凡退に抑えられて敗戦。Too Little, Too Lateという表現がぴったりの負けとなりました。

結果的にこの試合の1番のポイントとなったのはこの第4打席のホームランではなく、同じZimmermanの第1打席でした。1回表ナショナルズの攻撃。クリーンシングル2本で無死1、2塁。Anthony Rendonの打球はセンター前にポトリと落ちましたが、スタートをきれなかった(責められません)Trea Turnerが3塁フォースアウトになる不運もありましたが、Juan Sotoがフルカウントから歩いて1死満塁。ここで打席に入ったZimmermanでしたが、カウント0-1からの外への速球を引っ掛けてしまい、注文通りの6-4-3の併殺。はっきり言って苦しんでいたブレーブス先発のDallas Keuchelを思いっきり助けてしまいました。5回表にも連打で無死1、2塁としながらPatrick Corbinがバントできなかったりで無得点に終わり、結局6イニングを投げたKeuchelからは1点も取れませんでした。

Corbinのピッチングも悪くはなかったと思います。審判の判定がやたらと厳しく、四球、そして球数がかさんだため5イニングで降板となりましたが、失点はソロ本塁打とサードAnthony Rendonのエラーが絡んだもう1点だけ。スライダーはよく切れていて空振りを奪えていたし、持ち味は発揮してました。4イニングで2失点のブルペンはこんなものでしょう。

敗因は攻撃です。ポストシーズンで対戦するのは基本的に先発3番手以上の力のある投手となるわけですから、前日のMax Friedや今日のKeuchelをしっかり打ちこまないと。

ともかくブレーブスとのシリーズの最初の2試合を連敗。これで9ゲーム差。き、きびしい。

2019/09/06

2019年8月をふりかえる

シーズンもいよいよ後半戦。ポストシーズンに向けてナショナルズも頑張っています。盛り上がってまいりましょう!

ナ・リーグ東地区(20198月末時点)

W
L
PCT
GB
Atlanta
83
54
.606
-
Washington
76
58
.567
5.5
Philadelphia
69
65
.515
12.5
New York
69
66
.511
13.0
Miami
48
87
.356
34.0

ナショナルズの月間成績は197敗。快進撃を見せた6月をも上回る勝率.731。勝ち試合の展開からまさかの逆転負けを喫した取りこぼしたがあってなおこの成績というのは驚異的。ワイルドカード争いでは2位に3.5差、3位のフィリーズには7ゲーム差をつけ、ポストシーズン争いという意味ではかなり有力なポジションまできました。しかし、地区優勝は難しいまま。首位ブレーブスも199敗という好成績で、その差は1ゲームしか縮まりませんでしたから。7試合残っている直接対決で5つ以上勝つこと必要でしょう。特に、6日からのアウェイでの4連戦。ここで3つ以上取れれば、一気に面白くなるのですが。さてさて。フィリーズ以下は、まあいいでしょう。

Hitter of August 2019:  Anthony Rendon

PA
AVE
OBP
SLG
R
HR
RBI
SB
Trea Turner
127
.324
.394
.486
25
4
16
8
Anthony Rendon
120
.394
.450
.712
23
8
29
2
Juan Soto
116
.313
.414
.717
29
10
22
4
Victor Robles 
107
.290
.374
.441
16
2
10
6
Adam Eaton 
101
.329
.444
.622
26
5
14
3
Kurt Suzuki
68
.286
.338
.524
11
4
14
0

とにかくめちゃくちゃに打ちまくったナショナルズ打線でした。DHのあるア・リーグは別として、ナ・リーグ15球団で見ると、チーム打撃成績.292/.370/.517は、いずれもリーグトップ。本塁打数こそ5位でしたが、盗塁数は独走でした。もちろん総得点180はトップ。2位ドジャーズとは実に24点差。

その原動力となったTrea Turner,Adam Eaton,Anthony Rendon,Juan Sotoの打線の上位4人の活躍には感嘆しかありません。34番の2人は甲乙つけがたく、打点の方を重視すればRendonかな、という程度の差。そして目を引くのはEatonですね。Rendonにはわずかに届かないものの、高い出塁率と長打率。

また、ここに名前を挙げなかった選手でも、8月に入って補強したAsdrubal Cabrera65打席で.321/.400/.53619打点(17試合で!)という大活躍。Howie Kendrickも故障があってわずか29打席と出場機会は限られたものの、.462/.517/.885という驚異的な数字を残しました。ムードメーカーであるGerardo Parraが打率.200と調子を落としている点はポストシーズン向けて少し不安ですが。

Pitcher of August 2019: Joe Ross

GS
IP
W
K
ERA
WHIP
Stephen Strasburg
6
38.1
2
47
4.23
1.04
Joe Ross
5
25.2
3
16
1.05
1.21
Patrick Corbin
5
32.1
1
34
2.78
1.05
Anibal Sanchez
5
28.1
2
23
3.81
1.24
Erick Fedde
3
17.0
3
8
3.18
1.53

G
IP
SV
HD
ERA
WHIP
Wander Suero 
12
10.0
0
3
4.50
1.20
Fernando Rodney
11
10.0
0
5
2.70
0.60
Daniel Hudson
15
14.1
1
3
2.51
0.84
Tanner Rainey
10
10.1
0
0
5.23
1.65
Sean Doolittle
8
7.0
5
0
12.86
2.29

先発投手陣はよく頑張りました。チーム先発防御率3.1230球団中2位。特に注目したいのはJoe RossErick Fedde2人がともに3勝でチームの勝ち頭で並んでいること。Max Scherzerが故障で離脱し、Stephen StrasburgPatrick Corbin2人がもう1つ波に乗り切れない中、この2人がよく頑張りました。特にRossは、8月最初の3試合で計18イニングを投げてわずか1失点、3連勝と見違えるようなピッチングを展開。19日のパイレーツ戦の4回にライナーの直撃を足に受けて途中降板するアクシデントさえなければ、今月のリーグ月間MVPもナショナルズから出ていたのではないかと惜しまれます。いちおう復帰しているもののやや調子を落としていることが気になります。

心配なのはScherzer。月の初めに1試合投げましたが再びIL入りしてしまい、28日にようやく復帰したもののまだ本調子という感じではありません。それでも大エースがいるのといないのでは大違い。ポストシーズンに向けてしっかり整えていってくれればと思います。

一方のブルペンはあいかわらず。チームブルペン防御率は5.7127位。なんと言ってもクローザーとして頑張ってきたSean Doolittleが壊れてしまいました。そりゃ、シーズン前半にあれだけ無茶な使われ方すればこうなります。17日の試合で3被弾して翌日IL入り。いちおう右ヒザ痛ということになっていますが、勤続疲労でしょう。こちらもしっかり休んでポストシーズンで活躍してくれればいいです。

そんな中で頑張ったのはトレード期限に獲得したDaniel Hudsonですが、毎度のことですが調子がいいと見られるとひたすら酷使され、チーム試合数の半分以上を占める15試合に登板。案の定、月末には神通力も消えつつあります。まったく学ばない人たちです。