2014/03/18

STノート④ Detwilerはブルペンへ

雨でオープン戦が流れた17日。Williams監督から、Ross Detwilerをブルペンに回すという発表がありました。

ここまで先発5番手争いをしてきたDetwiler。これまでの実績とオプションの関係で、故障さえなければローテーション入りの最有力候補と目され、オープン戦でもこれまで3度の登板はいずれも先発。先発投手としての投球の幅を広げるために新たな変化球を試していたためという事情もあって最初の2戦では打たれましたが、球速は90マイル台半ばを連発して健康面の不安を感じさせない投球を見せていました。13日の3度目の登板では4回途中まで1失点とようやく結果を残し、(ライバルたちが打たれたこともあって)ローテーション入りは確実と思われていました。それだけに、この発表には驚かされました。

タイミングから言って、今回のブルペン行きは一時的なものではなさそうです。Williams監督は「Detwilerがブルペンに回ってくれることがチームのためになると考えてのことで、降格ではない」と説明しましたが、通告されたDetwilerは「not happy」だそうです。2007年のドラフト1順目(全体6位)で入団してから大きな期待を受けて育成され、本人も自らを先発投手と自負していたことはこれまでの発言から明らか。今回の通告に失望した気持ちは分かります。

しかし、これまで何度となく機会を与えられながら、ものにできなかったのはDetwiler自身。これまでのキャリアのハイライトと言える2012年NLDS第4戦の快投から昨季序盤にかけては才能を開花させたかと思わせましたが、またも故障で離脱。チーム内での地位を確立できませんでした。プロ入り8年目、既に28歳。そろそろ、決断が下されてもしかたない時期に来ていたのも確かです。

データもブルペン転向を支持するものでした。この春もチェンジアップやカッターを試していたものの、基本的に持ち球は速球(シンカーとフォーシーム)のみ。どれほど質の高いボールでも、メジャーの打者に慣れられれば打たれます。キャリア通算の被打率/被OPSの数字は正直で、1順目の.225/.631に対して、2順目は.300/.787、3順目になると.324/.873と跳ね上がっていました。つまり、同じ打者との対戦が1度で済むブルペンこそが能力が最も発揮される場所であることを示唆するものでした。

先発投手でなくても戦力として大いに期待されていることに変わりはありません。気持ちを切り替えて頑張ってください。応援しています。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

Detwilerがブルペンですか。
長らく先発として成長してきているのを見ているので少々寂しく感じますが、もう優勝を争う立派なチームになっているので仕方ないのでしょう。
Detwilerも同じく先発から転向したStammenのように、ブルペンで大活躍してくれることを望んでいます。

estoppel さんのコメント...

匿名さん
コメントありがとうございます。まったく同感です。
見習うべき投手としてはもう1人、Clippardもいます。中途半端なロングリリーフではなく、クローザーも務められるような投手になってくれるといいなと思っています。本人はまだ自分は先発投手だと思っているようですから、多少の時間はかかりそうですが。l