突然ですが、新しいブログに移行します。新しいブログのタイトルは
2019 WS Champions: 1500 South Capitol St. (仮称)
としてみました。私のブログとしては第3期に突入です。
リンク先はこちらです。
今後ともどうぞよろしくお願いします。
2019/11/02
2019/10/30
10/30 [WS7] We won the fight !!!! 悲願のWS制覇!
ワールドシリーズ。第7戦。
STAY IN THE FIGHT !!!!!!!!!!!!!!
他に言うことはありません。信じて応援するのみ。
(なお、今日は当ブログへのコメントは承認プロセスなしで掲載されるように設定しておきます。試合中でもコメントしていただける方があればご自由にどうぞ)
*******************
W6-2@HOU (Won the Series 4-3)
Scherzer 5.0IP 2ER 7H 4BB 3K
Corbin(W) 3.0IP 0ER 2H 3K
Hudson 1.0IP 0ER 2K
Soto 2/4 BB R RBI
Rendon 1/5 HR(2) R RBI
Kendrick 2/3 HR(1) BB R 2RBI
Eaton 1/4 BB R 2RBI B(1)
We stayed in the fight, we won the fight!
表彰式でのDave Martinez監督のコメントです。この試合を、シリーズを、そしてシーズンを見事にまとめたいいフレーズですね。特にこのポストシーズンでは、今日を含め、この試合に負けたらシーズン終了という崖っぷちの試合を実に5試合戦い、無論全勝。しかも、その5試合全てで、途中までリードを許しながらの逆転勝利。最後まで諦めないこと、頑張り続けること。陳腐にも聞こえるそんな価値感の、大切さ、美しさを改めて教えてくれました。
数字を見たりしながらの記事はまた後日書くとして、今日の試合をふりかえっておきます。
今日もシーズンを象徴するような逆転劇。というか、勝つならむしろこのパターンしかない、という形でした。
序盤は劣勢でしたが、不思議とそのまま負けるイメージはありませんでした。確かにZack Greinkeには6回までわずか1安打に抑え込まれていましたが、なんとなく最終的には打てるだろうと思えたし、Greinkeから打って優勝してもらいたいという希望を持っていたので、7回表にGreinkeが続投しているのを見た時は、むしろよしよしという気分でした。この回の頭から、あるいはAnthony Rendonのホームランの後にでもGerrit Coleが出てきていたら嫌な感じだったかもしれません。いや、それでも最終的には逆転したかな。それくらいリードされても大丈夫と思わせてくれるチームでした。今年のナショナルズは。
とはいえ、大量リードされては逆転も難しくなります。芽を残したのはMax Scherzerの粘りの投球でした。予定されていた第5戦での先発を首の痛みで回避することになり、チームは敗れて崖っぷちへ。なんとか第6戦を勝ってくれたことで回ってきた先発機会。この事態にあのScherzerが燃えないはずがありません。ですが、あまり気持ちを前面に出すことはせず、 むしろ静かに闘志を燃やしながら丁寧に投げていたという印象。毎回ランナーを許し、何本かはハードヒットもされ、Scherzerにしては珍しく最後の5回に1点を与えてしまい最終的には2失点。ですが、体調が万全ではなかった中で、しっかり試合を作る姿は、味方を鼓舞するものでした。
ということで逆転すること自体は信じていましたが、それにしても、あのHowie Kendrickの一発で試合が決まるとは。野球の神様も憎いことをします。このシリーズでは多くのホームランが出ました。Juan Sotoの右へ左への特大ホームランは別格としても、ほとんどはしっかりとらえた文句なしの打球でした。それなのに、第7戦の勝負を分けることになったホームランがあれとは。外低めの投球になんとか合わせた打球は、低い弾道でスライスしていきました。どんどん切れて、ファールになりそうだったのに、わずか326フィート(ちなみに、Sotoの2本のホームランはいずれも410フィート超)のライトポールに当たり、ゴンと派手な音を立てました。流れがなければ切れてファールになっていたでしょう。でも、それがフェアにとどまる。この一打もまた、今シーズンのナショナルズを象徴していたように思いました。
逆転したのが7回表。残るアストロズの攻撃は3イニング。2012年以来のNLDSでの数々の苦い思い出を持つ身としては、むしろここからのほうが不安でした。一発出たら、1人ランナーが出たら、ここで四球を出したら、悪い想像はいくらでもできました。ポストシーズンになってからは頑張っているとはいえ(結果的には、このポストシーズンナショナルズブルペンは7回以降に一度も同点に追いつかれたり、逆転されたりしませんでしたが。一度も)、アストロズもアストロズファンも、Scherzerの球数が増えて5回で降板したことは狙い通りだったはず。この後、どう継投するかかなり気がかりでした。それが、まさかPatrick Corbinに3イニングも投させるとは、8回に出てきた時は心底驚きました。ブルペンが不安ならブルペンを使わなければいい、シンプルですがそういうことです。また、それに応えたCorbinの内容も素晴らしかった。全く危なげなく7回、8回とアウトを重ねる姿はさすが6年140億円。堂々たるものでした。
そして終盤への不安を消してくれたのが、8回、9回の追加点でした。9回は1死満塁となってJose Urquidy が出てきたところで少し嫌な予感がしました。第4戦で全く打てなかった投手。これでもし追加点を奪えないで2点差のままだと9回裏に向けてアストロズに勢いがついてしまうな、こんなチャンス作ってないでさっさと終わっておけば良かったのに、とさえ思っていました。が、そんな気持ちもAdam Eaton タイムリーのおかげで消えました。
最後はDaniel Hudsonが拍子抜けするほど簡単に3つのアウトを記録してゲームセット。
歓喜の輪。 涙目で見つめさせていただきました。
***********
ワールドシリーズ制覇。ワシントン・ナショナルズとしては15年目のシーズンでもちろん初めて。モントリオール自体を含めても51年間のフランチャイズ史上初。ワシントン本拠地のチームという意味でも1925年(昭和元年!)のセネターズ以来。
でもそんな歴史的な位置付け以上に、ただ1人の選手、Ryan Zimmermanが遂にワールドチャンピオンリングを手にすることになったという事実に感動しています。地元ヴァージニア州出身で、2005年のワシントン移転後最初のドラフトの1巡目指名で入団。2度の契約延長を経てナショナルズ一筋で15年。チームが低迷した時期も強くなった時期も、Face of Franchaseとしてチームを引っ張ってきたZimmerman。今シーズンで契約が満了し、シーズンが終了したら引退するかもと言われていたZimmerman。ポストシーズンでのプレーぶりを見ると、攻守ともまだまだやれると思ましたが、分かりません。いずれにせよ、引退する時、その手にはチャンピオンリングが光ることになりました。おめでとう。本当に良かったね。
Zimmemanだけでなく、今回のWSの25人ロースターにいた選手全員が、初優勝だそうです(ちなみに、Mike Rizzo GMは2001年のDバックスのスカウト部長として、Dave Martinez監督は2016年のカブスのベンチコーチとして勝っています)。試合終了直後、Max ScherzerとAnibal Sanchezが抱き合って泣いていましたが、2人は2012年のWSで敗退したタイガースでもチームメイトでした。みんな本当に良かった。
改めて、ナショナルズの選手たち、監督・コーチ、フロント、ファン、ビートライター、あらゆるナショナルズ関係者に祝福と感謝を送ります。みんな本当に良かったね。感動をありがとう。
Trea Turner, SS
Adam Eaton, RF
Anthony Rendon, 3B
Juan Soto, LF
Howie Kendrick, DH
Asdrúbal Cabrera, 2B
Ryan Zimmerman, 1B
Adam Eaton, RF
Anthony Rendon, 3B
Juan Soto, LF
Howie Kendrick, DH
Asdrúbal Cabrera, 2B
Ryan Zimmerman, 1B
Victor Robles, CF
Yan Gomes, C
Max Scherzer, P
STAY IN THE FIGHT !!!!!!!!!!!!!!
他に言うことはありません。信じて応援するのみ。
(なお、今日は当ブログへのコメントは承認プロセスなしで掲載されるように設定しておきます。試合中でもコメントしていただける方があればご自由にどうぞ)
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W6-2@HOU (Won the Series 4-3)
Scherzer 5.0IP 2ER 7H 4BB 3K
Corbin(W) 3.0IP 0ER 2H 3K
Hudson 1.0IP 0ER 2K
Soto 2/4 BB R RBI
Rendon 1/5 HR(2) R RBI
Kendrick 2/3 HR(1) BB R 2RBI
Eaton 1/4 BB R 2RBI B(1)
We stayed in the fight, we won the fight!
表彰式でのDave Martinez監督のコメントです。この試合を、シリーズを、そしてシーズンを見事にまとめたいいフレーズですね。特にこのポストシーズンでは、今日を含め、この試合に負けたらシーズン終了という崖っぷちの試合を実に5試合戦い、無論全勝。しかも、その5試合全てで、途中までリードを許しながらの逆転勝利。最後まで諦めないこと、頑張り続けること。陳腐にも聞こえるそんな価値感の、大切さ、美しさを改めて教えてくれました。
数字を見たりしながらの記事はまた後日書くとして、今日の試合をふりかえっておきます。
今日もシーズンを象徴するような逆転劇。というか、勝つならむしろこのパターンしかない、という形でした。
序盤は劣勢でしたが、不思議とそのまま負けるイメージはありませんでした。確かにZack Greinkeには6回までわずか1安打に抑え込まれていましたが、なんとなく最終的には打てるだろうと思えたし、Greinkeから打って優勝してもらいたいという希望を持っていたので、7回表にGreinkeが続投しているのを見た時は、むしろよしよしという気分でした。この回の頭から、あるいはAnthony Rendonのホームランの後にでもGerrit Coleが出てきていたら嫌な感じだったかもしれません。いや、それでも最終的には逆転したかな。それくらいリードされても大丈夫と思わせてくれるチームでした。今年のナショナルズは。
とはいえ、大量リードされては逆転も難しくなります。芽を残したのはMax Scherzerの粘りの投球でした。予定されていた第5戦での先発を首の痛みで回避することになり、チームは敗れて崖っぷちへ。なんとか第6戦を勝ってくれたことで回ってきた先発機会。この事態にあのScherzerが燃えないはずがありません。ですが、あまり気持ちを前面に出すことはせず、 むしろ静かに闘志を燃やしながら丁寧に投げていたという印象。毎回ランナーを許し、何本かはハードヒットもされ、Scherzerにしては珍しく最後の5回に1点を与えてしまい最終的には2失点。ですが、体調が万全ではなかった中で、しっかり試合を作る姿は、味方を鼓舞するものでした。
ということで逆転すること自体は信じていましたが、それにしても、あのHowie Kendrickの一発で試合が決まるとは。野球の神様も憎いことをします。このシリーズでは多くのホームランが出ました。Juan Sotoの右へ左への特大ホームランは別格としても、ほとんどはしっかりとらえた文句なしの打球でした。それなのに、第7戦の勝負を分けることになったホームランがあれとは。外低めの投球になんとか合わせた打球は、低い弾道でスライスしていきました。どんどん切れて、ファールになりそうだったのに、わずか326フィート(ちなみに、Sotoの2本のホームランはいずれも410フィート超)のライトポールに当たり、ゴンと派手な音を立てました。流れがなければ切れてファールになっていたでしょう。でも、それがフェアにとどまる。この一打もまた、今シーズンのナショナルズを象徴していたように思いました。
逆転したのが7回表。残るアストロズの攻撃は3イニング。2012年以来のNLDSでの数々の苦い思い出を持つ身としては、むしろここからのほうが不安でした。一発出たら、1人ランナーが出たら、ここで四球を出したら、悪い想像はいくらでもできました。ポストシーズンになってからは頑張っているとはいえ(結果的には、このポストシーズンナショナルズブルペンは7回以降に一度も同点に追いつかれたり、逆転されたりしませんでしたが。一度も)、アストロズもアストロズファンも、Scherzerの球数が増えて5回で降板したことは狙い通りだったはず。この後、どう継投するかかなり気がかりでした。それが、まさかPatrick Corbinに3イニングも投させるとは、8回に出てきた時は心底驚きました。ブルペンが不安ならブルペンを使わなければいい、シンプルですがそういうことです。また、それに応えたCorbinの内容も素晴らしかった。全く危なげなく7回、8回とアウトを重ねる姿はさすが6年140億円。堂々たるものでした。
そして終盤への不安を消してくれたのが、8回、9回の追加点でした。9回は1死満塁となってJose Urquidy が出てきたところで少し嫌な予感がしました。第4戦で全く打てなかった投手。これでもし追加点を奪えないで2点差のままだと9回裏に向けてアストロズに勢いがついてしまうな、こんなチャンス作ってないでさっさと終わっておけば良かったのに、とさえ思っていました。が、そんな気持ちもAdam Eaton タイムリーのおかげで消えました。
最後はDaniel Hudsonが拍子抜けするほど簡単に3つのアウトを記録してゲームセット。
歓喜の輪。 涙目で見つめさせていただきました。
***********
ワールドシリーズ制覇。ワシントン・ナショナルズとしては15年目のシーズンでもちろん初めて。モントリオール自体を含めても51年間のフランチャイズ史上初。ワシントン本拠地のチームという意味でも1925年(昭和元年!)のセネターズ以来。
でもそんな歴史的な位置付け以上に、ただ1人の選手、Ryan Zimmermanが遂にワールドチャンピオンリングを手にすることになったという事実に感動しています。地元ヴァージニア州出身で、2005年のワシントン移転後最初のドラフトの1巡目指名で入団。2度の契約延長を経てナショナルズ一筋で15年。チームが低迷した時期も強くなった時期も、Face of Franchaseとしてチームを引っ張ってきたZimmerman。今シーズンで契約が満了し、シーズンが終了したら引退するかもと言われていたZimmerman。ポストシーズンでのプレーぶりを見ると、攻守ともまだまだやれると思ましたが、分かりません。いずれにせよ、引退する時、その手にはチャンピオンリングが光ることになりました。おめでとう。本当に良かったね。
Zimmemanだけでなく、今回のWSの25人ロースターにいた選手全員が、初優勝だそうです(ちなみに、Mike Rizzo GMは2001年のDバックスのスカウト部長として、Dave Martinez監督は2016年のカブスのベンチコーチとして勝っています)。試合終了直後、Max ScherzerとAnibal Sanchezが抱き合って泣いていましたが、2人は2012年のWSで敗退したタイガースでもチームメイトでした。みんな本当に良かった。
改めて、ナショナルズの選手たち、監督・コーチ、フロント、ファン、ビートライター、あらゆるナショナルズ関係者に祝福と感謝を送ります。みんな本当に良かったね。感動をありがとう。
2019/10/29
10/29 [WS6] Soto, Rendon, カオス, そしてStrasburg : いざGame 7へ
さあここからです。
ところをヒューストンに変えてのWS第6戦。いよいよ始まります。
先発はStephen Strasburg。Kurt Suzukiはまだ万全でないということで捕手にはGomesが入りました。KendrickがDHを務め、セカンドにはCabreraが入るという布陣は第1戦、第2戦と同じ。
心配されたMax Scherzerは試合前に通常どおり練習することができた様子。練習後、集まる報道陣に対して一言 “I’m good.”。明日の登板は間違いなさそうです。なんとしても今日の一戦を勝って、Scherzerに繋ぎましょう!
STAY IN THE FIGHT !!!!!
******************
W7-2@HOU (Series 3-3)
Strasburg(W) 8.1IP 2ER 5H 2BB 7K
Turner 2/5 double 2R
Eaton 1/2 HR(2) BB HBP Sac R RBI
Soto 1/5 HR(3) R RBI
Rendon 3/4 double HR(1) BB R 5RBI
あまりにカオスな展開に、喜怒哀楽、あらゆる感情が目まぐるしく去来する壮絶な3時間半。しかしまあ、ものすごい試合でした。
そもそも初回、先頭打者のTrea Turnerの打席からいきなり誤審で始まったのですから。まあ、さすがにこれはすぐにレビューでひっくり返り、その後Anthony Rendonに先制タイムリーが出て、今日は違うと思わせてくれました。が、それも束の間。その裏すぐに逆転され、しかもアウトになった打球も全て強烈な打球。2回表にはJustin Verlanderのトップギアの豪速球に手も足も出ずに三者凡退。3回、4回と ランナーを出しながら得点できず、悪いイメージが頭をもたげてきていました。
ですが、その流れを少しずつ変えてくれたのが、Strasburgでした。初回は球種がバレていたそうです。チートとはあえて呼びません。アストロズの分析チームの解析能力、それを実行する打者の高さということにしましょう。このままであればすぐにもノックアウトされたでしょうが、すぐに対応するところがStrasburgのすごさ。1回裏が終わってベンチに戻ったところでPaul Menhart投手コーチから指摘を受け、2回以降はきっちり修正。2回、3回は三者凡退。4回も四球こそ出しましたが、無失点。
そして、最初の山場となった5回の攻防を迎えます。
まず表、ナショナルズの攻撃の口火を切ったのはAdam Eaton。1死走者なしでVerlanderが投げた高めスライダーをジャストミート。ライトスタンドにライナーで叩き込んで2-2同点。さらに2死走者なし打席に入ったJuan Soto。カウント2-1から高め速球を見逃し、カウント3-1。ここでいつものバッターボックスでの派手な動作をしながら大きく頷く仕草。その上、キャッチャーと冗談を交わす様子を見て、予感はありました。ありましたよ。でも、まさか、あんなとんでもない打球とは。予想の遥か上をいきました。Justin Verlanderが投じたインハイへの96マイルの速球を叩いた打球は、ライトスタンド2階席の中段まで届く大飛球。第1戦でGerrit Coleから打ったレフトへの一打にも驚かされましたが、今日の一撃には改めて度肝を抜かれました。WSで3本のホームランを打った最年少の選手とのことですが、年齢なんて問題になりません。全世代を通じてもこれだけの選手はなかなかいません。
続いて裏のアストロズ。リードした直後の大事なイニングに1死2、3塁のピンチ。手に汗握る展開でもStrasburgは動じませんでした。Jose Altuveを空振り三振!Michael Brantleyにはセンター前に抜けようかという当たりを打たれましたが、シフトでセカンドの位置にいたTrea Turnerが難しいバウンドをうまく処理してイニング終了!
もちろんまだ5回でしたから、この後何が起きるかは分かりません。それがベースボールというもの。アストロズの選手がこんなところで諦めるなんてもちろん思いませんでした。が、それでもこの5回表裏の攻防が、特にAltuveの三振がこの試合の勝負の分かれ目となったハイライトシーンとなると思われました。普通なら。
が、しかし。またしても主審が試合の中心に踊り出てきました。そこまでして審判が目立ちたい理由は何かあるのでしょうか。チャレンジやレビューが導入され審判の権威が落ちつつあることに対して、このWSという場を使ってアピールしているのでしょうか。全くの逆効果にしか思えないのですが。
問題のシーンは7回表。
この時点ではナショナルズが3−2と1点のリード。先頭のYan Gomesのライト前シングルの後、Turnerの打球は当たり損ねのピッチャーゴロ。慌てたBrad Peacockの送球がそれて打者走者Turnerの足に当たり、ボールはライト方面に転々。無死2、3塁のチャンスを迎えた、はずでした。ところが主審が飛び出してきて、なんとTurnerにアウトを宣告。ラインの内側を走り、守備を妨害したという判定。はぁ?ベースボールという競技ができて100年以上にわたって慣習的に認められてきた極めて普通の走塁を、今、このWS第6戦の7回表に突然アウトにする?本来対象ではないようでしたが、ナショナルズからの抗議に応える形でビデオレビューが行われましたが、判定は覆らず。
当然納得行かないTurnerはじめナショナルズベンチは騒然とした状態のままプレーが再開されましたが、これを黙らせたのは、なんとRendonでした。騒ついた雰囲気の中、2死1塁で打席に入ると、あっさりとレフトスタンドへ2ランホームラン。こともなげに淡々とベースを一周し、ホームイン。これは主審もさすがに覆しようのない一打。実質的にあれでこの試合は終わったと言ってもいいでしょう。見ていたファンとしては、その前の判定に対する怒りで頭に血が上っているところにあの一発が出て、嬉しいんだけど、でもまだ怒りの感情が残っている、いや嬉しいよ、という不思議な精神状態になってしまいました。カオスという表現が最も適切かもしれません。
7回表が終わり、中継が中断している間に改めて抗議に行ったDave Martinez監督に対し、退場が宣告されました。あれだけ怒り狂ったMartinez監督を見たのは初めてのように思います。物議を醸した第5戦のストライクボールの判定については「最高の審判団だから」と擁護さえしていたMartinez監督でしたが、さすがに堪忍袋の尾が切れたといった感じに見えました。よくやってくれました。全面的に支持します。
この7回の一件については、さらに酷いことに、試合後まもなくMLB機構を代表して記者会見をしたJoe Torreがルールブックの該当箇所を音読した後、「ファーストミットにぶつかっていったTurnerが悪いのであり、判定は正しかった」とコメント。いやいやいや。打席から真っすぐに1塁ベースに向かって、いやむしろ1塁ベースの外側に向かって走っていただけのTurnerに何の非があるというのでしょうか。悪送球したのはPeacockで、それを無理に取ろうとTurnerの走路上にミットを伸ばしてぶつかりに行ったのはGurrielだったというのに。ビートライターを含めたナショナルズ関係者だけでなく、中立の記者、あるいはJake Arrietaをはじめとする現役選手、あるいはBaseball Americaといった者までもが、当然の如く非難を表明しています。さらに、ToreはDave Martinez監督についても「主審に対して我を忘れて叫んでいた」と批判。まあね、私にとってのJoe Torreは90年台から2000年台の悪の帝国の総帥でああ、顔を見るだけで虫唾が走るほど嫌いなのですが、それにしても酷い会見でしたね。
こんなことがあればアストロズとしてはやりにくかったでしょう。こんなカオスな状態にも淡々と冷静に投げ続けるStephen Strasburgの前に、7回、8回は三者凡退。9回1アウト走者なしでマウンドを降りたStrasburg。立ち上がりからは思いもよらない素晴らしい登板となりました。このポストシーズンはこれで5勝0敗。36回1/3を投げて、防御率1.98、47奪三振に対してわずか4四球。2009年ドラフトで入団してから、TJ手術、2012年のNLDSを前にしてのシャットダウンを経てここまで。本当に素晴らしい投手に成長してくれました。
3勝3敗のタイ。
残すはあと1日。
ワールドシリーズ第7戦。
先発はMax Scherzer。
舞台は整いました。
勝つだけです。
STAY IN THE FIGHT !!!!!!!!!
ところをヒューストンに変えてのWS第6戦。いよいよ始まります。
Trea Turner, SS
Adam Eaton, RF
Anthony Rendon, 3B
Juan Soto, LF
Howie Kendrick, DH
Asdrúbal Cabrera, 2B
Ryan Zimmerman, 1B
Adam Eaton, RF
Anthony Rendon, 3B
Juan Soto, LF
Howie Kendrick, DH
Asdrúbal Cabrera, 2B
Ryan Zimmerman, 1B
Victor Robles, CF
Yan Gomes, C
先発はStephen Strasburg。Kurt Suzukiはまだ万全でないということで捕手にはGomesが入りました。KendrickがDHを務め、セカンドにはCabreraが入るという布陣は第1戦、第2戦と同じ。
心配されたMax Scherzerは試合前に通常どおり練習することができた様子。練習後、集まる報道陣に対して一言 “I’m good.”。明日の登板は間違いなさそうです。なんとしても今日の一戦を勝って、Scherzerに繋ぎましょう!
STAY IN THE FIGHT !!!!!
******************
W7-2@HOU (Series 3-3)
Strasburg(W) 8.1IP 2ER 5H 2BB 7K
Turner 2/5 double 2R
Eaton 1/2 HR(2) BB HBP Sac R RBI
Soto 1/5 HR(3) R RBI
Rendon 3/4 double HR(1) BB R 5RBI
あまりにカオスな展開に、喜怒哀楽、あらゆる感情が目まぐるしく去来する壮絶な3時間半。しかしまあ、ものすごい試合でした。
そもそも初回、先頭打者のTrea Turnerの打席からいきなり誤審で始まったのですから。まあ、さすがにこれはすぐにレビューでひっくり返り、その後Anthony Rendonに先制タイムリーが出て、今日は違うと思わせてくれました。が、それも束の間。その裏すぐに逆転され、しかもアウトになった打球も全て強烈な打球。2回表にはJustin Verlanderのトップギアの豪速球に手も足も出ずに三者凡退。3回、4回と ランナーを出しながら得点できず、悪いイメージが頭をもたげてきていました。
ですが、その流れを少しずつ変えてくれたのが、Strasburgでした。初回は球種がバレていたそうです。チートとはあえて呼びません。アストロズの分析チームの解析能力、それを実行する打者の高さということにしましょう。このままであればすぐにもノックアウトされたでしょうが、すぐに対応するところがStrasburgのすごさ。1回裏が終わってベンチに戻ったところでPaul Menhart投手コーチから指摘を受け、2回以降はきっちり修正。2回、3回は三者凡退。4回も四球こそ出しましたが、無失点。
そして、最初の山場となった5回の攻防を迎えます。
まず表、ナショナルズの攻撃の口火を切ったのはAdam Eaton。1死走者なしでVerlanderが投げた高めスライダーをジャストミート。ライトスタンドにライナーで叩き込んで2-2同点。さらに2死走者なし打席に入ったJuan Soto。カウント2-1から高め速球を見逃し、カウント3-1。ここでいつものバッターボックスでの派手な動作をしながら大きく頷く仕草。その上、キャッチャーと冗談を交わす様子を見て、予感はありました。ありましたよ。でも、まさか、あんなとんでもない打球とは。予想の遥か上をいきました。Justin Verlanderが投じたインハイへの96マイルの速球を叩いた打球は、ライトスタンド2階席の中段まで届く大飛球。第1戦でGerrit Coleから打ったレフトへの一打にも驚かされましたが、今日の一撃には改めて度肝を抜かれました。WSで3本のホームランを打った最年少の選手とのことですが、年齢なんて問題になりません。全世代を通じてもこれだけの選手はなかなかいません。
続いて裏のアストロズ。リードした直後の大事なイニングに1死2、3塁のピンチ。手に汗握る展開でもStrasburgは動じませんでした。Jose Altuveを空振り三振!Michael Brantleyにはセンター前に抜けようかという当たりを打たれましたが、シフトでセカンドの位置にいたTrea Turnerが難しいバウンドをうまく処理してイニング終了!
もちろんまだ5回でしたから、この後何が起きるかは分かりません。それがベースボールというもの。アストロズの選手がこんなところで諦めるなんてもちろん思いませんでした。が、それでもこの5回表裏の攻防が、特にAltuveの三振がこの試合の勝負の分かれ目となったハイライトシーンとなると思われました。普通なら。
が、しかし。またしても主審が試合の中心に踊り出てきました。そこまでして審判が目立ちたい理由は何かあるのでしょうか。チャレンジやレビューが導入され審判の権威が落ちつつあることに対して、このWSという場を使ってアピールしているのでしょうか。全くの逆効果にしか思えないのですが。
問題のシーンは7回表。
この時点ではナショナルズが3−2と1点のリード。先頭のYan Gomesのライト前シングルの後、Turnerの打球は当たり損ねのピッチャーゴロ。慌てたBrad Peacockの送球がそれて打者走者Turnerの足に当たり、ボールはライト方面に転々。無死2、3塁のチャンスを迎えた、はずでした。ところが主審が飛び出してきて、なんとTurnerにアウトを宣告。ラインの内側を走り、守備を妨害したという判定。はぁ?ベースボールという競技ができて100年以上にわたって慣習的に認められてきた極めて普通の走塁を、今、このWS第6戦の7回表に突然アウトにする?本来対象ではないようでしたが、ナショナルズからの抗議に応える形でビデオレビューが行われましたが、判定は覆らず。
当然納得行かないTurnerはじめナショナルズベンチは騒然とした状態のままプレーが再開されましたが、これを黙らせたのは、なんとRendonでした。騒ついた雰囲気の中、2死1塁で打席に入ると、あっさりとレフトスタンドへ2ランホームラン。こともなげに淡々とベースを一周し、ホームイン。これは主審もさすがに覆しようのない一打。実質的にあれでこの試合は終わったと言ってもいいでしょう。見ていたファンとしては、その前の判定に対する怒りで頭に血が上っているところにあの一発が出て、嬉しいんだけど、でもまだ怒りの感情が残っている、いや嬉しいよ、という不思議な精神状態になってしまいました。カオスという表現が最も適切かもしれません。
7回表が終わり、中継が中断している間に改めて抗議に行ったDave Martinez監督に対し、退場が宣告されました。あれだけ怒り狂ったMartinez監督を見たのは初めてのように思います。物議を醸した第5戦のストライクボールの判定については「最高の審判団だから」と擁護さえしていたMartinez監督でしたが、さすがに堪忍袋の尾が切れたといった感じに見えました。よくやってくれました。全面的に支持します。
この7回の一件については、さらに酷いことに、試合後まもなくMLB機構を代表して記者会見をしたJoe Torreがルールブックの該当箇所を音読した後、「ファーストミットにぶつかっていったTurnerが悪いのであり、判定は正しかった」とコメント。いやいやいや。打席から真っすぐに1塁ベースに向かって、いやむしろ1塁ベースの外側に向かって走っていただけのTurnerに何の非があるというのでしょうか。悪送球したのはPeacockで、それを無理に取ろうとTurnerの走路上にミットを伸ばしてぶつかりに行ったのはGurrielだったというのに。ビートライターを含めたナショナルズ関係者だけでなく、中立の記者、あるいはJake Arrietaをはじめとする現役選手、あるいはBaseball Americaといった者までもが、当然の如く非難を表明しています。さらに、ToreはDave Martinez監督についても「主審に対して我を忘れて叫んでいた」と批判。まあね、私にとってのJoe Torreは90年台から2000年台の悪の帝国の総帥でああ、顔を見るだけで虫唾が走るほど嫌いなのですが、それにしても酷い会見でしたね。
こんなことがあればアストロズとしてはやりにくかったでしょう。こんなカオスな状態にも淡々と冷静に投げ続けるStephen Strasburgの前に、7回、8回は三者凡退。9回1アウト走者なしでマウンドを降りたStrasburg。立ち上がりからは思いもよらない素晴らしい登板となりました。このポストシーズンはこれで5勝0敗。36回1/3を投げて、防御率1.98、47奪三振に対してわずか4四球。2009年ドラフトで入団してから、TJ手術、2012年のNLDSを前にしてのシャットダウンを経てここまで。本当に素晴らしい投手に成長してくれました。
3勝3敗のタイ。
残すはあと1日。
ワールドシリーズ第7戦。
先発はMax Scherzer。
舞台は整いました。
勝つだけです。
STAY IN THE FIGHT !!!!!!!!!
2019/10/27
10/27 [WS5] 3連敗で崖っぷち
2勝2敗となって迎える第5戦。Max ScherzerとGerrit Coleの再戦と期待していたら、Scherzerがまさかの登板回避。右首から背中にかけての張りとのこと。前日から少しおかしかったそうですが、当日朝起きて登板できないとの判断に至ったようです。
代わって先発するのはJoe Ross。第3戦で2イニングに登板し、19球を投げて無失点。それまでに十分休養していたこともあり、100球は無理にしてもそこそこ長く投げることは可能なはず。Daniel HudsonとSean Doolittleも休養十分で、明日もまた移動日ですからフル稼働可能。Anibal Sanchezも必要なら行けるとのこと。打線も奮起してくれることでしょう!
非常事態には違いありませんが、今季のナショナルズはそんな状況を乗り越えてここまでたどり着きました。ある意味これからがナショナルズの本領発揮のはず。
(出勤する必要があるので実況はできませんが、様子をチェックする時間はありそうです。いずれにせよ、心の中では全力で応援しています。頑張れナショナルズ!Stay in the Fight!!!)
*****************
L1-7 Astros (Series 2-3)
Ross(L) 5.0IP 4ER 5H 2BB 1K
Soto 2/4 HR(2) R RBI
急遽先発となったJoe Rossに対してナショナルズ・パーク全体が熱烈な声援を送る中でプレーボール。初回を無失点に終えた時は大いに盛りあがりました(ここまで観て出勤しました)。しかし早くも2回、不運な内野安打の後、Yordan Alvarezに左中間スタンドにライナーで持っていかれ、0-2。4回にも2アウトからAlvarezのシングルの後、Carlos Correaにレフトスタンドに放り込まれてしまい、0-4。それでも球数的には効率的で5イニングを78球で投げきり、先発としての役目を終えました。ボールのキレもコントロールも悪くなかっただけに、あの2球が悔やまれます(Correaの打席では後述のとおり主審にも嫌われました)。
序盤で2点、中盤で4点のビハインドはGerrit Cole相手には重過ぎました。2点を先制された直後の2回裏、Juan SotoとHowie Kendrickの連打で無死1,3塁のチャンスを作り、Coleから早々に得点するチャンス。ここで1点でも入っていれば試合展開はまた違っていたのではないかと思われてなりませんが、結果はRyan Zimmermanが空振り三振、Victor Roblesがショートゴロ併殺と考えられる中で最悪のものとなりました。この後は調子に乗ったColeに完全に圧倒され、スタンドには沈痛なムードが漂う状態。7回裏のSotoのホームランまで、14人が打席に立ち、出塁したのは四球の1人だけ。
しかも、そのSotoのホームランで生まれたせっかくの反撃ムードもまさかの誤審により摘み取られてしまいました。ワールドシリーズの記事でこんなことを書かなければならないなんて本当に残念ですが、あきらかな誤審。2死ながらZimmermanが歩き、続くRoblesもフルカウントから外への速球を見逃して歩き始めました、が、判定はストライク。イニング終了。ストライクボールは未だにチャレンジ対象になっていないので悲喜交交あるのはわかりますが、あれは酷い。さすがに酷い。4回表にホームランを打たれる前にRossがCorreaに投じたスライダーの方がはるかにホームプレートに近いところを通過していました。これは議論の余地のない事実。ワールドシリーズ第5戦の終盤で貴重なランナーをあんな形で消されるなんて。
まあ、こんな風に判定に鬱憤をぶつけなければならないのも、とにもかくにも打てないからです。8回、9回も全く見せ場を作れないまま試合終了。3試合とも1点ずつしか取れなくて勝てるはずがありません。第3戦、第4戦では得点圏で打てないと(計19打数で内野安打1本のみ)話題になっていましたが、この第5戦に至っては、そもそも得点圏にランナーを置いたのがあの2回裏だけでした。
第2戦を終えた段階であの素晴らしいチーム状態だったナショナルズがまさかホームで3連敗するとは思いませんでした。これで2勝3敗。崖っぷちで、ヒューストンに戻ることになります。この展開で第6戦を迎えながら逆転してワールドチャンピオンになった例は歴史上ないそうです。
ですが、最後まで諦めないのが今シーズンのナショナルズです。NLDSだって1勝2敗と追い込まれてから2つ勝ったんです。第6戦はStephen Strasburg、勝てば第7戦はMax Scherzerが腕がちぎれても投げるはず。まだまだ悲観する必要はありません。ファンとしてはただ信じて応援するのみです。
STAY IN THE FIGHT!!!!!!!
Trea Turner, SS
Adam Eaton, RF
Anthony Rendon, 3B
Juan Soto, LF
Howie Kendrick, 2B
Ryan Zimmerman, 1B
Adam Eaton, RF
Anthony Rendon, 3B
Juan Soto, LF
Howie Kendrick, 2B
Ryan Zimmerman, 1B
Victor Robles, CF
Yan Gomes, C
Joe Ross, P
代わって先発するのはJoe Ross。第3戦で2イニングに登板し、19球を投げて無失点。それまでに十分休養していたこともあり、100球は無理にしてもそこそこ長く投げることは可能なはず。Daniel HudsonとSean Doolittleも休養十分で、明日もまた移動日ですからフル稼働可能。Anibal Sanchezも必要なら行けるとのこと。打線も奮起してくれることでしょう!
非常事態には違いありませんが、今季のナショナルズはそんな状況を乗り越えてここまでたどり着きました。ある意味これからがナショナルズの本領発揮のはず。
(出勤する必要があるので実況はできませんが、様子をチェックする時間はありそうです。いずれにせよ、心の中では全力で応援しています。頑張れナショナルズ!Stay in the Fight!!!)
*****************
L1-7 Astros (Series 2-3)
Ross(L) 5.0IP 4ER 5H 2BB 1K
Soto 2/4 HR(2) R RBI
急遽先発となったJoe Rossに対してナショナルズ・パーク全体が熱烈な声援を送る中でプレーボール。初回を無失点に終えた時は大いに盛りあがりました(ここまで観て出勤しました)。しかし早くも2回、不運な内野安打の後、Yordan Alvarezに左中間スタンドにライナーで持っていかれ、0-2。4回にも2アウトからAlvarezのシングルの後、Carlos Correaにレフトスタンドに放り込まれてしまい、0-4。それでも球数的には効率的で5イニングを78球で投げきり、先発としての役目を終えました。ボールのキレもコントロールも悪くなかっただけに、あの2球が悔やまれます(Correaの打席では後述のとおり主審にも嫌われました)。
序盤で2点、中盤で4点のビハインドはGerrit Cole相手には重過ぎました。2点を先制された直後の2回裏、Juan SotoとHowie Kendrickの連打で無死1,3塁のチャンスを作り、Coleから早々に得点するチャンス。ここで1点でも入っていれば試合展開はまた違っていたのではないかと思われてなりませんが、結果はRyan Zimmermanが空振り三振、Victor Roblesがショートゴロ併殺と考えられる中で最悪のものとなりました。この後は調子に乗ったColeに完全に圧倒され、スタンドには沈痛なムードが漂う状態。7回裏のSotoのホームランまで、14人が打席に立ち、出塁したのは四球の1人だけ。
しかも、そのSotoのホームランで生まれたせっかくの反撃ムードもまさかの誤審により摘み取られてしまいました。ワールドシリーズの記事でこんなことを書かなければならないなんて本当に残念ですが、あきらかな誤審。2死ながらZimmermanが歩き、続くRoblesもフルカウントから外への速球を見逃して歩き始めました、が、判定はストライク。イニング終了。ストライクボールは未だにチャレンジ対象になっていないので悲喜交交あるのはわかりますが、あれは酷い。さすがに酷い。4回表にホームランを打たれる前にRossがCorreaに投じたスライダーの方がはるかにホームプレートに近いところを通過していました。これは議論の余地のない事実。ワールドシリーズ第5戦の終盤で貴重なランナーをあんな形で消されるなんて。
まあ、こんな風に判定に鬱憤をぶつけなければならないのも、とにもかくにも打てないからです。8回、9回も全く見せ場を作れないまま試合終了。3試合とも1点ずつしか取れなくて勝てるはずがありません。第3戦、第4戦では得点圏で打てないと(計19打数で内野安打1本のみ)話題になっていましたが、この第5戦に至っては、そもそも得点圏にランナーを置いたのがあの2回裏だけでした。
第2戦を終えた段階であの素晴らしいチーム状態だったナショナルズがまさかホームで3連敗するとは思いませんでした。これで2勝3敗。崖っぷちで、ヒューストンに戻ることになります。この展開で第6戦を迎えながら逆転してワールドチャンピオンになった例は歴史上ないそうです。
ですが、最後まで諦めないのが今シーズンのナショナルズです。NLDSだって1勝2敗と追い込まれてから2つ勝ったんです。第6戦はStephen Strasburg、勝てば第7戦はMax Scherzerが腕がちぎれても投げるはず。まだまだ悲観する必要はありません。ファンとしてはただ信じて応援するのみです。
STAY IN THE FIGHT!!!!!!!
2019/10/26
10/26 [WS4] 振り出しに戻っただけ
第4戦。昨日負けたことで浮ついた気分は消えたことでしょう。目の前の1試合を大事にして戦ってきたチームの基本に戻って頑張ってくれることを期待しましょう。先発メンバーは次の通りです。
ファーストにはKendrickが入り、このポストシーズンの通常のラインナップに戻りました。先発はCorbin。なので、捕手はGomesが先発。ただ、昨日の試合で股関節を痛めて途中で交代したKurt SuzukiはMRIを受ける事態。ひとまずアクティブロースターには残っていますが、緊急時に、さらには明日以降出場できるかはよくわかりません。こういうときこそGomesは頑張ってくれるものと期待しています。
アストロズの先発はルーキーのJose Urquidy。もちろんナショナルズとは初対戦。ポストシーズンに入ってからはブルペンから登板しており、報道ではこの試合でもオープナー扱いですが、レギュラーシーズン終盤にも先発として投げていますので、決して甘い相手ではないはずです。心してかかりましょう。
さあ、今日はしっかり勝とう! Go Nats!! Stay in the Fight!!!
*************
L1-8 Astros (Series 2-2)
Corbin(L) 6.0IP 4ER 7H 2BB 5K
Rendon 2/4
Soto 0/3 BB RBI
第3戦も、敗れはしたものの、ほんの少し運が傾いてくれていればというゲームで点差ほどの力の差は感じない試合でした。そういう意味では、第1戦、第2戦も然り。しかし、この第4戦は、シリーズが始まる前に予想されていた強いアストロズが本領を発揮。点差通りの完敗と言っていいでしょう。
先発のJose Urquidyはボールの切れが素晴らしく、打者がついて行けていない感じでした。5回無失点は決してまぐれではありません。ブルペン陣も要所をきっちり締めました。守備でもショートCorrea、ファーストGurriel、それに外野陣が随所に素晴らしいパフォーマンスを披露し、ナショナルズのチャンスの芽を摘んでいました。そして打線。初回の集中打。Bregmanの満塁弾。何より、これだけCorbinのスライダーに空振りしない打線を見た覚えがありません。攻守ともにまさに強いアストロズが戻ってきてしまいました。
ナショナルズが対抗できたのは、Rendon、Robles、Eatonがファインプレーを見せた守備くらい。Corbinの調子が悪かったのはどういう理由によるものか分かりませんが、この試合の最大の誤算。ブルペンは、まあ。そして打線。今日も得点圏に走者を置いた場面ではからっきし(Rendonの内野安打をカウントしても9打数1安打)。いや、そもそも4安打。
シリーズは2勝2敗となり、ナショナルズ・パークで1試合の後、ヒューストンに移動して2試合。ということでいきなり劣勢になってしまったナショナルズですが、元々アンダードッグで始まったシリーズなので元の位置に戻っただけです。初心に戻って、思い切り戦ってくれればいいです。
そもそも一野球ファンという立場からは、Max Scherzer vs Gerrit ColeとStephen Strasburg vs Justin Verlanderという最高のマッチアップを両方とももう一度観ることができるのですから、むしろ有難いことだと思います。(贅沢を言えばどちらでもいいので順番を替えてもらいたかったけど)
まずは明日の試合を楽しみましょう!
Trea Turner, SS
Adam Eaton, RF
Anthony Rendon, 3B
Juan Soto, LF
Howie Kendrick, 2B
Ryan Zimmerman, 1B
Adam Eaton, RF
Anthony Rendon, 3B
Juan Soto, LF
Howie Kendrick, 2B
Ryan Zimmerman, 1B
Victor Robles, CF
Yan Gomes, C
Patrick Corbin, P
ファーストにはKendrickが入り、このポストシーズンの通常のラインナップに戻りました。先発はCorbin。なので、捕手はGomesが先発。ただ、昨日の試合で股関節を痛めて途中で交代したKurt SuzukiはMRIを受ける事態。ひとまずアクティブロースターには残っていますが、緊急時に、さらには明日以降出場できるかはよくわかりません。こういうときこそGomesは頑張ってくれるものと期待しています。
アストロズの先発はルーキーのJose Urquidy。もちろんナショナルズとは初対戦。ポストシーズンに入ってからはブルペンから登板しており、報道ではこの試合でもオープナー扱いですが、レギュラーシーズン終盤にも先発として投げていますので、決して甘い相手ではないはずです。心してかかりましょう。
さあ、今日はしっかり勝とう! Go Nats!! Stay in the Fight!!!
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L1-8 Astros (Series 2-2)
Corbin(L) 6.0IP 4ER 7H 2BB 5K
Rendon 2/4
Soto 0/3 BB RBI
第3戦も、敗れはしたものの、ほんの少し運が傾いてくれていればというゲームで点差ほどの力の差は感じない試合でした。そういう意味では、第1戦、第2戦も然り。しかし、この第4戦は、シリーズが始まる前に予想されていた強いアストロズが本領を発揮。点差通りの完敗と言っていいでしょう。
先発のJose Urquidyはボールの切れが素晴らしく、打者がついて行けていない感じでした。5回無失点は決してまぐれではありません。ブルペン陣も要所をきっちり締めました。守備でもショートCorrea、ファーストGurriel、それに外野陣が随所に素晴らしいパフォーマンスを披露し、ナショナルズのチャンスの芽を摘んでいました。そして打線。初回の集中打。Bregmanの満塁弾。何より、これだけCorbinのスライダーに空振りしない打線を見た覚えがありません。攻守ともにまさに強いアストロズが戻ってきてしまいました。
ナショナルズが対抗できたのは、Rendon、Robles、Eatonがファインプレーを見せた守備くらい。Corbinの調子が悪かったのはどういう理由によるものか分かりませんが、この試合の最大の誤算。ブルペンは、まあ。そして打線。今日も得点圏に走者を置いた場面ではからっきし(Rendonの内野安打をカウントしても9打数1安打)。いや、そもそも4安打。
シリーズは2勝2敗となり、ナショナルズ・パークで1試合の後、ヒューストンに移動して2試合。ということでいきなり劣勢になってしまったナショナルズですが、元々アンダードッグで始まったシリーズなので元の位置に戻っただけです。初心に戻って、思い切り戦ってくれればいいです。
そもそも一野球ファンという立場からは、Max Scherzer vs Gerrit ColeとStephen Strasburg vs Justin Verlanderという最高のマッチアップを両方とももう一度観ることができるのですから、むしろ有難いことだと思います。(贅沢を言えばどちらでもいいので順番を替えてもらいたかったけど)
まずは明日の試合を楽しみましょう!
2019/10/25
10/25 [WS3] そんなに簡単に勝てるはずがない
舞台をワシントンDCに移してのWS第3戦。始球式は2005年のワシントン1年目のクローザーChad Corderoが当時の正捕手Brian Schneiderに投げることになっています。ナショナルズの先発ラインナップは次の通り。
セカンドにはCabreraが入りました。先発がSanchezでインプレーになるボールが多くなるだろうという予測により守備力が期待されることと、相手先発のZach Greinkeに対して44打席に立ち、.432/.512/.568と異様に相性がいいことを買われたもの。Howie Kendrickには試合終盤での代打としての起用が期待されます。そしてGreinkeです。いつもは投手戦を期待する私ですが、今日は心置きなくナショナルズ打線の爆発を期待します!
Stay in the Fight!!!
**********************
L1-4 Astros (Series 2-1)
Sanchez(L) 5.1IP 4ER 10H 1BB 4K
Ross 2.0IP 0ER 1H
Robles 1/3 triple BB RBI SB(1)
Eaton 2/4 BB
Cabrera 2/4 double
球団初のホームでのWSの開催、ワシントンDCでのWSの開催で見てもワシントン・セネターズ(現ミネソタ・ツインズ)の1933年以来、敵地で2連勝し、さらにこの日はJuan Sotoの21歳の誕生日。試合前からお祭りのように盛り上がり、一部にはもうWSを勝ったかのような雰囲気さえありました。
が、結果は、レギュラーシーズン最強チームのアストロズを相手に、そんなに簡単には優勝できるはずがないことを思い知らされることになりました。
1番の敗因はチャンスで打てなかったこと。1回から6回まで、毎回得点圏にランナーを進めながら、得点は4回1死1塁からのVictor Roblesのタイムリー三塁打による1点のみ。得点圏にランナーを置いて、10打数ノーヒット。Zimmermanの惜しい打球がファールだったりと運も味方しませんでした。逆に序盤の失点は不運なヒットが絡んでいたりして、野球って難しいなと改めて思わされましたね。
ドジャーズとのNLDS第4戦から続いていた連勝は8でストップ。さすがに止まります。これは仕方ありません。しっかり切り替えて、明日、また頑張りましょう!
Trea Turner, SS
Adam Eaton, RF
Anthony Rendon, 3B
Juan Soto, LF
Asdrúbal Cabrera, 2B
Ryan Zimmerman, 1B
Kurt Suzuki, C
Adam Eaton, RF
Anthony Rendon, 3B
Juan Soto, LF
Asdrúbal Cabrera, 2B
Ryan Zimmerman, 1B
Kurt Suzuki, C
Victor Robles, CF
Anibal Sanchez, P
セカンドにはCabreraが入りました。先発がSanchezでインプレーになるボールが多くなるだろうという予測により守備力が期待されることと、相手先発のZach Greinkeに対して44打席に立ち、.432/.512/.568と異様に相性がいいことを買われたもの。Howie Kendrickには試合終盤での代打としての起用が期待されます。そしてGreinkeです。いつもは投手戦を期待する私ですが、今日は心置きなくナショナルズ打線の爆発を期待します!
Stay in the Fight!!!
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L1-4 Astros (Series 2-1)
Sanchez(L) 5.1IP 4ER 10H 1BB 4K
Ross 2.0IP 0ER 1H
Robles 1/3 triple BB RBI SB(1)
Eaton 2/4 BB
Cabrera 2/4 double
球団初のホームでのWSの開催、ワシントンDCでのWSの開催で見てもワシントン・セネターズ(現ミネソタ・ツインズ)の1933年以来、敵地で2連勝し、さらにこの日はJuan Sotoの21歳の誕生日。試合前からお祭りのように盛り上がり、一部にはもうWSを勝ったかのような雰囲気さえありました。
が、結果は、レギュラーシーズン最強チームのアストロズを相手に、そんなに簡単には優勝できるはずがないことを思い知らされることになりました。
1番の敗因はチャンスで打てなかったこと。1回から6回まで、毎回得点圏にランナーを進めながら、得点は4回1死1塁からのVictor Roblesのタイムリー三塁打による1点のみ。得点圏にランナーを置いて、10打数ノーヒット。Zimmermanの惜しい打球がファールだったりと運も味方しませんでした。逆に序盤の失点は不運なヒットが絡んでいたりして、野球って難しいなと改めて思わされましたね。
ドジャーズとのNLDS第4戦から続いていた連勝は8でストップ。さすがに止まります。これは仕方ありません。しっかり切り替えて、明日、また頑張りましょう!
GG賞のファイナリストにRendon, Robles, Soto(?)
守備の名手を選ぶゴールドグラブ賞の各ポジション3人のファイナリストが発表されました。ナショナルズからはサードのAnthony Rendon、センターのVictor Robles、そしてレフトのJuan Sotoの3人が候補になっています。
RendonとRoblesの守備は確かに素晴らしく、データも裏付けているようです。もっとも、サードは6年連続受賞中で今季もハイライトに上がる好プレーを連発していたロッキーズのNolan Arenadoが鉄板で、Rendonが入り込む余地はなさそう。センターもブリューワーズのLorenzo Cainがシーズン終了間際にフェンス際でジャンプしてホームランを奪うという美技を披露しており、投票タイミングがその直後だったことを考えると分が悪いですね。数字的にはRoblesも甲乙つけ難いという感じですが難しそうです。で、Sotoですよ。最初にニュースを聞いたときは思わず笑っちゃいました。レフトの他の候補はDバックスのDavid PeraltaとパドレスのHunter Renfroeですが、Renfroeなんてライトでの出場イニングの方が多い選手。どんだけ候補がいないんだよ。
最終的な受賞者の発表はWS後の11月3日です。意外とSotoだけが受賞したりして・・・。
RendonとRoblesの守備は確かに素晴らしく、データも裏付けているようです。もっとも、サードは6年連続受賞中で今季もハイライトに上がる好プレーを連発していたロッキーズのNolan Arenadoが鉄板で、Rendonが入り込む余地はなさそう。センターもブリューワーズのLorenzo Cainがシーズン終了間際にフェンス際でジャンプしてホームランを奪うという美技を披露しており、投票タイミングがその直後だったことを考えると分が悪いですね。数字的にはRoblesも甲乙つけ難いという感じですが難しそうです。で、Sotoですよ。最初にニュースを聞いたときは思わず笑っちゃいました。レフトの他の候補はDバックスのDavid PeraltaとパドレスのHunter Renfroeですが、Renfroeなんてライトでの出場イニングの方が多い選手。どんだけ候補がいないんだよ。
最終的な受賞者の発表はWS後の11月3日です。意外とSotoだけが受賞したりして・・・。
2019/10/23
10/23 [WS2] 敬遠の神様はナショナルズに微笑む
日本シリーズは拍子抜けするくらいあっけなく終わってしまいましたが、WSはまだ始まったばかり。第2戦の先発メンバーは以下の通りです。
先発投手がStephen Strasburgに変わりましたが、打線は第1戦と全く同じ。Gerrit Coleを打ち崩した打線を変える必要はありませんよね。
アストロズの先発はJustin Verlander。今更紹介の必要もない大投手ですね。36歳の今季も自身3度目となる最多勝のタイトルを獲得。通算3000奪三振にも到達しました。ポストシーズンでの登板は今日が実に30試合目。WSに限っても6度目の先発。胸を借りるつもりでしっかり戦いましょう!
Stay in the Fight !!
********************
W12-3@HOU (Series 2-0)
Strasburg(W) 6.0IP 2ER 7H 1BB 7K
Rendon 1/4 double BB 2RBI
Eaton 2/4 HR(1) SAC 2R 2RBI
Kendrick 2/5 R RBI
Cabrera 2/5 R 3RBI
Zimmerman 2/5 RBI
Suzuki 2/5 HR(1) R RBI
Taylor 1/1 HR(1) R RBI
敬遠四球。
試合時間短縮の観点から2017年に申告制が採用され、外した悪球を打ちに行くとか、逆に急に捕手が座ってストライクを取ってしまうとかいったかつて見られた珍プレーがなくなりましたが、ルール上はもちろん今もあります。投手が打席に入るナ・リーグでは前の打者を敬遠して投手を打ちとろうとする作戦は毎試合のように用いられています。しかし、DH制を採用するア・リーグでは様相が異なり、近年急激に減少。中でも急先鋒を行くのがA.J. Hinch監督のアストロズであり、昨シーズン、敬遠四球が公式スタッツとしてカウントされるようになった1955年以来最少となる4個を記録。さらに今シーズンは決して破られることのない記録、つまり「0個」を達成しました。ALDSでもALCSでももちろん0。
そのアストロズが今年初めて敬遠策をとり、そして見事に失敗することになりました。
場面は7回表。Kurt Suzukiのソロ本塁打で2回から続いていた2-2の均衡をナショナルズが破った後、連続四球と送りバントで1死2、3塁としながらAnthony Rendonが浅いセンターフライに倒れて2アウト 。この絶好の追加点のチャンスに追加点を取れなければまだこの試合はどちらに転ぶか分からないなと感じていました。マウンドにはこの回途中からJustin Verlanderの後を受けたアストロズ2番手のRyan Pressly。バッターは第1戦でセンセーショナルな活躍を見せたJuan Soto。Hinch監督は(おそらく迷うことなく)1球も投げずに敬遠を指示しました。一般的に言えば、妥当な選択だったのかもしれません。
しかし。ナショナルズのファンは思い出しましたよね。ナショナルズの選手も、ベンチの監督・コーチももちろん思い出したはずです。次のバッターHowie Kendrickが、ドジャーズとのNLDS第5戦、延長10回表に、同じようにSotoが敬遠されて満塁となった後にやってのけたことを。
さすがに満塁弾とはいかなかったものの、Kendrickの打球は三遊間への内野安打(1点目)。続く、ここまで3打席3三振だったAsdrubal Cabreraがセンター前シングル(2、3点目)。Ryan Zimmermanのこの日2本目となる完全な打ち損ないのサード前内野安打をサードAlex Bregmanが悪送球(4、5点目)。気が付けば、満塁弾を超える5点が入り、事実上試合は決まりました。
おそらくHinch監督は、敬遠四球に対するネガティブなこれまでの認識を改めて確認したことでしょう。
しかしですね。実は、直前の6回裏にナショナルズも敬遠策を用いていたのです。まだ2-2の同点だったこの回、1死からYuli Gurrielに二塁打を打たれた後の場面でした。マウンドにはStephen Strasburg。バッターは22歳のルーキーながら強打を買われてDHを務めるYordan Alvarez。第1戦で2安打1四球。この試合でも第1打席はセカンドCabreraのダイビングキャッチに阻まれたものの、第2打席ではライトへシングル。打撃好調のこのAlvarezに対し、とりあえず際どいところを攻めたもののカウント2ボールとなったところで、ナショナルズは敬遠を選びました。次の打者は今シーズンはやや不調とは言えALCSではサヨナラホームランを打ったCarlos Correaということで、それなりにリスクのある選択でしたが、結果はセカンドへのポップフライ。後続も絶ったStrasburgがベンチに戻ると激しい祝福のハイタッチ、そして激し過ぎるハグ(笑)。このすぐ後にSuzukiの勝ち越し弾が出たのは偶然で片付けられるものでしょうか。
リーグが違うので単純に比較はできないとはいえ、ここまで敬遠0のアストロズと、レギュラーシーズンで41個、ポストシーズンに入ってからも2個(6回裏のを含めれば3個)のナショナルズ。もし、野球の神様の一族に敬遠の神様がいるなら、どちらに微笑むかはきくまでもありませんよね。(相変わらずの非科学的発想ですみません。)
結果的には大差になりましたが、Verlanderもさすがのピッチングで、6回までは期待通りの一級品の投手戦。一打出ればどうなっていたかという場面が連続する緊迫感のある好ゲームでした。今日のStrasburgの内容は悪くなかったと思いますが、ボール球になるカーブやスライダーをしっかり見極めてあまり三振しないアストロズ打線はやはり手強い印象。
それでも勝てたのは、どの選手も落ち着いて自分のプレーができていることに尽きると思います。例えば、途中出場で9回表にホームランを放ったMicael A. Taylor。打った瞬間、ちょっと歯が見えますよね。そしてベンチに帰ってきていつも通りのはにかんだ笑顔。最高です。
1つ勝てば御の字と思っていたアウェイでの最初の2戦をまさかの連勝。しかもGerrit ColeとJustin Verlanderという2人の好投手に黒星を付ける展開。(私を含め)大いに盛り上がっていますが、まだシリーズが終わったわけではありません。ワシントンに戻っても緩めることなく、締まった試合を期待しています。
移動日を挟み、第3戦は日本時間26日土曜日の朝です。
最後に。4回表のZimmermanの打球を処理しようとして転び、送球を自分の脚に当てるというVerlanderの珍プレーに対するダルビッシュ有のツイートが話題になっています(MLB.comのCut 4、他にもたくさんありますが、例えばCBS)。いつもながらダルビッシュのこういうセンスは実に素晴らしいですね。アメリカ人にもこれだけ受けるとは。
Trea Turner, SS
Adam Eaton, RF
Anthony Rendon, 3B
Juan Soto, LF
Howie Kendrick, DH
Asdrúbal Cabrera, 2B
Ryan Zimmerman, 1B
Kurt Suzuki, C
Adam Eaton, RF
Anthony Rendon, 3B
Juan Soto, LF
Howie Kendrick, DH
Asdrúbal Cabrera, 2B
Ryan Zimmerman, 1B
Kurt Suzuki, C
Victor Robles, CF
先発投手がStephen Strasburgに変わりましたが、打線は第1戦と全く同じ。Gerrit Coleを打ち崩した打線を変える必要はありませんよね。
アストロズの先発はJustin Verlander。今更紹介の必要もない大投手ですね。36歳の今季も自身3度目となる最多勝のタイトルを獲得。通算3000奪三振にも到達しました。ポストシーズンでの登板は今日が実に30試合目。WSに限っても6度目の先発。胸を借りるつもりでしっかり戦いましょう!
Stay in the Fight !!
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W12-3@HOU (Series 2-0)
Strasburg(W) 6.0IP 2ER 7H 1BB 7K
Rendon 1/4 double BB 2RBI
Eaton 2/4 HR(1) SAC 2R 2RBI
Kendrick 2/5 R RBI
Cabrera 2/5 R 3RBI
Zimmerman 2/5 RBI
Suzuki 2/5 HR(1) R RBI
Taylor 1/1 HR(1) R RBI
敬遠四球。
試合時間短縮の観点から2017年に申告制が採用され、外した悪球を打ちに行くとか、逆に急に捕手が座ってストライクを取ってしまうとかいったかつて見られた珍プレーがなくなりましたが、ルール上はもちろん今もあります。投手が打席に入るナ・リーグでは前の打者を敬遠して投手を打ちとろうとする作戦は毎試合のように用いられています。しかし、DH制を採用するア・リーグでは様相が異なり、近年急激に減少。中でも急先鋒を行くのがA.J. Hinch監督のアストロズであり、昨シーズン、敬遠四球が公式スタッツとしてカウントされるようになった1955年以来最少となる4個を記録。さらに今シーズンは決して破られることのない記録、つまり「0個」を達成しました。ALDSでもALCSでももちろん0。
そのアストロズが今年初めて敬遠策をとり、そして見事に失敗することになりました。
場面は7回表。Kurt Suzukiのソロ本塁打で2回から続いていた2-2の均衡をナショナルズが破った後、連続四球と送りバントで1死2、3塁としながらAnthony Rendonが浅いセンターフライに倒れて2アウト 。この絶好の追加点のチャンスに追加点を取れなければまだこの試合はどちらに転ぶか分からないなと感じていました。マウンドにはこの回途中からJustin Verlanderの後を受けたアストロズ2番手のRyan Pressly。バッターは第1戦でセンセーショナルな活躍を見せたJuan Soto。Hinch監督は(おそらく迷うことなく)1球も投げずに敬遠を指示しました。一般的に言えば、妥当な選択だったのかもしれません。
しかし。ナショナルズのファンは思い出しましたよね。ナショナルズの選手も、ベンチの監督・コーチももちろん思い出したはずです。次のバッターHowie Kendrickが、ドジャーズとのNLDS第5戦、延長10回表に、同じようにSotoが敬遠されて満塁となった後にやってのけたことを。
さすがに満塁弾とはいかなかったものの、Kendrickの打球は三遊間への内野安打(1点目)。続く、ここまで3打席3三振だったAsdrubal Cabreraがセンター前シングル(2、3点目)。Ryan Zimmermanのこの日2本目となる完全な打ち損ないのサード前内野安打をサードAlex Bregmanが悪送球(4、5点目)。気が付けば、満塁弾を超える5点が入り、事実上試合は決まりました。
おそらくHinch監督は、敬遠四球に対するネガティブなこれまでの認識を改めて確認したことでしょう。
しかしですね。実は、直前の6回裏にナショナルズも敬遠策を用いていたのです。まだ2-2の同点だったこの回、1死からYuli Gurrielに二塁打を打たれた後の場面でした。マウンドにはStephen Strasburg。バッターは22歳のルーキーながら強打を買われてDHを務めるYordan Alvarez。第1戦で2安打1四球。この試合でも第1打席はセカンドCabreraのダイビングキャッチに阻まれたものの、第2打席ではライトへシングル。打撃好調のこのAlvarezに対し、とりあえず際どいところを攻めたもののカウント2ボールとなったところで、ナショナルズは敬遠を選びました。次の打者は今シーズンはやや不調とは言えALCSではサヨナラホームランを打ったCarlos Correaということで、それなりにリスクのある選択でしたが、結果はセカンドへのポップフライ。後続も絶ったStrasburgがベンチに戻ると激しい祝福のハイタッチ、そして激し過ぎるハグ(笑)。このすぐ後にSuzukiの勝ち越し弾が出たのは偶然で片付けられるものでしょうか。
リーグが違うので単純に比較はできないとはいえ、ここまで敬遠0のアストロズと、レギュラーシーズンで41個、ポストシーズンに入ってからも2個(6回裏のを含めれば3個)のナショナルズ。もし、野球の神様の一族に敬遠の神様がいるなら、どちらに微笑むかはきくまでもありませんよね。(相変わらずの非科学的発想ですみません。)
結果的には大差になりましたが、Verlanderもさすがのピッチングで、6回までは期待通りの一級品の投手戦。一打出ればどうなっていたかという場面が連続する緊迫感のある好ゲームでした。今日のStrasburgの内容は悪くなかったと思いますが、ボール球になるカーブやスライダーをしっかり見極めてあまり三振しないアストロズ打線はやはり手強い印象。
それでも勝てたのは、どの選手も落ち着いて自分のプレーができていることに尽きると思います。例えば、途中出場で9回表にホームランを放ったMicael A. Taylor。打った瞬間、ちょっと歯が見えますよね。そしてベンチに帰ってきていつも通りのはにかんだ笑顔。最高です。
1つ勝てば御の字と思っていたアウェイでの最初の2戦をまさかの連勝。しかもGerrit ColeとJustin Verlanderという2人の好投手に黒星を付ける展開。(私を含め)大いに盛り上がっていますが、まだシリーズが終わったわけではありません。ワシントンに戻っても緩めることなく、締まった試合を期待しています。
移動日を挟み、第3戦は日本時間26日土曜日の朝です。
最後に。4回表のZimmermanの打球を処理しようとして転び、送球を自分の脚に当てるというVerlanderの珍プレーに対するダルビッシュ有のツイートが話題になっています(MLB.comのCut 4、他にもたくさんありますが、例えばCBS)。いつもながらダルビッシュのこういうセンスは実に素晴らしいですね。アメリカ人にもこれだけ受けるとは。
2019/10/22
10/22 [WS1] Gerrit Coleを打って先勝!
待ちに待ったWSがいよいよ開幕です。その第1戦の先発メンバーは以下の通り。
Trea Turner, SS
Adam Eaton, RF
Anthony Rendon, 3B
Juan Soto, LF
Howie Kendrick, DH
Asdrúbal Cabrera, 2B
Ryan Zimmerman, 1B
Kurt Suzuki, C
Adam Eaton, RF
Anthony Rendon, 3B
Juan Soto, LF
Howie Kendrick, DH
Asdrúbal Cabrera, 2B
Ryan Zimmerman, 1B
Kurt Suzuki, C
Victor Robles, CF
先発投手はMax Scherzer。休養十分。落ち着いて投げれば大丈夫。注目されたDHはKenrick。セカンドにはCabreraが起用されています。攻守のバランスを考えるとこれがベストかと思います。
対するアストロズの先発投手はGerrit Cole。ナショナルズとは、パイレーツ時代に何度も対戦したですが(6先発で3勝2敗という記録)、2017年にアストロズにトレード移籍してから、さすがドラフト全体1位という活躍を見せています。FA前最終年の今シーズンは20勝の勝ち星こそJustin Verlanderに次ぐリーグ2位でしたが、防御率(2.50)、奪三振(326)はいずれもリーグトップ。特に6月以降は21試合に登板し、15勝無敗、防御率1.73という圧倒的な成績でした。さらに、シーズンの最後に9試合連続2ケタ奪三振のメジャー新記録を樹立(継続中)。ポストシーズンに入っても3戦3勝、22回2/3を投げてわずか1失点(防御率では0.40)、32奪三振。まさに今この瞬間のMLB最高の投手といっていいでしょう。これですよこれ。これぞWS。ナショナルズ打線がどう攻略するか、楽しみですね。
といったところなのですが、今日は出勤です(明日は休暇取得予定)。昼休みを楽しみにしています。
Go Nats ! Stay in the Fight !!
**************
W5-4@HOU (Series 1-0)
Scherzer(W) 5.0IP 2ER 5H 3BB 7K
Corbin(HD) 1.0IP 0ER 1H 2K
Hudson(HD) 1.1IP 1ER 3H 1K
Doolittle(SV) 1.1IP 0ER 1K
Soto 3/4 double HR(1) R 3RBI SB(1)
Zimmerman 1/4 HR(1) R RBI
Eaton 2/4 RBI
(画面の前で観戦したのは、1回裏までと8回表以降。夜になってから録画を通して見直して、以下の記事を書き上げました。)
大興奮のミニッツメイドパーク。1回表のマウンドにはGerrit Cole。Trea Turnerが三遊間への内野安打で出塁し、すかさず二盗に成功しましたが、Adam Eatonは速球に押されてバントを打ち上げてしまい1アウト。Anthony Rendon、Juan Sotoはいずれも速球に全く歯が立たずという感じで連続三振。さすがは現時点でMLB(というか世界)最高の投手という立ち上がり。
対するMax Scherzerは、先頭打者を歩かせたことから始まった2死2、3塁でYuli Gurrielにレフトスタンド直撃の二塁打を打たれ、2失点。高めに外しに行った、そして実際に外れていた速球を叩かれたものであり、Coleの速球との差を感じざるを得ない。そんな初回の攻防でした。
ポストシーズンに入って3試合でわずか1点しか取られていないColeに対していきなりの2点差。苦しい展開となりましたが、もちろん今シーズンのナショナルズがこんな程度で諦めるはずはありません。むしろNLCSでは(幸いにも)一度も出番がなかったStay in the Fight!のスローガンの面目躍如とったところ。
反撃の狼煙を上げたのは、誰あろうRyan Zimmermanでした。2回表2死走者なし。1ボールからの2球目、ど真ん中に来た速球を逃しませんでした。打った瞬間、打たれたColeも分かったセンターオーバーのソロ本塁打。球団史上初のワールドシリーズでのホームラン、打点を記録したのは、やはりZimmermanでした。さすがは、Face of Franchiseです。
35歳のベテランに呼応し、この後、主役となったのは20歳のJuan Soto。まずは4回表の第2打席。試合後のインタビューで「第1打席では足が震えていた」と正直に語ったSotoでしたが、この打席ではもう落ち着いていました。やはり1ボールからの2球目の速球を逆らわずに弾き返した打球は、レフトの客席を越え、(アストロズの選手がホームランを打った時に走る)2階席に設置された鉄道の線路まで届く超特大の同点ホームラン。あそこまで飛んだ左打者の打球がこれまでに何本あるのでしょうか。
次は5回表。先頭のKurt Suzukiの四球を足がかりに作った1死1、3塁からEatonがライト前にタイムリーを打って3-2と勝ち越すと、この後2死1、3塁となって回ってきたSotoの第3打席。いつもの派手なバッターボックスでの動きが出た後、外へのスライダーをやはり流し打ち、レフトフェンス直撃の2点タイムリー二塁打。5−2とリードを広げました。このSotoの一打こそが、結果的に試合を決める殊勲打なりました。ただし、この回の攻撃で見落としてはならないのはRendonの走塁でしょう。Sotoの前に打席に入ってサードゴロに倒れましたが、必死に走って間一髪1塁セーフで併殺を免れました。あれが併殺ならSotoの打席はなかったわけですから。また、Sotoの一打はフルカウントからだったのですが、Rendonは投球と同時に全力疾走でスタートを切っています。そのおかげで一気に1塁から生還できたわけです。小さなプレーですが、ここがこの試合の1つ目のターニングポイントだったと思います。
それにしても、Coleから5点。Coleが最後に5失点以上したのは実に5月22日のこと。以来、ポストシーズンも含め25試合、どこのチームもできなかったことをやってのけました。 長い休みが入ったことで打線が湿るのではないかという心配は、全くの杞憂でしたね。
一方、2回も、3回も、4回も、ランナーを背負う苦しいピッチングが続いたScherzerでしたが、粘りの投球で追加点を許さず。4回終了で既に96球を投げながら、勝ち越した後の5回裏にももちろんマウンドに戻り、きっちり三者凡退で締めくくるところはさすがです。最後はGurrielを低めチェンジアップで空振り三振。初回のリベンジを果たして終えました。アストロズの各打者もさすがですが、Scherzer自身、全体的にコントロールが悪く、内容は悪かったと言わざるを得ない出来でした。それでも堪えて試合を作る。大きな価値のある112球でした。
ただ、5回でScherzerがマウンドを降りざるを得ないということは、つまり、残る4イニングをブルペンに託すことになります。6回裏は第3戦の先発と予定されているPatrick Corbinを起用して無失点で終えましたが、7回裏に登板したTanner RaineyがGeorge Springerにソロを浴びて1点を返され、さらに1死後、(主審の判定が辛かったようにも思いますが)連続四球。早くもDaniel Hudsonを投入することになりました。この後の2死満塁までいき、球場は異様な雰囲気に包まれましたが、最後はここまで3打席全て出塁していたYordan Alvarezに対して直球一本で押し通し、三球三振。見事にピンチを切り抜けました。ただ、ここでも1つ、ハイライトリールに出てこないプレーを紹介しておきたいと思います。それは、Alvarezの前の打者Carlos Correaが、2死1、2塁から打った三遊間のゴロにショートTurnerが追い付いたこと。結果的にはオールセーフの内野安打となりましたが、あれが抜けていれば1点取られていたわけですから、実に大きなファインプレーでした。
続投のHudsonが8回裏にSpringerのライトオーバーのタイムリー二塁打で1点差まで 詰め寄られますが、2死2塁でマウンドに上がったSean Dooittleが火消しに成功(まあ打たれた瞬間はひやっとしたレフトライナーでしたが)。9回ももちろん続投のDoolittleが意外なほど危なげなく3人で終えて試合終了。
ZimmermanとSotoがColeを打って勝つ。この期に及んで形なんてどうでもいい、勝てばいいのですが、それでもナショナルズとしては非常にいい形で初戦を取りました。上述のRendonやTurnerのように小さいプレーを集中力を持って遂行したことがこの結果につながったのだと思います。明日以降も期待しています。
最後に。Zimmermanのホームランについて聞かれたDave Marinez監督の試合後のコメントからの引用です。
“I’ll be honest with you: My eyes got a little watery for him. He waited a long time to be in this position. And for him to hit that first home run and put us on the board was awesome.”
(正直に言って、ちょっと涙が浮かんだね。長い間この舞台を待っていたZimmemanがあの最初のホームランを打って、チームの初得点を記録してくれるなんて。実に素晴らしい。)
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W5-4@HOU (Series 1-0)
Scherzer(W) 5.0IP 2ER 5H 3BB 7K
Corbin(HD) 1.0IP 0ER 1H 2K
Hudson(HD) 1.1IP 1ER 3H 1K
Doolittle(SV) 1.1IP 0ER 1K
Soto 3/4 double HR(1) R 3RBI SB(1)
Zimmerman 1/4 HR(1) R RBI
Eaton 2/4 RBI
(画面の前で観戦したのは、1回裏までと8回表以降。夜になってから録画を通して見直して、以下の記事を書き上げました。)
大興奮のミニッツメイドパーク。1回表のマウンドにはGerrit Cole。Trea Turnerが三遊間への内野安打で出塁し、すかさず二盗に成功しましたが、Adam Eatonは速球に押されてバントを打ち上げてしまい1アウト。Anthony Rendon、Juan Sotoはいずれも速球に全く歯が立たずという感じで連続三振。さすがは現時点でMLB(というか世界)最高の投手という立ち上がり。
対するMax Scherzerは、先頭打者を歩かせたことから始まった2死2、3塁でYuli Gurrielにレフトスタンド直撃の二塁打を打たれ、2失点。高めに外しに行った、そして実際に外れていた速球を叩かれたものであり、Coleの速球との差を感じざるを得ない。そんな初回の攻防でした。
ポストシーズンに入って3試合でわずか1点しか取られていないColeに対していきなりの2点差。苦しい展開となりましたが、もちろん今シーズンのナショナルズがこんな程度で諦めるはずはありません。むしろNLCSでは(幸いにも)一度も出番がなかったStay in the Fight!のスローガンの面目躍如とったところ。
反撃の狼煙を上げたのは、誰あろうRyan Zimmermanでした。2回表2死走者なし。1ボールからの2球目、ど真ん中に来た速球を逃しませんでした。打った瞬間、打たれたColeも分かったセンターオーバーのソロ本塁打。球団史上初のワールドシリーズでのホームラン、打点を記録したのは、やはりZimmermanでした。さすがは、Face of Franchiseです。
35歳のベテランに呼応し、この後、主役となったのは20歳のJuan Soto。まずは4回表の第2打席。試合後のインタビューで「第1打席では足が震えていた」と正直に語ったSotoでしたが、この打席ではもう落ち着いていました。やはり1ボールからの2球目の速球を逆らわずに弾き返した打球は、レフトの客席を越え、(アストロズの選手がホームランを打った時に走る)2階席に設置された鉄道の線路まで届く超特大の同点ホームラン。あそこまで飛んだ左打者の打球がこれまでに何本あるのでしょうか。
次は5回表。先頭のKurt Suzukiの四球を足がかりに作った1死1、3塁からEatonがライト前にタイムリーを打って3-2と勝ち越すと、この後2死1、3塁となって回ってきたSotoの第3打席。いつもの派手なバッターボックスでの動きが出た後、外へのスライダーをやはり流し打ち、レフトフェンス直撃の2点タイムリー二塁打。5−2とリードを広げました。このSotoの一打こそが、結果的に試合を決める殊勲打なりました。ただし、この回の攻撃で見落としてはならないのはRendonの走塁でしょう。Sotoの前に打席に入ってサードゴロに倒れましたが、必死に走って間一髪1塁セーフで併殺を免れました。あれが併殺ならSotoの打席はなかったわけですから。また、Sotoの一打はフルカウントからだったのですが、Rendonは投球と同時に全力疾走でスタートを切っています。そのおかげで一気に1塁から生還できたわけです。小さなプレーですが、ここがこの試合の1つ目のターニングポイントだったと思います。
それにしても、Coleから5点。Coleが最後に5失点以上したのは実に5月22日のこと。以来、ポストシーズンも含め25試合、どこのチームもできなかったことをやってのけました。 長い休みが入ったことで打線が湿るのではないかという心配は、全くの杞憂でしたね。
一方、2回も、3回も、4回も、ランナーを背負う苦しいピッチングが続いたScherzerでしたが、粘りの投球で追加点を許さず。4回終了で既に96球を投げながら、勝ち越した後の5回裏にももちろんマウンドに戻り、きっちり三者凡退で締めくくるところはさすがです。最後はGurrielを低めチェンジアップで空振り三振。初回のリベンジを果たして終えました。アストロズの各打者もさすがですが、Scherzer自身、全体的にコントロールが悪く、内容は悪かったと言わざるを得ない出来でした。それでも堪えて試合を作る。大きな価値のある112球でした。
ただ、5回でScherzerがマウンドを降りざるを得ないということは、つまり、残る4イニングをブルペンに託すことになります。6回裏は第3戦の先発と予定されているPatrick Corbinを起用して無失点で終えましたが、7回裏に登板したTanner RaineyがGeorge Springerにソロを浴びて1点を返され、さらに1死後、(主審の判定が辛かったようにも思いますが)連続四球。早くもDaniel Hudsonを投入することになりました。この後の2死満塁までいき、球場は異様な雰囲気に包まれましたが、最後はここまで3打席全て出塁していたYordan Alvarezに対して直球一本で押し通し、三球三振。見事にピンチを切り抜けました。ただ、ここでも1つ、ハイライトリールに出てこないプレーを紹介しておきたいと思います。それは、Alvarezの前の打者Carlos Correaが、2死1、2塁から打った三遊間のゴロにショートTurnerが追い付いたこと。結果的にはオールセーフの内野安打となりましたが、あれが抜けていれば1点取られていたわけですから、実に大きなファインプレーでした。
続投のHudsonが8回裏にSpringerのライトオーバーのタイムリー二塁打で1点差まで 詰め寄られますが、2死2塁でマウンドに上がったSean Dooittleが火消しに成功(まあ打たれた瞬間はひやっとしたレフトライナーでしたが)。9回ももちろん続投のDoolittleが意外なほど危なげなく3人で終えて試合終了。
ZimmermanとSotoがColeを打って勝つ。この期に及んで形なんてどうでもいい、勝てばいいのですが、それでもナショナルズとしては非常にいい形で初戦を取りました。上述のRendonやTurnerのように小さいプレーを集中力を持って遂行したことがこの結果につながったのだと思います。明日以降も期待しています。
最後に。Zimmermanのホームランについて聞かれたDave Marinez監督の試合後のコメントからの引用です。
“I’ll be honest with you: My eyes got a little watery for him. He waited a long time to be in this position. And for him to hit that first home run and put us on the board was awesome.”
(正直に言って、ちょっと涙が浮かんだね。長い間この舞台を待っていたZimmemanがあの最初のホームランを打って、チームの初得点を記録してくれるなんて。実に素晴らしい。)
WSロースター
さあ、いよいよ今日からWSが始まります。ワクワクしますね。第1戦を前に、両チームのロースターが発表されました。
[Nationals]
Max Scherzer
Stephen Strasburg
Patrick Corbin
Anibal Sanchez
Sean Doolittle
Daniel Hudson
Tanner Rainey
Fernando Rodney
Wander Suero
Javy Guerra
Joe Ross
Yan Gomes
Kurt Suzuki
Gerrit Cole
Zack Greinke
Roberto Osuna
Chris Devenski
Will Harris
Josh James
Brad Peacock
Ryan Pressly
Hector Rondon
Joe Smith
Jose Urquidy
Jose Altuve
Alex Bregman
Carlos Correa
Aledmys Diaz
Yuli Gurriel
Yordan Alvarez
Michael Brantley
Jake Marisnick
Josh Reddick
George Springer
Kyle Tucker
こちらはALCSと全く同じロースター。ALCS第6戦でヒザを痛めたように見えたPresslyも大丈夫なようです。先発・ブルペン通じ、全て右投手。Juan Soto対策にワンポイントの左を用意するということはしませんでした。
フィールド外では、アストロズのGM補佐のBrandon TaubmanがALCS第6戦の後の祝勝会で女性記者に対する不適切発言があったと報じられた(SIの元記事、Houston Chronicleのフォロー記事)のに対し、球団としてそれを一度は否定し、今日(WS開幕日)になって謝罪したもののこれが言い訳がましいという批判を浴びています。せっかくのWSの盛り上がりに水を差さないてもらいたいのですが・・・。まったく。
[Nationals]
Max Scherzer
Stephen Strasburg
Patrick Corbin
Anibal Sanchez
Sean Doolittle
Daniel Hudson
Tanner Rainey
Fernando Rodney
Wander Suero
Javy Guerra
Joe Ross
Yan Gomes
Kurt Suzuki
Ryan Zimmerman
Howie Kendrick
Anthony Rendon
Trea Turner
Matt Adams
Asdrubal Cabrera
Brian Dozier
Juan Soto
Victor Robles
Adam Eaton
Gerardo Parra
Michael A. Taylor
NLCSからはブルペンを2人入れ替えました。Roenis EliasとAustin Vothを外し、Wander SueroとJoe Rossを追加。Rossはポストシーズンに入ってから初めてのロースター入り。投手としては緊急要員でしょうが、もしかすると代走での起用があるかもしれません。
[Astros]
Justin VerlanderGerrit Cole
Zack Greinke
Roberto Osuna
Chris Devenski
Will Harris
Josh James
Brad Peacock
Ryan Pressly
Hector Rondon
Joe Smith
Jose Urquidy
Jose Altuve
Alex Bregman
Carlos Correa
Aledmys Diaz
Yuli Gurriel
Yordan Alvarez
Michael Brantley
Jake Marisnick
Josh Reddick
George Springer
Kyle Tucker
こちらはALCSと全く同じロースター。ALCS第6戦でヒザを痛めたように見えたPresslyも大丈夫なようです。先発・ブルペン通じ、全て右投手。Juan Soto対策にワンポイントの左を用意するということはしませんでした。
フィールド外では、アストロズのGM補佐のBrandon TaubmanがALCS第6戦の後の祝勝会で女性記者に対する不適切発言があったと報じられた(SIの元記事、Houston Chronicleのフォロー記事)のに対し、球団としてそれを一度は否定し、今日(WS開幕日)になって謝罪したもののこれが言い訳がましいという批判を浴びています。せっかくのWSの盛り上がりに水を差さないてもらいたいのですが・・・。まったく。
2019/10/20
相手はアストロズ!WSプレビュー
ALCSは、第6戦の9回裏、Jose Altuveのサヨナラ2ランという劇的な結末でアストロズがヤンキースを降して終わりました。
これにより、日本時間10月23日(水)朝に開幕するWSの第1戦がヒューストンのミニッツメードパークで行われることが決定。NLCSが終わってから長い休みに入っていたナショナルズの選手も、対戦相手が決まり気持ちを新たにしていることでしょう。
アストロズといえば、2017年以来フロリダ州West Palms Beachのスプリングトレーニイングのファシリティをナショナルズと共有している友好(?)チーム。今年2月のスプリングトレーニングの初戦の対戦相手でした。このWSで戦った後、来年2月も最初の対戦相手の予定となっています。
*********
強敵です。2017年に球団創設(1962年)以来初のWS制覇を成し遂げ、昨シーズンはALCSで敗退したものの、今シーズンまで3年連続100勝以上(その間の311勝となると1969-71年のオリオールズの318勝に次ぐ史上2位)。しかも恐ろしいことに101→103→107と年々勝ち星を増やしています。今シーズンの107勝は30球団最多。チーム打撃成績、.274/.352/.495はいずれも30球団トップ、チーム投手成績、3.66/1.13はいずれもドジャーズに次ぐ2位。奪三振数・奪三振率ともに1位。先発・ブルペンに分けてもほとんど変わりません。
つまり、攻守において全く隙のない、ものすごく強いチームだということです。
ちなみにナショナルズはといえば、チーム打撃成績は、6位/2位/7位、チーム投手成績は、13位/8位、奪三振の数字はいずれも8位となっています。先発投手に限った防御率だけが唯一アストロズを上回る2位(アストロズは3位)ですが、裏を返すとブルペンの防御率は29位(アストロズは2位)となります。
********
そんな強豪アストロズですが、いろいろな意味でナショナルズと似ています。その1つが、今の強豪チームを作ることになったプロセス。
このブログを始めた2008年、2009年、2年続けてナショナルズは100敗以上を喫し、それで得たドラフト全体1位指名権を使ってStephen Strasburg(2009年)、Bryce Harper(2010年)を獲得。この2人と翌2011年に1巡目全体6位で指名したAnthony Rendonを核にチーム作りを進め、強化を図ってきました。その前からいるRyan Zimmermanとともに。
一方のアストロズは、ナショナルズの上を行く2011年からの3年連続100敗以上で、翌年のドラフト全体1位指名権を取得。2012年のCarlos Correaの指名は当時は意外に受け止められましたが結果的には大当たり。2013年は大外れで、2014年には入団拒否にあったりしましたが、その補償で得た翌2015年の全体2位で指名したAlex Bregmanがまた大当たり。その前からいるJose Altueveとともにチームを作ってきました。(しっかりWSを制したところはナショナルズを真似しませんでしたが。)
再建期といえば聞こえはいいものの、むしろ負けを推奨しているようで賛否両論あるところですが、両チームがある種の成功モデルを提供したことは確かです。
*********
現在の戦力に目を転ずると、まず、両チームのローテーションは強烈です。夢のマッチアップと言ってもいいでしょう。両軍のエースは、ともにサイ・ヤング賞を複数回の受賞し、タイガースでチームメイトだったMax ScherzerとJustin Verlander。2010年の全体1位Strasburgと2011年の全体1位Gerrit Cole。2人とも今季キャリアベストの結果を残しました。そして、昨シーズンまでDバックスでチームメイトだったPatrick CorbinとZack Greinke(ちょっと後述しますがとりあえず)。全く互角と言っていいと思います。差が出るのは4番手。ナショナルズはAníbal SanchezがもはやBIG 4と言っていい活躍を見せていますが、アストロズには対抗する投手はいません。この差がナショナルズに勝機を産んでくれる、と期待しましょう。
野手陣もタレントぞろいですが、中心となるのは両軍のサード。ナショナルズは言うまでもなくリーグ打点王のRendon。アストロズはレギュラーシーズンでチーム最多の41本塁打、112打点の4番Alex Bregman。要注意です。
そして、Ryan ZimmermanとJose AltuveのFace of Franchize対決も注目です。Altuveはまだ29歳と若いのでZimmermanと比較するのは若干微妙な気分ですが、MLB選手とは思えない小柄な体型でのエネルギッシュなプレーぶりと低迷期(Altuveのメジャーデビューは2011年)を乗り越えてきた選手ということで、アストロズファンから絶大な人気を誇る選手です。そのAltuveがWS進出を決めるサヨナラ本塁打。アストロズが勢いに乗らないはずがありません。
最高の状態の最強のチームとガチンコでぶつかるWS。上等です。楽しみでなりません。
**********
最後につまらないことを2つほど。
アストロズとヤンキース。ALCSを見ながら、どちらと対戦したいかと考えていましたが、私の中では断然アストロズでした。
伝統あるヤンキースを破っての初のWS制覇というのもシナリオとしては素敵だなとか、田中将大のいるヤンキースとの対戦となれば日本での注目もアップし、ナショナルズの魅力も広まるかなとかも思いましたが、やはりヤンキースが勝つことはそれ自体気分が悪いことです。街中でNYのキャップをかぶっている人を見るだけで内心「Yankees S**K」と呟いているくらいですから(口には出てないと思います。たぶん)。ヤンキースが勝ち上がるなんてことは、全然全く喜べません。
そしてもう1つ、アストロズを応援した理由がありました。それは、Zack Greinkeと対戦する機会を望んだということです。私は今もちゃんと覚えていますよ。2011年のオフにGreinkeから受けた仕打ちを。しつこいと言われても、あの時のショックは強烈でしたから。あれから8年。Greinkeにとってもこれがようやくたどり着いた初のWSの舞台。是非とも、Greinkeの目の前で先にWSを制覇するところが見たいです。
そんなつまらない話で締めくくっていいのか分かりませんが(笑)、以上をもちまして、当ブログのWSプレビューとさせていただきます。
Let’s Go Nats! Stay in the Fight !!
これにより、日本時間10月23日(水)朝に開幕するWSの第1戦がヒューストンのミニッツメードパークで行われることが決定。NLCSが終わってから長い休みに入っていたナショナルズの選手も、対戦相手が決まり気持ちを新たにしていることでしょう。
アストロズといえば、2017年以来フロリダ州West Palms Beachのスプリングトレーニイングのファシリティをナショナルズと共有している友好(?)チーム。今年2月のスプリングトレーニングの初戦の対戦相手でした。このWSで戦った後、来年2月も最初の対戦相手の予定となっています。
*********
強敵です。2017年に球団創設(1962年)以来初のWS制覇を成し遂げ、昨シーズンはALCSで敗退したものの、今シーズンまで3年連続100勝以上(その間の311勝となると1969-71年のオリオールズの318勝に次ぐ史上2位)。しかも恐ろしいことに101→103→107と年々勝ち星を増やしています。今シーズンの107勝は30球団最多。チーム打撃成績、.274/.352/.495はいずれも30球団トップ、チーム投手成績、3.66/1.13はいずれもドジャーズに次ぐ2位。奪三振数・奪三振率ともに1位。先発・ブルペンに分けてもほとんど変わりません。
つまり、攻守において全く隙のない、ものすごく強いチームだということです。
ちなみにナショナルズはといえば、チーム打撃成績は、6位/2位/7位、チーム投手成績は、13位/8位、奪三振の数字はいずれも8位となっています。先発投手に限った防御率だけが唯一アストロズを上回る2位(アストロズは3位)ですが、裏を返すとブルペンの防御率は29位(アストロズは2位)となります。
********
そんな強豪アストロズですが、いろいろな意味でナショナルズと似ています。その1つが、今の強豪チームを作ることになったプロセス。
このブログを始めた2008年、2009年、2年続けてナショナルズは100敗以上を喫し、それで得たドラフト全体1位指名権を使ってStephen Strasburg(2009年)、Bryce Harper(2010年)を獲得。この2人と翌2011年に1巡目全体6位で指名したAnthony Rendonを核にチーム作りを進め、強化を図ってきました。その前からいるRyan Zimmermanとともに。
一方のアストロズは、ナショナルズの上を行く2011年からの3年連続100敗以上で、翌年のドラフト全体1位指名権を取得。2012年のCarlos Correaの指名は当時は意外に受け止められましたが結果的には大当たり。2013年は大外れで、2014年には入団拒否にあったりしましたが、その補償で得た翌2015年の全体2位で指名したAlex Bregmanがまた大当たり。その前からいるJose Altueveとともにチームを作ってきました。(しっかりWSを制したところはナショナルズを真似しませんでしたが。)
再建期といえば聞こえはいいものの、むしろ負けを推奨しているようで賛否両論あるところですが、両チームがある種の成功モデルを提供したことは確かです。
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現在の戦力に目を転ずると、まず、両チームのローテーションは強烈です。夢のマッチアップと言ってもいいでしょう。両軍のエースは、ともにサイ・ヤング賞を複数回の受賞し、タイガースでチームメイトだったMax ScherzerとJustin Verlander。2010年の全体1位Strasburgと2011年の全体1位Gerrit Cole。2人とも今季キャリアベストの結果を残しました。そして、昨シーズンまでDバックスでチームメイトだったPatrick CorbinとZack Greinke(ちょっと後述しますがとりあえず)。全く互角と言っていいと思います。差が出るのは4番手。ナショナルズはAníbal SanchezがもはやBIG 4と言っていい活躍を見せていますが、アストロズには対抗する投手はいません。この差がナショナルズに勝機を産んでくれる、と期待しましょう。
野手陣もタレントぞろいですが、中心となるのは両軍のサード。ナショナルズは言うまでもなくリーグ打点王のRendon。アストロズはレギュラーシーズンでチーム最多の41本塁打、112打点の4番Alex Bregman。要注意です。
そして、Ryan ZimmermanとJose AltuveのFace of Franchize対決も注目です。Altuveはまだ29歳と若いのでZimmermanと比較するのは若干微妙な気分ですが、MLB選手とは思えない小柄な体型でのエネルギッシュなプレーぶりと低迷期(Altuveのメジャーデビューは2011年)を乗り越えてきた選手ということで、アストロズファンから絶大な人気を誇る選手です。そのAltuveがWS進出を決めるサヨナラ本塁打。アストロズが勢いに乗らないはずがありません。
最高の状態の最強のチームとガチンコでぶつかるWS。上等です。楽しみでなりません。
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最後につまらないことを2つほど。
アストロズとヤンキース。ALCSを見ながら、どちらと対戦したいかと考えていましたが、私の中では断然アストロズでした。
伝統あるヤンキースを破っての初のWS制覇というのもシナリオとしては素敵だなとか、田中将大のいるヤンキースとの対戦となれば日本での注目もアップし、ナショナルズの魅力も広まるかなとかも思いましたが、やはりヤンキースが勝つことはそれ自体気分が悪いことです。街中でNYのキャップをかぶっている人を見るだけで内心「Yankees S**K」と呟いているくらいですから(口には出てないと思います。たぶん)。ヤンキースが勝ち上がるなんてことは、全然全く喜べません。
そしてもう1つ、アストロズを応援した理由がありました。それは、Zack Greinkeと対戦する機会を望んだということです。私は今もちゃんと覚えていますよ。2011年のオフにGreinkeから受けた仕打ちを。しつこいと言われても、あの時のショックは強烈でしたから。あれから8年。Greinkeにとってもこれがようやくたどり着いた初のWSの舞台。是非とも、Greinkeの目の前で先にWSを制覇するところが見たいです。
そんなつまらない話で締めくくっていいのか分かりませんが(笑)、以上をもちまして、当ブログのWSプレビューとさせていただきます。
Let’s Go Nats! Stay in the Fight !!
2019/10/18
NLCSをふりかえって: MVPはKendrick(とSanchez)
まさかの4連勝で終わったNLCS。ALCSはまだ続いていてちょっと羨ましかったりしますが、まあ贅沢は言うまい。NLDSと同じように、気の向くままに戦いぶりを振り返っておこうと思います。(例によって数字はbaseball referenceのページをご参照ください)
[シリーズMVP]
[シリーズMVP]
公式にはHowie Kendrickが受賞しました。おめでとう!4試合全てに5番セカンドで先発出場。2-0で勝利した初戦では1点目のホームを踏み、2点目のタイムリー。第3戦では3本の二塁打で3打点を記録。計4得点、4打点はいずれもチーム単独トップ。足の故障への懸念を抱え、レギュラーシーズンでは休みながら使わざるをえなかったベテランが、連戦にも疲れを見せず、高いレベルのパフォーマンスを続けてくれました。野手陣で最も大きな 貢献をした選手であることは確かで、MVPにふさわしいと思います。
しかし、このNLCSをナショナルズが制する決め手となったのは投手陣ではなかったでしょうか。第3戦までの先発投手がそろって自責点0で7イニング以上を投げたことは、それだけでも歴史的な快挙であり、また、第4戦の後半を含め、計9イニング(つまり実質1試合)を1失点に抑えたブルペンも素晴らしい働きでした。そんな投手陣を代表して、当ブログでは、Anibal SanchezをMVPとして讃えたいと思います。第1戦の先発を任され、8回途中までノーヒッターを継続。シリーズの流れを作ったのは間違いなくSanchezの快投でした。
[投手陣]
[野手陣]
[番外編]
私が観てなくても第3戦をちゃんと勝ってくれて心底ほっとしました。WSも全試合見ることはさすがにできない予定ですので。この話はもういいでしょう。
ずっとご覧になっている方はお気付きかと思いますが、NLCSの4試合全てナショナルズのユニフォームは、ネイビーブルーで胸に「Nationals」と書かれたものでした(リンク先の写真参照)。ドジャーズとのNLDSの第2戦をこのユニフォームで勝った後、違うユニフォームで2連敗。第4戦をこのユニフォームで勝ったことから験担ぎで第5戦も同じユニフォームを 着て勝利。NLCSでは毎日勝つので変えられなくなってしまって結果4試合とも同じユニフォームで戦うことになったようです。このポストシーズン、このユニフォーム以外では1勝(ブリューワーズとのワイルドカードゲーム)2敗、このユニフォームではなんと7勝負けなし。WSの第1戦も当然このユニフォームで臨むものと思われます。
しかし、このNLCSをナショナルズが制する決め手となったのは投手陣ではなかったでしょうか。第3戦までの先発投手がそろって自責点0で7イニング以上を投げたことは、それだけでも歴史的な快挙であり、また、第4戦の後半を含め、計9イニング(つまり実質1試合)を1失点に抑えたブルペンも素晴らしい働きでした。そんな投手陣を代表して、当ブログでは、Anibal SanchezをMVPとして讃えたいと思います。第1戦の先発を任され、8回途中までノーヒッターを継続。シリーズの流れを作ったのは間違いなくSanchezの快投でした。
[投手陣]
- 4戦で終わってしまったので、Anibal Sanchez, Max Scherzer, Stephen Strasburg, Patrick Corbinの「BIG4」が1度ずつ先発しただけで終わってしまいまいた。第1戦のSanchezは8回2死まで、第2戦のScherzerは7回の先頭打者まで、それぞれノーヒッターを継続し、大いに沸かせてくれました。第3戦のStrasburgも無四球で、前の2人より多い12奪三振という快投で、やはり自責点0。第4戦のCorbinは中盤に息切れしましたが、序盤の奪三振ショーで大いに盛り上げ、試合のトーンを作ったのは確かです。それにCorbinは第1戦の9回に対左のワンポイントとしてマウンドに上がった功もありました。
- Sean Doolittle, Daniel Hudson, Tanner Rainey, Fernando Rodneyがマウンドに上がったブルペン陣は、計9イニングを自責点1。その1点も、第2戦でMichael A. Taylorが打球の目測を誤ったことによるもので、実質的には無失点。先発陣が素晴らし過ぎて4人以外(Javy Guerra, Roenis Elias, Austin Voth)を使う必要がなかったとはいえ、ここに来ていい仕事をしてくれました。
- 最大大の功労者は3試合に登板したDoolittle。第1戦では8回途中からマウンドに上がり、そのまま4つのアウトを記録してセーブ。Hudsonが出産立合い休暇を取得したことで生じていた外野の雑音を吹き飛ばすピッチングでした。そのHudsonも、第4戦の8回こそひやひやさせましたが「崩壊しなかった」というその点だけで十分です。2人だけではありません。RaineyとRodneyは2人で計3イニングをパーフェクト、打者9人から5奪三振というパフォーマンス。特にRaineyは制球難の面影もなくすっかり立場を確立した感があります。
- チーム投手成績。計36イニングで6失点(自責点5)、7四球、2死球。防御率/WHIPに直すと、1.25/0.64。48奪三振。サイヤング賞どころか、絶対守護神という感じの驚異的な数字ですね。
- 逆にカージナルスのチーム打撃成績は、.130/.195/.179。個々の選手を見ても、Jose Martinezにだけは10打数5安打と打たれましたが、他の選手はことごとく抑えました。特に主軸のPaul GoldschmidtとMarcell Ozunaの2人に至っては、合わせて32打数4安打、四死球なし、.125/.125/.156。そして17三振(2打席に1度以上三振)と完膚なきまでに抑え切りました。NLDSでのCody Bellingerに続いてのことなのでスカウティングの成果ではないかと思います。拍手。
[野手陣]
- 先にチーム打撃成績から行きます。.274/.327/.415。本塁打数はわずかに2本。しかもいずれもソロでしたが、二塁打はNLDSを上回る11本で、20得点(1試合平均5点)と悪くない数字を記録しました。第4戦の初回が象徴的ですが、打線が線として機能したと評価できるでしょう。
- チーム盗塁数がまたも0に終わった点は気になりますが、WSでは意外と武器になるような気がします(根拠は全くありません)。
- 個人成績に目を転じると、Anthony RendonがMVPのKendrickをも上回る打率.417、出塁率.529を記録。もっとも、カージナルス投手陣のマークが厳しく、第4戦での先制犠飛こそありましたが、それを含めても2打点止まり。後を打つJuan Sotoに対しても徹底した変化球攻めが遂行され、NLDSほどの活躍はできませんでした。特に三振の多さはらしくありません。WSでも同じような攻め方をされることが予想されます。シーズン中にもしてきたように、しっかり修正してくるのがSotoだと信じています。
- 中軸の2人がマークされた分、その後を打つKendrickを含め周囲がよく頑張りました。まず、1、2番の2人は、テーブルセッターとしてだけでなく、2人で5打点とポイントゲッターとしても機能しました。特にロースコアゲームとなった第1戦、第2戦の終盤での追加点に絡んだAdam Eatonの貢献は大でした。Turnerは第4戦の初回、先頭打者としてセンター前で出たあと、止めとなるレフトへの2点タイムリー。7得点の立役者となりました。
- 全4試合で5、6番を務めたKendrickとRyan Zimmermanの両ベテラン。Kendrckについては上述のとおり。Zimmemanの数字は一見パッとしませんが、第4戦の初回の三塁線への打球はヒットにカウントされてもいい強烈なものでしたし、調子は悪くありません。そして守備。第1戦の8回裏のダイビングキャッチはこのNLCSの最大のハイライトの1つでしょう。
- 捕手コンビはKurt Suzukiの出遅れでマスクを被ったYan Gomesが初戦のSanchezの好投を演出し、同試合では2安打1打点を記録するなどバットでもしっかり貢献。ワイルドカード以来ノーヒットが続いていたSuzukiにも第3戦でようやく1本。WSでは気楽に打席に入れることでしょう。
- そしてセンターの2人。Michael A. Taylorは第2戦で値千金のまさかの先制ソロ。第3戦から復帰のVictor Roblesもブランクを感じさせずいきなりホームラン。チームで2本しか出なかったホームランを打ったのがこの2人とは。第4戦、またも最後の打球はセンターへ。今回はイージーフライでしたが、Roblesがこれをキャッチし、WS進出が決まりました。
- 代打陣では、Matt AdamsとGerardo Parraにそれぞれヒットが出ました。代打Parraが告げられBaby Sharkが流れるだけでナショナルズ・パークは大盛り上がり。それだけでもロースターにいる価値のある選手ですね。
[番外編]
私が観てなくても第3戦をちゃんと勝ってくれて心底ほっとしました。WSも全試合見ることはさすがにできない予定ですので。この話はもういいでしょう。
ずっとご覧になっている方はお気付きかと思いますが、NLCSの4試合全てナショナルズのユニフォームは、ネイビーブルーで胸に「Nationals」と書かれたものでした(リンク先の写真参照)。ドジャーズとのNLDSの第2戦をこのユニフォームで勝った後、違うユニフォームで2連敗。第4戦をこのユニフォームで勝ったことから験担ぎで第5戦も同じユニフォームを 着て勝利。NLCSでは毎日勝つので変えられなくなってしまって結果4試合とも同じユニフォームで戦うことになったようです。このポストシーズン、このユニフォーム以外では1勝(ブリューワーズとのワイルドカードゲーム)2敗、このユニフォームではなんと7勝負けなし。WSの第1戦も当然このユニフォームで臨むものと思われます。
2019/10/15
10/15 [NLCS 4] 初回の7点を死守!ナ・リーグ初制覇!! ワールドシリーズへ!!!
ナショナルズの3連勝で迎えることになったNLCS第4戦。勢いに乗るナショナルズの先発メンバーは以下の通り。
Trea Turner, SS
Adam Eaton, RF
Anthony Rendon, 3B
Juan Soto, LF
Howie Kendrick, 2B
Ryan Zimmerman, 1B
Victor Robles, CF
Yan Gomes, C
Patrick Corbin, P
Adam Eaton, RF
Anthony Rendon, 3B
Juan Soto, LF
Howie Kendrick, 2B
Ryan Zimmerman, 1B
Victor Robles, CF
Yan Gomes, C
Patrick Corbin, P
先発投手がPatrick Corbinのため、Yan Gomesが先発マスク。それ以外はここしばらく不動のメンバーとなっているラインナップ。1つの注目はCorbinがどんなピッチングを見せるか。3試合の先発投手の自責点は0。Corbinも続けば、歴史的な快挙となります。
逆に貧打に苦しむカージナルスは打線を大きく入れ替えてきました。とはいえ、Paul Goldschmidt、Marcel Ozunaの2人が主軸であることは変わりません。ここをしっかり抑えることがやはりポイント。カージナルスの先発は右腕のDakota Hudson。レギュラーシーズン16勝でチームの勝ち頭となった2年目の若手。ただ、コントロールに難がある投手なので、この辺りを突いて得点機を作っていって欲しいですね。
今日はコメント欄でフォローしていきます。
Stay in the Fight !
**************
W7-4 Cardinals (Won the Series 4-0)
Corbin(W) 5.0IP 4ER 4H 3BB 12K
Rainey(HD) 1.0IP 0ER 1K
Doolittle(HD) 1.2IP 0ER 1H 1K
Hudson(SV) 1.1IP 0ER 1BB 1HBP
Turner 2/4 R 2RBI
Rendon 1/3 SF RBI
Soto 2/4 double R RBI
Robles 1/4 R RBI
Gomes 1/4 R 2RBI
我らがナショナルズが、カージナルスを4戦スウィープで破って、ナショナルリーグ初優勝!初のワールドシリーズ進出を決めました。おめでとう!感激です!!
3連勝の勢いそのままに臨んだこの試合。序盤は完璧にナショナルズのペースでした。1回表、Patrick Corbinが3者連続三振。その裏、Dakota Hudsonのファーストストライクを積極的に打っていく作戦(?)が見事に当たり、あっという間に7−0とリードを奪いました。このままカージナルスが諦めてくれてすんなり勝てるとはさすがに思いませんでしたが、実際、この時思った以上に長く感じる中盤以降となりました。
4回までに10三振を奪ってカージナルス打線を圧倒したCorbinでしたが、序盤に飛ばし過ぎたか、4回にYadier Molinaにソロホームランを打たれてまず1点。5回には、追い込みながらも決め切れず、1安打と2四球で無死満塁の大ピンチ。Tommy Edmanのセカンドゴロの間に1点。そしてJose Martinezにあわやという右中間フェンス直撃の二塁打を打たれ、7-4と3点差まで詰め寄られました。
後続のPaul GoldschmidとMarcel Ozunaを連続三振に仕留め、なんとか、なんとかCorbinが踏ん張りましたが、イニングの間に確認してしまいました。2012年のNLDS第5戦の試合経過を。カージナルスを相手に序盤で大量リードしながら(実際には6−0)、5回に3点差まで詰め寄られた記憶は驚くほどに正確でした。打線が追加点を奪いないこともあり、気持ちとしては防戦一方。ひやひやしながら見ていました。
しかし、この後の展開は2012年とは違いました。違いを生んだのは、まさかのブルペン。じりじりと失点を重ねた末に最後の最後で崩壊した2012年とは異なり、今年のブルペンは最後まで「0」を並べてくれました。2番手Tanner Raineyが6回を三者凡退。3番手Sean Doolittleは7回をわずか9球の三者凡退で片付けた後、8回も続投し、2つのアウトを記録。DoolittleがOzunaにシングルを打たれたところで出てきたDaniel Hudsonが死球、四球で2死満塁としてしまい、打席にMatt Carpenterが入ったときは(ここでホームラン打たれたら逆転されてしまうという)悪いイメージが頭をよぎりました。が、しかし、結果はセカンドゴロで無失点のままイニング終了。9回はあっさりと三者凡退でゲームセット。レギュラーシーズンから、NLDSまで散々に言われてきたブルペンがここで頑張って結果を残したことにある種の「救い」のようなものを感じましたね。
最後の打球をセンターのVictor Roblesがつかんだ後、マウンド付近に集まって喜ぶ選手たち、ベンチで抱擁する監督・コーチ陣が次々に画面に映し出されましたが、私が追ったのはやはりRyan Zimmermanの姿でした。どんな思いでこの瞬間を迎えているだろうかと思いながら。
優勝トロフィー授与式でDave Martinez監督が言った「Often bumpy roads lead to a beautiful place, and this is a beautiful place.」はとても素敵な言葉だと感じました。内容も響きも。おそらくMartinez監督は今シーズン、せいぜい昨年と今年の2シーズンを指して言ったのだと思うし、実際その通りでもあるわけですが、このフランチャイズの歴史自体が極めて険しい道のりでした。モントリオール時代を含めても、あるいはZimmermanのキャリアそのものであるワシントン移転後の15年で見ても。それが、今日1つの到達点にたどり着きました。
しかし、まだです。道はさらに前に続いています。嬉しいことに。ワールドシリーズが待っています!ALCSは第3戦を終えて、アストロズが2勝、ヤンキースが1勝という状況。どちらが来てもレギュラーシーズン100勝以上の強いチーム。相手にとって不足なし。チャレンジャーとして挑むだけです。
少し心配なのはワールドシリーズの開幕は日本時間で23日のため、丸々1週間空くこと。 投手陣にはいい休養となりますが、野手陣はバッティングの感覚が鈍るというか、調子を落とすのではないかと。ま、贅沢な悩みなんですけどね(笑)。
ま、兎にも角にも、まずは祝いです!(ということで今日は飲みに行った席で大いに語ってきました!)
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W7-4 Cardinals (Won the Series 4-0)
Corbin(W) 5.0IP 4ER 4H 3BB 12K
Rainey(HD) 1.0IP 0ER 1K
Doolittle(HD) 1.2IP 0ER 1H 1K
Hudson(SV) 1.1IP 0ER 1BB 1HBP
Turner 2/4 R 2RBI
Rendon 1/3 SF RBI
Soto 2/4 double R RBI
Robles 1/4 R RBI
Gomes 1/4 R 2RBI
我らがナショナルズが、カージナルスを4戦スウィープで破って、ナショナルリーグ初優勝!初のワールドシリーズ進出を決めました。おめでとう!感激です!!
3連勝の勢いそのままに臨んだこの試合。序盤は完璧にナショナルズのペースでした。1回表、Patrick Corbinが3者連続三振。その裏、Dakota Hudsonのファーストストライクを積極的に打っていく作戦(?)が見事に当たり、あっという間に7−0とリードを奪いました。このままカージナルスが諦めてくれてすんなり勝てるとはさすがに思いませんでしたが、実際、この時思った以上に長く感じる中盤以降となりました。
4回までに10三振を奪ってカージナルス打線を圧倒したCorbinでしたが、序盤に飛ばし過ぎたか、4回にYadier Molinaにソロホームランを打たれてまず1点。5回には、追い込みながらも決め切れず、1安打と2四球で無死満塁の大ピンチ。Tommy Edmanのセカンドゴロの間に1点。そしてJose Martinezにあわやという右中間フェンス直撃の二塁打を打たれ、7-4と3点差まで詰め寄られました。
後続のPaul GoldschmidとMarcel Ozunaを連続三振に仕留め、なんとか、なんとかCorbinが踏ん張りましたが、イニングの間に確認してしまいました。2012年のNLDS第5戦の試合経過を。カージナルスを相手に序盤で大量リードしながら(実際には6−0)、5回に3点差まで詰め寄られた記憶は驚くほどに正確でした。打線が追加点を奪いないこともあり、気持ちとしては防戦一方。ひやひやしながら見ていました。
しかし、この後の展開は2012年とは違いました。違いを生んだのは、まさかのブルペン。じりじりと失点を重ねた末に最後の最後で崩壊した2012年とは異なり、今年のブルペンは最後まで「0」を並べてくれました。2番手Tanner Raineyが6回を三者凡退。3番手Sean Doolittleは7回をわずか9球の三者凡退で片付けた後、8回も続投し、2つのアウトを記録。DoolittleがOzunaにシングルを打たれたところで出てきたDaniel Hudsonが死球、四球で2死満塁としてしまい、打席にMatt Carpenterが入ったときは(ここでホームラン打たれたら逆転されてしまうという)悪いイメージが頭をよぎりました。が、しかし、結果はセカンドゴロで無失点のままイニング終了。9回はあっさりと三者凡退でゲームセット。レギュラーシーズンから、NLDSまで散々に言われてきたブルペンがここで頑張って結果を残したことにある種の「救い」のようなものを感じましたね。
最後の打球をセンターのVictor Roblesがつかんだ後、マウンド付近に集まって喜ぶ選手たち、ベンチで抱擁する監督・コーチ陣が次々に画面に映し出されましたが、私が追ったのはやはりRyan Zimmermanの姿でした。どんな思いでこの瞬間を迎えているだろうかと思いながら。
優勝トロフィー授与式でDave Martinez監督が言った「Often bumpy roads lead to a beautiful place, and this is a beautiful place.」はとても素敵な言葉だと感じました。内容も響きも。おそらくMartinez監督は今シーズン、せいぜい昨年と今年の2シーズンを指して言ったのだと思うし、実際その通りでもあるわけですが、このフランチャイズの歴史自体が極めて険しい道のりでした。モントリオール時代を含めても、あるいはZimmermanのキャリアそのものであるワシントン移転後の15年で見ても。それが、今日1つの到達点にたどり着きました。
しかし、まだです。道はさらに前に続いています。嬉しいことに。ワールドシリーズが待っています!ALCSは第3戦を終えて、アストロズが2勝、ヤンキースが1勝という状況。どちらが来てもレギュラーシーズン100勝以上の強いチーム。相手にとって不足なし。チャレンジャーとして挑むだけです。
少し心配なのはワールドシリーズの開幕は日本時間で23日のため、丸々1週間空くこと。 投手陣にはいい休養となりますが、野手陣はバッティングの感覚が鈍るというか、調子を落とすのではないかと。ま、贅沢な悩みなんですけどね(笑)。
ま、兎にも角にも、まずは祝いです!(ということで今日は飲みに行った席で大いに語ってきました!)
2019/10/14
10/14 [NLCS 3] Strasburgも自責点0で3連勝!
舞台をナショナルズ・パークに移してのNLCS第3戦。ナショナルズの先発メンバーは以下の通り。
Trea Turner, SS
Adam Eaton, RF
Anthony Rendon, 3B
Juan Soto, LF
Howie Kendrick, 2B
Ryan Zimmerman, 1B
Kurt Suzuki, C
Victor Robles, CF
Stephen Strasburg, P
Victor Roblesが戻りました。Michael A. Taylorもよく頑張ってくれたと思いますが、やはり今年のこのチームのレギュラーはRobles。Taylorには代走として期待します。先発投手はStephen Strasburg。このポストシーズン、3試合で計15イニングを投げ、4失点(防御率2.40)、21奪三振に対して1四球という素晴らしいピッチングを続けています。一方カージナルスの先発はJack Flaherty。オールスター後(15先発)の防御率0.91、124奪三振はいずれもナ・リーグトップという好投手。もっとも7勝と勝ち運には恵まれておらず、NLDSでも2試合に先発して計4失点ながら1勝1敗なので十分付け入る隙はありそうです。いずれにしても今日もいい投手戦が展開されることを期待します。
今日は残念ながらお仕事のためコメント欄でのフォローはできませんが、きっと勝ってくれるものと昼休みにチェックするのを楽しみにしています。
*************
W8-1 Cardinals (Series 3-0)
Strasburg(W) 7.0IP 0ER(1R) 7H 0BB 12K
Rodney-Rainey 2.0IP 0ER 4K
Kendrick 3/4 3double 2R 3RBI
Robles 2/4 HR 2R RBI
Rendon 2/3 double BB 2R RBI
Zimmerman 2/4 double 2RBI
私が仕事で見ていなくて負けたらどうしようかと勝手に心配していましたが、全くの杞憂に終わりました(笑)。むしろ3試合目で最も楽な試合展開となりました。
先制は今日もナショナルズ。3回裏、この回先頭の、この試合から復帰したVictor Roblesのチーム初安打を足がかりに、Adam Eaton、Anthony Rendon、Howie Kendrickのタイムリーで3点。難敵と思われたJack Flahertyを見事に攻略して見せました。ブルペン投手に変わった5回裏にもまたもKendrick、そしてRyan Zimmermanに連続タイムリー二塁打が出て2点を追加。ここまでの5本のタイムリーは全て2アウト から。そして6回裏、Roblesが右中間スタンドへのソロホームラン。初めてナショナルズパークで観戦してくれた母親の前でいいところを見せることができました。
先発のStephen Strasburgは、2回表の先頭打者Marcel Ozunaにレフト線に二塁打を打たれて早々にノーヒッターは阻止され、この後もヒットはかなり打たれながらも要所要所をしっかり抑え、ゼロを並べていきました。7回表に1点こそ失いましたが、これも打球処理の後に足を滑らせて転んだJuan Sotoが焦って必要のない悪送球をしたための非自責点。この後の1死1,2塁のピンチを代打Matt Wieters、Dexter Folwerを連続三振で切り抜け、結局7位にんぐをを自責点0。無四球、12奪三振という内容で、Anibal Sanchez、Max Scherzerと比べても遜色ないナイスピッチングでした。
大量リードもあり、8回はFernando Rodney、9回はTanner Raineyが登板。意気消沈の カージナルス打線ということもあり、それぞれ2三振を含む三者凡退であっさりゲームセット。
3連勝。リーグ優勝、ワールドシリーズ進出まであと1勝としました。
野手陣の駒がそろい、Sean DooilttleとDaniel Hudsonも休養十分。これ以上はないほどの良いチーム状態。明日の試合で決めてしまって欲しいですね。
Trea Turner, SS
Adam Eaton, RF
Anthony Rendon, 3B
Juan Soto, LF
Howie Kendrick, 2B
Ryan Zimmerman, 1B
Kurt Suzuki, C
Victor Robles, CF
Stephen Strasburg, P
Victor Roblesが戻りました。Michael A. Taylorもよく頑張ってくれたと思いますが、やはり今年のこのチームのレギュラーはRobles。Taylorには代走として期待します。先発投手はStephen Strasburg。このポストシーズン、3試合で計15イニングを投げ、4失点(防御率2.40)、21奪三振に対して1四球という素晴らしいピッチングを続けています。一方カージナルスの先発はJack Flaherty。オールスター後(15先発)の防御率0.91、124奪三振はいずれもナ・リーグトップという好投手。もっとも7勝と勝ち運には恵まれておらず、NLDSでも2試合に先発して計4失点ながら1勝1敗なので十分付け入る隙はありそうです。いずれにしても今日もいい投手戦が展開されることを期待します。
今日は残念ながらお仕事のためコメント欄でのフォローはできませんが、きっと勝ってくれるものと昼休みにチェックするのを楽しみにしています。
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W8-1 Cardinals (Series 3-0)
Strasburg(W) 7.0IP 0ER(1R) 7H 0BB 12K
Rodney-Rainey 2.0IP 0ER 4K
Kendrick 3/4 3double 2R 3RBI
Robles 2/4 HR 2R RBI
Rendon 2/3 double BB 2R RBI
Zimmerman 2/4 double 2RBI
私が仕事で見ていなくて負けたらどうしようかと勝手に心配していましたが、全くの杞憂に終わりました(笑)。むしろ3試合目で最も楽な試合展開となりました。
先制は今日もナショナルズ。3回裏、この回先頭の、この試合から復帰したVictor Roblesのチーム初安打を足がかりに、Adam Eaton、Anthony Rendon、Howie Kendrickのタイムリーで3点。難敵と思われたJack Flahertyを見事に攻略して見せました。ブルペン投手に変わった5回裏にもまたもKendrick、そしてRyan Zimmermanに連続タイムリー二塁打が出て2点を追加。ここまでの5本のタイムリーは全て2アウト から。そして6回裏、Roblesが右中間スタンドへのソロホームラン。初めてナショナルズパークで観戦してくれた母親の前でいいところを見せることができました。
先発のStephen Strasburgは、2回表の先頭打者Marcel Ozunaにレフト線に二塁打を打たれて早々にノーヒッターは阻止され、この後もヒットはかなり打たれながらも要所要所をしっかり抑え、ゼロを並べていきました。7回表に1点こそ失いましたが、これも打球処理の後に足を滑らせて転んだJuan Sotoが焦って必要のない悪送球をしたための非自責点。この後の1死1,2塁のピンチを代打Matt Wieters、Dexter Folwerを連続三振で切り抜け、結局7位にんぐをを自責点0。無四球、12奪三振という内容で、Anibal Sanchez、Max Scherzerと比べても遜色ないナイスピッチングでした。
大量リードもあり、8回はFernando Rodney、9回はTanner Raineyが登板。意気消沈の カージナルス打線ということもあり、それぞれ2三振を含む三者凡退であっさりゲームセット。
3連勝。リーグ優勝、ワールドシリーズ進出まであと1勝としました。
野手陣の駒がそろい、Sean DooilttleとDaniel Hudsonも休養十分。これ以上はないほどの良いチーム状態。明日の試合で決めてしまって欲しいですね。
2019/10/12
10/12 [NLCS 2] Scherzerも6回ノーヒットで連勝!
おはようございます。台風16号、東京都内の我が家は何事もなく過ぎ去ってくれましたが、被害に遭われた皆さまにおかれましてはお見舞い申し上げます。
さて、NLCS第2戦です。女の赤ちゃんが無事に生まれたDaniel Hudsonがチームに復帰。予定通り、Wander Sueroがロースターから外れました。先発メンバーは次のとおり。
Trea Turner, SS
Adam Eaton, RF
Anthony Rendon, 3B
Juan Soto, LF
Howie Kendrick, 2B
Ryan Zimmerman, 1B
Kurt Suzuki, C
Michael A. Taylor, CF
Max Scherzer, P
Kurt Suzukiが先発に戻りましたが、Victor Roblesは引き続き外れています。そして先発投手はMax Scherzer。昨日のAnibal Sanchezの好投に刺激を受けているはず。対するはAdam Wainwright。カージナルスとしてはホームで連敗はできないと気合を入れてくるはず。好ゲームを期待します。
今日もコメント欄でフォローしていきます。
*********************
W3-1@STL (Series 2-0)
Scherzer(W) 7.0IP 0ER 1H 2BB 11K
Doolittle(HD)-Corbin(HD)-Hudson(SV) 2.0IP 1ER 2H 0BB 1K
Taylor 2/4 HR R RBI
Eaton 1/4 double 2RBI
Turner 2/4 R
今日はTaylorに尽きます。
というのはさすがに冗談。Taylorについては後で触れるとして、やはり主役はMax Scherzerでした。前日のAnibal Sanchezの7回2/3には及びませんでしたが、7回裏の先頭Paul Goldschmidtにレフト前シングルを打たれるまでノーヒット。初安打を打たれた後も集中力を切らすことなく、Marcel Osunaを空振り三振、Yadier Molinaにはショートゴロ併殺打を打たせてこの回を切り抜け、1点の守りきりました。今日は奪三振11。Scherzerらしさ全開でした。
対するカージナルスの38歳Adam Wainwrightも素晴らしいピッチングだったと思います。7回を終えて1失点、無四球、10奪三振。7回を終えてわずか83球。Scherzerに全く引けをとらない内容でした。それだけに、この試合を勝ち切ったことの価値は大きいと言えるでしょう。
序盤のWainwrightの好投に唯一のミソを付けたのが3回表のMichael Taylorの一発。前日は先発メンバーでただ1人ヒットがなく打席の内容も良くなかったにもかかわらず引き続き先発で使った(Victor Roblesの状態が悪いだけのようですが)采配に応えました。8回の守備で打球の目測を誤って失点するというミスを犯しはしましたが、差し引きしてもプラスの方が大きかったと思います。第3戦はRoblesの復帰が有力視されていますが、その場合は代走の一番手としての貢献を期待したいですね。
そのTaylorのミスで8回裏に1点を失うことになったので、結果的にはAdam Eatonの8回表の2点タイムリーが効きました。Eatonはそこまで3打席凡退でしたが、4度目で結果を出しました。前日の7回表の追加点の口火を切ったのもやはり3打席凡退の後のEatonの三塁打でした。目立ちませんが素晴らしい貢献です。
今日もブルペンは問題なく仕事をしました。8回はSean Doolittle(Taylorのミスで1点を失いましたが)、9回は先頭の左打者1人のためにPatrick Corbinを投入する念の入れようで、最後は出産立会休暇から戻ったDaniel HudsonがGoldschmidtとOsunaを難なく抑えてゲームセット。
このように見事な勝利を飾ったわけですが、あえて少し気になる点を挙げるとすればJuan SotoとKurt Suzukiの状態。4打席凡退、うち3三振に終わったSoto。前日の試合中のMiles Mikolasとの挑発合戦がメディアに取り上げられて質問責めにあっていました。それで、集中力を削がれているのかもしれません。移動日を使って切り替えてきてくれることを期待します。Suzukiのほうは、打席で結果が出ないだけでなく、走られ放題の守備。やはり右ひじ、あるいは死球を受けた手首(顔面はプレーには影響ないでしょう)の状態が悪いのではないかと心配です。
1つ勝てば御の字と思っていたアウェイでの最初の2戦をまさかの連勝。しかもどちらも途中までノーヒッターを期待させる展開。(私も含め)大いに盛り上がっていますが、まだシリーズが終わったわけではありません。ワシントンに戻っても緩めることなく、締まった試合を期待しています。
ところで。
2連勝してしまいましたね。私事ですが、火曜日の朝は仕事に行かないといけません。休み明けなので調整もできません。別に私が一球一球を見なくても勝ってくれますよね・・・。
さて、NLCS第2戦です。女の赤ちゃんが無事に生まれたDaniel Hudsonがチームに復帰。予定通り、Wander Sueroがロースターから外れました。先発メンバーは次のとおり。
Trea Turner, SS
Adam Eaton, RF
Anthony Rendon, 3B
Juan Soto, LF
Howie Kendrick, 2B
Ryan Zimmerman, 1B
Kurt Suzuki, C
Michael A. Taylor, CF
Max Scherzer, P
Kurt Suzukiが先発に戻りましたが、Victor Roblesは引き続き外れています。そして先発投手はMax Scherzer。昨日のAnibal Sanchezの好投に刺激を受けているはず。対するはAdam Wainwright。カージナルスとしてはホームで連敗はできないと気合を入れてくるはず。好ゲームを期待します。
今日もコメント欄でフォローしていきます。
*********************
W3-1@STL (Series 2-0)
Scherzer(W) 7.0IP 0ER 1H 2BB 11K
Doolittle(HD)-Corbin(HD)-Hudson(SV) 2.0IP 1ER 2H 0BB 1K
Taylor 2/4 HR R RBI
Eaton 1/4 double 2RBI
Turner 2/4 R
今日はTaylorに尽きます。
というのはさすがに冗談。Taylorについては後で触れるとして、やはり主役はMax Scherzerでした。前日のAnibal Sanchezの7回2/3には及びませんでしたが、7回裏の先頭Paul Goldschmidtにレフト前シングルを打たれるまでノーヒット。初安打を打たれた後も集中力を切らすことなく、Marcel Osunaを空振り三振、Yadier Molinaにはショートゴロ併殺打を打たせてこの回を切り抜け、1点の守りきりました。今日は奪三振11。Scherzerらしさ全開でした。
対するカージナルスの38歳Adam Wainwrightも素晴らしいピッチングだったと思います。7回を終えて1失点、無四球、10奪三振。7回を終えてわずか83球。Scherzerに全く引けをとらない内容でした。それだけに、この試合を勝ち切ったことの価値は大きいと言えるでしょう。
序盤のWainwrightの好投に唯一のミソを付けたのが3回表のMichael Taylorの一発。前日は先発メンバーでただ1人ヒットがなく打席の内容も良くなかったにもかかわらず引き続き先発で使った(Victor Roblesの状態が悪いだけのようですが)采配に応えました。8回の守備で打球の目測を誤って失点するというミスを犯しはしましたが、差し引きしてもプラスの方が大きかったと思います。第3戦はRoblesの復帰が有力視されていますが、その場合は代走の一番手としての貢献を期待したいですね。
そのTaylorのミスで8回裏に1点を失うことになったので、結果的にはAdam Eatonの8回表の2点タイムリーが効きました。Eatonはそこまで3打席凡退でしたが、4度目で結果を出しました。前日の7回表の追加点の口火を切ったのもやはり3打席凡退の後のEatonの三塁打でした。目立ちませんが素晴らしい貢献です。
今日もブルペンは問題なく仕事をしました。8回はSean Doolittle(Taylorのミスで1点を失いましたが)、9回は先頭の左打者1人のためにPatrick Corbinを投入する念の入れようで、最後は出産立会休暇から戻ったDaniel HudsonがGoldschmidtとOsunaを難なく抑えてゲームセット。
このように見事な勝利を飾ったわけですが、あえて少し気になる点を挙げるとすればJuan SotoとKurt Suzukiの状態。4打席凡退、うち3三振に終わったSoto。前日の試合中のMiles Mikolasとの挑発合戦がメディアに取り上げられて質問責めにあっていました。それで、集中力を削がれているのかもしれません。移動日を使って切り替えてきてくれることを期待します。Suzukiのほうは、打席で結果が出ないだけでなく、走られ放題の守備。やはり右ひじ、あるいは死球を受けた手首(顔面はプレーには影響ないでしょう)の状態が悪いのではないかと心配です。
1つ勝てば御の字と思っていたアウェイでの最初の2戦をまさかの連勝。しかもどちらも途中までノーヒッターを期待させる展開。(私も含め)大いに盛り上がっていますが、まだシリーズが終わったわけではありません。ワシントンに戻っても緩めることなく、締まった試合を期待しています。
ところで。
2連勝してしまいましたね。私事ですが、火曜日の朝は仕事に行かないといけません。休み明けなので調整もできません。別に私が一球一球を見なくても勝ってくれますよね・・・。
2019/10/11
10/11 [NLCS 1] Sanchezが8回2死までノーヒットの快投
ナショナルズとしては初めての挑戦となる、ナ・リーグ優勝決定シリーズがいよいよ始まります。対戦相手はセントルイス・カージナルス。162試合目でブリュワーズを振り切って中地区優勝を決め、NLDSではやはり最終第5戦まで戦ってブレーブスを降してきました。当然ながら勢いはあり、決して侮れません。
第1戦を前にロースターが発表されました。野手陣は変更なし。投手陣では、Daniel Hudsonが出産立会休暇のためとりあえずロースターからは外れています(復帰のタイミングでWander Sueroが外れることも同時に発表されています)。それ以外のブルペンも改組され、Javy GuerraとRoenis Eliasが加わりました。よろしいんじゃないでしょうか。
第1戦の先発メンバー。
Trea Turner, SS
Adam Eaton, RF
Anthony Rendon, 3B
Juan Soto, LF
Howie Kendrick, 2B
Ryan Zimmerman, 1B
Michael A. Taylor, CF
Yan Gomes, C
Aníbal Sánchez, P
Victor RoblesとKurt Suzukiが先発を外れました。健康である限りAnibal Sanchezと常にコンビを組んできたのに外れたということはSuzuki(手首だと思われます)の状態はあまり良くないようですね。もっとも、Sanchez-Gomesコンビとなった9月の4試合の防御率は2.42ですから、その点では心配していません。
今日もコメント欄でフォローしていきます。
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W2-0@STL (Series 1-0)
Sanchez(W) 7.2IP 0ER 1H 1BB 2HBP 5K
Doolittle(SV) 1.1IP 0ER 1K
Kendrick 2/4 double BB R RBI
Gomes 2/3 double BB RBI
今日はAnibal Sanchezに尽きます。
初回からストライク先行。速球、スプリッター、チェンジアップ(シンカー)、カッターと多彩な球種を、しかもスピードに変化を付けて投げ分け、カージナルスの打者のバランスをことごとく崩して凡打を打たせていきました。三振は多くないのですが、とにかく凡打の山。いかにSanchezのピッチングが成功したかは、ハードヒット(打球速度が95マイル超)が、2回裏のMarcel Osunaのセンターフライの1本だけだったことが示しています。こういうスタイルであれば当然ですが球数も少なく抑えられます。7回を終えてまだ89球。もちろん8回表の打席にも自ら立ち、続投。
ノーヒットのまま迎えた8回裏。先頭のTommy Edmanに鋭いライナーを打たれ、夢破れたかと思いましたが、これをファーストRyan Zimmermanが超絶美技でダイビングキャッチ!!ノーヒッターが達成される時は往々にしてこういうプレーが出るものなので、これはいよいよ来たかと盛り上げてくれました。今日一番のハイライトはこのシーンでした。
結局、この回2アウトから代打Jose Martinezにセンター前に緩いライナーを運ばれて偉業の達成とはいきませんでしたが、マウンドを降りるSanchezに対して敵地ながらスタンディングオベーションが送られました。このあたり、第1戦の余裕もあるのかもしれませんが、セントルイスのファンはさすがだなと感じましたね。
Sanchezの後を受けて2番手でマウンドに上がったのはSean Doolittle。Daniel Hudsonが出産立合い休暇でいないという状況もあり、この回、そして9回を任され、きっちり4人の打者を全て凡退させ、2点のリードを守り切りました。カージナルス打線の1番から4番をしっかり抑えたことはシリーズの今後を考えると、実に価値ある結果です。
打線は、10安打5四球と塁をにぎわせながら、得点は2点のみ。チーム13残塁と非効率だったといわれればそうかもしれません。しかし、2回のYan Gomes、7回のKendrickのタイムリーはいずれも2アウトからの効果的な一本でした。また、Michael A. Taylor以外の先発メンバーにはヒットが出たことになり、明日以降の打席に楽に入れるようになったであろうことの意味も小さくないと思います。
先発4番手、なんて呼び方はもはや失礼だと思いますが、ともかくもStephen StrasburgでもMax Scherzerでもない先発投手で1勝したことの意味は大きい。明日はMax Scherzerが先発予定。今日のSanchezの登板を目の前で見せられ、負けるものかと闘志を燃やしていることでしょう。ますます楽しみになってきました。
Stay in the Fight !!
第1戦を前にロースターが発表されました。野手陣は変更なし。投手陣では、Daniel Hudsonが出産立会休暇のためとりあえずロースターからは外れています(復帰のタイミングでWander Sueroが外れることも同時に発表されています)。それ以外のブルペンも改組され、Javy GuerraとRoenis Eliasが加わりました。よろしいんじゃないでしょうか。
第1戦の先発メンバー。
Trea Turner, SS
Adam Eaton, RF
Anthony Rendon, 3B
Juan Soto, LF
Howie Kendrick, 2B
Ryan Zimmerman, 1B
Michael A. Taylor, CF
Yan Gomes, C
Aníbal Sánchez, P
Victor RoblesとKurt Suzukiが先発を外れました。健康である限りAnibal Sanchezと常にコンビを組んできたのに外れたということはSuzuki(手首だと思われます)の状態はあまり良くないようですね。もっとも、Sanchez-Gomesコンビとなった9月の4試合の防御率は2.42ですから、その点では心配していません。
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W2-0@STL (Series 1-0)
Sanchez(W) 7.2IP 0ER 1H 1BB 2HBP 5K
Doolittle(SV) 1.1IP 0ER 1K
Kendrick 2/4 double BB R RBI
Gomes 2/3 double BB RBI
今日はAnibal Sanchezに尽きます。
初回からストライク先行。速球、スプリッター、チェンジアップ(シンカー)、カッターと多彩な球種を、しかもスピードに変化を付けて投げ分け、カージナルスの打者のバランスをことごとく崩して凡打を打たせていきました。三振は多くないのですが、とにかく凡打の山。いかにSanchezのピッチングが成功したかは、ハードヒット(打球速度が95マイル超)が、2回裏のMarcel Osunaのセンターフライの1本だけだったことが示しています。こういうスタイルであれば当然ですが球数も少なく抑えられます。7回を終えてまだ89球。もちろん8回表の打席にも自ら立ち、続投。
ノーヒットのまま迎えた8回裏。先頭のTommy Edmanに鋭いライナーを打たれ、夢破れたかと思いましたが、これをファーストRyan Zimmermanが超絶美技でダイビングキャッチ!!ノーヒッターが達成される時は往々にしてこういうプレーが出るものなので、これはいよいよ来たかと盛り上げてくれました。今日一番のハイライトはこのシーンでした。
結局、この回2アウトから代打Jose Martinezにセンター前に緩いライナーを運ばれて偉業の達成とはいきませんでしたが、マウンドを降りるSanchezに対して敵地ながらスタンディングオベーションが送られました。このあたり、第1戦の余裕もあるのかもしれませんが、セントルイスのファンはさすがだなと感じましたね。
Sanchezの後を受けて2番手でマウンドに上がったのはSean Doolittle。Daniel Hudsonが出産立合い休暇でいないという状況もあり、この回、そして9回を任され、きっちり4人の打者を全て凡退させ、2点のリードを守り切りました。カージナルス打線の1番から4番をしっかり抑えたことはシリーズの今後を考えると、実に価値ある結果です。
打線は、10安打5四球と塁をにぎわせながら、得点は2点のみ。チーム13残塁と非効率だったといわれればそうかもしれません。しかし、2回のYan Gomes、7回のKendrickのタイムリーはいずれも2アウトからの効果的な一本でした。また、Michael A. Taylor以外の先発メンバーにはヒットが出たことになり、明日以降の打席に楽に入れるようになったであろうことの意味も小さくないと思います。
先発4番手、なんて呼び方はもはや失礼だと思いますが、ともかくもStephen StrasburgでもMax Scherzerでもない先発投手で1勝したことの意味は大きい。明日はMax Scherzerが先発予定。今日のSanchezの登板を目の前で見せられ、負けるものかと闘志を燃やしていることでしょう。ますます楽しみになってきました。
Stay in the Fight !!
NLDSをふりかえって
第5戦までもつれ込んだ末にナショナルズが制したNLDS。公式にはMVPがないので当ブログで独自に選んでみようかと思ったのですが、結論的には無理でした。Stephen Strasburg, Max Scherzer, Anthony Rendon, Juan Soto, Ryan Zimmerman, Howie Kendrickと候補には事欠きませんが、それぞれにあまりに強いインパクトを残す活躍のため、とても1人を選べません。Dave Martinez監督という選択も考えましたが、いやいや、それは違う。
ということで、数字を見ながら個々の選手について思いつくままに振り返ってみることにしました。数字はbaseball referenceのNLDSのページをご参照ください。
[野手編]
[投手編]
[番外編]
5試合のうち、勝った第2戦、第4戦、第5戦に共通する法則があります。さらに言えば、ワイルドカードゲームも含めて法則は生きています。何か分かりますか?
私がコメント欄でフォロー実況した試合は全勝。しなかった試合は全敗なのです。
NLCSの第1戦、第2戦は日本時間でいうと土曜日と日曜日の午前なのでフォローする予定ですが、もしこの2試合も勝ってしまったら・・・火曜日以降どうしたものでしょうか。いちおう生活していくための本業を持つ身なのですが・・・。
是非2連勝して、大いに私を悩ませてください。
ということで、数字を見ながら個々の選手について思いつくままに振り返ってみることにしました。数字はbaseball referenceのNLDSのページをご参照ください。
[野手編]
- ポストシーズンが始まる前に書いた記事で調子を落としているのが心配と書いたRendonとSotoの2人でしたが、ワイルドカードゲームの8回以降、見事に結果を残し、NLDSでは2人ともOPS1.000超。チーム5本塁打のうちの3本、21点のうちの9点を2人で叩き出しました。もちろん最大のハイライトは第5戦、8回のClayton Kershawからの連続ホームラン。2000年代初めのDavid Ortiz-Manny Ramirezコンビとだぶって見えました。
- Trea TurnerとAdam Eatonの1、2番コンビもしっかり出塁して貢献しました。Turnerの最大の貢献は第2戦の初回の二塁打でしょう。初戦の完封負けの後の一打はシリーズ全体の流れを左右する貴重なものでした。Eatonも打率こそ低いもののチーム最多の5四球。第5戦の延長10回、先頭打者として歩いたのもEatonでした。
- ZimmermanとKendrickは、もちろんそれぞれ第4戦と第5戦の試合を決定付けホームランを打ってくれて、もうそれだけで十分です。ともに30代後半のベテラン。若手とベテランがうまく噛み合っているという印象のナショナルズを象徴する2人の活躍でした。
- Kurt SuzukiとYan Gomesの捕手コンビは、2人合わせて1本しかヒットを記録していませんが、四死球では5度出塁。第5戦で四球を受けて途中退場したSuzukiの状態が気になります。また、Suzukiがシーズン終盤にヒジを痛めて離脱していたことが影響したかどうかはわかりませんが、ドジャーズに5度走られ(いずれも二盗)1つも刺せなかったことも気になります。
- 故障の状態が気になると言えば、第2戦の走塁で足を痛めて交代したVictor Robles。 第5戦では代打は可能という話でしたが、結局出番なし。ロースターから外れることはないと思いますが、足が大事な武器の選手だけに心配です。
- もっとも、NLDSに限ればRoblesの代役として出場したMichael A. Taylorが立派に結果を残しました。打率3割超えのバッティングもさることながら、センター守備はさすがの安定感。第5戦の10回裏、最後の打球をつかんだ後のはにかんだ笑顔は、まさにTaylorらしいものでした。
- Asdrubal Cabrera, Brian Dozier, Matt Adams, Gerardo Parraのバットからは快音は 聞かれませんでしたが、Dozierは守備固めとして貢献したし、Parraは相変わらずベンチで盛り上げ役を務めてくれました。NLCSでは試合の流れを変える代打の一振りを期待しています。
- 最後にチーム打撃成績。.230/.321/.373、5本塁打、21得点、0盗塁。スラッシュラインの数字はポストシーズンならこんなものかなという感じ。ドジャーズの.220/.303/.428、勝ち上がったカージナルスの.251/.314/.423と比べても遜色ありません。気になるとすれば盗塁0。レギュラーシーズンではそれなりの武器となっていた機動力が完全に封じられたことに原因があるなら懸念材料です。
[投手編]
- Stasburgが2度、Scherzer, Patrick Corbin, Anibal Sanchezが各1度務めた先発。5試合計29イニングで自責点7(失点8)、被安打20、与四球11。防御率/WHIPに直せば、2.17/1.07。42奪三振。上出来どころか、サイヤング賞並みの内容でした。
- にもかかわらず簡単に勝てなかった要因はむろんブルペンです。Sean DoolittleとDaniel Hudsonの2人は計6イニングを投げて1失点と仕事をしましたが、他の本職ブルペン投手は4人で計6イニングで自責点7、被安打10、与四球5。防御率/WHIPに直しましょうか?10.50/1.67ですね。被本塁打4。第5戦で起用され、1イニングを三者凡退に抑えたTanner Raineyには期待できますが、あとは・・・。4人の中に、イニング数を超えるホームランを打たれているピッチャーがいますね。NLCSではJavy GuerraかErick Feddeに代えるべきだと思います。で、NLDSでは登板機会のなかったAustin Vothにブルペンから投げさせてはどうでしょうか。
- そんな頼りにならないブルペンのため、Scherzerか1度、Corbinが2度、リリーフ登板することになりました。第2戦の8回裏のScherzerの三者連続三振も強烈な印象を残しましたね。Corbinも第3戦では派手に打ち込まれましたが、第5戦ではしっかりと投げました。仮にDoolittle以外に左腕がいないままで行くならNLCSでもブルペン左腕として出番があるかもしれません。
- 最後に、チーム全体としての投手陣のパフォーマンスという点で1つ紹介しておきたい数字は、ドジャーズの主砲、リーグMVP候補のCody Bellingerの打撃成績です。21打席に立ち、4安打(長打は二塁打の1本だけ)、2四球、7三振。.211/.286/.263。そして、打点0。見事に敵の主戦力の非戦力化に成功しました。シリーズの勝因はここにあったのか、という感じです。
[番外編]
5試合のうち、勝った第2戦、第4戦、第5戦に共通する法則があります。さらに言えば、ワイルドカードゲームも含めて法則は生きています。何か分かりますか?
私がコメント欄でフォロー実況した試合は全勝。しなかった試合は全敗なのです。
NLCSの第1戦、第2戦は日本時間でいうと土曜日と日曜日の午前なのでフォローする予定ですが、もしこの2試合も勝ってしまったら・・・火曜日以降どうしたものでしょうか。いちおう生活していくための本業を持つ身なのですが・・・。
是非2連勝して、大いに私を悩ませてください。
2019/10/09
10/9 [NLDS 5] Rendon-Sotoの同点弾, そしてKendrickの満塁弾で延長戦を制し, 悲願のNLCS進出決定!!!!!
いよいよ第5戦です。
Trea Turner, SS
Adam Eaton, RF
Anthony Rendon, 3B
Juan Soto, LF
Howie Kendrick, 2B
Ryan Zimmerman, 1B
Kurt Suzuki, C
Michael A. Taylor, CF
Stephen Strasburg, P
Adam Eaton, RF
Anthony Rendon, 3B
Juan Soto, LF
Howie Kendrick, 2B
Ryan Zimmerman, 1B
Kurt Suzuki, C
Michael A. Taylor, CF
Stephen Strasburg, P
ピッチャーを除けば第4戦と全く同じラインナップ。相手先発が右投手のWalker Beuhlerでも関係なく、現時点で最も頼りになる打者を並べて勝負に挑みます。結構ではないでしょうか。
過去4度、第5戦に限っても3度、弾き返されてきたNLDSの高い壁。初めてアンダードッグで戦っているシリーズということで、この第5戦も挑戦者の意識は変わりません。その点でこれまでとは違うと信じています。
まもなく試合開始。コメント欄も使って全力で応援していきます。
**************************
W7-3(10)@LAD (Won the Series 3-2)
Strasburg 6.0IP 3ER 6H 1BB 7K
Rainey-Corbin-Hudson(W)-Doolittle 4.0IP 0ER 1H 0BB 5K
Rendon 3/5 2double HR 3R RBI
Soto 2/4 HR BB 2R 2RBI
Kendrick 1/5 HR R 4RBI
ついにやってくれました。過去4度、第5戦だけでも3度弾き返されてきたNLDSの壁をついに破りました。決して楽な試合ではありませんでした。その厳しい戦いを乗り越えての劇的な勝利に(月並みですが)感動しています。
試合は、表裏の違いこそあれ、1日のブリューワーズとのワイルドカードゲームのリプレイのような展開でした。投げているのがMax ScherzerとStephen Stasburgの違いだけで、初回1死も取れないうちに2ランを被弾し、2回の先頭打者にもホームランを打たれて、早々に3点のビハインドとなったのは面白いくらい全く同じ。序盤で回ってきた打席で代打を送らずに我慢して続投させ、これに応えてゼロを並べていったところも同じ。ドジャーズ外野陣のスーパーキャッチの連発もあってなかなか反撃できませんでしたが、わずか8日前の逆転劇のイメージは鮮烈で、このまま終わるわけはないと信じて見ていることができていました。
とはいえ、あれほどのドラマティックな展開は予想外でしたが。
動かしたのはやはりAnthony RendonとJuan Sotoの2人でした。まず6回表に2人の連打で1点を返して2点差とし、ブリューワーズ戦と同じ1-3のスコアで8回へ。
8回表は再びRendonから始まるという打線でした。マウンドにはClayton Kershaw。前のイニング、7回2死1,2塁で登板してAdam Eatonを三振にとっていたKershaw。続投の判断に疑問はなかったと思います。むしろ、もしかするとこのまま最後まで投げ切るのではないかという雰囲気さえありました。しかし、それを粉砕したのがRendonとSotoの連続ホームランでした。その間ほんの2分ほど、あっという間の同点劇。3年前、2016年のNLDS第5戦で最後を締めくくられて(レギュラーシーズン、ポストシーズン問わず)キャリア唯一のセーブを記録させれたKershawをしっかり打っての同点劇に、既に心を震わされていました。
ただ、ブリューワーズ戦とは違って8回は同点止まり。見ている分には不思議と負ける気はしませんでしたが、後攻のドジャーズに一本出ればそれで勝負がついてしまうわけで、マウンド上での緊張感は相当なものだったはずです。しかし、今日のブルペンはよく頑張ってくれました。7回以降の4イニングを、Tanner Rainey、Patrick Corbin、Daniel Hudson、Sean Doolittleが繋いで無失点。許した走者はシングルの1人だけ。2塁さえ踏ませなかった頑張りを讃えたいと思います。
そして迎えた延長10回表、この回先頭のAdam Eatonの四球に続き、Rendonがレフトフェンス直撃の二塁打、Sotoは敬遠されて無死満塁となって打席にはHowie Kendrick。この日ここまで4打席凡退(2三振、1併殺)、セカンドの守備でもエラーをしており、内心期するものはあったはずです。スライダー主体の組み立てなことは明らかだった今日のJoe Kellyの2球目は97マイルの速球にも、振り遅れませんでしたね。センターのフェンスを越えたときはなんとも表現し難い感情が浮かびました。興奮とか、感激ともちょっと違う。いよいよ来るべきものが来た、とでもいうような。
リードしても決して安心できなかったのが過去のポストシーズンでのナショナルズでしたが、さすがに10回裏の意気消沈のドジャーズは怖くなかったですね。最後の打者、Justin Turnerのセンター前に落ちようかというライナーをMichael A. Taylorがダイビングキャッチでつかんでゲームセット。悲願のNLCSが決まりました。
この瞬間、ベンチから野手陣が飛び出しましたが、ブルペンを最初に飛び出したのはMax Scherzerでした。猛ダッシュしながら「え?みんな来ないの?」みたいな感じで振り返るScherzerの姿がかわいらし過ぎて、印象的です(このリンク先にある、Nationals Advance to NLCSという動画の1分25秒あたりから。可能なら是非ご覧ください)。
さあNLCSです。相手は、やはり敵地での第5戦で(1回表に10得点という猛攻を見せ)ブレーブスを降した中地区優勝のカージナルス。ナショナルズとしては初めてポストシーズンに出た2012年にNLDSで敗れた相手。相手に不足はありません。引き続きチャレンジャーとして大いに戦ってくれることでしょう。
NLCS第1戦は日本時間12日(土)朝。
Stay in the Game!!
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W7-3(10)@LAD (Won the Series 3-2)
Strasburg 6.0IP 3ER 6H 1BB 7K
Rainey-Corbin-Hudson(W)-Doolittle 4.0IP 0ER 1H 0BB 5K
Rendon 3/5 2double HR 3R RBI
Soto 2/4 HR BB 2R 2RBI
Kendrick 1/5 HR R 4RBI
ついにやってくれました。過去4度、第5戦だけでも3度弾き返されてきたNLDSの壁をついに破りました。決して楽な試合ではありませんでした。その厳しい戦いを乗り越えての劇的な勝利に(月並みですが)感動しています。
試合は、表裏の違いこそあれ、1日のブリューワーズとのワイルドカードゲームのリプレイのような展開でした。投げているのがMax ScherzerとStephen Stasburgの違いだけで、初回1死も取れないうちに2ランを被弾し、2回の先頭打者にもホームランを打たれて、早々に3点のビハインドとなったのは面白いくらい全く同じ。序盤で回ってきた打席で代打を送らずに我慢して続投させ、これに応えてゼロを並べていったところも同じ。ドジャーズ外野陣のスーパーキャッチの連発もあってなかなか反撃できませんでしたが、わずか8日前の逆転劇のイメージは鮮烈で、このまま終わるわけはないと信じて見ていることができていました。
とはいえ、あれほどのドラマティックな展開は予想外でしたが。
動かしたのはやはりAnthony RendonとJuan Sotoの2人でした。まず6回表に2人の連打で1点を返して2点差とし、ブリューワーズ戦と同じ1-3のスコアで8回へ。
8回表は再びRendonから始まるという打線でした。マウンドにはClayton Kershaw。前のイニング、7回2死1,2塁で登板してAdam Eatonを三振にとっていたKershaw。続投の判断に疑問はなかったと思います。むしろ、もしかするとこのまま最後まで投げ切るのではないかという雰囲気さえありました。しかし、それを粉砕したのがRendonとSotoの連続ホームランでした。その間ほんの2分ほど、あっという間の同点劇。3年前、2016年のNLDS第5戦で最後を締めくくられて(レギュラーシーズン、ポストシーズン問わず)キャリア唯一のセーブを記録させれたKershawをしっかり打っての同点劇に、既に心を震わされていました。
ただ、ブリューワーズ戦とは違って8回は同点止まり。見ている分には不思議と負ける気はしませんでしたが、後攻のドジャーズに一本出ればそれで勝負がついてしまうわけで、マウンド上での緊張感は相当なものだったはずです。しかし、今日のブルペンはよく頑張ってくれました。7回以降の4イニングを、Tanner Rainey、Patrick Corbin、Daniel Hudson、Sean Doolittleが繋いで無失点。許した走者はシングルの1人だけ。2塁さえ踏ませなかった頑張りを讃えたいと思います。
そして迎えた延長10回表、この回先頭のAdam Eatonの四球に続き、Rendonがレフトフェンス直撃の二塁打、Sotoは敬遠されて無死満塁となって打席にはHowie Kendrick。この日ここまで4打席凡退(2三振、1併殺)、セカンドの守備でもエラーをしており、内心期するものはあったはずです。スライダー主体の組み立てなことは明らかだった今日のJoe Kellyの2球目は97マイルの速球にも、振り遅れませんでしたね。センターのフェンスを越えたときはなんとも表現し難い感情が浮かびました。興奮とか、感激ともちょっと違う。いよいよ来るべきものが来た、とでもいうような。
リードしても決して安心できなかったのが過去のポストシーズンでのナショナルズでしたが、さすがに10回裏の意気消沈のドジャーズは怖くなかったですね。最後の打者、Justin Turnerのセンター前に落ちようかというライナーをMichael A. Taylorがダイビングキャッチでつかんでゲームセット。悲願のNLCSが決まりました。
この瞬間、ベンチから野手陣が飛び出しましたが、ブルペンを最初に飛び出したのはMax Scherzerでした。猛ダッシュしながら「え?みんな来ないの?」みたいな感じで振り返るScherzerの姿がかわいらし過ぎて、印象的です(このリンク先にある、Nationals Advance to NLCSという動画の1分25秒あたりから。可能なら是非ご覧ください)。
さあNLCSです。相手は、やはり敵地での第5戦で(1回表に10得点という猛攻を見せ)ブレーブスを降した中地区優勝のカージナルス。ナショナルズとしては初めてポストシーズンに出た2012年にNLDSで敗れた相手。相手に不足はありません。引き続きチャレンジャーとして大いに戦ってくれることでしょう。
NLCS第1戦は日本時間12日(土)朝。
Stay in the Game!!
2019/10/07
10/7 [NLDS 4] ZimこそがFace of Franchise
1勝2敗と後がなくなったナショナルズ。とはいえ、過去4度のNLDSのうち3度同じように追い込まれ、うち2度は勝って(2012, 2017)最終戦に持ち込んでいますので、決して悲観するような状況ではありません。ましてや今日は大エースMax Scherzerが先発。勝ってこのドラマティックなシーズンが続くことを願っています。
先発メンバー。
Trea Turner, SS
Adam Eaton, RF
Anthony Rendon, 3B
Juan Soto, LF
Howie Kendrick, 2B
Ryan Zimmerman, 1B
Kurt Suzuki, C
Michael A. Taylor, CF
Max Scherzer, P
Victor Roblesは引き続き欠場。打撃は問題ないようですが、まだ全力疾走はできないようです。そしてファーストにはRyan Zimmermanが入っています。
今日は可能な限り、コメント欄でフォローしていきます。
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W6-1 Dodgers (Series 2-2)
Scherzer(W) 6.0IP 1ER 4H 3BB 7K
Doolittle 1.1IP 0ER
Hudson 0.2IP 0ER 1H 1K
Turner 3/5 double 2R
Taylor 2/3 BB R
Rendon 1/2 2SF 3RBI
Zimmerman 2/4 HR R 3RBI
ベテラン俳優がそろった上質のお芝居を観たような気分です。Max ScherzerとRyan Zimmermanが華々しい見せ場のあるダブル主演。Anthony Rendonが渋い演技で助演男優賞にノミネート。Trea Turner、Howie Kendrick、Sean Doolittle、Daniel Hudsonがストーリーの展開の鍵を握る役どころ。カメオ出演で観客をわかせたPaul Menhartコーチ。そして監督はDave Martinez。
DoolittleとHudsonを除くと不安しかないブルペンを抱えるナショナルズですから、先発のScherzerがどれだけ長く投げられるかが試合を決めると言っても過言ではありませんでした。大きなプレッシャーだったはずですが、十分にその期待に応えてくれましたね。初球から積極的にストライクゾーンに投げ込んで打たせてとり、球数少なくアウトを重ねていきました。初回、3番のJustin Turnerにソロを打たれた時はずるずる行く悪いイメージも浮かんだはずですが、以降も組み立てを変えることはなく、6回を投げて失点はこの1点のみ。そこまでわずか82球。7回は強くなった雨に手元を狂わされた部分もあってか2四球などで1死満塁としましたが、代打Chris Taylorをフルカウントからの「ど真ん中のチェンジアップ」で空振り三振。そしてJoe Pedersonにはあわやライト線へのタイムリーツーベースかというファールを打たれながらも最後はセカンドゴロに打ち取ってピンチ脱出。この辺りはもはや力は技術ではなく、精神の勝負のように見えました。
8回、9回はSean DoolittleとDaniel Hudsonがしっかり締めくくってゲームセット。この2人が通用することがこれで実証されたことは、第5戦に向けて大きな意味を持つはずです。
打っては、3番Anthony Rendonが3回裏に同点の犠牲フライ、5回裏に決勝点となるレフト前タイムリー、6回裏にもセンターフェンス側まで運ぶ犠牲フライで、3打席連続できっちり打点を記録。さすがはナ・リーグ打点王です。
そしてなんと言っても今日の1番のハイライトはRyan Zimmermanの3ラン。Rendonのタイムリーで1点を勝ち越したとはいえまだ1点差の2死1,3塁の場面で回ってきた第3打席。ここまで2打席連続三振。この打席も初球ストライクの後の2球目、高めのボール球に完全に差し込まれました。が、しかし。力で押し込み、そのまま高々と上がった打球はセンターのフェンスを越えて行きました。2008年3月のナショナルズ・パークのこけら落としの試合でのサヨナラホームラン(動画)を思い出したのは、私だけでしょうね。あれから12年。その間にBryce Harperが加わり、そして去って行きましたが、やはりFace of Franchiseはこの人なんだなと胸が熱くなりました。これが最後かも、とずっと言われながらのプレーが続いていますが、そんな雑音を撥ねとばす素晴らしい一打でした。ナショナルズ・パークでプレーするZimmermanをもう一度見るためにも、絶対にNLCSに行きましょう!
第5戦は1日挟んで日本時間10日の朝です。先発はナショナルズがStephen Strasburg。対するドジャーズは第1戦で好投したWalker Buehlerが先発しますが、Clayton Kershawもブルペンに控えるはず。好ゲームとなることは間違いなし。楽しみです。
先発メンバー。
Trea Turner, SS
Adam Eaton, RF
Anthony Rendon, 3B
Juan Soto, LF
Howie Kendrick, 2B
Ryan Zimmerman, 1B
Kurt Suzuki, C
Michael A. Taylor, CF
Max Scherzer, P
Victor Roblesは引き続き欠場。打撃は問題ないようですが、まだ全力疾走はできないようです。そしてファーストにはRyan Zimmermanが入っています。
今日は可能な限り、コメント欄でフォローしていきます。
*****************
W6-1 Dodgers (Series 2-2)
Scherzer(W) 6.0IP 1ER 4H 3BB 7K
Doolittle 1.1IP 0ER
Hudson 0.2IP 0ER 1H 1K
Turner 3/5 double 2R
Taylor 2/3 BB R
Rendon 1/2 2SF 3RBI
Zimmerman 2/4 HR R 3RBI
ベテラン俳優がそろった上質のお芝居を観たような気分です。Max ScherzerとRyan Zimmermanが華々しい見せ場のあるダブル主演。Anthony Rendonが渋い演技で助演男優賞にノミネート。Trea Turner、Howie Kendrick、Sean Doolittle、Daniel Hudsonがストーリーの展開の鍵を握る役どころ。カメオ出演で観客をわかせたPaul Menhartコーチ。そして監督はDave Martinez。
DoolittleとHudsonを除くと不安しかないブルペンを抱えるナショナルズですから、先発のScherzerがどれだけ長く投げられるかが試合を決めると言っても過言ではありませんでした。大きなプレッシャーだったはずですが、十分にその期待に応えてくれましたね。初球から積極的にストライクゾーンに投げ込んで打たせてとり、球数少なくアウトを重ねていきました。初回、3番のJustin Turnerにソロを打たれた時はずるずる行く悪いイメージも浮かんだはずですが、以降も組み立てを変えることはなく、6回を投げて失点はこの1点のみ。そこまでわずか82球。7回は強くなった雨に手元を狂わされた部分もあってか2四球などで1死満塁としましたが、代打Chris Taylorをフルカウントからの「ど真ん中のチェンジアップ」で空振り三振。そしてJoe Pedersonにはあわやライト線へのタイムリーツーベースかというファールを打たれながらも最後はセカンドゴロに打ち取ってピンチ脱出。この辺りはもはや力は技術ではなく、精神の勝負のように見えました。
8回、9回はSean DoolittleとDaniel Hudsonがしっかり締めくくってゲームセット。この2人が通用することがこれで実証されたことは、第5戦に向けて大きな意味を持つはずです。
打っては、3番Anthony Rendonが3回裏に同点の犠牲フライ、5回裏に決勝点となるレフト前タイムリー、6回裏にもセンターフェンス側まで運ぶ犠牲フライで、3打席連続できっちり打点を記録。さすがはナ・リーグ打点王です。
そしてなんと言っても今日の1番のハイライトはRyan Zimmermanの3ラン。Rendonのタイムリーで1点を勝ち越したとはいえまだ1点差の2死1,3塁の場面で回ってきた第3打席。ここまで2打席連続三振。この打席も初球ストライクの後の2球目、高めのボール球に完全に差し込まれました。が、しかし。力で押し込み、そのまま高々と上がった打球はセンターのフェンスを越えて行きました。2008年3月のナショナルズ・パークのこけら落としの試合でのサヨナラホームラン(動画)を思い出したのは、私だけでしょうね。あれから12年。その間にBryce Harperが加わり、そして去って行きましたが、やはりFace of Franchiseはこの人なんだなと胸が熱くなりました。これが最後かも、とずっと言われながらのプレーが続いていますが、そんな雑音を撥ねとばす素晴らしい一打でした。ナショナルズ・パークでプレーするZimmermanをもう一度見るためにも、絶対にNLCSに行きましょう!
第5戦は1日挟んで日本時間10日の朝です。先発はナショナルズがStephen Strasburg。対するドジャーズは第1戦で好投したWalker Buehlerが先発しますが、Clayton Kershawもブルペンに控えるはず。好ゲームとなることは間違いなし。楽しみです。
2019/10/06
10/6 [NLDS 3] 6回表2死2ストライクからの7失点
舞台をナショナルズ・パークに移してのNLDSの第3戦。
Trea Turner, SS
Adam Eaton, RF
Anthony Rendon, 3B
Juan Soto, LF
Howie Kendrick, 1B
Kurt Suzuki, C
Brian Dozier, 2B
Michael A. Taylor, CF
Anibal Sanchez, P
先発投手はAnibal Sanchez。Max Scherzerとも噂されていましたが、第4戦に温存となりました。Sanchezもポストシーズンで先発できるだけの信頼をレギュラーシーズンで得てきました。これでいいと思います。第2戦で足を痛めたVictor Roblesが先発を外れました。大事をとっての欠場ですが、代打出場は可能なレベルとのこと。Michael A. Taylorがラッキーボーイになってくれたりしないかな。
Stay in the Fight!
***********************
L4-10 Dodgers (Series 1-2)
Sanchez 5.0IP 1ER 4H 2BB 9K
Corbin(L) 0.2IP 6ER 4H 2BB 2K
Soto 2/3 BB HR 2R 2RBI
1回表のピンチをしのぎ、その裏、Juan Sotoのシリーズ(ポストシーズン)初本塁打で2点を先制。2回以降安定したAnibal Sanchezが、5回までソロ本塁打による1失点のみ。欲を言えば追加点を取っておきたかったところですが、相手はリーグ防御率トップのHyun Jin Ryuですから贅沢は言えません。5回を終えて2-1とリード。ここまではナショナルズとしては期待どおりの展開だったはずです。
5回を終えた時点でのSanchezは87球。休養十分でまだ余力はあったかもしれませんが、6回表のドジャーズは3番のCody Bellingerから、ポストシーズンの緊張感からの疲労は大きいだろうことを考えると交代の判断は間違ってなかったと思います。そして、Patrick Corbinを注ぎ込んだのも、左打者のBellingerとの対戦を考えれば妥当な判断だったと思います。実際、かなり惜しいところまでいきました。
しかし、残った結果は1イニング7失点という悲惨なものでした。Bellingerにシングルを打たれた後、2つの三振で2死までこぎつけましたが、ここからシングル、Russelll Martinのダブル(2-3)、四球、Enrique Hernandezのダブル(2-5)と続き、敬遠四球を与えたところでCorbinは降板。代わったWander SueroがJustin Turnerに3ランを被弾し、2-8。この回の7失点、Martin、Hernandez、Turnerの長打ははいずれも2アウト2ストライクから。あと1球が遠いのは今回に限った話ではありませんが、しかし7点も取られるかなぁ。まあ、MartinへCorbinの投球は低めへのボールになる変化球であり、打った方の集中力が素晴らしかったと褒めるべきなのかもしれません(HernandezとTurnerへのボールは甘かったけれど)。
今日は裏目に出ましたが、戦い方としてはこれしかありません。
明日はMax Scherzerが第1戦のリベンジに燃えてくれるものと期待しましょう。
Trea Turner, SS
Adam Eaton, RF
Anthony Rendon, 3B
Juan Soto, LF
Howie Kendrick, 1B
Kurt Suzuki, C
Brian Dozier, 2B
Michael A. Taylor, CF
Anibal Sanchez, P
先発投手はAnibal Sanchez。Max Scherzerとも噂されていましたが、第4戦に温存となりました。Sanchezもポストシーズンで先発できるだけの信頼をレギュラーシーズンで得てきました。これでいいと思います。第2戦で足を痛めたVictor Roblesが先発を外れました。大事をとっての欠場ですが、代打出場は可能なレベルとのこと。Michael A. Taylorがラッキーボーイになってくれたりしないかな。
Stay in the Fight!
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L4-10 Dodgers (Series 1-2)
Sanchez 5.0IP 1ER 4H 2BB 9K
Corbin(L) 0.2IP 6ER 4H 2BB 2K
Soto 2/3 BB HR 2R 2RBI
1回表のピンチをしのぎ、その裏、Juan Sotoのシリーズ(ポストシーズン)初本塁打で2点を先制。2回以降安定したAnibal Sanchezが、5回までソロ本塁打による1失点のみ。欲を言えば追加点を取っておきたかったところですが、相手はリーグ防御率トップのHyun Jin Ryuですから贅沢は言えません。5回を終えて2-1とリード。ここまではナショナルズとしては期待どおりの展開だったはずです。
5回を終えた時点でのSanchezは87球。休養十分でまだ余力はあったかもしれませんが、6回表のドジャーズは3番のCody Bellingerから、ポストシーズンの緊張感からの疲労は大きいだろうことを考えると交代の判断は間違ってなかったと思います。そして、Patrick Corbinを注ぎ込んだのも、左打者のBellingerとの対戦を考えれば妥当な判断だったと思います。実際、かなり惜しいところまでいきました。
しかし、残った結果は1イニング7失点という悲惨なものでした。Bellingerにシングルを打たれた後、2つの三振で2死までこぎつけましたが、ここからシングル、Russelll Martinのダブル(2-3)、四球、Enrique Hernandezのダブル(2-5)と続き、敬遠四球を与えたところでCorbinは降板。代わったWander SueroがJustin Turnerに3ランを被弾し、2-8。この回の7失点、Martin、Hernandez、Turnerの長打ははいずれも2アウト2ストライクから。あと1球が遠いのは今回に限った話ではありませんが、しかし7点も取られるかなぁ。まあ、MartinへCorbinの投球は低めへのボールになる変化球であり、打った方の集中力が素晴らしかったと褒めるべきなのかもしれません(HernandezとTurnerへのボールは甘かったけれど)。
今日は裏目に出ましたが、戦い方としてはこれしかありません。
明日はMax Scherzerが第1戦のリベンジに燃えてくれるものと期待しましょう。
2019/10/04
10/4 [NLDS 2] Stras, Maxの圧巻の投球で勝利
NLDS第2戦。
Trea Turner, SS
Adam Eaton, RF
Anthony Rendon, 3B
Juan Soto, LF
Howie Kendrick, 2B
Ryan Zimmerman, 1B
Kurt Suzuki, C
Victor Robles, CF
Stephen Strasburg, P
先発は先日のワイルドカードゲームで3イニング無失点の救援登板をしたStephen Strasburg。中2日での登板ですが、特に制限なく投げられるとのことです。対するはClayton Kershaw。度重なる故障でかつてほどの支配的な投手ではなくなったといいますが、それでも今季の防御率は3.03、16勝。十分に難敵です。左のKershawが先発ということで、Ryan Zimmermanが先発オーダーに加わりました。
まもなくプレーボール。コメント欄でフォローしていきます。
***************
W4-2@LAD (Series 1-1)
Strasburg(W) 6.0IP 1ER 3H 0BB 10K
Doolittle(HD) 1.0IP 1ER 1H 2K
Scherzer(HD) 1.0IP 0ER 3K
Hudson(SV) 1.0IP 0ER 1H 2BB 2K
Rendon 2/4 double BB RBI
Eaton 2/5 R RBI
Kendrick 1/5 RBI
Cabrera 1/1 RBI
(試合展開の詳細はコメント欄をご覧ください。)
MLBファンなら誰もが知っているClayton KershawとStephen Strasburgという好投手2人の投げ合いに、両軍の守備も応え、引き締まった好ゲームとなりました。そして、またDave Martinez監督の采配が冴えたというか、ギャンブルに勝ったという印象の試合でした。
まずはナショナルズ打線。前日の完封負けのイメージを早々に払拭したかったはずですが、初回先頭のTrea Turnerのラッキーな二塁打から1点を先制。2回には2死からのタイムリーが2本続いて2点を追加。この後Kershawがしっかり立ち直って6回まで投げ切ったことを思うと早い段階でリードを奪えたことはこの試合においても貴重だったし、各打者が落ち着けたという意味で、シリーズ全体を見たときにもこの序盤の攻撃は大きな意味を持ちそうです。
一方、投手陣。今日の、いや今日もというべきか、Strasburgは素晴らしかった。速球もチェンジアップもスライダーも思ったようにコントロールできており、5回2死まで1人のランナーも許さない圧倒的なピッチング。6回に犠牲フライで1点こそ失ったものの、6回を終えてまだ85球。点差は2点。もう1イニングStrasburgに投げさせるという選択肢もあったはずです。
しかし、Martinez監督の判断は継投でした。7回表のナショナルズの攻撃を3投手を注ぎ込んでしのいだドジャーズのDave Roberts監督に対抗したわけではないでしょうが、7回裏からSean Doolittleを投入。Max Muncyにソロ本塁打を打たれて1点差とされはしたものの、リードしたまま7回を終了。
8回表には1死2,3塁で起用した代打Asdrubal Cabrera(ま、あの場面は誰もがCabreraだと思いましたが)がライト前にタイムリーを放ち、再び2点差。そして、その裏にはMax Scherzerを投入しました。2日の試合で先発し、中2日でのマウンドとなりましたが、最速99マイルで追い込んで、スライダーで三者連続三振。いつもに比べて感情を表に出さない感じでしたが、内心燃える想いはいつもどおりだったようです。
鬼門となっていた7、8回を乗り切ると、9回のマウンドにはクローザーとして定着した感のあるDaniel Hudson。2死2塁でMuncyを敬遠するというベンチの判断があわや裏目に出るところでしたが、最後は2死満塁からCorey Seagerを三振に仕留めてゲームセット。かなりギャンブル性の高い采配でしたが、勝てば官軍で結構です。
これでシリーズは1勝1敗。移動日を挟んで舞台はワシントンDCへ。Baby Shark Timeが待っています。
なお、NLDSももう1つのカード、カージナルスとブレーブスも1勝1敗となっています。
Trea Turner, SS
Adam Eaton, RF
Anthony Rendon, 3B
Juan Soto, LF
Howie Kendrick, 2B
Ryan Zimmerman, 1B
Kurt Suzuki, C
Victor Robles, CF
Stephen Strasburg, P
先発は先日のワイルドカードゲームで3イニング無失点の救援登板をしたStephen Strasburg。中2日での登板ですが、特に制限なく投げられるとのことです。対するはClayton Kershaw。度重なる故障でかつてほどの支配的な投手ではなくなったといいますが、それでも今季の防御率は3.03、16勝。十分に難敵です。左のKershawが先発ということで、Ryan Zimmermanが先発オーダーに加わりました。
まもなくプレーボール。コメント欄でフォローしていきます。
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W4-2@LAD (Series 1-1)
Strasburg(W) 6.0IP 1ER 3H 0BB 10K
Doolittle(HD) 1.0IP 1ER 1H 2K
Scherzer(HD) 1.0IP 0ER 3K
Hudson(SV) 1.0IP 0ER 1H 2BB 2K
Rendon 2/4 double BB RBI
Eaton 2/5 R RBI
Kendrick 1/5 RBI
Cabrera 1/1 RBI
(試合展開の詳細はコメント欄をご覧ください。)
MLBファンなら誰もが知っているClayton KershawとStephen Strasburgという好投手2人の投げ合いに、両軍の守備も応え、引き締まった好ゲームとなりました。そして、またDave Martinez監督の采配が冴えたというか、ギャンブルに勝ったという印象の試合でした。
まずはナショナルズ打線。前日の完封負けのイメージを早々に払拭したかったはずですが、初回先頭のTrea Turnerのラッキーな二塁打から1点を先制。2回には2死からのタイムリーが2本続いて2点を追加。この後Kershawがしっかり立ち直って6回まで投げ切ったことを思うと早い段階でリードを奪えたことはこの試合においても貴重だったし、各打者が落ち着けたという意味で、シリーズ全体を見たときにもこの序盤の攻撃は大きな意味を持ちそうです。
一方、投手陣。今日の、いや今日もというべきか、Strasburgは素晴らしかった。速球もチェンジアップもスライダーも思ったようにコントロールできており、5回2死まで1人のランナーも許さない圧倒的なピッチング。6回に犠牲フライで1点こそ失ったものの、6回を終えてまだ85球。点差は2点。もう1イニングStrasburgに投げさせるという選択肢もあったはずです。
しかし、Martinez監督の判断は継投でした。7回表のナショナルズの攻撃を3投手を注ぎ込んでしのいだドジャーズのDave Roberts監督に対抗したわけではないでしょうが、7回裏からSean Doolittleを投入。Max Muncyにソロ本塁打を打たれて1点差とされはしたものの、リードしたまま7回を終了。
8回表には1死2,3塁で起用した代打Asdrubal Cabrera(ま、あの場面は誰もがCabreraだと思いましたが)がライト前にタイムリーを放ち、再び2点差。そして、その裏にはMax Scherzerを投入しました。2日の試合で先発し、中2日でのマウンドとなりましたが、最速99マイルで追い込んで、スライダーで三者連続三振。いつもに比べて感情を表に出さない感じでしたが、内心燃える想いはいつもどおりだったようです。
鬼門となっていた7、8回を乗り切ると、9回のマウンドにはクローザーとして定着した感のあるDaniel Hudson。2死2塁でMuncyを敬遠するというベンチの判断があわや裏目に出るところでしたが、最後は2死満塁からCorey Seagerを三振に仕留めてゲームセット。かなりギャンブル性の高い采配でしたが、勝てば官軍で結構です。
これでシリーズは1勝1敗。移動日を挟んで舞台はワシントンDCへ。Baby Shark Timeが待っています。
なお、NLDSももう1つのカード、カージナルスとブレーブスも1勝1敗となっています。
2019/10/03
10/3 [NLDS 1] 打てず, 守れず, いつものブルペン
いよいよ、NLDSです。ワイルドカードゲームを勝ち上がったナショナルズの相手は、ナ・リーグ最高勝率のドジャーズ。難敵なのは間違いありませんが、過去4度、弾き返されてきたNLDSの壁を、今回こそ乗り越えてくれることを期待しています。
第1戦の先発メンバーです。先発投手はPatrick Corbin。捕手はYan Gomes。あとは現時点でのレギュラーメンバーが並んでいます。
Trea Turner, SS
Adam Eaton, RF
Anthony Rendon, 3B
Juan Soto, LF
Howie Kendrick, 1B
Asdrúbal Cabrera, 2B
Adam Eaton, RF
Anthony Rendon, 3B
Juan Soto, LF
Howie Kendrick, 1B
Asdrúbal Cabrera, 2B
Victor Robles, CF
Yan Gomes, C
Patrick Corbin, P
日本時間午前中は残念ながら画面の前で見ることはできませんが、好ゲームになることを願っています。
***********
L0-6@LAD (Series 0-1)
Corbin(L) 6.0IP 1ER(2R) 3H 5BB 9K
Rainey-Rodney-etc 2.0IP 4ER 2BB 3K
Patrick Corbinは決して悪いできではなかったと思います。速球もスライダーも球威・キレともにあり、4回裏に連打で無死1,3塁とされても連続三振と内野ゴロで切り抜け、最終的には107球で6イニングを投げきりました。勝ち投手になってもいい内容でした。それだけに初回の4四球による押し出しと、5回2死からのファーストHowie Kendrickのトンネルによる失点が痛かった。与えなくてもいい2点。いずれにせよ先発としての仕事は十分しました。
しかし、このCorbinの頑張りを打線が全く援護できず。2安打ではどうにも。ポイントとなったのはAsdrubal Cabreraの2打席でした。まずは2回表1アウト、チーム初安打のJuan Sotoを1塁に置いて、鋭いライナーを打ちましたが、シフトでライト前に守っていたサードChris Taylorの真正面。さらに悪いことにSotoはエンドランでスタートを切っていたため戻れず、併殺。2度目は4回裏。3つの四球で作った2死満塁の場面。初球のボール球を空振りし、2球目も見逃せばボールかという低めの変化球に手を出してしまいピッチャーゴロ。前の打者が粘って球数を増やし、追い詰めていたWalker Buehlerを助けてしまいました。まだ0-1だったいずれかの場面でヒットが出ていれば、この後の展開はきっと違ったでしょうが、ま、言っても詮無いことです。この後5回から8回は1人のランナーも出せず、試合の流れを引き寄せられませんでした。
最終的に試合を壊したのはやはりブルペン。0-2で引き継いだ7回裏。Tanner Raineyが1死1,3塁のピンチを作ると、代わったFernando Rodneyが(リーグMVP候補のCody Bellingerこそ見逃し三振に抑えましたが)2死満塁からMax Muncyにライト前に運ばれ2失点。8回裏には4番手ピッチャーが2本のソロ本塁打を被弾。今更書くのもあれですが、この4番手で投げた方の姿は2度と見たくないですね。
完敗。
明日はStephen Strasburgの先発が発表されています。切り替えてがんばりましょう。
***********
L0-6@LAD (Series 0-1)
Corbin(L) 6.0IP 1ER(2R) 3H 5BB 9K
Rainey-Rodney-etc 2.0IP 4ER 2BB 3K
Patrick Corbinは決して悪いできではなかったと思います。速球もスライダーも球威・キレともにあり、4回裏に連打で無死1,3塁とされても連続三振と内野ゴロで切り抜け、最終的には107球で6イニングを投げきりました。勝ち投手になってもいい内容でした。それだけに初回の4四球による押し出しと、5回2死からのファーストHowie Kendrickのトンネルによる失点が痛かった。与えなくてもいい2点。いずれにせよ先発としての仕事は十分しました。
しかし、このCorbinの頑張りを打線が全く援護できず。2安打ではどうにも。ポイントとなったのはAsdrubal Cabreraの2打席でした。まずは2回表1アウト、チーム初安打のJuan Sotoを1塁に置いて、鋭いライナーを打ちましたが、シフトでライト前に守っていたサードChris Taylorの真正面。さらに悪いことにSotoはエンドランでスタートを切っていたため戻れず、併殺。2度目は4回裏。3つの四球で作った2死満塁の場面。初球のボール球を空振りし、2球目も見逃せばボールかという低めの変化球に手を出してしまいピッチャーゴロ。前の打者が粘って球数を増やし、追い詰めていたWalker Buehlerを助けてしまいました。まだ0-1だったいずれかの場面でヒットが出ていれば、この後の展開はきっと違ったでしょうが、ま、言っても詮無いことです。この後5回から8回は1人のランナーも出せず、試合の流れを引き寄せられませんでした。
最終的に試合を壊したのはやはりブルペン。0-2で引き継いだ7回裏。Tanner Raineyが1死1,3塁のピンチを作ると、代わったFernando Rodneyが(リーグMVP候補のCody Bellingerこそ見逃し三振に抑えましたが)2死満塁からMax Muncyにライト前に運ばれ2失点。8回裏には4番手ピッチャーが2本のソロ本塁打を被弾。今更書くのもあれですが、この4番手で投げた方の姿は2度と見たくないですね。
完敗。
明日はStephen Strasburgの先発が発表されています。切り替えてがんばりましょう。
2019/10/02
10/1 [NLWC] 逆転でブリューワーズを降しNLDSへ!
W4-3 Brewers (Won the Series 1-0)
Scherzer 5.0IP 3ER 4H 3BB 6K
Strasburg(W) 3.0IP 0ER 2H 4K
Hudson(SV) 1.0IP 0ER 1H 1K
Turner 1/4 HR R RBI
Zimmerman 1/1
Soto 1/4 2RBI
ナショナルズのポストシーズン史上最高の試合と言ってもいいかもしれない素晴らしい試合でした。比肩するとすれば、2012年のNLDS第4戦、Jayson Werthのホームランでサヨナラ勝ちしたあの試合。甲乙つけがたいけれど、シチュエーションまで含めればこちらのほうが上かもしれません。
決勝打を打ったJuan Sotoが最大のヒーローであることはもちろんですが、そこに至るまでに多くのスター選手がそれぞれに仕事をして、21歳のあのライト前につなげたと思います。
先発のMax Scherzerは確かに2本のホームランで早々に3点ビハインドとしてしまいましたが、3〜5回は気魄のピッチングで追加点を許しませんでした。しっかり切り替えて、我慢して試合を作ったことを評価しないわけにはいきません。
2番手のStephen Strasburgは3イニングを全く危なげなく無失点。初体験のリリーフ登板でしたが、淡々とブリューワーズ打線を手玉に取り、ナショナルズに流れを呼び込みました。勝ち投手にふさわしいピッチング。
そして迎えた8回裏。Michael A. Taylorが死球で出塁したことが嚆矢となったわけですが、不振でレギュラーシーズン中盤以降はマイナーでくすぶっていたTaylor。いろいろ思うところはあったはずですが、しっかりボールを見極めた末の死球はTaylorが勝ち取ったものと言っていいと思います。
8回裏2死1塁、代打Ryan Zimmermanの打席が、個人的にはこの試合の一番のハイライトでした。この試合に敗れていれば、ナショナルズでの、あるいは現役での、最後の打席となったかもしれないあの打席。バットを真っ二つに折られながらの打球がセンター前に落ちた時、何かの予感を感じたのは私だけではなかったはずです。後に控えるのが、今日そろって3打席凡退のAnthony RendonとJuan Soto。たとえ相手がJosh Haderだとしても、Zimmermanがあのヒットで出塁した後、この2人がそのまま終わるはずがないと。
Rendonもよく見極めました。いろいろな事情を考えれば打ち気にはやっても仕方ない場面でしたが、カウント3-2からの高めの速球を見逃して、しっかり歩きました。
そしてSoto。対戦した左打者の打率が1割ちょっとという現役の左腕投手でも最高の1人であるHaderの高め速球をライト前に弾き返すのは並大抵のことではなったはず。素晴らしい技術、そして精神力。まだ21歳というのはちょっと信じられない落ち着きぶりです。この一打だけで、ナショナルズの球団史に、ナショナルズファンの記憶に、その居場所ができました。もちろん、これからもっともっと多くの記録に、記憶に残るプレーを期待しています。
9回のマウンドに上がったのはDaniel Hudsonでした。先日は「Sean Doolittleこそがこのチームのクローザー」と発言したりしていましたが、いやいや、堂々たるクローザーぶり。気合い十分の98マイルの速球、しかもきちんと制球された球でしっかり締めくくってくれました。
さて。昨シーズンからずっと文句を言ってきたDave Martinez監督の采配ですが、今日は完璧だったと認めるしかありません。Scherzerを我慢して引っ張ったこと。Strasburgを投入し、3イニング、一切代えるそぶりを見せずに投げさせたこと。Zimmermanをネクストバッターズサークルに立たせながら2度も引っ込め、特に2度目の8回1死走者なしでTaylorを起用したこと。その後、2死1塁となってAdam Eatonに代えてZimmermanを送ったこと。最後にDoolittleではなくHudsonを送ったこと。文句の付けようがありません。感服しました。
シーズン途中からMartinez監督が口にしてきた「Stay in the Fight」のスローガン。最後まで諦めない、その言葉を体現したような見事な逆転勝利でした。
敗れたブリューワーズ。最後はChristian Yelichの代役で出ていた22歳のBrent Grishamの痛恨のミスで涙を飲みましたが、Yelichが離脱してからのシーズン終盤の追いあげ、そしてこの試合での戦いぶり、見事でした。拍手を送ります。
さあ。次はドジャーズとのNLDSです。今日の勝利の勢いで挑めば、シーズン106勝の強敵ドジャーズともいい勝負ができるはず。ロサンゼルスに乗り込んでの第1戦は、日本時間4日(金)朝、プレーボールです。
Scherzer 5.0IP 3ER 4H 3BB 6K
Strasburg(W) 3.0IP 0ER 2H 4K
Hudson(SV) 1.0IP 0ER 1H 1K
Turner 1/4 HR R RBI
Zimmerman 1/1
Soto 1/4 2RBI
ナショナルズのポストシーズン史上最高の試合と言ってもいいかもしれない素晴らしい試合でした。比肩するとすれば、2012年のNLDS第4戦、Jayson Werthのホームランでサヨナラ勝ちしたあの試合。甲乙つけがたいけれど、シチュエーションまで含めればこちらのほうが上かもしれません。
決勝打を打ったJuan Sotoが最大のヒーローであることはもちろんですが、そこに至るまでに多くのスター選手がそれぞれに仕事をして、21歳のあのライト前につなげたと思います。
先発のMax Scherzerは確かに2本のホームランで早々に3点ビハインドとしてしまいましたが、3〜5回は気魄のピッチングで追加点を許しませんでした。しっかり切り替えて、我慢して試合を作ったことを評価しないわけにはいきません。
2番手のStephen Strasburgは3イニングを全く危なげなく無失点。初体験のリリーフ登板でしたが、淡々とブリューワーズ打線を手玉に取り、ナショナルズに流れを呼び込みました。勝ち投手にふさわしいピッチング。
そして迎えた8回裏。Michael A. Taylorが死球で出塁したことが嚆矢となったわけですが、不振でレギュラーシーズン中盤以降はマイナーでくすぶっていたTaylor。いろいろ思うところはあったはずですが、しっかりボールを見極めた末の死球はTaylorが勝ち取ったものと言っていいと思います。
8回裏2死1塁、代打Ryan Zimmermanの打席が、個人的にはこの試合の一番のハイライトでした。この試合に敗れていれば、ナショナルズでの、あるいは現役での、最後の打席となったかもしれないあの打席。バットを真っ二つに折られながらの打球がセンター前に落ちた時、何かの予感を感じたのは私だけではなかったはずです。後に控えるのが、今日そろって3打席凡退のAnthony RendonとJuan Soto。たとえ相手がJosh Haderだとしても、Zimmermanがあのヒットで出塁した後、この2人がそのまま終わるはずがないと。
Rendonもよく見極めました。いろいろな事情を考えれば打ち気にはやっても仕方ない場面でしたが、カウント3-2からの高めの速球を見逃して、しっかり歩きました。
そしてSoto。対戦した左打者の打率が1割ちょっとという現役の左腕投手でも最高の1人であるHaderの高め速球をライト前に弾き返すのは並大抵のことではなったはず。素晴らしい技術、そして精神力。まだ21歳というのはちょっと信じられない落ち着きぶりです。この一打だけで、ナショナルズの球団史に、ナショナルズファンの記憶に、その居場所ができました。もちろん、これからもっともっと多くの記録に、記憶に残るプレーを期待しています。
9回のマウンドに上がったのはDaniel Hudsonでした。先日は「Sean Doolittleこそがこのチームのクローザー」と発言したりしていましたが、いやいや、堂々たるクローザーぶり。気合い十分の98マイルの速球、しかもきちんと制球された球でしっかり締めくくってくれました。
さて。昨シーズンからずっと文句を言ってきたDave Martinez監督の采配ですが、今日は完璧だったと認めるしかありません。Scherzerを我慢して引っ張ったこと。Strasburgを投入し、3イニング、一切代えるそぶりを見せずに投げさせたこと。Zimmermanをネクストバッターズサークルに立たせながら2度も引っ込め、特に2度目の8回1死走者なしでTaylorを起用したこと。その後、2死1塁となってAdam Eatonに代えてZimmermanを送ったこと。最後にDoolittleではなくHudsonを送ったこと。文句の付けようがありません。感服しました。
シーズン途中からMartinez監督が口にしてきた「Stay in the Fight」のスローガン。最後まで諦めない、その言葉を体現したような見事な逆転勝利でした。
敗れたブリューワーズ。最後はChristian Yelichの代役で出ていた22歳のBrent Grishamの痛恨のミスで涙を飲みましたが、Yelichが離脱してからのシーズン終盤の追いあげ、そしてこの試合での戦いぶり、見事でした。拍手を送ります。
さあ。次はドジャーズとのNLDSです。今日の勝利の勢いで挑めば、シーズン106勝の強敵ドジャーズともいい勝負ができるはず。ロサンゼルスに乗り込んでの第1戦は、日本時間4日(金)朝、プレーボールです。
2019/10/01
NLワイルドカードゲーム
勝てばディビジョンシリーズへ進出。負ければシーズン終了。162試合の長いシーズンを戦い抜いた末にたどり着いたわずか1試合。先発メンバーも控えメンバーもありません。総力戦。それがワイルドカードゲームです。
ナショナルズは2012、2014、2016、2017年に続く過去8年で5度目のポストシーズン進出ですが、ワイルドカードは初。過去4度はいずれもディビションシリーズで敗退してきましたが、今回は違うと信じています。そのため、まずはこの1戦です。
先発メンバーは次の通り。Kurt Suzukiも間に合って大方の予想通りです。
Trea Turner, SS
Adam Eaton, RF
Anthony Rendon, 3B
Juan Soto, LF
Howie Kendrick, 1B
Asdrúbal Cabrera, 2B
Kurt Suzuki, C
Victor Robles, CF
Max Scherzer, P
まもなく試合開始。コメント欄でリアルタイムでフォローしていく予定です。
ナショナルズは2012、2014、2016、2017年に続く過去8年で5度目のポストシーズン進出ですが、ワイルドカードは初。過去4度はいずれもディビションシリーズで敗退してきましたが、今回は違うと信じています。そのため、まずはこの1戦です。
先発メンバーは次の通り。Kurt Suzukiも間に合って大方の予想通りです。
Trea Turner, SS
Adam Eaton, RF
Anthony Rendon, 3B
Juan Soto, LF
Howie Kendrick, 1B
Asdrúbal Cabrera, 2B
Kurt Suzuki, C
Victor Robles, CF
Max Scherzer, P
まもなく試合開始。コメント欄でリアルタイムでフォローしていく予定です。
2019年9月をふりかえる
いよいよ明朝、ワイルドカードゲームが行われる前夜。わくわくした気持ちで過ごしていますが、その前にレギュラーシーズン最後の9月をふりかえっておきます。
ナ・リーグ東地区(2019年シーズン終了)
W
|
L
|
PCT
|
GB
| |
Atlanta
|
97
|
65
|
.599
|
-
|
Washington
|
93
|
69
|
.574
|
4.0
|
New York
|
86
|
76
|
.531
|
11.0
|
Philadelphia
|
81
|
81
|
.500
|
16.0
|
Miami
|
57
|
105
|
.352
|
40.0
|
対戦相手に恵まれた8月からは一変し、ポストシーズンを争う強豪との対戦続きで、苦戦を強いられました。5日からのブレーブスとの直接対決で1勝3敗と負け越し、この時点で10ゲーム差をつけられて地区優勝は絶望的となりました。その時点ではワイルドカード争いでは余裕があるように見えていたのですが、その後もブレーブス、カージナルスとのシリーズに負け越し、一時は1.5差まで詰め寄られました。このまま落ちていくという悪いイメージも頭をよぎりましたが、最後のホーム8試合(フィリーズ、インディアンズ)を全勝。終わってみれば月間成績16勝11敗。見事にワイルドカード1位を獲得してレギュラーシーズンを終えました。
ブレーブスは最後に3連敗しましたが、それでもリーグ2位の勝率。Pete Alonsoの新人本塁打記録で盛り上がりを見せたメッツが今月を大きく勝ち越して地区3位に浮上。一方、ナショナルズに5戦スウィープの屈辱を喫したフィリーズは大きく失速し、勝率5割をなんとか守った、という感じです。マーリンズ・・。再建への先は長そうです。
Hitter of September 2019: Asdrubal Cabrera
PA
|
AVE
|
OBP
|
SLG
|
R
|
HR
|
RBI
|
SB
| |
Trea Turner
|
123
|
.308
|
.341
|
.547
|
24
|
6
|
13
|
6
|
Anthony Rendon
|
115
|
.239
|
.400
|
.420
|
17
|
3
|
17
|
2
|
Juan Soto
|
113
|
.221
|
.389
|
.453
|
18
|
4
|
18
|
0
|
Victor Robles
|
103
|
.269
|
.330
|
.376
|
12
|
1
|
9
|
5
|
Asdrubal Cabrera
|
81
|
.324
|
.407
|
.588
|
15
|
4
|
21
|
0
|
Yan Gomes
|
81
|
.243
|
.296
|
.554
|
10
|
6
|
13
|
1
|
チーム総得点、打率はいずれも2位(30球団中。以下同じ。)、出塁率は3位、本塁打数、長打率は10位前後に落ちますが、盗塁数は4位。チーム全体での数字を見ると決して悪くはありませんでした。しかし、上位チームの好投手に苦労したという印象は残りました。特に、Anthony RendonとJuan Sotoの主軸2人のバットが中旬以降下降線をたどったことはポストシーズンに向けての懸念材料と言わざるを得ません。Adam Eatonも同様。
そんな中で頑張ってくれたのがTrea TurnerとAsdrubal Cabreraの二遊間コンビ。Turnerはリードオフとしてしっかり出塁するという仕事をしただけでなく、ポストシーズン進出を決めた24日の試合で放った満塁弾のように長打でも貢献してくれました。そしてTurner以上のインパクトを残したのがCabreraでした。9月の21試合(うち2試合は代打のみ)で21打点。2死からのタイムリーが非常に多かった印象を受けています(あえて数字は確認しない)。8月途中に加入してからで見ると、38試合で40打点(つまりシーズン180打点ペース)の大活躍で、すっかりセカンドのレギュラーとなりました(しかも、リーグ最低年俸の1/3の費用で雇えているというのですから)。
また、ここに名前を挙げなかった選手でも、Howei Kendrickが66打席で.410/.455/.623という驚異的な成績を残しました。シーズン打率は.344。規定打席に到達していれば首位打者となる数字でした。またRyan Zimmermanも58打席でしたが、.283/.345/.472、3本塁打で12打点と勝負強いところを見せました。出場機会は少なかったものの、Gerardo Parra、Michael Taylor、Andrew Stevensonも素晴らしいシーズン終盤でした。
Pitcher of September 2019: Daniel Hudson
GS
|
IP
|
W
|
K
|
ERA
|
WHIP
| |
Patrick Corbin
|
6
|
33.1
|
4
|
45
|
3.78
|
1.47
|
Stephen Strasburg
|
5
|
30.0
|
2
|
36
|
2.40
|
1.03
|
Anibal Sanchez
|
5
|
31.0
|
3
|
18
|
4.06
|
1.06
|
Max Scherzer
|
5
|
29.2
|
2
|
43
|
5.16
|
1.08
|
Austin Voth
|
4
|
23.0
|
1
|
24
|
2.35
|
0.91
|
G
|
IP
|
SV
|
HD
|
ERA
|
WHIP
| |
Wander Suero
|
14
|
11.2
|
0
|
3
|
4.63
|
1.46
|
Tanner Rainey
|
13
|
12.2
|
0
|
1
|
2.84
|
1.34
|
Fernando Rodney
|
13
|
10.2
|
0
|
6
|
5.91
|
1.88
|
Daniel Hudson
|
9
|
10.2
|
5
|
0
|
0.00
|
0.94
|
Sean Doolittle
|
9
|
8.0
|
1
|
2
|
2.25
|
0.63
|
苦しい戦いが続いた9月の最後にラストスパートを見せたナショナルズ。一番貢献してくれたと評価したいのが、まさかのブルペンでした。開幕以来、顔ぶれが変わっても一貫して不安定で何度となく試合を壊してきたブルペンでしたが、最後になっ
頑張りました。最後の7日間の8連勝の間に限れば、26回2/3を投げて、2.03/0.75(まあ月間成績だと4.62/1.40なわけですが)。
中でも、Daniel Hudsonの活躍には眼を見張るものがあります。見ての通り、9試合全て無失点。17日と20日の試合ではいずれも8回から登板し、そのまま6つのアウトをとってセーブを記録。そして24日のダブルヘッダーの2試合ともでセーブシチュエーションの9回表に登板していずれも三者凡退。ポストシーズン決定を確定させてくれました。最終週になってSean Doolittleが復調してきましたが、ポストシーズンに向けて最も頼りにするリリーバーであることは間違いありません。
先発投手は、それぞれいい試合もあれば悪い試合もあったという感じ。例えば、防御率の一番悪いMax Scherzerですが、8日の試合ではブレーブスに4戦スウィープを喫するところを止めてくれました。そんな中、Austin Vothの頑張りは高く評価していいと思います。味方のサポートがなくて勝ち星がつかなかった試合が2試合ありましたが、基本的に試合を作ることができていたし、奪三振率が高いことも評価ポイントです。来季の開幕ローテーション入りを応援したいと思います。
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