今月も15勝11敗と勝ち越し。勝率は、わずかに落としましたが、急減速したドジャーズを抜いてナ・リーグではトップ。ア・リーグをあわせても3位(レンジャーズ、ヤンキースに次ぐ)。ナ・リーグ東部地区では、5月に快進撃を見せたマーリンズが今月は大きく負け越し、一向に調子が上がってこないフィリーズとともに借金生活に転落。一方で、月間5勝無敗、防御率0.93と絶好調のナックルボーラーR.A. Dickeyに引っ張られたメッツが2位に浮上してきました。
W | L | PCT | GB | |
Washington | 44 | 32 | .579 | |
New York | 43 | 36 | .544 | 2.5 |
Atlanta | 41 | 36 | .532 | 3.5 |
Miami | 37 | 40 | .481 | 7.5 |
Philadelphia | 36 | 44 | .450 | 10.0 |
防御率3.49は6位と、今月も投手陣が支えたことに変わりはありませんでした。ただ、奪三振率が15位に下がったのに加え、与四球率ではなんと下から5番目(与四球数では下から3番目)まで転落していることが気になります。中旬まで貧打にあえいだ打線。デンバーでのロッキーズ戦から息を吹き返したものの、116得点は19位、チーム打率.254 は18位、三振数は下から7番目と平均以下の状況は変わりません。目立つのは63二塁打が30球団最多なことくらいでした。
[Pitcher of June 2012: Tyler Clippard]
GS | IP | W | K | ERA | WHIP | |
Stephen Strasburg | 6 | 35.0 | 4 | 52 | 3.09 | 1.03 |
Jordan Zimmermann | 5 | 33.0 | 1 | 21 | 2.73 | 1.27 |
Gio Gonzalez | 5 | 29.0 | 3 | 29 | 4.34 | 1.38 |
Edwin Jackson | 5 | 30.1 | 3 | 20 | 4.45 | 1.35 |
Ross Detwiler | 2 | 23.0 | 1 | 13 | 2.35 | 0.96 |
G | IP | S | K | ERA | WHIP | |
Tyler Clippard | 12 | 11.2 | 10 | 12 | 0.00 | 0.69 |
Craig Stammen | 10 | 15.1 | 0 | 13 | 1.17 | 1.50 |
Mike Gonzalez | 14 | 9.1 | 0 | 9 | 1.93 | 1.50 |
Sean Burnett | 15 | 14.0 | 0 | 9 | 2.57 | 0.86 |
さすがにやや陰りが見えてきた先発投手陣。Stephen Strasburgは今月頭から4連勝で4月に続く2度目のリーグ月間MVPも見えてきたかなという矢先の2連敗。特に最後の登板は熱中症寸前でダウン・・・。これからもっと暑くなるのに、大丈夫かな。むしろ今のうちに休んで、秋に投げさせたほうがいいかも? Gio GonzalezとEdwin Jacksonの2人はともに3勝こそ記録していますが、防御率は4点台と明らかに失速。建て直しに期待。逆に先発投手陣では最も良い防御率ながら勝ち星は1つしか付かなかったのがJordan Zimmermann。何故なんでしょうね。4,5年前のMatt Cainがちょうどこんな感じでした。ZimmermannもCainのように成長してくれるといいのですが。そして、先発5番手。王建民は3試合で6点近い防御率と散々。王にローテーションの座を明け渡していたRoss Detwilerが復帰し、2試合続けて好投していますので、しばらくはDetwilerで行きそうです。
そんな先発投手陣とは裏腹に月間防御率3.00とブルペンは引き続き好調。特に、クローザーに定着したTyler Clippardは12試合に投げて無失点、打者43人に対して被安打わずかに2本という驚異的な内容で、10度のセーブ機会を全て成功させました。やや制球に苦しむ場面もありますが、後続をねじ伏せ、まさに圧倒。セットアッパーのSean Burnettは、今月はやや打たれたという印象ですが、それでも安定感抜群で、7回までリードを保っていれば大丈夫、という安心感がチームに(ファンにも)漂っています。さらにすっかり大事な場面で起用されるようになったCraig Stammenも引き続き好投。マイナー契約から加入したベテランMike Gonzalezは、対左打者(17打席で被安打1)を中心にいい仕事をしています。また、軽い故障で一時離脱していたRyan Mattheusも復帰後7試合を無失点に抑えていますので、ますますいい場面で起用されそうです。
[Hitter of June 2012: Ian Desmond]
PA | AVE | OBP | SLG | HR | RBI | SB | |
Bryce Harper | 116 | .274 | .336 | .443 | 4 | 11 | 6 |
Danny Espinosa | 115 | .236 | .296 | .358 | 1 | 9 | 6 |
Ryan Zimmerman | 115 | .218 | .252 | .336 | 3 | 13 | 1 |
Michael Morse | 112 | .299 | .313 | .439 | 3 | 13 | 0 |
Ian Desmond | 108 | .301 | .333 | .553 | 5 | 20 | 2 |
Adam LaRoche | 99 | .182 | .253 | .446 | 7 | 14 | 0 |
Tyler Moore | 48 | .425 | .521 | .800 | 4 | 11 | 3 |
先月の月間MVP、Ian Desmondが今月も好調。月間打率は3割を超え、なんと20打点。特に2死からの打点(数字は調べられませんでした)が目立ったことで、数字以上の強いインパクトを受けました。長打もあり、足もある、そして勝負強い。いい選手です。上位打線に移したい誘惑に駆られますが、せっかく結果が出ているので今の6番をそのまま打たせたほうがいいんでしょうね。
今月から復帰したMichael Morse。当初は適応に苦しんだのか2割そこそこの打率でしたが、下旬のデンバーで一気に復活。ほんの4,5日で一気に数字をここまで持ってきました。昨季のような頼りになる打者になってきました。一方で、苦しんでいる(いた)のがRyan ZimmermanとAdam LaRoche。Zimmermanは肩の痛みを押しての出場を続け、数字がどんどん悪化。しかし、こちらもコルチゾンを注射してから痛みが消えたとのことで、上昇傾向(コルチゾン注射の副作用は気になりますが)。Adam LaRocheは・・・。本塁打こそ量産していますが、開幕当初からはずいぶんと成績を落とし、手堅いかと思われたオールスター選出も逃してしまいました。特に左投手に対してはかなり苦労している様子が伺え、Tyler Mooreとの併用も考えるべきときかもしれません。
そのTyler Moore。まだ先発出場は相手が左投手のときに限られていますが、出れば結果を残し続けています。このパワーは天性のもの。もっと見たい、と思わせる打者です。もっと見たい、と言えば、Bryce Harper。左投手との対戦が多く、やや調子を落としましたが、それでもしっかり成績を残しています。先月と同じ4本塁打は、シーズン20本!ペース。バットだけでなく、6盗塁(失敗は1つ)や、ただのシングルと思われた打球を二塁打にしたり、走塁でも大いに楽しませてくれています。
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