2019/08/31

8/30 負け試合をRendonが救う

W7x-6 Marlins (Season 75-58)
Sanchez 5.0IP 2ER 3H 4BB 6K
Hudson(BS, W) 1.0IP 2ER 2H K
Rendon 3/4 double BB R 3RBI
Soto 2/4 2double 2RBI

先週のシカゴでのカブスとのシリーズなどでは締まった試合をしていたナショナルズでしたが、この日はなんとも言えないスロッピーな試合でいらいらさせられました。先発のAnibal Sanchezはコントロールが悪く、苦労している様子がありあり。5回を投げきるのがやっという感じでした。守備も、記録上のエラーは2つだけでしたが、そのほかにも失点に絡む場面でファーストのMatt Adamsがファールフライを追いきれなかったり、ライトのGerardo Parraが目測を誤って捕れたはずのフライがエンタイトルツーベースになったり、といったミスが続きました。

打線は打線でもうちょっと点が取れそうなところでとどめをさせなかった感じでしたが、それでも4得点し、6回を終えて4-2とリード。あと3イニング、休養十分のブルペンなら大丈夫かな、と期待していました。が、7回表、3連打で1点を返され、さらにILから復帰したばかりのRoenis Eliasが押し出し四球を与えてしまい、同点。それでも、その裏にJuan Sotoのタイムリーで1点を勝ち越し、再びリードして9回表を迎えたのですが、Daniel Hudsonが先頭打者の3塁キャンバスに当たる内野安打の後、Starlin Castroにセンターオーバーの2ランを浴びて、とうとう逆転される始末。

まあこれだけ酷い試合をしておいてよく勝てたものですが、チームを救ったのはやはりこの人、3番Anthony Rendon。9回裏、代打Howie Kendrickのシングルから作った1死2,3塁のチャンスで打席に入ると、マーリンズのクローザーRyne Stanekの外への難しいスライダーをうまく拾い、レフト前に落とすヒット。2塁からTrea Turnerが快足を飛ばして生還し、サヨナラ。

相手のマーリンズが情けないのだというべきような気もしますが、それでも勝ちは勝ち。きっちり拾っていきましょう。

ロースター異動まとめ(2019年8月)

8/4 Howie KendrickとRoenis EliasがIL入り, Javy GuerraとAndrew Stevensonが昇格
8/6 Asdrubal Cabreraと契約, Adrian Sanchezをオプション, Kyle BarracloughをDFA
8/12 Howie Kendrickが復帰, Andrew Stevensonをオプション
8/18 Sean DoolittleがIL入り, Kyle McGowinが昇格
8/19 Brian Dozierが出産立会休暇, Adrian Sanchezが昇格
8/22 Max ScherzerとBrian Dozierが復帰, Adrian Sanchez, Kyle McGowinをオプション
8/29 Roenis Eliasが復帰, Matt GraceをDFA

● Howie KendrickとRoenis EliasがIL入り, Javy GuerraとAndrew Stevensonが昇格
2日の試合前の練習中に右ハムストリングを痛めたHowie Kendrickと、同じく2日の試合中に1塁への走塁中にやはり右ハムストリングを痛めたRoenis Eliasが、IL入りとなりました。Kendrickについては、元々右脚に爆弾を抱えた状態でシーズンを送っていたにもかかわらず31日の試合で1塁から無理やり本塁まで走らされた(全力疾走できず悠々タッチアウト)という経緯もあり、ただただ気の毒で、残念です。一方のEliasについては、チームに加入して最初の試合で、ただ見逃し三振すればいいだけの打席でブンブン振り回した挙句に1塁に向かって無駄な全力疾走をした結果で、ため息が出てしまいます。ベンチは厳重注意したようですが、後の祭り。

先日DFAしたばかりだったJavy Guerraと再契約し、招集。また、Andrew Stevensonも呼ばれましたが、内野手の控えが手薄過ぎます。

● Asdrubal Cabreraと契約, Adrian Sanchezをオプション, Kyle BarracloughをDFA
先日レンジャーズからDFAされ、FAとなっていたAsdrubal Cabrera内野手とメジャー契約を結びました。たまたまサンフランシスコに遠征中だったチームにすぐに合流しています。ベネズエラ出身のベテラン内野手。元々はショートでしたが、近年はサードやセカンドでの起用が増えています。

今季はレンジャーズと契約し、サードのレギュラー待遇でプレーしていましたが、6月半ば以降、打率2割を割り込むという深刻な打撃不振に陥り、チーム構想から外れDFAされていました。2014年のフラッグディールトレードで獲得し、そのままNLDSまで在籍していたので、ナショナルズでのプレーは2度目となります。当時は主にセカンドのレギュラーを務めましたが、今回はHowie Kendrickが務めていた内野の控え一番手という役割が期待されます。ショートも守れることはKendrickにはない利点ですね。気分一新で頑張ってくれることを期待しています。

25人枠を空けるためAdrian SanchezをHarrisburg(AA)にオプション。そして、40人枠を空けるために、Kyle BarracloughをDFAしました。開幕前にトレードで獲得し、セットアッパーとして期待されながら33試合で防御率6.66、その数字以上にピンチで出てきて引き継いだランナーの生還を許してしまうという意味でブルペン投手としての評価はだだ下がりでした。先に解雇されたTrevor Rosenthalとともに2019年ナショナルズのブルペン崩壊の象徴としていつまでも悪い意味で記憶に残ることでしょう。

● Howie Kendrickが復帰, Andrew Stevensonをオプション
心配したHowie Kendrickでしたが、そこまでの重傷ではなく最短期間での復帰となりました。よかったよかった。Andrew Stevensonをオプション。ベンチがベテランばかりという状況になりましたが、8月のこの時期ですからまあいいでしょう。

● Sean DoolittleがIL入り, Kyle McGowinが昇格
前日の試合で3点のリードを守りきれなかったSean Doolittleが遂にIL入りとなりました。右膝の痛みのためという発表があり、実際右膝は痛めているようですが、それよりもちょっと休みを与えるという意味の方が大きいと思います。開幕からの乱用されぶりを見ていればいずれはこのときがくることは予想していました。むしろこのタイミングで一度休みを入れることで、9月、そして10月にしっかりした状態で投げてくれるならオッケーです。とにかく肘肩にストラクチャルなダメージを受けていないことを願います。いずれにせよ、全責任はDave Martinezの稚拙な采配にあります。

当面のクローザーはDaniel Hudson、Fernando Rodneyあたりが務める模様です。ここしばらくの調子から言えばHudsonでしょうが、例によってまた乱用されつつあるので(ほんと、学ばない)先が心配ですが。

25人ロースターにはKyle McGowinが呼ばれました。ロングリリーフとしての起用になると思われます。

● Brian Dozierが出産立会休暇, Adrian Sanchezが昇格
Brian Dozierが出産立会いのためチームを離れました。25人ロースターにはAdrian Sanchezが呼ばれましたが、不在の間のセカンドには打撃好調のAsdrubal Cabreraが入る見込み。いいタイミングでの補強だったと言っていいでしょう。

● Max ScherzerとBrian Dozierが復帰, Adrian Sanchez, Kyle McGowinをオプション 
背中を痛めてIL入りしていたMax Scherzerが復帰。まだ万全ではないようですが、本人の強い意向もあっての復帰となりました。決して無理することはなく、シーズン終盤に向けて調子を上げていってくれればいいと思います。

出産立会い休暇を取得していたBrian Dozierも復帰。これにともない、Adrian SanchezとKyle McGowinの2人がHarrisburg(AA)にオプションされました。行ったり来たりが続く2人ですが、9月になってロースターが拡大すれば当然戻ってくるでしょう。

● Roenis Eliasが復帰, Matt GraceをDFA
7月末のトレード期限に獲得したのに、初登板で(走塁中に)右ハムストリングを痛めてIL入りという間抜けなことになっていたRoenis Eliasが復帰しました。マイナーでのリハビリ登板を経て、万全の状態での復帰とのこと。期待しています。

25人ロースターを空けるため、同じ左腕のMatt GraceをDFAしました。2010年ドラフト8巡目(Bryce Harperの同期)の生え抜きで、2015年のデビュー以来、中継ぎのブルペン左腕として178試合に登板。通算20ホールドを記録しています。昨季(2018年)は56試合で2.87/1.14の好成績を残し、その地位を確立した感がありましたが、30歳となった今季は51試合で6.36/1.52の成績に終わっていました。結果が全ての世界ではやむを得ないのかもしれませんが、残念な印象は残ります。 

あと2日待てば9月になり25人ロースター枠を気にする必要がなくなってGraceを切る必要はなかったわけですが、むしろ40人ロースターを空けるためにどのみちDFAする予定で、それが数日早くなっただけとのことです。空いた40人ロースターには現在60日ILに入っているJeremy Hellicksonか、枠外にいるAaron Barrett(!)かGreg Hollandに使うようです。Barrettの復帰が見たいところですが、さて。

2019/08/30

8/28 初回5得点で鬱憤ばらし

W8-4 Orioles (Season 74-58)
Scherzer 4.1IP 2ER 6H 1BB 8K
Suero(W) 0.2IP 0ER
Soto 2/4 triple 2R 2RBI
Cabrera 3/4 double 2R 2RBI
Suzuki 2/4 double HR(14) R 4RBI
Dozier 3/3 BB

前日完封負けを喫したナショナルズ打線。1死からAdam Eatonが死球で出塁すると(右ヒザ辺りに当たり、この回途中で退場。少し心配です。)、Anthony Rendonの二塁打、Juan Sotoの三塁打、Asdrubal Cabreraの単打、そしてKurt Suzukiの本塁打と続き、あっという間に5点を奪い、前日の鬱憤を晴らしました。

この援護を受けたMax Scherzerもすいすいと投げて、4回まで1失点。三振も8つ奪っており、ILからの復帰2試合目での白星も視野に入ってきていました。しかし、5回表、先頭のChance Siscoにセンターへソロ本塁打を打たれると、1死後、不運な当たりながら内野安打が2本続き、この時点で89球に達したことで降板となりました。本人もしょうがないなという表情でした。それでも前回よりはコントロールもよく、スタミナもあったし、次につながる内容でした。

この時点で5-2。1死1、2塁、ホームランなら同点という場面でしたが、出てきたWander Sueroが三遊間に打たせた速いゴロをRendonがダイビングキャッチ。2塁、1塁へと転送されて併殺。Rendonの素晴らしいプレーがチームを救いましたね。

この後双方が追加点を取り合いましたが、ナショナルズが終始主導権を握って推移。完勝、と言っていいでしょう。

まあ、連敗しなくてよかった。

8/27 まさかの完封負け

L0-2 Orioles (Season 73-58)
Corbin(L10-6)  7.0IP 2ER 4H 0BB 9K
Turner 2/4 triple SB(29)

アウェイで5連勝してホームに戻り、30球団中29位のオリオールズとの試合。当然勝星を計算していたはずですが、まさかの完封負け。

先発のPatrick Corbinは、初回に単打、四球、二塁打でまず1点。ショートライナーの後、センターへ犠牲フライを打たれて2失点。コントロールが甘く、アウトになったのも含めていい当たりをされていたので、不安が募りました。が、2回以降は完全に立ち直り、許した走者は単打の2人のみで、7回まで2塁さえ踏ませませんでした。それだけに、立ち上がりの悪さが悔やまれます。

もっとも、ここしばらくのように打線が打ってくれれば問題はなかったのですが、なぜかこの日は沈黙。オリオールズの先発はAaron Brooks。この試合前までのシーズン防御率は6点台の投手を相手に、6回までわずか2安打。30球団最悪の防御率のブルペンに対しても残る3イニング、得点を奪えませんでした。初回無死2塁、8回1死3塁と、少ないながらチャンスはありましたが、ものにできず。

まあこんな試合もあるから野球なんですが、しかし痛い星を落としました。


2019/08/27

Anthony Rendonが週間MVP

Anthony Rendonが週間MVPに選ばれました。 自身2度目の受賞。

この間の7試合で実に .483/.543/.793、2本塁打、7打点の活躍。数字以上に活躍している印象がありましたが、いやいや数字も十分でした。

シーズン後半の大事なところでのこの活躍。このまま9月、10月も突っ走れ。ただ、そうするとFAとしての価値がどんどん上がってしまい、ナショナルズが再契約することがどんどん難しくなってしまいますが、そんなことは気にするときではありません。とにかく今季のポストシーズンでの活躍を期待しましょう。

8/25 敵地でカブスをスウィープ!

W7-5(11)@CHC (Season 73-57)
Strasburg 6.0IP 2ER 5H 1BB 10K
Rodney(BS) 1.0IP 2ER 1H 1BB 1K
Hudson(W) 2.0IP 0ER 2K
Rendon 4/5 HR(29) BB 2R 2RBI
Soto 3/6 double R RBI
Cabrera 2/4 BB 2RBI

4回表にAnthony Rendonのソロで先制したものの、5回裏にAddison Russellのソロで同点。6回表にKurt Suzukiの併殺の間に勝ち越したものの、その裏Kris Bryantのタイムリーでまた同点。ここまでが先発のStephen Strasburg。決して内容は悪くなく、7回表2死からJuan SotoとAsdrubal Cabreraに連続タイムリーが出て3点を勝ち越したところで発生した白星(16勝目)に十分値すると思われました。

しかし、今日はブルペンが踏ん張りきれず。7回裏に1点を返され、8回裏はFernando RodneyがKyle Schwarberに2ランを打たれ、三度、同点に追いつかれてしまいました。簡単に2死を取った後のフォアボールの後だけに悔やまれます。

この後、両軍共に点が取れず延長戦へ。ナショナルズはWander Suero(9回裏)、Daniel Hudson(10回裏)がゼロを並べ、迎えた11回表、Trea Turnerの二塁打などで無死2,3塁のチャンスを作り、相手ワイルドピッチで勝ち越すと、さらにRendonがダメ押しのタイムリー。その裏を2イニング目となるHudsonがきっちりと抑えてゲームセット。

地区首位のブレーブスがふがないないメッツをスウィープして8連勝と突っ走っているため、差は全く縮まっていませんが、ポストシーズンのような痺れる内容のこの試合を制したこと、そして敵地で難敵のカブスをスウィープしたことはチームにとって自信になったはずです。

いい試合でした。

2019/08/24

8/24 ブルペンまた頑張る

W7-2@CHC (Season 72-57)
Ross 4.1IP 2ER 6H 4BB 3K
Suero(W) 0.2IP 0ER K
Kendrick 2/4 BB R2RBI
Turner 2/3 2BB 2R
Gomes 2/5 2RBI
Eaton 2/5 R RBI

1回表、連打と相手エラーで作った無死1、3塁のチャンスにAnthony Rendonがレフトへ犠牲フライを放って先制(102打点目)。3回にも無死満塁からJuan Sotoの二ゴロ(併殺崩れ)、Howie KendrickとYan Gomesのタイムリーで都合4点を追加。序盤からナショナルズペースで進みました。

先発は、前回登板で足に打球を受けて途中降板したJoe Ross。打順が2周り目に入った3回裏に1失点、4回裏はなんとかゼロに抑えましたが、2死満塁と攻め立てられ、30球を要する苦しい内容。4周り目に入った5回裏、1死1、2塁から二塁打を打たれて5-2とされ、なお1死2、3塁としたところで降板となりました。四球数はともかく、全体的に制球力がちょっと甘い印象を受けました。

ということで、長いイニングをこなす必要が出てきたブルペンですが、今日もまた頑張ってくれました。まずはRossの後を受けたWander Sueroが(今日はいいほうのSueroで)2者をきっちり片付ける見事な火消し。この後、4人の投手がきっちり1イニングずつをつなぎ、Sueroから最後のDaniel Hudsonまで計4回2/3(アウト14個)を無失点。1安打2四球、9奪三振と付け入る隙を与えませんでした。先日のMax Scherzer復帰試合に続いて、いい仕事をしました。

本塁打こそなかったものの、それでも7点を取って勝ち切る。いい形ができてきました。しかも対カブスというところがいいですね。

8/23 Sanchez 完封目前の快投

W9-3@CHC (Season 71-57)
Sanchez(W8-6) 8.1IP 1ER(2R) 1H 2BB 6K; 2/3 RBI
Soto 3/4 HR(29) 4R RBI
Robles 2/4 double BB R 2RBI SB(21)
Kendrick 2/4 double RBI

先発のAnibal Sanchezがカブス打線を9回途中までわずか1安打に抑えました。特に5回から8回までは4イニング連続で三者凡退に仕留め、8回を終えて98球。9回表に四球のランナーを許した後、サードAnthony Rendonのファースト悪送球の間に1点を失ったところで降板となりましたが、あのエラーがなければ完封・完投だったのにという快投でした。ブルペンもしっかり休めたし、貢献は大です。

ピッツバーグでナイトゲームを戦って、すぐにシカゴに移動してのデーゲームということで心配された打線でしたが、しっかり機能してJon Lesterを攻略しました。初回にAdam Eatonのソロ本塁打で先制すると、3回には内野安打、盗塁、送りバント、犠牲フライという効率的な形で追加点。4回にはAnibal Sanchez自身の三塁線にぎりぎりで止まるセーフティスクイズが決まるなどで2点を追加。5回途中でLesterをノックアウトした後、Victor Roblesがどん詰まりながらライト線に落とす2点タイムリーを打って、これで7-0。試合をほぼ決めました。

いい戦い方で、ワイルドカードを直接争っているカブスから1勝です。

2019/08/23

8/22 Scherzer復帰戦をチームで勝利

W7-1@PIT (Season 70-57)
Scherzer4.0IP 1ER 4H 1BB 3K
Kendrick 3/5 double HR(14) R 3RBI
Rendon 2/5 double HR(28) R RBI

ILから復帰のMax Scherzerが先発。元々最多でも75球程度と言われていましたが、71球で4回を投げきったところで今日はお役御免となりました。4安打1四球で、ソロ本塁打による1失点。奪三振は3つだけということで本調子ではありませんでしたが、ひとまずいい形で投げ終えただけでよしとしましょう。明日以降の回復具合に注目です。

打線は、初回に2点を先制したもののその後はチャンスを逃して追加点を奪えず、長く2-1で展開しましたが、ブルペン投手陣が踏ん張り、5回から9回の5イニングを4投手でゼロ封し、流れを相手に渡しませんでした。8回表にHowie Kendrickの2ランなどで4点を追加し、実質的に勝負を決めて、トドメは9回表のAnthony Rendonのソロ。

チーム全員での勝利で70勝に到達し、貯金はシーズン最多の13としました。もっとも、首位ブレーブスはマーリンズ相手に取りこぼすこともなく5連勝中なのでむしろ差は開いて6ゲーム差。残り試合数を考えると厳しいと言わざるを得ませんが、全力で追うしかありません。ベンチワークでの取りこぼしだけはやめてほしいです。といったところで、次は難敵カブスとの3連戦となります。

2019/08/22

8/21 Rendon 100打点到達

W11-1@PIT (Season 69-57)
Corbin(W10-5) 8.0IP 0ER 3H 2BB 4K
Rendon 2/4 2RBI
Cabrera 1/5 HR(2) R 3RBI
Gomes 2/3 2double 2BB 2R 2RBI

前日は沈黙した打線でしたが、今日はまた復活しました。火を吹いたのは3回。1死1、2塁からAdam Eatonがライトへ二塁打を打って先制。続くAnthony Rendonがセンター前に運ぶ2点タイムリーを打てば、再び2人を置いてAsdrubal Cabreraがセンターオーバーの3ラン。都合6点を奪いました。Rendonはこれでシーズン100打点に到達。現時点でトップと2打点差のリーグ2位タイと打点王を狙える位置にいます。自身2度目(2017年にちょうど100打点)。球団記録は2006年、ルーキーイヤーのRyan Zimmermanが記録した110打点ですが、30試合以上を残しているので、更新することも十分期待できます。

このリードを背に先発のPatrick Corbinはすいすいと投げ、ゼロを並べていきました。8回表にCorbin自身のタイムリーなどで3点を追加し、9ー0となったこともあり、8回を投げきったところで降板しましたが、球数はまだ93球。もう少し点差がなければ完封も十分行けた内容でした。

終わってみれば12安打で11点。これで直近の7試合で5度目の2ケタ得点。いつまでもこんなに打ち続けられるわけはありませんが、もうしばらく楽しませてもらいましょう。

2019/08/21

8/20 7回無失点のStrasburgを代えたら

L1-4@PIT (Season 68-57)
Strasburg 7.0IP 0ER 4H 1BB 6K
Suero 0.0IP 3ER 2H 1BB 
Rendon 3/3 double RBI SB(3)  

監督のお陰で勝った試合も目立たないだけでたくさんあるのでしょう。きっと。でも、采配のせいで負けた試合はあまりにも目立ちます。この試合も、その1つ。

先発のStephen Strasburgは7回まで4安打1四球で無失点。全く打たれる気配を感じさせない素晴らしいピッチングでした。球数も94球。完封も十分期待できる展開でした。1-0の1点差リード。8回裏は8番からですから、少なくともこの回のマウンドには上がるものと思っていました。が、監督の判断はここで交代でした。

ちょっと待てよというのが大方のリアクション。案の定、出てきたWander Sueroがシングル、ワイルドピッチ、四球、バント内野安打で無死満塁のピンチを作って降板。慌てて送り出されたDaniel Hudsonも相手の勢いを抑えることができず、犠飛で同点とされた後、Starling Marteに3ランを打たれて1-4と逆転されてしまいました。

9回表は3人で終わり、敗戦。負けた気はしないのに負けていました。何試合目かな、こういう展開。

2019/08/20

8/19 Ross 途中退場も完封リレー

W13-0@PIT (Season 68-56)
Ross 3.1IP 0ER 3H 0BB 2K
Guerra(W) 3.2IP 0ER 0H 0BB 1K
Cabrera 2/3 double HR BB 2R 5RBI
Turner 2/4 HR(13) R 3RBI
Eaton 1/4 HR(11) BB 2R RBI
Adams 3/5 2double HR(20) R 4RBI
Soto 4/4 2double 4R BB

相手がパイレーツに変わっても打線の勢いは止まりません。1回表にAdam EatonとMatt Adamsのホームランなどで4点、2回表にもTrea Turnerの3ランなどでまた4点。4回表にはAdamsとAsdrubal Cabreraのタイムリー二塁打で計3点を追加し、この時点で11-0とし、試合を決めました。

が、ここで思いもよらないアクシデントが。3回までスイスイとゼロを並べていた先発のJoe Rossでしたが、4回裏1死2塁からのJosh Bellの打球が右足のスネに直撃(結果は内野安打)。自力で歩くことはできる状態でしたが、大事を取って降板となりました。当然白星が付いたはずの展開で本人も悔しかったはず。しかし、ここで無理をして長引くことになるより、しっかり治すことのほうが重要です。今はまずIL入りするような事態にならないことを願いましょう。

1死1, 3塁で緊急登板することになったJavy Guerraが後続を併殺で切り抜けてくれたおかげでRossに自責点は付かず。Guerraはそのまま7回まで、3イニング2/3を1人のランナーを出すこともなく投げ切るグッドジョブ。8、9回もTanner RaineyとKyle McGowinが無失点で終える完封リレー。

パイレーツとの4連戦の初戦を勝利して、貯金は今季最多の12。どんどん行きましょう。

8/18 8本塁打でブリュワーズを粉砕

W16-8 Brewers (Season 67-56)
Fedde(W4-2) 5.0IP 4ER 10H 2BB 2K
Dozier 3/4 2HR(18,19) BB 2R 4RBI
Soto 2/5 2HR(27,28) 2R 2RBI
Adams 3/5 HR(19) 2R 3RBI
Robles 2/5 double HR(16) 2R RBI
Eaton 2/3 2BB triple HR(10) 3R 3RBI
Rendon 1/4 HR(27) R 3RBI

前日、延長14回の末に敗れたナショナルズでしたが、4本塁打などで14点を奪うなど打線は頑張っていました。この試合でも勢いは衰えず、序盤の3回までに5本の本塁打で13-0とリード。その後も打線の勢いは衰えず、終わってみればフランチャイズ記録に並ぶ1試合8本塁打で16点を奪い、ブリューワーズを粉砕しました。

ブルペンが疲労困憊で、Sean DoolittleがとうとうIL入りしてしまっている中、これだけのリードを作ってくれると助かります。大量リードを背に先発のErick Feddeは積極的にストライクを投げ込み、失点はしたもののそれなりに5回まで仕事をして4勝目。Matt GraceとKyle McGowinが2イニングずつをしっかり消化してくれたお陰で、主力リリーバーはしっかり休むことができました。グッドジョブです。

2019/08/19

8/17 Doolittleまた3点差を守れず

L14-15(14) Brewers (Season 66-56)
Sanchez 4.0IP 5ER 8H 4BB 5K
Doolittle(BS6) 0.1IP 4ER 4H(3HR)
Guerra(L) 3.0IP 3ER 4H 1BB 5K
Eaton 4/8 2double HR(9) 2R 3RBI

いろいろなことがあった5時間40分の試合でしたが、シーズンの今後を左右しそう、という点ではSean Doolittleでしょうね。3点リードの9回表にマウンドに上がりましたが、ホームラン、ダブル、ホームラン、ホームランで1死を取ることもできないうちに、逆転までされてしまいました。結果はともかく、内容が散々。速球は90マイルがやっと。4人に対して計10球を投げましたが、5球はボール。ストライクゾーンに行った5球のうちファールが1本あっただけで残りの4球で上記の結果。空振りが取れないどころか、ストライクゾーンに行ってしまえば全て長打されるという状況でした。前日の試合ではきっちり抑えていましたが、疲労が全く回復していません。結局起用方法の問題に尽きます。3点差あったんだから、あえて連投させなくてもFernando Rodneyにでも任せればよかったのに(8回はTanner Raineyあたりに投げさせて)と思わなくもないですが、ま、Martinez監督には無理なんでしょう。試合後、Doolittle自身、起用方法を含めなんとかしなければならないと率直に認めていました。

試合展開は、序盤に大量リードされて、それに追いつき、追い越し、9回表の上記のセーブ失敗の後、それでも9回裏に追いつく粘りを見せましたが、惜しむらくは同点としてなお無死満塁で1番のTrea Turnerに回したのに、ここから3者連続三振に倒れてがっくり。あそこで勝ち切っておかなければならない試合でした。それでも粘るナショナルズは、その後、13回表に1点を勝ち越されましたが、裏にVictor Roblesの犠飛で同点。しかし、14回表に2点を勝ち越されると、その裏、1点を返しましたが、そこまで。よく諦めずに頑張りましたが、力尽きた印象です。

尾を引かないといいのですが。


8/16 Rendonの2本のタイムリーでの2点で守りきる

W2-1 Brewers (Season 66-55)
Corbin 6.0IP 1ER 7H 4BB 8K
Doolittle(SV28) 1.0IP 0ER 1BB 1K
Rendon 2/4 2double 2RBI

先発のPatrick Corbinはいつになく制球が悪く、1イニング平均2人に近いランナーを許しましたが、なんとか要所を抑え、6イニングを1失点で切り抜けました。要した球数は110。これだけ不安定だったのは久しぶりのように思います。

一方のナショナルズ打線は初対戦となったAdrian Houserに抑え込まれ、ほとんどランナーすら出せない感じでした。ブルペン投手も含めて結局3安打しか打てずに終わりましたが、そのうちの2本がAnthony Rendonによるタイムリー二塁打という効率的な攻撃でした。1点目は3回にHouserから。2点目はブルペンが無失点でつないでくれて1-1で迎えた8回裏という実に効果的なタイミングでの得点。さすがです。

9回表はこの最小のリードをSean Doolittleが守り切り、ブリューワーズとの3連戦の初戦を勝利しました。5連勝で貯金は11となりました。

8/14 レッズをスウィープし貯金10到達

W17-7 Reds (Season 65-55)
Strasburg(W15-5) 5.2IP 4ER 7H 3BB 4K
Guerra(SV2) 3.0IP 3ER 5H 2K
Cabrera 3/5 2double 2R 3RBI
Robles 3/5 double 2R RBI SB(18)
Suzuki 2/5 HR(13) 2R 4RBI
Eaton 2/5 double HR(8) 2R 3RBI
Rendon 2/4 HR(26) 2R 2RBI
Soto 2/4 BB 2R RBI SB(11)

序盤は静かな展開。1点ずつを取り合い、1-1の同点で迎えた5回裏にナショナルズ打線がレッズ先発のTrevor Bauerを攻略しました。1死1塁から、ダブル、シングル、シングルの後にAdam Eatonが3ラン。Anthony Rendonも続いて二者連続ホームラン。さらに、シングル、四球、ダブルの後、Kurt Suzukiが3ランを放って、この回だけでなんと10得点。6回表に3点を返され、この回途中でStephen Strasburgは降板してしまいましたが、その裏には先頭のTrea Turnerから四球、ダブル、シングル、シングル、四球、ダブル、シングル、シングルと実に8者連続出塁で6点を追加。試合を完全に決めました。

レッズをスウィープで今シーズン初の貯金10に到達です。

2019/08/14

8/13 Rossも譲らずうれしい悲鳴

W3-1 Reds (Season 64-55)
Ross(W3-3) 6.2IP 1ER 5H 2BB 3K
Hudson(SV1) 1.1IP 0ER 3H 2K
Soto 1/3 HR(25) R RBI
Dozier 1/2 HR(17) BB R RBI

Max Scherzerが投球練習を開始し、復帰への見通しが立ってきたという嬉しいニュースが入ってきていますが、Scherzerが復帰すれば、Erick FeddeかJoe Rossのどちらかが必然的にローテーションから外れることになります。2人にとっては生き残りをかけた日々が続いているわけですが、Feddeが勝ち投手となった前日に続き、今日はRossがまたも好投しました。ストライク先行でどんどん打たせてとるピッチングを展開し、7回2死から1点を失ったところで降板しましたが、その時点でまだ92球。素晴らしい内容でした。Feddeに対し、一歩も譲りません。というか、8月に入ってからの2人の合計成績は、5試合に先発して、5勝0敗(Ross 3勝)、計30イニングで3失点(防御率換算で0.90)。他の3人の先発試合が計2勝4敗で、むしろ2人がチームを救ってくれているという状況です。Scherzerが復帰したらどちらをはずしたらいいのでしょうか。嬉しい悲鳴とはこのこと。ポストシーズンに向けて疲労をためないために6人ローテーションで回すことも考えられますが、現下の苦しいブルペン事情からすると9月に入るまでは考えにくいですから。さてさて。

打線は初回にJuan Soto(右足首は軽傷だったようでほっとしました)の内野ゴロの間に1点、4回裏にSotoとBrian Dozierのソロ本塁打で2点の計3点止まりでしたが、ブルペンが踏ん張り、さすがにSean Doolittleは使えなかったため、8回2死1塁で送り出したDaniel Hudsonにそのまま9回も続投してもらい、ランナーを貯めはしたものの無失点で締めくくってゲームセット。Hudsonを補強しておいて本当によかったです。

シーズン最多の貯金9に並びました。明日はStephen Strasburgの先発で、今季初の貯金10に挑戦です。なにより、明日はHudsonは使わずに勝ちたいものです。

2019/08/13

8/12 Doolittleはかなり厳しい状況

W7-6 Reds (Season 63-55)
Fedde(W3-2) 6.0IP 2ER 6H 2BB 4K
Doolittle(SV27) 1.0IP 2ER  3H 1BB 0K
Turner 2/5 HR(11) R 4RBI
Adams 1/4 HR(18) R 2RBI

Sean Doolittleに疲れが出てきました。本人も認めるくらいですから相当です。とにかく空振りが取れません。この日の試合では24球投げて空振りはわずか1つ。全く球が走っていません。原因は明らかですね。Dave Martinez采配です。あんな無茶苦茶な酷使を続けられたらどんな鉄腕でも疲労が貯まるに決まっています。今季残り全休でも、キャリアを壊されるような故障をしていなければいいとさえ思うくらいです。もちろん今季もこのままクローザーとして活躍してくれることを期待していますが、ポストシーズンの大事な場面でセーブ失敗するような場面を見たくなければ、これからの起用法をよく考えなければなりません。本人は「行ける」というに決まっているのだから、ベンチがきちんと管理しないといけないのですが。できるかな。。。

試合は完全にナショナルズペースで進みました。1回表に先頭打者本塁打で先制されましたが、その裏すかさず(Juan Sotoの欠場で4番に上がった)Matt Adamsの2ランで逆転し、さらにもう1点。4回裏にはTrea Turnerに3ラン、7回裏にはTurnerのタイムリーでもう1点を追加。投げては、Erick Feddeが頑張りました。初回、2回と1点ずつ失いましたが、以降は尻上がりに調子を上げ、最後の6回表も1死1、2塁のピンチを作りましたが、しっかり無失点で投げ切りました。

8回にTanner Raineyが2ランを被弾したものの、それでも3点差で最終回。相手はポストシーズン進出もかかっていないレッズ。今日はDoolittleへの負荷も少ないかと思われました。が、最初の打者にいきなりスタンドまで運ばれ、さらに2死1塁からJoey Vottoにあわや同点弾というフェンス直撃の二塁打を打たれて1点差。敬遠四球の後、最後の打者がサードファールフライを打ってくれてなんとかゲームセットとはなりましたが、冷や汗ものでした。

勝った喜びより心配のほうが大きい試合でした。


8/11 なんとか対メッツ連敗ストップ

W7-4@NYM (Season 62-55)
Sanchez 5.0IP 3ER 7H 1BB 3K
Grace(W) 0.1IP 1ER 1H 1K
Doolittle(SV26) 1.0IP 0ER 1K
Cabrera 2/4 double 2RBI
Robles 1/1 HR(15) 2RBI
Rendon 4/5 2R

途中までは前の2試合とほとんど同じ展開でした。初回、2死満塁からAsdrubal Cabreraの一二塁間の打球を好捕したファーストPete Alonzoがベースカバーのピッチャーへ悪送球してくれて(ベンチに入ったため)一挙に3点をもらう幸運なスタートを切ったものの、先発のAnibal Sanchezが2回裏に5本の長短打を集められてきっちり同点。その後は両軍無得点が続き、7回表に再び2死満塁からAsdrubal Cabreraが今度はライト線への二塁打を打って、2点をリードしましたが、その裏、犠牲フライで1点を返され、なお2死1、2塁と攻め立てられ、このまま逆転される流れができていました。

が、ここで起用された3連投のDaniel Hudsonが後続を断ち、リードを守ると、8回裏はWander Sueroがキレキレのピッチングで三者凡退(今日はいいほうのSueroでした)。9回表にVictor Roblesのレフトスタンドへの2ランが出て、これで3点差。それでも不安がなかったといえば嘘になりますが、Sean Doolittleが3人で抑えてゲームセット。なんとか、連敗を止めました。というか、この試合に負ければメッツに抜かれて地区3位に落ちてしまうところでしたが食い止めました。

という好ゲームでしたが、1つ心配なのは、7回表に走塁で右足首を痛めて途中退場したJuan Sotoの状態。自力で歩いていたのでシーズンを左右するほどの怪我ではないと思いますが、Sotoが欠けると打線の迫力は大きく落ちてしまいます。なんとかIL入りが避けられる程度であることを願います。

2019/08/10

8/10 またも終盤に逆転負け

L3-4@NYM (Season 61-55)
Corbin 6.0IP 2ER 3H1BB 8K
Rodney(BS, L) 0.0+IP 1ER(2R) 2H
Soto 2/3 2HR(23, 24) BB 2R 3RBI 

前日の再現のような痛い逆転負け。Juan Sotoの2ランでナショナルズが先行したのに、4回裏2アウトからの2本のホームランで同点。先発のPatrick Corbinはそれ以上の失点を許さず、8回表にSotoの2本目のホームランで1点を勝ち越しましたが、その裏からマウンドに上がったFernando Rodney が先頭の代打Luis Guillormeにメジャー初本塁打を打たれて同点。さらに2者に出塁を許したところでDanielHudsonにスイッチしましたが、犠牲フライで勝ち越しを許してしまい、そのまま敗戦。Sean Doolittle を出すまでもありませんでした。

厳しい敗戦です。

8/9 Doolittleでまさかの逆転負け

L6-7x@NYM (Season 61-54)
Strasburg 7.0IP 3ER 4H 2BB 6K
Doolittle(BS, L) 0.2IP 4ER 6H
Rendon 2/5 triple HR(25) 2R 3RBI
Soto 3/5 double HR(22) R 2RBI SB(10)

9回表までは(ナショナルズ側から見て)素晴らしい試合でした。中盤まではがっぷり四つの接戦。3回表にナショナルズがAnthony Rendonの三塁打とJuan Sotoの22号2ランで3点を先制すると、その裏メッツも4番Peter Alonzoの38号(!)2ランなどで同点。6回表にはナショナルズが連打で無死1、3塁のチャンスを作りましたが、メッツ内野陣の好守もあって無得点。その裏メッツも同じく連打で無死1、3塁としましたが、ここもStrasburgが踏ん張って無失点。試合動いたのは7回、球数100球を超えたMarcus Stromanが先頭のTrea Turnerを歩かせたところで交代すると、代わったJustin Wilsonから1死後、Rendonがレフトフェンスをぎりぎりで越える2ランで勝ち越しました、Strasburgが7回も無失点で降板し、8回はDaniel Hudsonが危なげなく無失点。9回表に相手のワイルドピッチで貴重な追加点をもらい6-3。これ以上ない展開でした。

しかし。

9回裏のマウンドにはクローザーのSean Doolittle。休養も十分で、何も心配はないはずでした。が、連打で無死1、3塁とされ、Todd Frazierに3ランを打たれてあっという間に同点。さらに2死1、2塁とされ、最後はMichael Confortoにライトオーバーを打たれてサヨナラ負け。完全な勝ち試合を落としました。

この試合の結果以上にDoolittleが心配です。メッツとの4試合で15.00/3.00、うち3試合でセーブ失敗という結果からメッツは何か攻略策を確立していると考えた方がいいでしょう。こちらも何か対策が必要。あるいは疲れが出ているのでしょうか。この試合で投じた26球で空振りはわずか2つだけ。高め速球が生命線のDoolittleとしてはこれが効かないとなると苦しくなります。

あとを引きずりそうな負け方ですが、なんとか切り替えて頑張りましょう。

2019/08/09

8/7 Rossまたも好投でジャイアンツをスウィープ

W4-1@SF (Season 61-53)
Ross(W2-3) 6.0IP 0ER 3H 2BB 5K
Parra 1/4 HR R 3RBI
Eaton 3/4 R

Joe Rossが前回登板に続き、6回無失点の快投。今回は、序盤からストライク先行の落ち着いた内容で、唯一のピンチだった5回も連打による無死1、2塁から三振、センターフライ、四球で満塁とした後、セカンドフライで切り抜けました。このピッチングができれば試合は確実に作れます。やはりErick Feddeよりいいと私は思います。

打線は初回にJuan Soto の内野ゴロの間に1点を先制し、3回にはファーストで先発出場のGerardo Parraの3ランでリードを広げた後は静かになってしまいましたが、Rossの、そして安定を感じさせるブルペンのお陰で難なく勝利。まだポストシーズンを諦めていないはずのジャイアンツを見事にスウィープ。しかも裏ローテでですから価値ある勝利です。

ナショナルズが移動日だった8日にブレーブスとフィリーズがどちらも負け、首位ブレーブスと2位ナショナルズの差は5.5に縮まり、一方フィリーズはナショナルズから2.5ゲーム差に後退し、なんと6連勝中のメッツに追い付かれてしまいました。で、明日からナショナルズはそのメッツとの3連戦となります。いつもならお得意様のシティフィールドですが、今回は締めてかからないと。

面白くなってきました。

2019/08/07

8/6 Sanchez遂に勝ち星先行

W5-3@SF (Season 60-53)
Sanchez(W7-6) 6.0IP 1ER(2R) 4H 1BB 3K
Doolittle(SV25) 1.0IP 0ER 1H 2K
Suzuki 3/4 HR(12) R 3RBI 
Turner 1/2 HR(10) 2BB 2R RBI

ローテーション4番手と期待されてオフにFA契約を結んだAnibal Sanchez。開幕から不振が続き、5月10日まで8試合に先発し、勝ち星なしの6敗。防御率も5.27。味方が打ってくれない不運な試合も多く、その10日の試合の記事でも書いたように決して悪いピッチングばかりでもなかったのですが、16日の試合で試合中にハムストリングを痛めて退場した時はさすがにもう終わったかと思いました。が、このIL入りから復帰してきてから一気に流れが変わりました。5月29日の復帰戦で今季初白星を挙げると、その試合を含めた9試合を6勝負けなしで、自身の勝率を5割まで戻しました。その間の防御率は2.75というエース級の数字。2試合、勝ち負けつかずと足踏みしましたが、今日の試合では6イニングを2失点(自責点1)としっかり試合を作って勝ち投手に。遂に白星先行としました。チームの浮上とも軌を一にしており、貢献度は大きいと思います。

打線では、そのSanchezと昨シーズンのブレーブス時代からコンビを組んでいるKurt Suzukiが初回の先制タイムリー、3回の2ランホームランでしっかり援護。5回にはTrea Turnerの通算500本安打となるソロ本塁打でも加点。終盤は安心感のあるブルペンがきっちり締めて快勝。久しぶりの連勝です。

2019/08/06

8/5 Feddeも頑張り完封リレー

W4-0@SF (Season 59-53)
Fedde(W2-2) 6.0IP 0ER 6H 0BB 2K
Rendon 2/5 R RBI
Adams 1/3 double 2BB RBI

前回登板でキャリアでも最低に近いピッチングをしてしまったErick Fedde。現状ライバルとなっているJoe Rossが2日の試合で好投したことに刺激を受けたのでしょうか、この日は別人のようにいい内容のピッチングを展開しました。とにかくストライク先行で追い込み、際どい球を振らせて凡打の山を築いていきました。6イニングを投げてわずか75球という球数が象徴的です。キャリア初の6回無失点。Joe Rossとの争いは五分五分と言っていいでしょう。

打線は、Jeff Samardzijaに序盤から球数を投げさせる粘りを見せました。得点は3回表にAnthony Rendonの右中間へのシングルで、フルカウントでスタートを切っていたAdam Eatonが1塁から激走してホームインした1点だけでしたが、4回を終えた時点で98球を投げさせ、降板。代わったブルペンから5回に2点を取り、試合を優位に進めることに成功しました。

7回をDaniel Hudson、8回をFernando Rodneyがきっちりゼロでつなぎ、9回表に追加点を奪って4点差としましたが、Sean Doolittleをつぎ込む盤石の継投で完封リレーを完成。

連敗は2でストップ。そろそろもう一度勢いに乗りたいところです。

2019/08/05

8/4 Corbinも打たれ、シリーズを落とす

L5-7@ARI (Season 58-53)
Corbin 5.1IP 5ER 7H 3BB 5K
Suero(L) 1.0IP 2ER 2H 1HBP 1K
Parra 2/3 HR(6) BB R 2RBI
Dozier 2/4 HR(16) R RBI

今日も先制したのはナショナルズ。2回表にGerardo Parraの2ランという勢いに乗れそうな形で先行しましたが、今日もまたその直後にCorbinがつかまり、四球、二塁打、四球、二塁打であっという間に逆転されてしまいました。3回裏にはKetel Marteにランニングホームランを打たれてしまい、ここまで4失点。それでもその後打線が食い下がり、6回表には2死走者なしからランナーを貯めて相手のパスボールで同点に追い付きました。

しかし、残念ながらCorbinが踏ん張れず、直後の6回裏に連打であっさり勝ち越しを許し、ここでノックアウト。さらに打線が粘って7回表に打線が追い付いたため黒星こそ付きませんでしたが、残念と言わざるを得ないピッチングでした。

前日のStephen Strasburgに続き、Patrick Corbinも打たれました。初戦をJoe Rossで取りながら、Strasburg、Corbinの2人で落とすとは思いませんでした。この時期になって計算していた星を落としていては苦しくなります。これで3カード連続の負け越し。強い相手だから仕方ないなんて言い訳は通じるわけもありません。


2019/08/04

2019年7月をふりかえる

オールスター戦が終わり、そして今年から厳格となったトレード期限を迎えた7月。ポストシーズン争いに向けて、各チーム陣容が整ってきました。もちろんナショナルズも、と言いたいところですが、ここに来て投打に痛い故障が発生しています。

ナ・リーグ東地区(20197月末時点)

W
L
PCT
GB
Atlanta
64
45
.587
-
Washington
57
51
.528
6.5
Philadelphia
56
51
.523
7.0
New York
52
55
.486
11.0
Miami
41
65
.387
16.5
月間成績は1510敗。対戦相手に恵まれた6月からはさすがにペースが落ちましたが、それでもしっかり勝ち越し、フィリーズを抜いて地区2位、ワイルドカード争いではなんとトップに立ちました。ブレーブスのペースもほとんど落ちないので、差は縮まっていませんが、まだ諦めるには早い。頑張りましょう。トレード期限を前に、フィリーズはもちろん、メッツもバイヤー側に回っていましたので、まだ諦めていない様子。当然多く組まれている地区内での対戦。油断はなりません。

Hitter of July 2019:  Anthony Rendon

PA
AVE
OBP
SLG
R
HR
RBI
SB
Trea Turner
117
.299
.359
.495
15
3
9
4
Juan Soto
114
.264
.395
.495
14
6
18
3
Anthony Rendon
112
.333
.420
.552
14
4
22
0
Adam Eaton
109
.284
.355
.442
17
1
7
4
Victor Robles
99
.236
.306
.393
14
2
10
6
Brian Dozier
92
.268
.435
.465
13
3
10
2
6月ほどではありませんが、引き続き打線は機能しています。そんな中、やはり中心になって引っ張ったのはAnthony RendonFAを前にしてのこの成績は、残留を期待するナショナルズファンとしては複雑な気持ちにもなります(再契約に向けてのRendon側と球団側の認識ギャップが報道され、暗い気持ちになりました)が、とにかく当座打ってくれていることは素直に嬉しいです。

ここにいない選手では、チームのムードメーカーとして大活躍しているGerardo Parraがバットでも活躍。代打を中心に31打席だけですが、.357/.400/.4648打点。チームの復活劇の陰のMVPと言っていい存在でしょう。また、6月下旬にようやくILから復帰してきたRyan Zimmermanも、9試合で.333/.342/.472、通算1000打点を記録していよいよと期待しましたが、21日の試合で走塁中に古傷を痛めてまたもIL入り。今季中の復帰があるかどうかという感じのようです。

Pitcher of June 2019: Stephen Strasburg

GS
IP
W
K
ERA
WHIP
Patrick Corbin
6
37.0
2
48
1.95
1.11
Stephen Strasburg
5
32.1
5
44
1.14
0.92
Anibal Sanchez
5
29.0
2
20
3.72
1.38
Erick Fedde
3
13.2
0
8
7.24
1.68
Max Scherzer
2
12.0
1
19
2.25
0.92

G
IP
SV
HD
ERA
WHIP
Wander Suero 
15
14.1
0
4
2.51
1.12
Fernando Rodney
12
10.2
1
6
4.22
1.69
Tanner Rainey
10
8.1
0
3
1.08
1.44
Sean Doolittle
10
11.0
5
0
2.45
1.09
Matt Grace
10
10.2
0
0
4.22
1.03
今月も、ナ・リーグの公式MVPに選ばれた投手がいましたので、その投手が当ブログでも月間MVPなことは言うまでもありません。ただし、顔は変わりました。今月はStephen Strasburgです。別記事でも書きましたが、失点(4)より、自らの打点(6)のほうが多いなんて。凄すぎますPatrick Corbinも勝ち星こそ付いていませんが、Strasburgより1試合多く投げてこの成績は立派。またAnibal Sanchezもすっかりローテーション投手として安定感が出てきました。

問題はこの3人以外です。Max Scherzerがオールスター前後から背中の痛みを訴え、IL入り。一度は復帰したものの再発し、先の見通しが立たないという由々しき事態となっています。こうなると、若手に期待することになりますが、候補となるErick FeddeJoe Rossはいずれも結果を残せず、Austin Vothに至っては右肩痛でIL入りとさらに心配な状況。トレード期限までに補強もしませんでしたので、何とか奮起してもらいたい。それ以上に、Scherzerの復帰を願います。

ブルペンは相変わらずの綱渡り運営です。采配も相変わらずのダメっぷり。Fernando Rodneyなんて(大ベテランなのに)酷使されすぎて見ていて気の毒なくらいです。Sean Doolittleはなんとか結果を残していますが、7月最後のブレーブス戦での痛恨の被弾など、やはり球にキレがなくなっているように見えます。という状況の中、トレード期限直前に実績のある3人を補強。これでしばらくは戦えると思いますが、監督がこのままの無茶な起用法を続けるなら最後まで持たないと思いますが、さてどうするんでしょうか。

8/3 Strasburgが誤算で大敗

L7-18@ARI (Season 58-52)
Strasburg(L15-4) 4.2IP 9ER 9H 2BB 7K
Rendon 2/3 HR(24) BB R 4RBI

この試合の始まる前に7月のリーグ月間MVPの受賞が明らかとなったStephen Strasburgでしたが、結果は今シーズン、あるいはキャリアでも最悪の登板となりました。1回表に2点を先制してもらいながら、その裏に2ランを被弾して早速同点。2回にもソロ本塁打を浴びると、3回には2死から2本のタイムリーを打たれて、ここまで5失点。4回に1点差まで追い上げてもらいましたが、5回裏、三塁打とシングルで1点を失い、この後併殺で2死走者なしとしながら四球の後2ランを被弾。さらに空振り三振ながらワイルドピッチで出塁を許したところでノックアウトとなりました。球速は出ていましたが、少しキレがなかったという感じでとにかく強い打球を打たれ続けました。9失点(自責点9)はキャリア最多失点。

これだけ打たれ続けて意気消沈したのか打線は追い上げることができず、11-4で迎えた8回裏には遂に野手のGerardo ParraとBrian Dozierをマウンドに上げて7失点。

デファクトのエースであるStrasburgでこんな形で落としたというのはかなり痛い。明日は必勝の一戦となります。

2019/08/03

Stephen Strasburgがリーグ月間MVP

7月のナ・リーグ月間MVPにStephen Strasburgが選ばれました。前月のMax Scherzerに続き、ナショナルズから連続受賞。2017年9月以来、自身通算4度目の受賞です。 

3日 ◯ 7.1回 無失点 14奪三振
12日 ◯ 6.0回 無失点 6奪三振
18日 ◯ 5.1回 3失点 7奪三振
23日 ◯ 6.0回 無失点 8奪三振
28日 ◯ 7.0回 1失点 9奪三振 

5戦5勝。合計31.2イニングで、自責点4。防御率は1.14。44奪三振。相手打者の打撃成績は.190/.254/.259。ScherzerがIL入りする中、ローテーションの柱として素晴らしい仕事をしてくれました。 

また、おそらくこれは月間MVPの選考の考慮には入っていないと思われますが、バットでも活躍。1本塁打を含む5本のヒットで、6打点を記録。つまり、7月に限れば、投手として失った点(4点)よりも、自らのバットで返した点(6点)の方が多かったということになります。ホームランもですね。打たれた本数(0本)に大して打った本数(1本)。

8/2 Rossと新ブルペンで1安打完封

W3-0@ARI (Season 58-51)
Ross(W1-3) 5.1IP 0ER 1H 5BB 3K
Doolittle(SV24) 1.0IP 0ER 1K
Adams 1/4 double 2RBI
Soto HR(21) 1/4 R RBI

フラッグディールトレードの狂騒の後の第1戦。マウンドには大きな期待がかかるJoe Rossが上がりました。立ち上がりからツーシームもスライダーも素晴らしいボールを投げていたのですが、コースを狙いすぎて四球でランナーをためる苦しいピッチングでした。3回裏も、1死から8球連続でボールで1、2塁のピンチを作りDバックスの3番以下の主軸を迎える悪い流れ。このまま残念な登板となってしまうのかと心配しましたが、ここで救世主が現れます。Paul Menhartピッチングコーチ。マウンドに向かいRossと言葉を交わすと、なんと完全に立ち直り、この後6回1死でマウンドを降りるまで、打者10人に対して許した走者は相手先発投手のAlex Youngによる緩い打球の内野安打の1人だけで、四球なし。魔法かと思いました。これまでの試合でもときどきこういうシーンがありましたので、いい投手コーチなんでしょう。

ただ、ナショナルズ打線もDバックス先発のAlex Youngの前になかなか得点できず、5回を終えて0-0でした。動いたのは6回。先頭のAdam Eatonがチーム2本目のヒットとなる二塁打を右中間へ打って出塁。Anthony RendonとJuan Sotoはランナーを進めることすらできませんでしたが、Brian Dozierが敬遠四球で歩いた後、Matt Adamsがライト線への値千金の二塁打を打ち、2者が生還。待望の先制点を奪いました。左対左で、前2打席はいずれも簡単に三振していたAdamsでしたから、Dバックスの判断は間違っておらず、打ったAdamsが偉かったということです。

これでリードしたナショナルズ。6回裏に2番手で登板した新戦力のRoenis Eliasが、6回裏を問題なく抑えた後、7回の打席で内野ゴロを打った際には1塁に向けて全力疾走して太ももの裏を痛めてしまうというアクシデントはありましたが、以降もしっかりつないで3点リードの9回裏はSean Doolittleが登板。前の試合では敗戦投手となったDoolittleでしたが、この日は落ち着いて三者凡退。

終わってみれば、Dバックスの安打は、上述のRossがYoungに打たれた内野安打の1本のみ。見事な1安打完封リレーの完成でした。

この登板でRossに全幅の信頼を置けるかと言われると返答に窮しますが、少なくとも立場を悪くはしなかったはず。自分を信じて投げればいいんです。次も期待しています。

2019/08/02

トレード期限を前に3人のブルペン投手を補強

MLBの夏の恒例行事、フラッグディールトレード。今年は制度改正があり、昨年までは可能だった8月以降にウェイバーをクリアした選手をトレードするという手法がとれなくなったことから、例年にも増して7月末の期限を前に盛んなトレードが行われました。MLB全体で見ると、アストロズがあのZack GreinkeDバックスから獲得したことが最大の動きだったと思いますが、ナショナルズも3人のブルペン投手を補強しました。

先に評価というか感想を述べてしまうと、「ギャンブルではあるがこれでよかったんじゃないかな」という感じです。

ギャンブルになるというのは、先発投手を補強しなかったことと、まさかのあの投手を獲得したこと。あの投手については後述するとして、先発投手についてはMax Scherzerの復活に全てを賭けた、ということになると思います。Scherzerが復活できなければ、もうほぼ諦めるということでしょう。背中というシーズン中の治療が難しそうな部位の呼称を抱えてIL入りしている現状は決して楽観視できるものではありませんが、大黒柱Scherzerの復活なしにはどうせポストシーズンを勝ち進むことはできないでしょうから、中途半端に4番手や5番手の投手を補強しても大きな意味はないでしょう。これでいいと思います。当然、Joe RossErick Fedde2人にかかる期待は大きくなります。

ブルペンの補強は必須でしたから、3人も一度にアップグレードしたことは評価していいと思います。ライバルのブレーブスがタイガースのクローザーだったShane Greeneなどを獲得したことと比較するとペーパー上見劣りすることは確かですが、限られたリソースの中でRizzo GMはよくやったと思います。

贅沢税の基準を超えることについて、オーナーの財布が痛むことはファンが気にすることではありませんが、ドラフト指名権や、海外FA選手との契約金への悪影響は
長期的な戦略にとって無視できるものではありません。今年のドラフトでは、Bryce HarperFAで失ったことの補償があんなに低いものでしかなかったことに衝撃を受けましたし、今オフもAnthony RendonFAで退団する可能性があることを思うと(もちろん再契約を願っていますが)、贅沢税の基準以下に収めることは重要なポイントでした。中南米出身の選手の補強もより積極化できるはず。目の前のニーズと長期的な戦略とのバランスを考えるとこの辺りでよかったと思います。

ということで、いよいよトレード、それに伴うロースターの動きに入っていきます。

○ ブルージェイズからDaniel Hudsonを獲得し、Kyle Johnstonを放出
○ マリナーズからRoenis EliasHunter Strickland2人を獲得し、Taylor GuilbeauAaron FletcherElvis Alvarado3人を放出
○ 8/2 追記 Tony SippDFA)

まず、DFAした3人のブルペン投手から。それぞれにお疲れさま、という感じです。(8/2 Tony Sippを追加)

● Justin Miller
32歳の右腕。昨シーズン途中にマイナー契約から昇格してきたときにはあまり期待していませんでしたが、素晴らしいピッチングを続けて戦力として定着。今季も、開幕から崩壊を続けたブルペンにあって数少ない頼りになる存在でしたが、4月に背中を痛めてIL入り。一度は復帰したものの5月に今度は右肩痛で再びIL入り。復帰に向けて、という情報は聞こえないままに今回のDFAとなりました。かなり状況は悪いのでしょうか。

● Javy Guerra
33歳の右腕。5月にブルージェイズからDFAされたところをウェイバーで獲得。ビハインドでの登板が中心でしたが、23試合で防御率4.80。ベンチの信頼を得ることはないままでしたが、数字ほど悪くない印象でした。

● Michael Blazek
30歳の右腕。722日に約2年ぶりのメジャー登板。大量リードと負け試合で4試合に登板し、うち2試合で計4失点。まあこんなものでしょう。

● Tony Sipp
ロースター枠を空けるために、8月2日になってTony SippDFAしました。オフを挟み、アリゾナまでチームと移動してからというのはちょっと残酷な気もしますが、獲得した3投手がそろって間に合う保証がなかったための措置だったようです。

36歳の大ベテランのブルペン左腕。この春、スプリングトレーニングが始まってからメジャー契約し、開幕以降、主にいわゆるLOOGYとして33試合に登板して、防御率4.7156月は好投していましたが、7月に入って打たれる試合が多く、特に左打者打ち取れないシーンが目立っていました。

続いて、トレードで放出した若手の4人です。

● Kyle Johnston 
23歳の先発右腕。2017年ドラフト6巡目。まずまず順調にステップアップし、今季はPotomac(A+)で20試合に先発、計105イニングで100奪三振、4.03/1.23の成績を残している。トレード直前のタイミングでのMLB.comPipelineでは組織内27位という評価だった。

● Taylor Guilbeau
26歳のブルペン左腕。MLB Pipelineでは15位と今回トレードで放出した4人では最も高い評価を受けていた選手。年齢も最も高い。2015年どらふと10巡目。2018年にブルペンに転向してから成績が向上。昨年秋のアリゾナ秋季リーグでも評価を上げた。今季はHarrisburg(AA)で開幕し、27試合で2.31/1.06という好成績を残し、AAAに昇格。オフにはルール5ドラフトの対象にもなることからこの秋にもメジャーデビューの可能性も。

● Aaron Fletcher 
23歳のブルペン左腕。昨年、2018年のドラフト14巡目。今季はHagerstown(A)で開幕し、6月にPotomac(A+)に昇格。2チームで計27試合、54イニングを投げ、防御率1.5060奪三振という内容。7月にHarrisburgに上がってからは打たれていたが、それでも組織内21位と評価を上げていた。

● Elvis Alvarado 
ドミニカ出身の20歳の右腕。元々は野手としてナショナルズと契約したが、2018年に投手に転向。今のところGCLでも結果を出せていなかった。


さて、いよいよ、トレードで獲得した3人のブルペン投手を紹介します。

● Daniel Hudson
32歳の右腕。元々は2008年ドラフト5巡目でホワイトソックスに入団。トレードを経てDバックスで先発投手として活躍し、2011年には33試合先発で16勝を記録。チームの地区優勝に貢献した。この年の印象はありますね。しかし翌2012年からは肘の故障に苦しみ、2度のTJ手術を受けることに。2014年の秋にようやく復帰し、以降はブルペン投手としてDバックス、パイレーツ、そして昨季はドジャーズで投げた。

今季はスプリングトレーニングの終盤にブルージェイズと1年契約を結び、ここまで45試合に登板して3.00/1.27、セーブも2つ記録と、ブルペン投手になったからでは自己ベストと言っていい成績。実績に照らすと安心はできませんが、今季はずっと調子がいいので、とりあえず信じたいと思います。シーズン終了後はFAとなる、いわゆるレンタル投手です。

● Roenis Elias 
30歳の左腕。キューバ出身。2010年に亡命し、2011年にマリナーズとマイナー契約を結んでアメリカでのキャリアをスタート。当初は先発として育成され、2014年にルーキーとして10勝を上げたが、翌年は成績を落とし、レッドソックスにトレードされた後の2016年、2017年はまったく振るわず、ほぼマイナーで過ごした。昨年春に金銭トレードでマリナーズに出戻り、ブルペンに転向して適性を見せた。

今季は開幕から終盤のマウンドを任されることが多く、44試合に先発して14セーブ。防御率は4.40だが、セーブ失敗が2つしかないというのは好印象。今季が年俸調停1年目なので、あと2年、つまり2021年まで保有期間があります。ただし、オプションは切れている模様。

● Hunter Strickland 
さあ来ました。問題のStricklandです。年齢的にも、実績から言っても、3人の中で最も期待してもいい選手ですが、応援しろと言われてもなかなか難しいというのが、正直な気持ちです。

とりあえず経歴。30歳の右腕。2007年ドラフト18巡目でレッドソックスに高卒入団。2013年にジャイアンツに移籍し、翌年9月にメジャーデビュー。以降昨年まで5シーズンに渡ってジャイアンツのブルペン投手として、通算253試合に登板し、2.91/1.1919セーブ、60ホールドを記録。見ての通り、文句のつけようのない実績です。年齢的にも最盛期を迎えているはずです。

しかし、ナショナルズファンには忘れられない悪名高い事件を引き起こした選手としての印象がどうしても拭えません。

時は2017529日、ナショナルズが2-0とリードして迎えた8回表のことでした。2死走者なしで打席に入ったBryce Harperへの初球、Strickland98マイルの全力投球をHarperの身体を狙って投げ、ぶつけたのです。故意死球です。普通は、狙ってても狙ってないと言うものですが、Stricklandは認めましたのです。理由付きで。しかし、その理由を聞いてファンはおろか、ジャイアンツの首脳陣でさえも首を傾げました。曰く、2014年のNLDS、第1戦と第4戦で打たれたホームランに対する報復だとのこと。3年も前の話であり、しかも、その2試合ともジャイアンツが勝利しており、むろんシリーズもジャイアンツが勝って、そのままワールドシリーズを制覇したにもかかわらず、です。3年も経って故意死球?頭おかしいんじゃないの?というのが正直な感想です。今でもそう思います。

ただ、私がこの事件のことを今でも許せないのは、もう1つ別の理由があります。それは、この事件が、直接、Michael Morseの引退につながったからです。ぶつけられたHarperはマウンドに向かい、それを挑発するかのように迎え撃ったStricklandとの殴り合いから両軍ベンチから選手が飛び出す乱闘騒ぎが始まりました。この騒ぎの中、むしろ止めに入ったMorseに不運が訪れます。味方選手に突き飛ばされ頭を強打して脳震盪をおこしてしまい、翌日からDL入りを余儀なくされ、結局そのまま引退となりました。ナショナルズファンに愛されたMichael Morseの現役最後の試合が、まさにこの事件の試合となってしまったのです。あの事故がなくてもキャリアも終盤になっていたMorseがユニフォームを脱ぐ日は遠くなかったと思いますが、あんな形終わらせられるなんて。Stricklandの名前を見ると未だに嫌な気持ちにさせられ、さっさと引退すればいいのにと思ってきました。それがまさか、ナショナルズで投げることになるなんて。なお、Michael Morseは、今シーズンから、ナショナルズのテレビ中継の前後に放送される番組のコメンテーターを勤めています。

昨シーズンもジャイアンツで投げていましたが、6月の試合でセーブ失敗で降板した後ロッカーを殴りつけ、自らの右拳を骨折という暴挙に出たこともあり、オフにノンテンダーされ、FAに。マリナーズと1130万ドルの契約を結びましたが、開幕から3試合に登板したところで右の背筋を痛めてIL入り。ようやく先週復帰してきたばかり。

とまあいろいろ書いてきましたが、やはりStricklandを許す気にはなりません。彼だけは応援はしません。