2019/11/02

新ブログへの移行のお知らせ

突然ですが、新しいブログに移行します。新しいブログのタイトルは

2019 WS Champions: 1500 South Capitol St. (仮称)

としてみました。私のブログとしては第3期に突入です。

リンク先はこちらです

今後ともどうぞよろしくお願いします。

2019/10/30

10/30 [WS7] We won the fight !!!! 悲願のWS制覇!

ワールドシリーズ。第7戦。

Trea Turner, SS
Adam Eaton, RF
Anthony Rendon, 3B
Juan Soto, LF
Howie Kendrick, DH
Asdrúbal Cabrera, 2B
Ryan Zimmerman, 1B
Victor Robles, CF
Yan Gomes, C

Max Scherzer, P

STAY IN THE FIGHT !!!!!!!!!!!!!!

他に言うことはありません。信じて応援するのみ。

(なお、今日は当ブログへのコメントは承認プロセスなしで掲載されるように設定しておきます。試合中でもコメントしていただける方があればご自由にどうぞ)


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W6-2@HOU (Won the Series 4-3)
Scherzer 5.0IP 2ER 7H 4BB 3K
Corbin(W) 
3.0IP 0ER 2H 3K
Hudson 1.0IP 0ER 2K
Soto 2/4 BB R RBI
Rendon 1/5 HR(2) R RBI
Kendrick 2/3 HR(1) BB R 2RBI
Eaton 1/4 BB R 2RBI B(1)

 We stayed in the fight, we won the fight!

表彰式でのDave Martinez監督のコメントです。この試合を、シリーズを、そしてシーズンを見事にまとめたいいフレーズですね。特にこのポストシーズンでは、今日を含め、この試合に負けたらシーズン終了という崖っぷちの試合を実に5試合戦い、無論全勝。しかも、その5試合全てで、途中までリードを許しながらの逆転勝利。最後まで諦めないこと、頑張り続けること。陳腐にも聞こえるそんな価値感の、大切さ、美しさを改めて教えてくれました。


数字を見たりしながらの記事はまた後日書くとして、今日の試合をふりかえっておきます。

今日もシーズンを象徴するような逆転劇。というか、勝つならむしろこのパターンしかない、という形でした。

序盤は劣勢でしたが、不思議とそのまま負けるイメージはありませんでした。確かにZack Greinkeには6回までわずか1安打に抑え込まれていましたが、なんとなく最終的には打てるだろうと思えたし、Greinkeから打って優勝してもらいたいという希望を持っていたので、7回表にGreinkeが続投しているのを見た時は、むしろよしよしという気分でした。この回の頭から、あるいはAnthony Rendonのホームランの後にでもGerrit Coleが出てきていたら嫌な感じだったかもしれません。いや、それでも最終的には逆転したかな。それくらいリードされても大丈夫と思わせてくれるチームでした。今年のナショナルズは。 

とはいえ、大量リードされては逆転も難しくなります。芽を残したのはMax Scherzerの粘りの投球でした。予定されていた第5戦での先発を首の痛みで回避することになり、チームは敗れて崖っぷちへ。なんとか第6戦を勝ってくれたことで回ってきた先発機会。この事態にあのScherzerが燃えないはずがありません。ですが、あまり気持ちを前面に出すことはせず、 むしろ静かに闘志を燃やしながら丁寧に投げていたという印象。毎回ランナーを許し、何本かはハードヒットもされ、Scherzerにしては珍しく最後の5回に1点を与えてしまい最終的には2失点。ですが、体調が万全ではなかった中で、しっかり試合を作る姿は、味方を鼓舞するものでした。 

ということで逆転すること自体は信じていましたが、それにしても、あのHowie Kendrickの一発で試合が決まるとは。野球の神様も憎いことをします。このシリーズでは多くのホームランが出ました。Juan Sotoの右へ左への特大ホームランは別格としても、ほとんどはしっかりとらえた文句なしの打球でした。それなのに、第7戦の勝負を分けることになったホームランがあれとは。外低めの投球になんとか合わせた打球は、低い弾道でスライスしていきました。どんどん切れて、ファールになりそうだったのに、わずか326フィート(ちなみに、Sotoの2本のホームランはいずれも410フィート超)のライトポールに当たり、ゴンと派手な音を立てました。流れがなければ切れてファールになっていたでしょう。でも、それがフェアにとどまる。この一打もまた、今シーズンのナショナルズを象徴していたように思いました。

逆転したのが7回表。残るアストロズの攻撃は3イニング。2012年以来のNLDSでの数々の苦い思い出を持つ身としては、むしろここからのほうが不安でした。一発出たら、1人ランナーが出たら、ここで四球を出したら、悪い想像はいくらでもできました。ポストシーズンになってからは頑張っているとはいえ(結果的には、このポストシーズンナショナルズブルペンは7回以降に一度も同点に追いつかれたり、逆転されたりしませんでしたが。一度も)、アストロズもアストロズファンも、Scherzerの球数が増えて5回で降板したことは狙い通りだったはず。この後、どう継投するかかなり気がかりでした。それが、まさかPatrick Corbinに3イニングも投させるとは、8回に出てきた時は心底驚きました。ブルペンが不安ならブルペンを使わなければいい、シンプルですがそういうことです。また、それに応えたCorbinの内容も素晴らしかった。全く危なげなく7回、8回とアウトを重ねる姿はさすが6年140億円。堂々たるものでした。 

そして終盤への不安を消してくれたのが、8回、9回の追加点でした。9回は1死満塁となってJose Urquidy が出てきたところで少し嫌な予感がしました。第4戦で全く打てなかった投手。これでもし追加点を奪えないで2点差のままだと9回裏に向けてアストロズに勢いがついてしまうな、こんなチャンス作ってないでさっさと終わっておけば良かったのに、とさえ思っていました。が、そんな気持ちもAdam Eaton タイムリーのおかげで消えました。 

最後はDaniel Hudsonが拍子抜けするほど簡単に3つのアウトを記録してゲームセット。 

歓喜の輪。 涙目で見つめさせていただきました。


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ワールドシリーズ制覇。ワシントン・ナショナルズとしては15年目のシーズンでもちろん初めて。モントリオール自体を含めても51年間のフランチャイズ史上初。ワシントン本拠地のチームという意味でも1925年(昭和元年!)のセネターズ以来。 

でもそんな歴史的な位置付け以上に、ただ1人の選手、Ryan Zimmermanが遂にワールドチャンピオンリングを手にすることになったという事実に感動しています。地元ヴァージニア州出身で、2005年のワシントン移転後最初のドラフトの1巡目指名で入団。2度の契約延長を経てナショナルズ一筋で15年。チームが低迷した時期も強くなった時期も、Face of Franchaseとしてチームを引っ張ってきたZimmerman。今シーズンで契約が満了し、シーズンが終了したら引退するかもと言われていたZimmerman。ポストシーズンでのプレーぶりを見ると、攻守ともまだまだやれると思ましたが、分かりません。いずれにせよ、引退する時、その手にはチャンピオンリングが光ることになりました。おめでとう。本当に良かったね。 

Zimmemanだけでなく、今回のWSの25人ロースターにいた選手全員が、初優勝だそうです(ちなみに、Mike Rizzo GMは2001年のDバックスのスカウト部長として、Dave Martinez監督は2016年のカブスのベンチコーチとして勝っています)。試合終了直後、Max ScherzerとAnibal Sanchezが抱き合って泣いていましたが、2人は2012年のWSで敗退したタイガースでもチームメイトでした。みんな本当に良かった。 

改めて、ナショナルズの選手たち、監督・コーチ、フロント、ファン、ビートライター、あらゆるナショナルズ関係者に祝福と感謝を送ります。みんな本当に良かったね。感動をありがとう。

2019/10/29

10/29 [WS6] Soto, Rendon, カオス, そしてStrasburg : いざGame 7へ

さあここからです。

ところをヒューストンに変えてのWS第6戦。いよいよ始まります。

Trea Turner, SS
Adam Eaton, RF
Anthony Rendon, 3B
Juan Soto, LF
Howie Kendrick, DH
Asdrúbal Cabrera, 2B
Ryan Zimmerman, 1B
Victor Robles, CF
Yan Gomes, C

先発はStephen Strasburg。Kurt Suzukiはまだ万全でないということで捕手にはGomesが入りました。KendrickがDHを務め、セカンドにはCabreraが入るという布陣は第1戦、第2戦と同じ。

心配されたMax Scherzerは試合前に通常どおり練習することができた様子。練習後、集まる報道陣に対して一言 “I’m good.”。明日の登板は間違いなさそうです。なんとしても今日の一戦を勝って、Scherzerに繋ぎましょう!

STAY IN THE FIGHT !!!!!


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W7-2@HOU (Series 3-3)
Strasburg(W) 8.1IP 2ER 5H 2BB 7K
Turner 2/5 double 2R
Eaton 1/2 HR(2) BB HBP Sac R RBI
Soto 1/5 HR(3) R RBI
Rendon 3/4 double HR(1) BB R 5RBI

あまりにカオスな展開に、喜怒哀楽、あらゆる感情が目まぐるしく去来する壮絶な3時間半。しかしまあ、ものすごい試合でした。

そもそも初回、先頭打者のTrea Turnerの打席からいきなり誤審で始まったのですから。まあ、さすがにこれはすぐにレビューでひっくり返り、その後Anthony Rendonに先制タイムリーが出て、今日は違うと思わせてくれました。が、それも束の間。その裏すぐに逆転され、しかもアウトになった打球も全て強烈な打球。2回表にはJustin Verlanderのトップギアの豪速球に手も足も出ずに三者凡退。3回、4回と ランナーを出しながら得点できず、悪いイメージが頭をもたげてきていました。

ですが、その流れを少しずつ変えてくれたのが、Strasburgでした。初回は球種がバレていたそうです。チートとはあえて呼びません。アストロズの分析チームの解析能力、それを実行する打者の高さということにしましょう。このままであればすぐにもノックアウトされたでしょうが、すぐに対応するところがStrasburgのすごさ。1回裏が終わってベンチに戻ったところでPaul Menhart投手コーチから指摘を受け、2回以降はきっちり修正。2回、3回は三者凡退。4回も四球こそ出しましたが、無失点。

そして、最初の山場となった5回の攻防を迎えます。

まず表、ナショナルズの攻撃の口火を切ったのはAdam Eaton。1死走者なしでVerlanderが投げた高めスライダーをジャストミート。ライトスタンドにライナーで叩き込んで2-2同点。さらに2死走者なし打席に入ったJuan Soto。カウント2-1から高め速球を見逃し、カウント3-1。ここでいつものバッターボックスでの派手な動作をしながら大きく頷く仕草。その上、キャッチャーと冗談を交わす様子を見て、予感はありました。ありましたよ。でも、まさか、あんなとんでもない打球とは。予想の遥か上をいきました。Justin Verlanderが投じたインハイへの96マイルの速球を叩いた打球は、ライトスタンド2階席の中段まで届く大飛球。第1戦でGerrit Coleから打ったレフトへの一打にも驚かされましたが、今日の一撃には改めて度肝を抜かれました。WSで3本のホームランを打った最年少の選手とのことですが、年齢なんて問題になりません。全世代を通じてもこれだけの選手はなかなかいません。

続いて裏のアストロズ。リードした直後の大事なイニングに1死2、3塁のピンチ。手に汗握る展開でもStrasburgは動じませんでした。Jose Altuveを空振り三振!Michael Brantleyにはセンター前に抜けようかという当たりを打たれましたが、シフトでセカンドの位置にいたTrea Turnerが難しいバウンドをうまく処理してイニング終了!

もちろんまだ5回でしたから、この後何が起きるかは分かりません。それがベースボールというもの。アストロズの選手がこんなところで諦めるなんてもちろん思いませんでした。が、それでもこの5回表裏の攻防が、特にAltuveの三振がこの試合の勝負の分かれ目となったハイライトシーンとなると思われました。普通なら。

が、しかし。またしても主審が試合の中心に踊り出てきました。そこまでして審判が目立ちたい理由は何かあるのでしょうか。チャレンジやレビューが導入され審判の権威が落ちつつあることに対して、このWSという場を使ってアピールしているのでしょうか。全くの逆効果にしか思えないのですが。

問題のシーンは7回表。

この時点ではナショナルズが3−2と1点のリード。先頭のYan Gomesのライト前シングルの後、Turnerの打球は当たり損ねのピッチャーゴロ。慌てたBrad Peacockの送球がそれて打者走者Turnerの足に当たり、ボールはライト方面に転々。無死2、3塁のチャンスを迎えた、はずでした。ところが主審が飛び出してきて、なんとTurnerにアウトを宣告。ラインの内側を走り、守備を妨害したという判定。はぁ?ベースボールという競技ができて100年以上にわたって慣習的に認められてきた極めて普通の走塁を、今、このWS第6戦の7回表に突然アウトにする?本来対象ではないようでしたが、ナショナルズからの抗議に応える形でビデオレビューが行われましたが、判定は覆らず。

当然納得行かないTurnerはじめナショナルズベンチは騒然とした状態のままプレーが再開されましたが、これを黙らせたのは、なんとRendonでした。騒ついた雰囲気の中、2死1塁で打席に入ると、あっさりとレフトスタンドへ2ランホームラン。こともなげに淡々とベースを一周し、ホームイン。これは主審もさすがに覆しようのない一打。実質的にあれでこの試合は終わったと言ってもいいでしょう。見ていたファンとしては、その前の判定に対する怒りで頭に血が上っているところにあの一発が出て、嬉しいんだけど、でもまだ怒りの感情が残っている、いや嬉しいよ、という不思議な精神状態になってしまいました。カオスという表現が最も適切かもしれません。

7回表が終わり、中継が中断している間に改めて抗議に行ったDave Martinez監督に対し、退場が宣告されました。あれだけ怒り狂ったMartinez監督を見たのは初めてのように思います。物議を醸した第5戦のストライクボールの判定については「最高の審判団だから」と擁護さえしていたMartinez監督でしたが、さすがに堪忍袋の尾が切れたといった感じに見えました。よくやってくれました。全面的に支持します。

この7回の一件については、さらに酷いことに、試合後まもなくMLB機構を代表して記者会見をしたJoe Torreがルールブックの該当箇所を音読した後、「ファーストミットにぶつかっていったTurnerが悪いのであり、判定は正しかった」とコメント。いやいやいや。打席から真っすぐに1塁ベースに向かって、いやむしろ1塁ベースの外側に向かって走っていただけのTurnerに何の非があるというのでしょうか。悪送球したのはPeacockで、それを無理に取ろうとTurnerの走路上にミットを伸ばしてぶつかりに行ったのはGurrielだったというのに。ビートライターを含めたナショナルズ関係者だけでなく、中立の記者、あるいはJake Arrietaをはじめとする現役選手、あるいはBaseball Americaといった者までもが、当然の如く非難を表明しています。さらに、ToreはDave Martinez監督についても「主審に対して我を忘れて叫んでいた」と批判。まあね、私にとってのJoe Torreは90年台から2000年台の悪の帝国の総帥でああ、顔を見るだけで虫唾が走るほど嫌いなのですが、それにしても酷い会見でしたね。

こんなことがあればアストロズとしてはやりにくかったでしょう。こんなカオスな状態にも淡々と冷静に投げ続けるStephen Strasburgの前に、7回、8回は三者凡退。9回1アウト走者なしでマウンドを降りたStrasburg。立ち上がりからは思いもよらない素晴らしい登板となりました。このポストシーズンはこれで5勝0敗。36回1/3を投げて、防御率1.98、47奪三振に対してわずか4四球。2009年ドラフトで入団してから、TJ手術、2012年のNLDSを前にしてのシャットダウンを経てここまで。本当に素晴らしい投手に成長してくれました。


3勝3敗のタイ。

残すはあと1日。
ワールドシリーズ第7戦。
先発はMax Scherzer。
舞台は整いました。
勝つだけです。

STAY IN THE FIGHT !!!!!!!!!






2019/10/27

10/27 [WS5] 3連敗で崖っぷち

2勝2敗となって迎える第5戦。Max ScherzerとGerrit Coleの再戦と期待していたら、Scherzerがまさかの登板回避。右首から背中にかけての張りとのこと。前日から少しおかしかったそうですが、当日朝起きて登板できないとの判断に至ったようです。

Trea Turner, SS
Adam Eaton, RF
Anthony Rendon, 3B
Juan Soto, LF
Howie Kendrick, 2B
Ryan Zimmerman, 1B
Victor Robles, CF
Yan Gomes, C
Joe Ross, P

代わって先発するのはJoe Ross。第3戦で2イニングに登板し、19球を投げて無失点。それまでに十分休養していたこともあり、100球は無理にしてもそこそこ長く投げることは可能なはず。Daniel HudsonとSean Doolittleも休養十分で、明日もまた移動日ですからフル稼働可能。Anibal Sanchezも必要なら行けるとのこと。打線も奮起してくれることでしょう!

非常事態には違いありませんが、今季のナショナルズはそんな状況を乗り越えてここまでたどり着きました。ある意味これからがナショナルズの本領発揮のはず。

(出勤する必要があるので実況はできませんが、様子をチェックする時間はありそうです。いずれにせよ、心の中では全力で応援しています。頑張れナショナルズ!Stay in the Fight!!!)

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L1-7 Astros (Series 2-3)
Ross(L) 5.0IP 4ER 5H 2BB 1K
Soto 2/4 HR(2) R RBI

急遽先発となったJoe Rossに対してナショナルズ・パーク全体が熱烈な声援を送る中でプレーボール。初回を無失点に終えた時は大いに盛りあがりました(ここまで観て出勤しました)。しかし早くも2回、不運な内野安打の後、Yordan Alvarezに左中間スタンドにライナーで持っていかれ、0-2。4回にも2アウトからAlvarezのシングルの後、Carlos Correaにレフトスタンドに放り込まれてしまい、0-4。それでも球数的には効率的で5イニングを78球で投げきり、先発としての役目を終えました。ボールのキレもコントロールも悪くなかっただけに、あの2球が悔やまれます(Correaの打席では後述のとおり主審にも嫌われました)。

序盤で2点、中盤で4点のビハインドはGerrit Cole相手には重過ぎました。2点を先制された直後の2回裏、Juan SotoとHowie Kendrickの連打で無死1,3塁のチャンスを作り、Coleから早々に得点するチャンス。ここで1点でも入っていれば試合展開はまた違っていたのではないかと思われてなりませんが、結果はRyan Zimmermanが空振り三振、Victor Roblesがショートゴロ併殺と考えられる中で最悪のものとなりました。この後は調子に乗ったColeに完全に圧倒され、スタンドには沈痛なムードが漂う状態。7回裏のSotoのホームランまで、14人が打席に立ち、出塁したのは四球の1人だけ。

しかも、そのSotoのホームランで生まれたせっかくの反撃ムードもまさかの誤審により摘み取られてしまいました。ワールドシリーズの記事でこんなことを書かなければならないなんて本当に残念ですが、あきらかな誤審。2死ながらZimmermanが歩き、続くRoblesもフルカウントから外への速球を見逃して歩き始めました、が、判定はストライク。イニング終了。ストライクボールは未だにチャレンジ対象になっていないので悲喜交交あるのはわかりますが、あれは酷い。さすがに酷い。4回表にホームランを打たれる前にRossがCorreaに投じたスライダーの方がはるかにホームプレートに近いところを通過していました。これは議論の余地のない事実。ワールドシリーズ第5戦の終盤で貴重なランナーをあんな形で消されるなんて。

まあ、こんな風に判定に鬱憤をぶつけなければならないのも、とにもかくにも打てないからです。8回、9回も全く見せ場を作れないまま試合終了。3試合とも1点ずつしか取れなくて勝てるはずがありません。第3戦、第4戦では得点圏で打てないと(計19打数で内野安打1本のみ)話題になっていましたが、この第5戦に至っては、そもそも得点圏にランナーを置いたのがあの2回裏だけでした。

第2戦を終えた段階であの素晴らしいチーム状態だったナショナルズがまさかホームで3連敗するとは思いませんでした。これで2勝3敗。崖っぷちで、ヒューストンに戻ることになります。この展開で第6戦を迎えながら逆転してワールドチャンピオンになった例は歴史上ないそうです。

ですが、最後まで諦めないのが今シーズンのナショナルズです。NLDSだって1勝2敗と追い込まれてから2つ勝ったんです。第6戦はStephen Strasburg、勝てば第7戦はMax Scherzerが腕がちぎれても投げるはず。まだまだ悲観する必要はありません。ファンとしてはただ信じて応援するのみです。

STAY IN THE FIGHT!!!!!!!





2019/10/26

10/26 [WS4] 振り出しに戻っただけ

第4戦。昨日負けたことで浮ついた気分は消えたことでしょう。目の前の1試合を大事にして戦ってきたチームの基本に戻って頑張ってくれることを期待しましょう。先発メンバーは次の通りです。

Trea Turner, SS
Adam Eaton, RF
Anthony Rendon, 3B
Juan Soto, LF
Howie Kendrick, 2B
Ryan Zimmerman, 1B
Victor Robles, CF
Yan Gomes, C
Patrick Corbin, P

ファーストにはKendrickが入り、このポストシーズンの通常のラインナップに戻りました。先発はCorbin。なので、捕手はGomesが先発。ただ、昨日の試合で股関節を痛めて途中で交代したKurt SuzukiはMRIを受ける事態。ひとまずアクティブロースターには残っていますが、緊急時に、さらには明日以降出場できるかはよくわかりません。こういうときこそGomesは頑張ってくれるものと期待しています。

アストロズの先発はルーキーのJose Urquidy。もちろんナショナルズとは初対戦。ポストシーズンに入ってからはブルペンから登板しており、報道ではこの試合でもオープナー扱いですが、レギュラーシーズン終盤にも先発として投げていますので、決して甘い相手ではないはずです。心してかかりましょう。

さあ、今日はしっかり勝とう! Go Nats!! Stay in the Fight!!!


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L1-8 Astros (Series 2-2)
Corbin(L) 6.0IP 4ER 7H 2BB 5K
Rendon 2/4
Soto 0/3 BB RBI

第3戦も、敗れはしたものの、ほんの少し運が傾いてくれていればというゲームで点差ほどの力の差は感じない試合でした。そういう意味では、第1戦、第2戦も然り。しかし、この第4戦は、シリーズが始まる前に予想されていた強いアストロズが本領を発揮。点差通りの完敗と言っていいでしょう。

先発のJose Urquidyはボールの切れが素晴らしく、打者がついて行けていない感じでした。5回無失点は決してまぐれではありません。ブルペン陣も要所をきっちり締めました。守備でもショートCorrea、ファーストGurriel、それに外野陣が随所に素晴らしいパフォーマンスを披露し、ナショナルズのチャンスの芽を摘んでいました。そして打線。初回の集中打。Bregmanの満塁弾。何より、これだけCorbinのスライダーに空振りしない打線を見た覚えがありません。攻守ともにまさに強いアストロズが戻ってきてしまいました。

ナショナルズが対抗できたのは、Rendon、Robles、Eatonがファインプレーを見せた守備くらい。Corbinの調子が悪かったのはどういう理由によるものか分かりませんが、この試合の最大の誤算。ブルペンは、まあ。そして打線。今日も得点圏に走者を置いた場面ではからっきし(Rendonの内野安打をカウントしても9打数1安打)。いや、そもそも4安打。

シリーズは2勝2敗となり、ナショナルズ・パークで1試合の後、ヒューストンに移動して2試合。ということでいきなり劣勢になってしまったナショナルズですが、元々アンダードッグで始まったシリーズなので元の位置に戻っただけです。初心に戻って、思い切り戦ってくれればいいです。

そもそも一野球ファンという立場からは、Max Scherzer vs Gerrit ColeとStephen Strasburg vs Justin Verlanderという最高のマッチアップを両方とももう一度観ることができるのですから、むしろ有難いことだと思います。(贅沢を言えばどちらでもいいので順番を替えてもらいたかったけど)

まずは明日の試合を楽しみましょう!

2019/10/25

10/25 [WS3] そんなに簡単に勝てるはずがない

舞台をワシントンDCに移してのWS第3戦。始球式は2005年のワシントン1年目のクローザーChad Corderoが当時の正捕手Brian Schneiderに投げることになっています。ナショナルズの先発ラインナップは次の通り。

Trea Turner, SS
Adam Eaton, RF
Anthony Rendon, 3B
Juan Soto, LF
Asdrúbal Cabrera, 2B
Ryan Zimmerman, 1B
Kurt Suzuki, C
Victor Robles, CF
Anibal Sanchez, P

セカンドにはCabreraが入りました。先発がSanchezでインプレーになるボールが多くなるだろうという予測により守備力が期待されることと、相手先発のZach Greinkeに対して44打席に立ち、.432/.512/.568と異様に相性がいいことを買われたもの。Howie Kendrickには試合終盤での代打としての起用が期待されます。そしてGreinkeです。いつもは投手戦を期待する私ですが、今日は心置きなくナショナルズ打線の爆発を期待します!

Stay in the Fight!!!


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L1-4 Astros (Series 2-1)
Sanchez(L) 5.1IP 4ER 10H 1BB 4K
Ross 2.0IP 0ER 1H
Robles 1/3 triple BB RBI SB(1)
Eaton 2/4 BB
Cabrera 2/4 double

球団初のホームでのWSの開催、ワシントンDCでのWSの開催で見てもワシントン・セネターズ(現ミネソタ・ツインズ)の1933年以来、敵地で2連勝し、さらにこの日はJuan Sotoの21歳の誕生日。試合前からお祭りのように盛り上がり、一部にはもうWSを勝ったかのような雰囲気さえありました。

が、結果は、レギュラーシーズン最強チームのアストロズを相手に、そんなに簡単には優勝できるはずがないことを思い知らされることになりました。

1番の敗因はチャンスで打てなかったこと。1回から6回まで、毎回得点圏にランナーを進めながら、得点は4回1死1塁からのVictor Roblesのタイムリー三塁打による1点のみ。得点圏にランナーを置いて、10打数ノーヒット。Zimmermanの惜しい打球がファールだったりと運も味方しませんでした。逆に序盤の失点は不運なヒットが絡んでいたりして、野球って難しいなと改めて思わされましたね。

ドジャーズとのNLDS第4戦から続いていた連勝は8でストップ。さすがに止まります。これは仕方ありません。しっかり切り替えて、明日、また頑張りましょう!

GG賞のファイナリストにRendon, Robles, Soto(?)

守備の名手を選ぶゴールドグラブ賞の各ポジション3人のファイナリストが発表されました。ナショナルズからはサードのAnthony Rendon、センターのVictor Robles、そしてレフトのJuan Sotoの3人が候補になっています。

RendonとRoblesの守備は確かに素晴らしく、データも裏付けているようです。もっとも、サードは6年連続受賞中で今季もハイライトに上がる好プレーを連発していたロッキーズのNolan Arenadoが鉄板で、Rendonが入り込む余地はなさそう。センターもブリューワーズのLorenzo Cainがシーズン終了間際にフェンス際でジャンプしてホームランを奪うという美技を披露しており、投票タイミングがその直後だったことを考えると分が悪いですね。数字的にはRoblesも甲乙つけ難いという感じですが難しそうです。で、Sotoですよ。最初にニュースを聞いたときは思わず笑っちゃいました。レフトの他の候補はDバックスのDavid PeraltaとパドレスのHunter Renfroeですが、Renfroeなんてライトでの出場イニングの方が多い選手。どんだけ候補がいないんだよ。

最終的な受賞者の発表はWS後の11月3日です。意外とSotoだけが受賞したりして・・・。