2015/10/21

2015年アリゾナ秋季リーグ派遣選手

【10月21日追記】
Trea Turnerはやはり不参加で決定。代わりにWirkin Estevez投手が参加することになりました。ドミニカ出身の右腕投手ですが、2014年シーズン中盤にTJ手術を受け、今季も全休していました。

Wirkin Estevez, RHP (23, Rehab)


【10月10日追記】
10月3日の試合でファーストへの内野安打を打った際にファーストへのヘッドスライディングで左手を骨折したWilmer Difoが派遣選手から外れ、Christopher Bostick内野手が追加になっています。

なお、現時点のチームロースターにはTrea Turnerの名前がありますが、出場しない見込みと報じられています。

Christopher Bostick, 2B (22, AA)


【9月3日オリジナル】
10月13日から5週間にわたって開催予定のアリゾナ秋季リーグ。毎年各球団から期待のプロスペクトが集まるこのリーグは、秋の楽しみの1つでもあります。ナショナルズから派遣される7選手が発表されました。右は年齢と今季の最終所属レベル。

Wilmer Difo, SS (23, AA)
Abel De Los Santos, RHP(22, AA)
Dakota Bacus, RHP (24, AA)
Nick Lee, LHP (24, AA)
Spencer Kieboom, C (24, A+)
John Simms, RHP (23, AA) 
Drew Ward, 3B (20, A+)

例年のことですが、経験を積ませるという側面と12月のルール5ドラフトに向けた評価という側面の両面からの選出となっています。

Wilmer DifoAbel De Los Santosの2人は、ほんの短い期間ですが今季メジャーデビュー(40人ロースター入り)を果たしています。マイナーではAAで過ごしていましたので、高いレベルでの経験を積み、来季のスプリングトレーニングに向けた成長が期待されます。

Dakota BacusNick LeeSpencer Kieboomの3人は12月のルール5ドラフト対象。BacusとLeeの2人はブルペン投手、Kieboomは捕手というルール5では指名されやすいポジションの選手たち。Kieboomは昨年も派遣され、評価を上げましたが、今シーズンは故障もあって不本意なものとなりましたが、株を戻せるでしょうか。

John SimmsDrew Wardの2人はルール5ドラフトの心配はありませんので純粋な修行の場。Simmsは今季A+で好投し評価を上げた投手。一方のWardはトッププロスペクトと期待されながら、今季は初挑戦となったA+でやや伸び悩んだ感。2人とも大いに張り切ってくれることを期待しています。

ここしばらくあまり一生懸命フォローしてはきませんでしたが、Wardもいるし、今年は毎日チェックしようかな。

2015/10/14

10/13 AFL開幕  

カブスがカージナルスを破ってNLCS進出を決めていますが、フェニックスではアリゾナ秋季リーグが開幕しました!

Salt River Raftersに参加しているナショナルズのプロスペクトたち。野手で出場したのは9番セカンドで先発したChristopher Bostickのみで結果は4打数ノーヒット・・・。2つ盗塁を決めたのがせめてもの救いという感じ。一方、投手陣ではDakota Bacusが8回の1イニングを2三振を含む三者凡退で終えています。

Bostick 0/4 R 2SB(2)
Bacus(H1) 1.0IP 0ER 2K

これから(毎日というわけではありませんが)ナショナルズから派遣されている選手の活躍などを追っていきたいと思います。

2015/10/10

My Top 10 Prospects (2015シーズン終了)

MLBのナショナルズのシーズンレビューを書く気力はなかなか湧いてこないのですが、先にMy Top 10 Prospectsのレビューを書いておきます。

前回の8月18日時点での報告はこちら

総括すれば、飛躍の年となった選手が3人(Turner、Ross、Voth)、及第点は得たかなという選手が3人(Giolito、Difo、Fedde)、残念ながら足踏みとなってしまった選手が4人(Lopez、Reetz、Ward、Bautista) といった感じです。

Trea Turner, SS 
27G 44PA 1HR 4BB 12K .225/.295/.325 2SB [MAJOR] 
48G 205PA 3HR 13BB 41K .314/.353/.431 14SB [AAA]
10G 41PA 0HR 1BB 8K .359/.366/.513 4SB [AA(Harrisburg)]
58G 254PA 5HR 24BB 48K .322/.385/.471 11SB [ AA (Padres)]
前回の記事を書いた直後、8月21日にメジャー昇格し、同日途中出場でデビューを実現しました。その後はベンチを温める日が中心で、8月中は9打席でノーヒットで9月3日の10打席目で初安打とやや苦しみました。その後は、初先発、初本塁打と記録し、そしてチームの地区優勝が正式になくなった後の最後の6試合には全て先発出場しました。打撃成績を見ると、三振が多いことが気になりますが、守備を含め、最低限メジャーでやってけることは示せたのではないでしょうか。

開幕はパドレス傘下で迎え、6月にようやくナショナルズ傘下へ。AAからAAAへ、そしてメジャーデビューへとステップアップを果たし、おそらく達成感に包まれていることでしょう。どういった立場で来春を迎えるかはオフの補強次第でしょうが、数字を見る限り、AAAでやり残したことはないはず。新生ナショナルズの象徴として、思い切って任せて欲しいですね。

Lucas Giolito, RHP 
8G 47.1IP 17BB 45K 3.80/1.37 [AA]
13G 69.2IP 20BB 86K 2.71/1.22 [A+]
前回8月のレポートの後もAAでシーズン終了までまずまずの内容で投げ切りました。30球団全体のトッププロスペクトと呼ばれるにはやや物足りない数字ですが、まだ21歳で、A+でさえ初挑戦だったことと思えば十分過ぎます。

投球イニング数の合計は117イニングと、前年の98イニングから順調に伸びています。来シーズンはAAでの開幕が予想されますが、AAAへの昇格はもちろん、メジャーデビューの可能性も十分。しっかりイニング数を積み上げて(あまり想像したくないですが、Stephen Strasburgが抜けた後の)2017年にしっかりローテーションの柱になれるようなシーズンとなることを期待しましょう。

Reynaldo Lopez, RHP 
19GS 99.0IP 28BB 94K 4.09/1.22 [A+]
前回レポートの前の2ヶ月間で調子を上げていたことから、「このままいい感じでシーズンを終えてもらいたい。」と書きましたが、残念ながら直後に背中の痛みでDL入りし、そのままシーズン終了となりました。ありゃりゃ。

「足踏み」のシーズン。2014年に大きく引き上げた株を壊滅的に落としはしませんでしたが、飛躍につなげることもできず、Giolitoにはやや差を付けられた印象。来季はもう一度A+でしょう。健康にしっかり投げて上がってきてくれることを期待です。

Joe Ross, RHP
16G 76.2IP 69K 21BB 3.64/1.11 [MAJOR] 
5G 24.2IP 15K 7BB 2.19/0.89 [AAA]
9G 51.1IP 54K 12BB 2.81/1.13 [AA]
前回レポートの後、8月下旬の2先発では計13イニングで自責点1と好投したものの、9月に入っての2先発では四球を連発するなどらしくないピッチング。シーズン投球回数が未経験ゾーンとなったこともあり、その後はブルペンに回ってシーズン終盤を過ごしました。

先発投手としてメジャーでやっていけることは十分に証明しました。しかし、今季のTanner Roarkの例もあるので、来シーズンの立場はオフの補強次第でしょう。個人的には、Roarkとともに信頼を示してローテーションでしっかり投げさせるべきだと思います。

Wilmer Difo, SS
15G 11PA 0HR 0BB 2K .182/.182/.182 0SB [MAJOR]
87G 381PA 2HR 12BB 79K .279/.312/.387 26SB [AA]
19G 83PA 3HR 8BB 13K .320/.386/.533 4SB [A+]
AAのシーズン終了までプレーし、セプテンバーコールアップとしてメジャーに合流。とはいえ、代打、代走、守備固めばかりの日々。そして、ようやく8番セカンドでメジャー初先発の機会を与えられた10月3日のダブルヘッダー第2戦(Max Scherzerが準パーフェクトを達成した試合)、3回の第1打席でファーストへの内野安打を記録しましたが、この時のファーストへのヘッドスライディングで左手を骨折。高い代償となりました。

球団の最優秀マイナーリーガーに選ばれた昨季ほどの成績を残すことはできませんでしたが、A+からAAへと順調に昇格し、メジャーデビューも果たしたということで、実りあるシーズンとなりました。内定していたアリゾナ秋季リーグへの派遣はなくなりましたが、スプリングトレーニングには万全で戻ってくることができる見込み。

Drew Ward, 3B 
111G 426PA 6HR 39BB 110K .249/.327/.358 2SB [A+]
前回レポート時にはDL入りしていましたが、8月末に復帰。復帰後はシーズン終了までの11試合で、.263/.349/.395という成績。今ひとつ物足りなかったシーズンですが、最後にいい感じで終わることができたと言っていいでしょう。アリゾナ秋季リーグへの派遣が決まっています。

こちらも「足踏み」のシーズンとなってしまいました。来季の開幕は、A+をやり直しか、AAへの昇格か微妙なところ。来季開幕時でもまだ21歳なので、もう一度A+でいいようにも思います。

Austin Voth, RHP
28G 157.1IP 148K 40BB 2.92/1.11 [AA]
シーズン最後の2週間も引き続き好投を続け、特に最後の2登板では計13イニングを無失点、最終週のEastern League週間MVPを受賞。シーズン防御率で3点を切るという文句の付けようのない締めくくりとなりました。148奪三振はリーグトップ。

プロスペクトとしての価値を大いに上げることに成功した1年。スプリングトレーニングには招待選手として呼ばれるでしょうし、来季はメジャーデビューも視野に入ってくると思われます。

Rafael Bautista, OF
52G 226PA 0HR 11BB 22K .272/.318/.325 23SB [A+]
8月報告の後も、シーズン終了までA+でプレーし、最低限の成績を残したという感じ。今季はケガに泣きました。来季は健康にしっかりプレーできることが第一ですが、年齢的にのんびりはしていられないので、早々にAAへ、そしてさらに上を目指して頑張ってくれることを期待しています。

Jakson Reetz, C 
36G 132PA 0HR 13BB 37K .212/.326/.248 3SB [SS]
8月の報告以降は出場記録なし。故障というニュースも入ってきていないのですが、いずれにせよ、高卒2年目のシーズンはかなり苦いものとなりました。来季が正念場となりそうです。

Erick Fedde, RHP
6G 29.0IP 23K 8BB 4.34/1.10 [A]
8G 35.0IP 36K 8BB 2.57/1.31 [SS]
前回レポート後の4試合はいずれも5イニングを投げて、0から3失点。特に最終戦は5回無失点7奪三振という好投で締めくくりました。

今季は計64イニング。TJから復帰は順調と言っていいでしょう。大卒なのであんまりのんびりもしていられませんが、かと言って無理しては元も子もありません。この調子で来季もじっくり作り上げていってくれることを期待しています。

2015/10/06

Matt Williams監督解任!

失意のシーズン終了から一夜明けた10月6日、Matt Williams監督の解任が発表されました。

(追記予定)

Max Scherzerが週間MVP

レギュラーシーズン最終週のナ・リーグ週間MVPにMax Scherzer投手が選ばれました。

3日のメッツ戦で17奪三振、許した走者はエラーの1人だけという、圧倒的なピッチングでノーヒッターを達成。今季2度目のノーヒッター(さらに1ヒッターもあった)。1シーズンに2度のノーヒッターは1973年のNolan Ryan以来という大記録(ポストシーズンを入れると、2010年にRoy Halladayが記録。

最後の最後でこういうピッチングができるなら、なぜ勝負どころの8月に崩れてしまったのか、と悔やまれます。

10/4 シーズン終了

L0-1@NYM (Season 83-79)
Roark(ND) 6.0IP 0ER 3H 1BB 6K
Treinen(L2-5) 1.0IP 1ER 1H 1BB
Harper 1/4

ナショナルズのシーズンが終了しました。

春先から打てない打てないと言われた打線は、この試合でも、調整登板で順次出てきたメッツの7投手の前にわずか2安打の無得点。9月以降はずっと打率リーグトップを守ってきたBryce Harperも1安打したものの打率を.330まで下げてしまい、最終戦で4打数3安打したマーリンズのDee Gordonに逆転を許し、首位打者を逃しました。打点も100打点にわずか1打点届かず、惜しかった、という感じの終わり方でした。もっとも、また後日記事を書くつもりですが、今年のHarperは素晴らしいシーズンを送りました。

投げては先発のTanner Roarkが前回登板に続く好投。来季はローテーションでしっかり投げさせてあげたいです。

さて、最終成績は83勝79敗。春にあれだけの期待を集めたチームにとってはあまりにも寂しい秋となりましたが、これにて終了です。

10/3(G2)Scherzer今季2度目の準パーフェクト!

W2-0@NYM (Season 83-78)
Scherzer(W14-12) 9.0IP 0ER 0H 0BB 17K
Uggla 1/1 HR(2) R RBI

Max Scherzerが、今季2度目のノーヒッターを達成。

[1回裏]
空振り三振
空振り三振
セカンドゴロ

[2回裏]
レフトライナー
ファーストゴロ
空振り三振

[3回裏]
見逃し三振
空振り三振
ファーストゴロ

[4回裏]
セカンドゴロ
空振り三振
レフトフライ

[5回裏]
セカンドゴロ
空振り三振
空振り三振

[6回裏]
サードエラー
セカンドフライ
ショートゴロ
空振り三振

[7回裏]
空振り三振
空振り三振
空振り三振

[8回裏]
空振り三振
空振り三振
空振り三振

[9回表]
空振り三振
空振り三振
サードフライ

今回もエラー(6回表、サードYunel Escobarの送球エラー)による走者を1人許しただけの準パーフェクト。今回は6回から9回にかけての9者!連続を含む圧巻の17奪三振。まさに圧倒的なピッチングでした。

山あり谷ありのFA契約1年目。14勝12敗と、残った数字には不満も残りますが、締めくくりとしてはこの上ないものとなりました。

来季も頼むよ。

10/3(G1)シーズン勝ち越し決定

W3-1@NYM (Season 82-78)
Gio(ND) 6.0IP 0ER 3H 3BB 7K
Martin(W2-0) 0.1IP 0ER K
Rivero(SV2) 1.0IP 0ER 3K
Harper 1/3 HR(42) R 2RBI
Robinson 2/4 HR(10) R RBI

いよいよ今季最後のシリーズ。残念ながら消化試合となりましたが、地区優勝を決めたメッツに一矢報いたいところ。前日、雨で流れたためダブルヘッダー。

まずはその第1戦。

同点で迎えた8回表、Bryce Harperがライトへ高々と打ち上げる42号2ラン。ここしばらく下降気味でしたが、見事な一撃。打点もこれで99打点とし、100打点へ王手をかけました。

投げては先発Gio Gonzalezが6回を無失点といい形でシーズンを終了。Felipe Riveroが三叉連続三振の好投で2セーブ目。本当に、来季のクローザーはRiveroを推したくなります。

これ82勝目。4年連続のシーズン勝ち越しを決定しました。160試合目でようやく、というのが寂しくはありますが、それでもこのブログを始めて最初の4年は負け越していたので、これでようやく4年ずつとなりました。もっとも負け越し方がすさまじかったので8年間の勝敗は629勝663敗(この試合の終了時点)とまだ大きく負け越しています。これをイーブンまで持っていくことが次の目標かな。

10/1 Strasburgいい感じで終了

W3-0@ATL
Strasburg(W11-7) 6.0IP 0ER 6H 1BB 7K
Rivero(SV1) 2.0IP 0ER 2K
Robinson 1/4 HR(9) R RBI
Ramos 2/3
Harper 1/4 RBI(97)

Stephen Strasburgが、そんなに調子が良くなかったようですが、それでも6回を無失点の好投でシーズンを終了しました。今季は序盤から小さな故障に見舞われて本来のピッチングができず、5月末までの10試合を終えた時点での成績は3勝5敗、防御率6.55と散々でしたが、DL入り・再調整を経た後の8月以降の10試合では6勝2敗、防御率1.90と快投を重ね、シーズン成績の帳尻を合わせてきました(11勝、防御率3.46)。いい感じで終了したことで、来季につながることでしょう。

8回からはFelipe Riveroがマウンドへ。酷使されているのではないかと心配になりますが、今日はなんと2イニングを投げさせられました。大丈夫かな。自身初のセーブを記録。来季は、Riveroがクローザーでもいいよー。

打線はClint Robinsonのソロ本塁打などで計3点。Bryce Harperが併殺崩れの間に打点1を記録し、残り3試合で、100打点まであと3としました。心配なのは打率。今日はなんとか1安打打ちましたが、じわじわと落としており、2位との差がほとんどなくなっています。

9/30 Jordan Zimmermannの最終?登板

L0-2@ATL
Zimmermann(L13-10)6.0IP 2ER 6H 1BB 1K
Robinson 2/4 double

Jordan Zimmermannが今シーズン最後の登板。初回、2回といずれも2死からタイムリーを打たれての2失点で、味方の援護がないまま負け投手となりました。今季成績は防御率3.66、13勝10敗で終了。そしてこれが、(FAとなるため)ひとまずナショナルズのユニフォームを着ての最後の登板。通算成績は通算7シーズンで178試合に先発し、1094イニングを投げて、70勝、903奪三振の記録を残しました。いずれも、球団がワシントンに移転してからのチームトップの数字です。

打線は、初回、2回と無死でランナーを2塁に置きながらいずれも無得点に終わり、そのまま完封負け。はいはい。