シーズンレビューシリーズの最終回は、ブルペン投手編です。
とにかく故障に見舞われロースター異動が多かったのがブルペンでした。総勢22人がリリーバーとして登板(先発がメインの投手を除く。)。2016年、2017年はいずれも20人未満でしたから、2018年の異常さが分かります。
開幕時のブルペンは、Sean Doolittle、Shawn Kelley、Ryan Madson、Brandon Kintzler、Matt Grace、Sammy Solis、Trevor Gott、Enny Romeroの8人。昨シーズンの実績からするとそれなりに頼りになると期待されていました。
ところが、このうちシーズン終了時点でチームに在籍していたのはDoolittle、Grace、Solis、Gottの4人のみ。しかも、SolisとGottの2人は防御率5点を上回る残念なシーズンに終わりましたので、期待通りの結果を残したのはDoolittleとGraceのみということになりました。そのDoolittleにしても、数字上は防御率1.60で25セーブという好成績でしたが、勝負時となった7月から9月にかけての約2カ月DL入りで戦列を離れていましたので、そういう意味では期待外れでした。Graceにしても同じく4月から6月にかけて約2カ月のDL入りがありました。
Kelley、Madson、Kintzlerの3人はセットアッパーとして期待され、実際、シーズン序盤は貢献してくれていましたが、登板過多の影響もあってか次第に調子を崩し、また、ベンチを批判したといった噂もあって、いずれも夏場にトレードされていきました。
そういう事情でマイナーから呼び寄せた投手によるパッチワークが求められることになりましたが、全くの期待外れで短期間でDFAされり、故障したりした投手もいた中、Justin MillerとWander Sueroの2人はよく頑張りました。5月中旬にメジャーに上がってきたMillerは31歳のジャーニーマンでしたが、突如開眼した感じで、後半戦は大事な場面で起用されることが増えました。生え抜きのSueroは5月上旬にメジャーデビューを果たした後、ロースター事情でAAAとの間を行ったり来たりのシーズンとなりましたが、しっかりと結果を残し、期待を高めています。
シーズン終盤にはルーキーのJimmy Cordero、Austen Williams、Kyle McGowin、それに肩の故障から戻ってきたKoda Gloverにも登板機会が与えられましたが、好投したのはGloverくらい。
来季に向けてですが、確実に期待されているのは、Doolittle、Grace、Miller、Suero、Gloverの5人でしょう。クローザーはDoolittleで確定ですが、少なくとも1人はセットアッパーの務まる実績のある投手を補強するものと見込まれます。また、左がGraceだけという訳にもいきませんので、1枚くらいは加えるでしょう。
最後に、Dave Martinez監督の采配の酷さが露骨に出たのがブルペンの起用法だったことを追記しておきたいと思います。上で書いたようにベテランのセットアッパー陣には極めて評判が悪く、内紛も起きていたようですし、シーズン中にはSolisも起用法に不満を述べている記事を読みました。調子がいい投手を連投させて潰し、次に調子が良い踏襲にしわ寄せしてまた潰し、を繰り返していたことは否定できないでしょう。この点は、絶対に猛省を促したいですね。
0 件のコメント:
コメントを投稿