[National League East Division, 2017]
8月下旬のマーリンズとの3連戦をスウィープしてから地区優勝に向けて一気に加速。9月に入ると、ナショナルズが勝つかマーリンズが負けるかで全く1日も足踏みすることなくマジックを減らし、9月10日に地区優勝を決めました。以降は調整、消化試合モードで勝ったり負けたりを繰り返しという感じでしたが、最終的に9-10月も16勝13敗と勝ち越し。昨シーズンに続き、全ての月で勝ち越し、地区の全チームに対して勝ち越す「完全地区優勝」を達成しました。
地区2位以下の全チームが9-10月も負け越し、順位は8月末から変わらず。既に来季に向けて、となっているわけですが、注目はマーリンズ。あのDerek Jeterが新オーナーとなり、チームを変革するようです。本塁打王ながら大型契約でロースター編成の制約になっているGiancarlo Stantonの去就がポイントとなりそうです。ブレーブスはかなり再建が進んできていた感じを受けていましたが、つい先日、中南米選手のリクルートで不正があったとしてGMが辞任する事態となっています。メッツは故障者だらけで失意のシーズンとなり、フィリーズは完全再建モードで予想通りの最下位。両チームとも監督が交代する見込みとです。
ナショナルズの97勝は、ナ・リーグではドジャーズに次ぐ2位で、NLDSのホームフィールドアドバンテージを獲得。ナ・リーグの他地区では、西地区はドジャーズが優勝。そして中地区では前年ワールドシリーズチャンピオンのカブスが優勝し、ナショナルズとNLDSで当たります。ワイルドカードにはDバックスとロッキーズの西地区勢が入り、ドジャーズとの対戦をかけて戦います。
ア・リーグでは、東地区はレッドソックス、中地区はインディアンズ、西地区はアストロズ、ワイルドカードでヤンキースとツインズがポストシーズン進出を決めました。
[Player of the Month: Ryan Zimmerman]
チーム打率.240は22位、チーム本塁打31本は19位、当然ながら総得点も22位。盗塁こそ復帰したTrea Turnerに引っ張られて20個で4位でしたが、全体的に打線は全体的に低迷しました。
ただ、個人成績を見ていくと、全体として低迷することとなった理由はJayson Werth、Howie Kendrick、Wilmer Difo、Matt Wietersといった下位打線が足を引っ張ったことであり、逆にTrea Turner、Anthony Rendon、Daniel Murphy、Ryan Zimmermanの上位から中軸を打つ打者は決して悪くなかったことがわかります。中でも、ZimmermanとMurphyの両ベテランがよく踏ん張ってくれました。特に、一時は調子を落とし、打率3割を切って心配されたZimmermanのラストスパートには感動すらしました。
そしてBryce Harperの復帰です。レギュラーシーズンでは最後の5試合だけでしたが、ポストシーズンには間に合いました。最終戦では2安打打って、しっかり走れるところも見せたので、大いに期待していいと思います。
なお、セプテンバーコールアップでメジャーデビューしたトッププロスペクトのVictor Roblesは27打席で.250/.308/.458の成績。二塁打や三塁打もあり、4打点。バットでは非凡なものを見せてくれました。しかし、守備・走塁での凡ミスも散見され、Werthの後釜としてすんなり来季の開幕メジャー入りというわけにはいかなさそうです。
[Pitcher of the Month: Stephen Strasburg]
チーム防御率は3.83で11位。内訳をみると、先発が4.35で15位だったのに対し、ブルペンは2.95で堂々の6位でした。先発陣ではStephen Strasburgが一人淡々と好投を続け、リーグの公式月間MVPまで受賞しました(受賞記事はこちら)が、他の4人はかなり苦戦。特にEdwin Jacksonは最後の登板を6回2失点でまとめてもこの成績。ポストシーズンのロースターからは外れるでしょう。
ポストシーズンでも当然活躍が期待されるMax Scherzerですが、9月はやや調子を落とした上、最終登板でハムストリングを痛めて途中退場。Gio GonzalezとTanner Roarkの2人は終盤になるにつれて(疲労からか)制球が甘くなっていました。ポストシーズンを勝ち上がっていけるかどうかは、この3人が鍵を握りそうな感じがしています。1週間でしっかり調整してください。
一方、ブルペン陣はよく頑張りました。ダメだったのはOliver Perezと「9回のマウンドに上がった時の」Brandon Kintzlerだけで後の投手は軒並み好投。勝ちゲームなら、Kintzler、Matt Albers、Ryan MadsonがつないでSean Doolittleで締めくくるイメージがしっかりできています。Perezを除く8人でポストシーズンのロースターは決まりかなと思いますが、どうでしょうか(ベテランのPerezは絶対外せないという声もファンの間では聞こえていますが、他が好調だけに外すべきだと思います)。
0 件のコメント:
コメントを投稿