これほど順調なスプリングトレーニングがかつてあったでしょうか。故障者もほとんどなく、大きなスランプに陥ったままの選手もなく、理想的な形でスプリングトレーニングを終えました。仕上がった開幕ロースターも、スプリングトレーニング前のベストシナリオそのもの。故障者の回復具合にやや不安を持っていた私の予想がいい意味でハズレました。
[Starting Rotation]
Stephen Strasburg
Gio Gonzalez
Jordan Zimmermann
Dan Haren
Ross Detwiler
当初想定していた5人が健康にキャンプを打ち上げました。Strasburg (0-3, 4.62/1.34)、Haren (0-4, 6.39/1.38 ) の2人は数字だけ見るといまいちですが、順調に仕上げたと言っていいでしょう。特にHarenの数字は悲惨ですが、(昨年を除き)毎年オープン戦の数字は良くないようなで心配していません。Zimmermannは3月8日の試合で滅多打ちに遭った後はむしろ絶好調。Gio と DetwilerはWBCに参加したことでやや不規則な調整となりましたが、問題なし。30球団でも有数の強力ローテーションで開幕を迎えます。
強いて懸念材料を探すとすれば、キャンプ中に故障者が出た時の保険としてマイナー契約していたChris Youngを自由契約で退団させてしまったため、デプスが手薄なこと。スポットスタートならブルペンにいるDukeで間に合わせることになりそうですが、本格的に必要になった場合の明確な一番手は決まっていません。Syracuse (AAA) のローテーション投手の奮起が期待されます。
[Bullpen]
Rafael Soriano
Drew Storen
Tyler Clippard
Zach Duke
Ryan Mattheus
Craig Stammen
Henry Rodriguez
最後まで確定しなかったのがブルペンの最後の枠でした。オプションを残していないHenry Rodriguezとマイナー契約のJ .C. Romeroですから、自然体ならH-Rodで決まりのはずなのに、あまりに不安定な投球を繰り返して自ら地位を揺さぶっていました。3月29日の最後の登板で好投し、何とか確定。しかし、開幕してもきっと劇場ぶりは変わらず、ベンチを、ファンを、やきもきさせることでしょう。個人的には不満です。
その他の選手は順調に調整。ビザ問題で出遅れたSorianoでしたが、最後はきっちり仕上げて、クローザーとして開幕。StorenとClippardがダブル・セットアッパーを務めます。
[Catchers]
Kurt Suzuki
Wilson Ramos
当初、少なくともシーズン序盤はSuzukiが主にマスクを被り、次第にRamosの出場機会を増やしていくものと思われていましたが、Ramosが期待以上の仕上がりを見せたことで、Johnson監督は開幕からほぼ五分五分の出場機会を与えると発言するに至りました。そして、開幕戦のマスクもRamosがかぶることが発表されました。Ramos、よくぞここまで回復しました。立派です。
[Infielders]
Adam LaRoche
Danny Espinosa
Ryan Zimmerman
Ian Desmond
Steve Lombardozzi
Tyler Moore
Chad Tracy
こちらも順調そのもの。肩の故障の影響が懸念され、私などはDL開幕と勝手に予想していたEspinosaでしたが、攻守に全く不安を感じさせませんでした。Zimmermanは肩の故障からの回復にやや手間取り3月16日まで守備につきませんでしたが、それでも終盤にはしっかり守れるところを示し、27日には3打席連続本塁打と大爆発。この中でやや不安なのはLombardozzi。2割を切る打率、出塁率、長打率もかなりの低水準のまま終わりました。二遊間の控えという貴重な存在なのであまりバットでの貢献は期待していませんが。
[Outfielders]
Jason Werth
Bryce Harper
Denard Span
Roger Bernadina
なんと言ってもHarper。打率.4 は堂々スプリングトレーニングの首位打者。大ブレークの兆しを強烈に示し、軒並みリーグMVP候補にも名前が挙がるほど。BernadinaはWBCオランダ代表として準決勝までプレー。途中死球で休んだこともあって心配しましたが、問題なし。合流してからも本塁打を放つなどOKです。
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