2014/03/30

STノート⑩ 元ナショナルズの開幕

Doug FisterがDL入りしたことで、Tanner RoarkとTaylor Jordanの2人ともが先発ローテーションに入ることになりましたが、順番は4日の開幕第4戦にRoark、第5戦のStephen Strasburgを挟んで第6戦がJordanと発表になりました。雨で中止となった29日にナショナルズ・パークでのタイガースとのエキシビション戦の先発を予定されていたのがRoarkだったことにも鑑みると、Fisterが間に合っていたらマイナーに落とされたのはJordanだっただろうと推測されます。Jordanにはこの機会を是非ともつかみ取ってもらいたいものです。

ところで、開幕直前のこの時期がロースター入りをかけた争いの最終局面であることはどこのチームも同じ。密かにずっと気にしていたRoger Bernadinaが、マイナー契約からはい上がってレッズの開幕ベンチ入りを果たしたというニュースが入ってきて、思わずガッツポーズ!良かった!

ということで、この機会に、元ナショナルズたちの開幕直前の状況をフォローしておきます。 (漏れに気付いたら教えてください。ほんのわずかの在籍者は除く。)

●MLB契約
Steve Lombardozzi オフにトレードされていったタイガースからさらに(大ベテランのAlex Gonzalezと1-1で)トレードされて、オリオールズで先発2塁手を務める見込み。
Michael Morse 今オフにジャイアンツと1年のFA契約。レフトを守り主軸を打つ予定。昨季は不本意だったが、なんとかもう一度評価を上げてほしい。
Kurt Suzuki 今オフにツインズと1年のFA契約。正捕手を務める。
Dan Haren オフも早々にドジャーズと1年契約。先発4番手。
Ian Krol このオフにトレードされたタイガースのブルペン左腕としてベンチ入り。ただしSTでは打ち込まれていた。
Brad Peacock アストロズでローテーション争いをしたが、敗れてロングマンとして開幕。
Tom Milone A’sで先発5番手を務める。2年連続10勝以上しているのに、なぜか評価が上がらない。
Derek Norris A’sの正捕手になれそうでなり切れない。今年もJohn Jasoと併用される見込み。
Fernando Abad このオフにトレードされて、当然ながらA’sのブルペン。
Jonny Gomes 2年契約の2年目。レッドソックスのベンチプレーヤーとして妙な存在感を発揮している。
Justin Maxwell ロイヤルズの第4の外野手として定着。
Josh Willingham ツインズのライトで4番。3年契約の3年目。
Edwin Jackson カブスの先発2番手。4年契約の2年目。昨季は不振だったが汚名返上なるか。
Tom Gorzelanny ブリューワーズのブルペン投手として2年契約の2年目。
Adam Dunn ホワイトソックスのDHとして4年契約の4年目。低打率でぼろくそ言われているが、ホームランだけは相変わらず量産中(現在440本)。次の契約があるかどうか、正念場。
Sean Burnett エンゼルスに所属するも昨季序盤にヒジを故障して離脱中。

●マイナー契約から復活
Roger Bernadina レッズの最後の野手としてベンチ入り。
John Lannan メッツのロングマンとしてベンチ入り。
Nyjer Morgan 昨季は横浜でプレー。マイナー契約ながらMichael Bournの故障もあってインディアンスの外野手として生き残る。Bournが帰ってきた後も席があるかは微妙。
Xavier Nady マイナー契約から、パドレスの最後のベンチプレーヤーとなる。
Joe Beimel マイナー契約から、マリナーズのブルペン左腕として生き残る。
Chris Young ナショナルズから自由契約となった直後に、マリナーズとメジャー契約して先発5番手を務める。

●ルール5ドラフト
Adrian Nieto ルール5でホワイトソックスが指名。STの数字は.240/.296/.320というものだが、攻撃型捕手として期待され、そのまま開幕ベンチ入りとなっている。応援したい気分。

●開幕はマイナーのプロスペクトたち
Billy Burns STの打率.306で10盗塁。40人ロースターに入ってもいないのに最後の最後までA’sのベンチ入りを争った。AAでの開幕だがシーズン中に呼ばれることはほぼ確実らしい。
Corey Brown オフにナショナルズからA’sとたらい回しにされた挙句にレッドソックスとマイナー契約。STで.267/.371/.467という数字を残し、最終盤まで残った。AAAで開幕。
Nathan Karns 悪くはなかったようだが、投手陣の層の厚いレイズでは、3月14日と早いタイミングでAAAにオプション。
Robbie Ray タイガースで3試合いずれも1イニングを投げて無失点と経験を積んだ。
Alex Meyer ツインズのキャンプで高い評価を受けた。

●引退
Rick Ankiel 3月5日に引退を表明。

テキトーなシーズン予想 !

既に1週間前にドジャーズとDバックスがシドニーで公式戦を終え、日本のプロ野球も金曜日に開幕していますが、米本土でもいよいよメジャーリーグの開幕が迫ってきました。

シーズン開幕前恒例の、「テキトーなシーズン予想」です。昨年はあまりにも大外れだったので、今年はちょっと当てに行こうかなと思っていたりします。ご笑納ください。

1. Strasburgがノーヒッターを記録、サイヤング賞
Stephen Strasburg が5月2日のフィリーズ戦で、14奪三振、与四球2で球団史上初のノーヒッターを達成。Strasburgはこれを含め4完投勝利を飾るなどシーズン通じてひたすら圧倒的なピッチングを展開。34先発、22勝、254奪三振、防御率2.42という別次元の好成績。満票でのサイ・ヤング賞を受賞。

2. Fisterのデビューは5月下旬
開幕をDLで迎えることになったDoug Fister。いったんシャットダウンすることになり、4月下旬になってようやく投球練習を再開。ナショナルズでのデビューは5月下旬。Taylor Jordanが素晴らしい投球を続けていたため、必ずしも悪い成績ではなかったもののTanner RoarkがAAAにオプションされる。ただ、Fisterは7月に再びDL入りし、結局シーズン7勝と期待外れに終わる。

3. JordanがFisterを補って余りある活躍
ともに開幕ローテーションに入ることになったJordan とRoark。2人とも悪くないスタートを切るが、5月に入ってRoarkがやや減速し、調整が済んだFisterに代わられる。一方のJordanは夏場にやや疲れを見せて減速するものの、9月入ると再び調子を上げ、シーズン14勝。ポストシーズンでも先発を務める。

4. 最初の故障離脱はSoriano(Fister を除く)
開幕から不安定な投球を続けたRafael Soriano。5月上旬に脇腹を痛めたという理由でDL入り。代わって、Christian Garciaが昇格。クローザーにはTyler Clippardが就任。

5. オールスターにHarper、Ramos、Desmond、Strasburg
ファン投票での選出はHarperのみ。前半戦にMVP級の活躍のRamosと、やはり好調のDesmondが監督推薦で選出され、投手としてStrasburgが選ばれる。

6. Espinosaがまさかの復活
昨季は大不振でマイナー降格まで味わったDanny Espinosa。開幕はベンチでスタートするが、少ない出場機会の中で結果を残し、さらにLaRocheの不振or故障で内野の再編成が行われた結果、セカンドの定位置を取り戻す。最終的には.277/.310/.473、15本塁打という数字で2015年に向けて立場を固める。

7. Solisが7月にメジャーデビュー
先発投手として育成されることになったSammy Solis。AAで開幕し、まずまずの結果。7月に入ってAAAに昇格し、1試合に登板したところでFisterのDL入りにともないローテーション投手として初昇格。ただし、8月末で投球回数制限のためシャットダウン。この他、(開幕ロースターのAaron Barrettはもちろん)、Steven Souza、Blake Treinenも9月を待たずにメジャーデビューを果たす。

8. Zimmermanが首位打者を獲得
開幕から打ちまくり、4月を終えて打率.350、23打点で月間MVPを受賞すると5月も好調を維持。しかし、好事魔多しで6月はじめに走塁中にハムストリングを痛めると、リハビリに手間取り1か月半ほど離脱。何とかオールスター明けに復帰した後しばらくは低調だったものの、シーズン最終盤の9月に打ちまくって、最終打率は.345。ぎりぎりで規定打席に到達して首位打者を獲得。

9. HarperがリーグMVP投票で2位
チーム野手MVPはHarper。春先はやや出遅れるものの5月に入るとエンジン全開。オールスター前に早くも25本塁打に到達。8月に入ってやや疲れを見せるが、優勝争いの中で再び輝きを見せる。打率.287、37本塁打、123打点、30盗塁。リーグMVP投票では惜しくもYadier Molinaの後塵を拝すが、名実ともにスーパースターの地位を確立。

10. ワールドシリーズ制覇!
4月だけで貯金を10近く溜め込む。その後はやや伸び悩むものの安全圏のリードを保って余裕のシーズン前半を送るが、オールスター前後に失速。2位との差が3ゲーム差まで縮まり、ひやりとさせられるが、8月後半から再加速。勝利数は97。1度も首位を譲ることなく、最終的には2位に13ゲーム差で独走の地区優勝。ディビジョン・シリーズでドジャーズを、リーグ・チャンピオンシップではカージナルスを破って球団初のリーグ優勝。そして、ワールドシリーズでは4勝1敗でエンゼルスを退ける。

【プレーオフ進出チーム予想】
(ナショナル・リーグ)
東:ナショナルズ
中:カージナルス
西:ドジャーズ
ワイルドカード:①Dバックス、②ジャイアンツ
(アメリカン・リーグ)
東:レッドソックス
中:タイガース
西:エンゼルス
ワイルドカード:①ロイヤルズ、②アスレティックス

2014/03/29

ST ロースター一覧(カット情報)

2014年のナショナルズのスプリングトレーニング参加選手です。全64選手からスタートしました。

[Pitcher] 33
Stephen Strasburg
Gio Gonzalez
Jordan Zimmermann
Taylor Jordan
Tanner Roark
Tyler Clippard
Drew Storen
Rafael Soriano
Craig Stammen
Ross Detwiler
Jerry Blevins
Aaron Barrett
Doug Fister →3/39 15日DL (右わき腹痛)
Xavier Cedeno →3/25 Optioned to AAA
Ryan Mattheus →3/25 Optioned to AAA
Chris Young →3/25 自由契約
Mike Gonzalez →3/25 自由契約
Blake Treinen →3/24 マイナーキャンプ
Ross Ohlendorf →3/20 Optioned to AAA →3/26 60日DL(右肩痛)
Christian Garcia →3/20 Optioned to AAA
Manny Delcarmen →3/20 マイナーキャンプ
Luis Ayala →3/19 自由契約→BAL (minor)
Sammy Solis →3/17 Optioned to AA
Matt Purke →3/13 Optioned to AA
Cray Hensley →3/13 マイナーキャンプ
Danny Rosenbaum →3/13 マイナーキャンプx
Daniel Stange →3/13 マイナーキャンプ
Jash Roenicke →3/13 マイナーキャンプ
Felipe Rivero →3/12 Optioned to AA
A.J. Cole →3/12 マイナーキャンプ
Tyler Roberston →3/9 マイナーキャンプ
Gabriel Alfaro →3/9 マイナーキャンプ
Erik Davis →2/13 60日DL(右ヒジ痛)

[Catcher] 8
Wilson Ramos
Jose Lobaton
Sandy Leon → 3/26 Optioned to AA
Chris Snyder →3/24 自由契約→TEX (minor)
Jhonatan Solano →3/20 Optioned to AAA
Koyie Hill →3/17 マイナーキャンプ→Traded to PHI
Jeff Howell →3/9マイナーキャンプ
Brian Jeroloman →3/9 マイナーキャンプ

[Infielder] 13
Adam LaRoche
Anthony Rendon
Ryan Zimmerman
Ian Desmond
Danny Espinosa
Kevin Frandsen (3/26 メジャー契約)
Tyler Moore →3/25 Optioned to AAA
Jamey Carroll →3/25 自由契約
Zach Walters →3/20 Optioned to AAA
Will Rhymes →3/20 マイナーキャンプ
Brock Peterson →3/20 マイナーキャンプ
Mike Fontenot →3/17 マイナーキャンプ
Matt Skole →3/9 マイナーキャンプ
Josh Johnson →3/9 マイナーキャンプ

[Outfielder] 10
Jason Werth
Bryce Harper
Denard Span
Nate McLouth
Scott Hairston
Jeff Kobernus → 3/26 Optioned to AAA
Eury Perez →3/17 Optioned to AAA
Steven Souza →3/17 Optioned to AAA
Brian Goodwin →3/17 マイナーキャンプ
Michael Taylor →3/13 Optioned to AA

[3/29 追記]
Doug Fisterが15日DL入り。これにより、開幕ロースター25人が確定しました。

[3/27 追記]
Sandy LeonとJeff Kobernusがオプションされ、これにより野手の開幕ロースターは完全にセット。残すは先発5番手争いのみとなりました。

[3/26 追記]
25日に最後の大きなカットがありました。ベテランのChris Young投手、Michael Gonzalez投手、Jamey Carroll内野手の3人が自由契約に。チームのデプスを重視するならマイナーオプションを残している若手を落として彼らを残すという選択肢もあったはずですが、あくまで「ベストの25人」で開幕を迎えるというベンチ・フロントの宣言です。3人ともSyracuse(AAA)には行かず、他球団での機会を探る模様。これでマイナー契約招待選手は全員がキャンプを去りました。そして、驚かされたのはTyler MooreとXavier Cedenoのマイナー行き(Ryan Mattheusは調整が遅れており時間の問題だった)。2人とも悪くない数字を残していましたが、AAAで出番を待つことになりました。Mooreについて、AAAで常時出場機会を得て必要とされた時にいい状態でいてもらうためとWilliams監督は説明していました。確かに、Adam LaRocheの控え一塁手をRyan Zimmermanが努めるとすれば、Mooreの出番は代打以外にありません。シーズン中にLaRocheかZimmermanが故障する可能性は十分にあります。その時に呼ばれるように、しっかりと結果を残してくれることを期待します。Cedenoも決して悪いSTではありませんでしたが、それ以上にAaron Barrettが良かった上、ブルペン左腕にRoss Detwilerが加わったことで弾き出された格好になりました。

さらに、26日にフィリーズから自由契約となったKevin Frandsen内野手とメジャー契約に合意(別記事)。これでキャンプに残るのは28人となっています。

[3/24 追記]
Blake Treinenがマイナーキャンプに送られました。ここまで6試合9.2イニングに登板して、4.66/1.86と一見するとあまり良い数字ではありませんが、初登板で打ち込まれたのを除けば8.2イニングで失点はわずかに1。90マイル台後半の力のあるボールでフロント・ベンチからの評価を急上昇させ、40人ロースターに入っていない若手選手の中では最も遅くまで粘りました。AAAでしっかり投げていれば、今季中に昇格してくることでしょう。

[3/21 追記]
20日に大量7人がカットされました。Zach Walters、Christian Garcia、Ross Ohlendorf、Jhonatan Solanoの4人がAAAにオプションされ、Manny Delcarmen、Brock Peterson、Will Rhymesの3人がマイナーキャンプ送りとなりました。残りは35人。
この中ではなんと言っても、この春(特に序盤の大活躍で)一気に注目度を高めたWalters。終盤に減速してきたこともあってこのタイミングでカットされましたが、それでもここまでの成績は15試合に出場して.379/.455/.621という立派なもの。内野手に故障などがあればいつでも起用できるという印象を残すことに成功しました。まずまず頑張っていたPetersonとRhymesもカットされたことで、ベンチ争いは、Tyler Moore、Jeff Kobernus、それにマイナー契約のJamey Carrollの3人に絞られました。
ブルペン投手では、故障からの再起をかけて頑張っていたGarciaがここでカットされました。Luis Ayalaの自由契約などでまだわずかながらチャンスがあるかな、と思っていましたが残念。次第にいいボールが行くようになっていたので、とにかく健康に機会を待っていてください。ブルペン投手はまだ何人も名前が残っていますが、特にBlake TreinenとAaron Barrettが残っていることに驚かされています。2人とも初のメジャーキャンプ参加ということで早めにカットされるかと思っていましたが、よく粘っています。

[3/19 追記]
Luis Ayalaが自由契約となりました。マイナー契約とはいえ昨季の成績などから開幕ロースター入りの可能性は十分あると思っていましたが、6度の登板のうち2度で4失点、5失点と打ち込まれていたので、予想された結末。チームから開幕ロースター入りがなくなったと通告されたAyala自身が求めての自由契約で、他球団から声がかかるのを待つようです。

[3/18 追記]
17日にさらに6人をカット。一番の驚きは、Steven SouzaがAAAにオプションされたこと。16日の試合で2本塁打1三塁打と大暴れした翌朝のこのタイミングで切られるとは思いませんでした。これ以上活躍されると、調子が上がらないベテランの控え外野手の立場がなくなってしまうからでしょうか(笑)。この春は、35打席で.355/.429/.806、3本塁打という文句なしの好成績。首脳陣へ強烈な印象を残し、いつメジャーに呼ばれても不思議がない状態です。Eury PerezもAAAへオプション。打撃成績はまずまず(.261/.320/.348)でしたが、盗塁を決められず牽制で刺されるなど、自慢の足のアピールには失敗していました。そしてSammy SolisはAAにオプション。16日の試合で久しぶりに登板し、2回を無失点(この春の合計4イニングを無失点)と結果を残しましたが、ローテーション投手として調整させるにはもうマイナーに送らなければならないタイミングなので順当なところ。フロントとしてはもう1回メジャーの打者に投げるところを見たかったんでしょうね。AAは初挑戦となります。いつメジャーに呼ばれてもいいように、しっかり結果を残してください。もう1人、プロスペクトのBrian Goodwinもこのタイミングでマイナー行き。まだちょっと早いような印象も受けましたし、成績(.200/.310/.440)も今一つ。ま、まずはいい経験になったでしょう。

[3/13 追記]
6人をカット。プロスペクトのMatt Purke投手とMichael Taylor外野手の2人をAAにオプション。Purkeは3度目の登板こそなんとか無失点で切り抜けましたが、それまでの2回の登板では打ち込まれ、力不足は明らか。Taylorも攻守に力不足を感じさせていました。2人とも、AAで開幕を迎えるとすれば初挑戦。しっかり頑張ってください。この他、Danny Rosenbaum、Cray Hensley、Daniel Stange、Jash Roenickeの4投手がマイナーキャンプ行き。RosenbaumはAAAのローテーションで開幕を迎えると予想されます。あとの3人のベテラン・ジャーニーマンはAAAのブルペンかな。

[3/12追記]
A.J. ColeとFelipe Riveroの両プロスペクト投手をカット。Coleは3試合で計6回2/3を投げ、無失点、無四球、7奪三振と文句の付けようのない結果。Riveroも3試合で計4回を2失点で首脳陣には好印象を与えていました。2人とも開幕はAAのローテーションが想定され、そろそろ先発投手としての調整を始める時期が来たため、予定通りのカットです。シーズン終盤にはメジャーデビューの声がかかるような活躍を期待しています。

[3/9 追記]
3月9日に最初のカットがありました。注目選手の中では、プロスペクトで招待されていたMatt Skoleがマイナーキャンプ行きとなりました。9試合に出場し、16打席に立って二塁打3本、本塁打1本を含む5安打を放ち、.357/.438/.786という立派な数字を残していました。出場機会の問題でカットされたとのことですが、首脳陣の印象が悪いはずはありません。この秋の昇格を目指して、まずは健康に、しっかり頑張ってください。

2014/03/28

STノート⑨ (3/25-27)

フロリダでのSTが終了。最後の3戦は3本柱がきっちり好投。27日の最終戦では打線もしっかり機能して、開幕の相手メッツに4-0で快勝と、いい流れでワシントンに帰ってくることができました。

1人を除いて。

●Fister再び故障
27日に、ヒジの炎症から復帰して2度目のマウンドに上がったDoug Fister。マイナーリーガー相手のこの試合で60球程度投げ、4月1日にもう一度フロリダでマイナーリーガーを相手に80球程度投げて、6日に間に合わせるというシナリオでした。ところが、試合開始前から右わき腹に張りを感じていたとのことで、いちおう先発したものの1回を終えたところで降板。チームとともにワシントンに戻り、チームドクターの診断を踏まえて先のことを考えるとのことで、復帰のめどは立たっていません。開幕をDLで迎えることはほぼ確実。ヒジの痛みの再発でなかったのは不幸中の幸いですが、残念。まずは、しっかり治しましょう。

●ローテ―ション事情
これにより、これまでローテーション入りを争ってきたTanner RoarkとTaylor Jordanの2人ともが開幕をメジャーで迎えることになりました。2人ともそれにふさわしいピッチングを続けてきたので、心からおめでとうと思いますが、ローテーションのデプスという点では大きな不安を抱えることになりました。Ross Detwilerがいるとはいえ、AAAで控えるのは、Danny RosenbaumとBlake Treinenくらい・・・。今更ですが、Chris Youngを手放すのが少し早かったと悔やまれます(ちなみにYoungはマリナーズとメジャー契約を結び先発4番手として投げるそうです)。

All Time Nats 2014 年3月③Starters

最後は昨年から集計を始めた各ポジションで最も多く先発した選手です。

現役がトップに立っているのは、Ryan Zimmerman、Danny Espinosa、それに2013年にトップに立ったIan Desmondの3人だけですが、残りの6ポジションについても、Jayson Werth(あと8先発)、Denard Span(29) 、Adam LaRoche(61)、Bryce Harper(92)、Wilson Ramos(115)、Jordan Zimmermann(21)と、今季中に達成可能なところまで来ています。

今季終盤には全ポジションが現役勢で占められるという事態になるかもしれません。チーム状態が良いことの証。是非とも達成してほしいですね。

以下、ポジションごとのトップ5(プラス主な現役選手)。

PITCHER
1. John Lannan 134
2. Livan Hernandez 129
3. Jordan Zimmermann 113
4. Stephen Strasburg 75
5. Ross Detwiler 69
6. Gio Gonzalez 64

2013年に32先発を上積みしたZimmermannがいよいよトップを狙えるところまで来ました。Detwilerがブルペンに行くことになったので、順調に行けば、Gioがトップ5入りすることになります。

CATCHER
1. Brian Schneider 336
2. Jesus Flores 239
3. Wilson Ramos 221
4. Wil Nieves 154
5. Ivan Rodriguez 136

77試合に先発したRamosがNievesをかわして3位に浮上。Schneiderまであと115。しっかり健康にプレーすれば十分射程圏内。いい目標ではないでしょうか。

FIRST BASEMAN
1. Nick Johnson 395
2. Adam LaRoche 334
3. Adam Dunn 217
4. Dmitri Young 153
5. Michael Morse 90

143先発を加えたLaRocheが2位に浮上。このまま健康にプレーしていれば、前半戦にもJohnson を捉えます。

SECOND BASEMAN
1. Danny Espinosa 340
2. Jose Vidro 184
3. Ronnie Belliard 176
4. Felipe Lopez 111
5. Steve Lombardozzi 83
6. Anthony Rendon 81

Espinosaが依然としてトップですが、2013年には43試合しか上積みできず。38試合に先発したLombardozziが前年9位からランクイン(2010年に75試合に先発したAdam Kennedy が消えました)。しかし、すぐ下の6位にRendonが迫っており、Lombardozziの名前も来年には消えてしまいそうです。

THIRD BASEMAN
1. Ryan Zimmerman 1105
2. Vinny Castilla 135
3. Jerry Hairston 40
4. Ronnie Belliard 27
5. Alberto Gonzalez 18
5. Alex Cora 18
11. Anthony Rendon 10

Zimmermanが1000試合の大台を超えました。ファーストへのコンバートも噂されていますが、個人的にはサードでの出場をもっと伸ばしてほしいと思っています。いずれにしても、Rendonはトップ5入りしてきそうです。

SHORT STOP 
1. Ian Desmond 580
2. Cristian Guzman 438
3. Felipe Lopez 181
4. Royce Clayton 83
5. Alberto Gonzalez 49
6. Danny Espinosa 37

158試合に先発したDesmondが堂々とGuzmanを抜いてトップに立ちました。むしろEspinosaがトップ5入りしてこないことを祈りましょう。Espinosaはわずか1試合だけの上積みで6位のまま。

LEFT FIELDER 
1. Josh Willingham 187
2. Alfonso Soriano 158
3. Ryan Church 124
4. Michael Morse 109
5. Bryce Harper 95
11. Tyler Moore 52

Harperがなんとか5位にランクインしました(Willie Harrisが圏外へ)が、95試合は物足りない数字。今季はしっかり元気にプレーして、あっさりトップに立ってくれることを期待したい。

CENTER FIELDER 
1. Nyjer Morgan 174
2. Denard Span 145
3. Lastings Milledge 139
4. Rick Ankiel 121
5. Roger Bernadina 113
7. Bryce Harper 94

少なくとも守備ではしっかりと地位を確立したSpanが2位にランクイン(Nook Loganが圏外へ)。健康なら、早々にトップに立てるはず。

RIGHT FIELDER 
1. Austin Kearns 333
2. Jayson Werth 325
2. Jose Guillen 199
4. Elijah Dukes 127
5. Michael Morse 102
7. Bryce Harper 57

故障離脱もあって126試合の先発に終わったWerth、わずかにKearnsに届きませんでした。今季は間違いないでしょう。

2014/03/26

FrandsenとFA契約

STも最終局面となったところで、Kevin Frandsen内野手と契約しました。1年90万ドルでインセンティブ付き。

31歳の内野手で過去2年はフィリーズに在籍し、主に代打として起用されてきました。この春もマイナー契約招待選手としてフィリーズのキャンプに参加していましたが、.206/.206/.206という打撃不振でつい先日マイナーキャンプ行きを命じられ、それを拒否してFAとなっていました。左投手に比較的強いことと、代打での実績がそこそこあるということで、前日に自由契約としたJamey Carrollの若いバージョンという印象です。守備は、ショート以外の内野をそれなりに守りますが、あまり高い評価は受けていません。

これにより、よほどのサプライズがない限り、ベンチの最後のイスも埋まりました。

まず驚きましたが、いろいろ記事を読んでいると、正直、微妙・・・というのが感想。これならSandy LeonかJeff Kobernusか、いっそCarrollのほうがなんとなく盛り上がったのにな、という気分です。ま、この低い期待を良い意味で裏切ってください。

STノート⑧ Barrett 開幕ブルペン入り決定

3月25日、Aaron Barrettに開幕ブルペン入りが伝えられました。初のメジャー昇格となります。まずは、おめでとう!

26歳の右腕。2010年ドラフト9順目入団(同期ではHarperに次ぐ2番目のメジャー昇格)。ミシシッピ大では先発投手でしたが、プロ入り直後は結果を残せず。特にイニング数を上回る四球を記録するなど制球が全く定まらず、一時は野球をやめようかとさえ思ったそうです。ところが2012年に突如覚醒。AとA+で33試合に登板して2.09/0.93という数字を残すと、アリゾナ秋季リーグでもオールスターに選ばれる快投。昨季もその勢いそのままに、Harrisburg(AA)のクローザーとして51試合に登板して26セーブ、2.05/1.09、イニング数を上回る奪三振というピッチングで急速に評価を高め、オフに40人ロースター入りを果たしていました。速球は90マイル台前半とそんなに速くないのですが、非常に評価の高いスライダーを武器にしています(この動画で2人目の打者を打ち取った球ですね)。プロスペクトとしてはあまり高く評価されておらず、直近のでもBA15位。下馬評を覆す活躍を期待したいですね。

また、同じ25日に大規模なカットがあり(Chris Young投手、Michael Gonzalez投手、Jamey Carroll内野手の3人が自由契約。Tyler Moore内野手、Xavier Cedeno投手、Ryan Matteus投手がAAAにオプション)、これで残る選手は27人。開幕25人ロースターのうち23人までが確定し、残るポジション争いは先発5番手と最後のベンチスポットを残すのみとなりました。

先発5番手争いは、Tanner RoarkとTaylor Jordanの一騎打ち。Barrettが入ったことによりブルペンの7人が確定したため、選ばれなかったほうはAAAのローテーションで開幕を迎えることが確実となりました。最終判断は木曜日のDoug Fisterの登板の後に下される模様です。

最後のベンチスポットは、Sandy LeonとJeff Kobernusという予想外の2人が残りました。控え捕手は既にJose Lobatonがいますので、3人目の捕手としてLeonを残す意味はWilson Ramosの代打起用を可能とすること。それはそれで魅力的。Kobernusのセールスポイントはセカンド、レフト、センターと多くのポジションを守れるユーティリティであることと走力。2人ともこの春の数字はまずまずといったところであり、どちらを選ぶかはチーム編成の考え方次第。こうなった以上は個人的にお気に入りのLeonを押したいです。

>という記事を書いていたら、Kevin Frandsenとの契約が報じられましたので、LeonとKobernusの開幕メジャーはほぼなくなりました・・・。

2014/03/25

STノート⑦(3/20-24)

いよいよSTも最終局面。故障者は順調に回復し、熾烈なポジション争いが高い水準で展開される、良い状態。最後まで健康には気を付けて、このまま開幕を迎えましょう。今回はやや長くなりますが、故障者情報に続いて、先発5番手、ブルペン、正二塁手、控え野手の順にポジション争いの状況を確認しておきます。

●故障者情報
Doug Fisterが22日の試合で復帰登板を果たし好投。予定は3イニングでしたが、球数が少なかったため4回2死(45球)まで投げて無失点。球速も問題なし。ひとまず軌道に乗りましたので、4月6日に向けて球数を増やしていくことになります。

ST序盤に肋骨を痛めて出遅れていたRyan Mattheusが20、23日の試合で復帰登板。計1回2/3イニングを無難に無失点。開幕には間に合いませんでしたが、調子は上向き。いつ呼ばれてもいいように準備しておいてください。

●先発5番手争い
Chris Young 2.1P 0ER 1H 0BB 3K 
Tanner Roark 5.2IP 1ER 2H 1BB 5K 
Taylor Jordan 5.2IP 1ER 5H 1BB 2K

候補としてWilliams監督が名前を挙げた3人のうち、まずYoung が22日にFisterの後を受けて2番手で登板。他の投手との兼ね合いで2回1/3だけでしたが、良い内容で無失点。ST終了を前に契約解除できる権利を持っており、本人が同意してくれなければAAAでの開幕はありません。何とか受け入れてくれればと思いますが、難しいかな。トレード放出も最悪OK。せめてブレーブスにだけは行かないで下さい。

そして本命とされる2人もそれぞれST最後の登板。まず23日にRoarkが先発し、6回2死まで1失点としっかり結果を残しました。こちらも他の投手との兼ね合いから、わずか72球で降板。効率的な内容を高く評価されました。続いて24日にはJordan が先発し、こちらも同じく6回2死まで1失点と一歩も引かない好投。ここまでの2人の成績は次の通り(Roarkは雨で1試合流れたため代わりにマイナーの試合で5回無失点)。甲乙付けがたい。

Roark 4G 13.2IP 11K 3BB 3.29/1.02
Jordan 6G 20.2IP 20K 2BB 3.92/1.26

あとは発表を待つだけ。個人的にはRoarkで行ってほしいと思っていますが、いろいろ読んでいても正直なところ分かりません。鍵を握るのは Fisterの状態でしょう。26 日木曜日にもう1度投げさせて、フロント・ベンチがどう判断するか。4月6日に間に合わないとなれば3人のうち2人が先発投手となり(その場合、デプスを維持するためにうち1人はYoungとなる可能性が高いと思います)、間に合うとしてもFisterの後を受けて投げるロングリリーフを用意しておく必要があるとなれば、適性から言ってRoarkが待機することになり、そうなると4日の先発はJordanかYoungが努めることになります。さて、どういう判断となるでしょうか。

●ブルペン争い
Ross Detwilerのブルペン行きにより、6人までが確定し、残りは1席。Fisterの状態とそれを受けての先発5番手争いの結末により、Roarkがブルペンに回った場合はそれで決着ですが、Roarkが先発となった場合は、Xavier Cedeno、Aaron Barrett、そしてSTが始まってからマイナー契約で加わったMike Gonzalezの3人にもチャンスがあります。3人のSTの数字は次の通り。

Cedeno 9G 7.1IP 4K 2BB 3.68/1.23
Barrett 9G 9.2IP 7K 0BB 0.00/0.52
Gonzalez 4G 4.0IP 5K 1BB 9.00/2.00

成績だけ見ればBarrettが圧倒的に素晴らしい数字を残していますが、BarrettはAAAの経験さえありません。Cedenoも打たれたのは実は1試合だけで8試合では無失点と、内容的には評価されています。STの成績は振るいませんが、実績ではGonzalezが圧倒的。Barrettが右でCedenoとGonzalezは左。そして、BarrettとCedenoがマイナーオプションを残しているのに対し、Gonzalezはマイナー契約で参加しており、開幕ロースターに残れなければ契約解除することができます。これらを考慮して、フロントは判断することになります。個人的には、Roarkを先発に使ってCedenoをブルペンに入れることがチームにとって一番いいのではないかと思います(BarrettはAAAのクローザーとして開幕)。

>記事をアップした直後(現地25日朝)、Mike Gonzalezが自由契約となりました。

●正二塁手争い
Anthony Rendon 1/1
Danny Espinosa 4/14 double 2HR K SB

Anthony Rendonでもう決まりかと思っていましたが、Williams監督はまだわからないとコメント。その直後、22日の試合に8番セカンドでフル出場したEspinosaが右に左に2本のホームラン、しかも2本目はサヨナラ弾という大活躍。STの打率は2割ちょっとですが、内容はかなり高く評価されています。一方のRendonはひどい風邪を引いたとかで、20日の試合で代打出場したのを最後に休んでいます。まあ、それでもRendonの優位は揺るがないと思いますが。

●控え野手の最後の1席(2席?)争い
キャンプが始まった時点では、Jose Lobaton、Nate McLouth、Scott Hairstonの3人は当確で、残りの2席をめぐる争いと考えられていました。さらに、オープン戦が始まってからEspinosaがしっかりした打撃と守備を見せたことで彼にも当確ランプが点灯。残りの1席をTyler Moore、Jamie Carroll、Jeff Kobernusの3人が争っている状態と見られていました。ところが23日になって、Williams監督が、一向に打撃の調子が上がってこないHairstonについて開幕ベンチ入りが決まっているわけではないとコメント。もしかすると残り2席の争いかなのもしれません。

残り1席だとすれば、守備力のあるEspinosaが既にいるのでもう1人はパワーバットのMooreがバランス上いいと思いますが、代打としての実績があるベテランのCarrollを推す声も強く、ギリギリまで決まらないと思われます。

◎よくできました
Strasburg 20日の試合で5回を無失点5奪三振。
Desmond 20日に2ラン本塁打。
LaRoche 22日の試合で二塁打と本塁打。
Stammen 5試合連続無失点中。

▲がんばりましょう
Gio 21日の試合、自責点こそ1にとどまりましたが、5回途中で84球に達して降板。
Storen ST6試合に登板してうち5試合で失点という不安定ぶり。
Detwiler 22日に登板して、1イニングで2安打2四球の3失点。おいおい。

☆プロスペクト
Treinen 21日の試合で打者2人を打ち取るも、24日にマイナーキャンプ行。
Barrett 23日の試合、1死1塁で出てきて、わずか1球で併殺。

All Time Nats 2014年3月②Pitching

続いて投手編。

先発投手の積み上げ系の多くの記録では依然としてLivan HernandezとJohn Lannanがトップを占めていますが、次第にJordan Zimmermannが割って入るようになり、奪三振では既にZimmermannとStephen Strasburgがトップ2。防御率等の対象となる200投球回数には新たにGio GonzalezとDrew Storenが到達。

【主要成績トップ3】

◎勝利数
1. Livan Hernandez 44
2. Jordan Zimmermann 43
3. John Lannan 42

◎セーブ数
1. Chad Cordero 113
2. Drew Storen 55
3. Rafael Soriano 43

◎ホールド数
1. Tyler Clippard 110
2. Sean Burnett 71
3. Jon Rauch 52

◎奪三振数
1. Jordan Zimmermann 557
2. Stephen Strasburg 504
3. Livan Hernandez 476

◎防御率(200イニング以上)
3. Tyler Clippard 2.766
1. Chad Cordero 2.775
2. Sean Burnett 2.812

以下、前年からの変化などについて簡単にコメントを付けておきます。加えて、Stephen Strasburgについては、10位以下でも参考掲載しています。


2014/03/24

All Time Nats 2014年3月①Hitting

春の恒例のこのシリーズ。球団ワシントン移転後のナショナルズになって(=エキスポス時代を除く)9年間の通算成績です。

まずは、打撃成績編。

通算1000試合出場を含め、2013年もRyan Zimmerman が順調に数字を伸ばし、積み上げ系では独走を一層強化しました。打率等でのランク対象となる800打席に新たに到達したのはBryce Harper、Wilson Ramosの2選手で、さすがHarperは長打率で3位にランクインしています。

【主要成績トップ3】

◎安打数
1. Ryan Zimmerman 1266
2. Ian Desmond 630
3. Cristian Guzman 581

◎本塁打数
1. Ryan Zimmerman 179
2. Adam Dunn 76
3. Ian Desmond 67
3. Michael Morse 67

◎打点数
1. Ryan Zimmerman 672
2. Ian Desmond 279
3. Nick Johnson 215

◎盗塁数
1. Ian Desmond 85
2. Nyjer Morgan 58
3. Roger Bernadina 56

◎打率 (800打席以上)
1. Michael Morse .2937
2. Ryan Zimmerman .2858
3. Nick Johnson .2855

◎出塁率(800打席以上)
1. Nick Johnson .4157
2. Adam Dunn .3777
3. Josh Willingham .3771

◎長打率(800打席以上)
1. Adam Dunn .5326
2. Michael Morse .5144
3. Bryce Harper .4807

以下、前年からの変化などについて簡単にコメントを付けておきます。なお、Harperについては圏外でも記載しています。


2014/03/20

STノート⑥開幕投手はStrasburg‏

19日、Williams監督がStephen Strasburgを開幕投手に指名しました。3年連続3度目。

昨季19勝(リーグ最多勝)のJordan Zimmermannも候補に挙げられていましたが、エースはやはりStrasburg。昨季の勝ち星はわずか8勝にとどまったとはいえ、防御率はZimmermann (3.25)を下回る3.00。過去2度の開幕戦でも好投しており、順当な指名だと思います。

[Strasburgの過去の開幕戦の成績]
2012 (vs CHC): 7.0IP 1ER 5H 1BB 5K (ND)
2013 (vs FLA): 7.0IP 0ER 4H 0BB 3K (W)

また、第2戦はGio Gonzalez、第3戦はZimmermannが先発することも明らかにされました。

その開幕戦は、3月31日、ニューヨークはCiti Fieldでのメッツ戦。わくわくしてきました。

STノート⑤ (3/14-3/19)‏

スプリングトレーニングも後半戦。ここまでは比較的順調に推移してきたナショナルズ。くれぐれも新たな故障者が出ないように注意してもらいたいところです。

●先発5番手争い
3/14 Taylor Jordan 3.0IP 4ER 7H 0BB 2K
3/19 Taylor Jordan 5.0IP 1ER 3H 1BB 5K 

Ross Detwilerが脱落した先発5番手争い。Williams監督によると、Taylor Jordan、Tanner Roarkに加えて、ベテランのChris Youngが候補として残っています。

このうちRoarkとYoungは17日に投げる予定でしたが雨で流れてしまったため、グレープフルーツリーグの試合に登板したのは14日と19日に2度の先発機会を与えられたJordanのみ。14日はタイガースのレギュラー打線を相手に、2回までは無難に無失点に終えましたが、打線が2周目に入った3回に5本の長短打を浴びて4失点。一歩後退か、と思われましたが、19日には5回1失点と好投。初回は牽制悪送球などでバタバタして内野ゴロの間の1点を失いましたが、その後は落ち着いて5イニングを投げ切り、5番手争いに踏みとどまりました。

一方、雨で17日の登板が流れたRoarkは、翌18日にマイナーリーグの試合に登板。5回21アウト*を2安打無四球7奪三振で無失点。速球も変化球も切れもコントロールも抜群というピッチングでこちらも負けていません。(*あまりに素晴らしい内容で球数が少な過ぎたため、特別ルールでイニングを延長し、最終的に5イニングながら21アウトを記録したそうです。)

なお、19日に試合ではJordanに続いてDetwilerがマウンドに上がり、1イニングを無失点で終えています。

●Zimmermanがファーストで出場
16日の試合。サードで先発したRyan Zimmermanが、6回表からファーストの守備につきました。オフから話があり、スプリングトレーニングでは練習もしていましたが、実戦で守るのは初めて。いきなり飛んできたファーストゴロを弾きながらも落ち着いて処理すると、内野ゴロ補殺も難なくこなしました。

●二塁手争い
Anthony Rendon 3/11 2BB HBP 2K (ST .323/.405/.484) 
Danny Espinosa 2/8 double 3K (ST.188/.297/.250) 
Zach Walters 2/10 4K (ST .379/.455/.621)

14、15、16、19日と出場した4試合全てでRendonが二塁で先発しました。打撃成績を合わせてみても、もう正二塁手争いという意味では勝負あった感じですね。控え野手争いでも、Espinosaの打撃も相変わらず低空飛行ですが、Waltersも16日の試合で5打席凡退うち3三振と減速気味。Espinosaが守備で好プレーを連発しているので、こちらもほぼ決まったような印象です。

●故障者情報
まずはFister情報の更新から。ブルペンセッションに続いて17 日にはマイナーの試合で2イニングを投げ、特に痛みや張りもなかったということで、順調に調整を続けています。土曜日にはメジャーの打者を相手に3イニング程度を投げる予定が組まれています。この分なら、先発5人目が最初に必要となる4月6日には間に合うかもしれません。

調整が遅れていたRoss Ohlendorfも19日に登板し、無難に1回を投げ切りました。Ryan Mattheusもブルペンセッションを続けており、間もなく実戦登板の予定だそうです。その他、小さな故障や風邪に見舞われていたIan Desmond、Ryan Zimmerman、Bryce Harperは問題なく復帰しています。

●その他

◎よくできました
Stephen Strasburg 15日の試合で4回を無失点。2塁を踏ませない内容。
Jordan Zimmermann 16日の試合で初回に内野ゴロの間に1点を失っただけで4回1失点。順調そのもの。
Gio Gonzalez 16日の試合で5回途中まで1失点と順調。
Tyler Moore 14日の試合で2ラン本塁打を含む2打数2安打。ST打率が3割に到達し、ベンチの評価も上昇中。一塁守備でも好プレー。
Nate McLouth 14日の試合でタイムリー二塁打を含む2安打、1盗塁。ようやく調子が上がってきました。
Aaron Barrett 15日の試合でも1イニングを三者凡退、うち2奪三振。ブルペン投手では今最もホットな存在です。

▲がんばりましょう
Luis Ayala 14日の試合、6本の長短打を浴びて1回持たず、5失点と散々。19日に自由契約となりました。
Mike Gonzalez 14日の試合で今季初登板も、抑えるのが仕事のはずの左打者に2安打を許し、1回2失点。16日の2度目の登板でも失点。立場が厳しくなってきました。
Jose Lobaton STの打率.053。相変わらずヒットが出ません。

☆プロスペクト
Blake Treinen 14日の試合でも2回を4安打1失点とまずまず。90マイル台後半を連発し、かなりの好印象を残しています。
Sammy Solis 16日に2日以来の久々登板。2回を1四球だけの無失点。翌日マイナー行。
Steven Souza 16日の試合で2打席連続弾など絶好調。 翌日マイナー行。

2014/03/18

STノート④ Detwilerはブルペンへ

雨でオープン戦が流れた17日。Williams監督から、Ross Detwilerをブルペンに回すという発表がありました。

ここまで先発5番手争いをしてきたDetwiler。これまでの実績とオプションの関係で、故障さえなければローテーション入りの最有力候補と目され、オープン戦でもこれまで3度の登板はいずれも先発。先発投手としての投球の幅を広げるために新たな変化球を試していたためという事情もあって最初の2戦では打たれましたが、球速は90マイル台半ばを連発して健康面の不安を感じさせない投球を見せていました。13日の3度目の登板では4回途中まで1失点とようやく結果を残し、(ライバルたちが打たれたこともあって)ローテーション入りは確実と思われていました。それだけに、この発表には驚かされました。

タイミングから言って、今回のブルペン行きは一時的なものではなさそうです。Williams監督は「Detwilerがブルペンに回ってくれることがチームのためになると考えてのことで、降格ではない」と説明しましたが、通告されたDetwilerは「not happy」だそうです。2007年のドラフト1順目(全体6位)で入団してから大きな期待を受けて育成され、本人も自らを先発投手と自負していたことはこれまでの発言から明らか。今回の通告に失望した気持ちは分かります。

しかし、これまで何度となく機会を与えられながら、ものにできなかったのはDetwiler自身。これまでのキャリアのハイライトと言える2012年NLDS第4戦の快投から昨季序盤にかけては才能を開花させたかと思わせましたが、またも故障で離脱。チーム内での地位を確立できませんでした。プロ入り8年目、既に28歳。そろそろ、決断が下されてもしかたない時期に来ていたのも確かです。

データもブルペン転向を支持するものでした。この春もチェンジアップやカッターを試していたものの、基本的に持ち球は速球(シンカーとフォーシーム)のみ。どれほど質の高いボールでも、メジャーの打者に慣れられれば打たれます。キャリア通算の被打率/被OPSの数字は正直で、1順目の.225/.631に対して、2順目は.300/.787、3順目になると.324/.873と跳ね上がっていました。つまり、同じ打者との対戦が1度で済むブルペンこそが能力が最も発揮される場所であることを示唆するものでした。

先発投手でなくても戦力として大いに期待されていることに変わりはありません。気持ちを切り替えて頑張ってください。応援しています。

2014/03/14

STノート③ (3/9-3/13)

オープン戦の日程もほぼ半分を消化。先発投手のイニング、レギュラー野手の打席が増えてくる頃ですが、ナショナルズの野手陣の間では風邪が流行っているそうです。ま、多少の調整遅れくらいなら構いませんが。

●先発5番手争い

Tanner Roark 3.1IP 3ER 3H 2BB 3K 
Ross Detwiler 3.2IP 1ER 3H 1BB 2K

12日の試合にRoarkが先発。アストロズのJason Castro1人にやられて、タイムリー二塁打と2ラン本塁打で3失点と、結果を残せませんでした。とはいえ、内容はそこまで悪くなかった印象。60球に到達したためイニング途中で降板しましたが、4回の最初の打者を三振に仕留めいい感じで終えました13日にはDetwilerが先発。この日もチェンジアップやカッターを試していたようですが、結果も上々。現時点ではDetwilerが一歩リードしているように見えます。Williams監督は18日には開幕ローテーションを確定したい意向を表明しています(Doug Fisterの状態次第で変わりうるとは思いますが)。

●正二塁手争い

Anthony Rendon 4/7 double HR 2BB SB
Danny Espinosa 2/10 BB 2K HBP SB
Zach Walters 2/9 3BB K 

Ryan Zimmermanが休んでいる関係で、Rendonはサードでの出場が続いています。その結果、セカンドの先発は、Espinosa、Waltersが各2試合となりました。打撃ではRendonが圧倒。9日の試合に1番で起用されると先頭打者弾を放つなど、出場3試合全てで2度以上出塁。Espinosaも状態は悪くないようですが、結果が付いてきません。Waltersは不慣れなセカンドやサードの守備をこなしている影響か、打撃はやや陰りが見えてきました。首脳陣のコメントを見ていても、正二塁手はRendonで確定している模様です。

●故障者関連 

まず、Fister。右ひじの炎症が引いた11日にキャッチボールを再開。13日のキャッチボール後に張りを感じたということで(状態が良ければブルペンセッションを行う予定の)14日に再検査を受けることになりました。うむむむ、暗雲が漂っています。(追記:14日には予定通りブルペンで投げ込んだという朗報が今入ってきました。)

Fister同様3月2日以降登板がないSammy Solisについて情報がありました。背中を痛めて休んでいて、まもなくキャッチボールを始めるそうです。ひじや肩でなくてひとまずほっとしました。遅れているRyan MattheusとRoss Ohlendorfの2人は投球練習を再開していますが、こちらも実戦登板は未定。Ian Desmondがノックを受けていて右手の薬指を軽く負傷し、また、Ryan Zimmermanも右肩に張りが出ていずれも数日欠場の見込みだそうです。

●その他

◎よくできました
Stephen Strasburg 9日の先発で3回を1失点。初回はいきなり連続四球などふらふらだったようですが。
Jordan Zimmermann 11日の登板で4回をパーフェクト。4奪三振、わずか54球と文句なしの投球。 STここまで計9回を無失点。
Denard Span 今週も9打数4安打(2二塁打、1三塁打)。STここまで8試合で.417/.417/.625、3盗塁。
Adam LaRoche 14日の試合で3打数3安打するなど、STここまで9試合で.348/.375/.609、2本塁打と好調。
Christina Garcia 9日の試合で3者連続三振など、2試合で許した走者は四球の1人のみ、5奪三振。
Aaron Barrett STここまで6試合計7イニングを無失点。
Brock Peterson 13日の試合で8回裏に同点3ラン。STここまで.389/.476/.611と招待選手の野手では一番の奮闘。

▲がんばりましょう
Gio Gonzalez 10日の試合で先発。初回から5者連続三振。ところがここから、5者連続出塁を許し、予定の3回を投げきれず。
Rafael Soriano 2度目の登板となった10日の試合で1イニングを投げ切れずに5失点。13日の試合では1イニングを三者凡退でしたが、不安は消えません。
Xavier Cedeno 12日の試合で、2点リードの9回裏に登板し、4安打で3失点の醜態で逆転サヨナラ負け。ここまで好投してきたのに台無し。
Jose Lobaton STここまで8試合で15打数でわずかに1安打と結果が出ません。

☆プロスペクト
Blake Treinen 10日の試合で3回を無失点(走者は4人出しましたが)。内容も高評価。
Eury Perez 地味ですが、ST10試合で.319/.381/.421(2二塁打)と結果は残しています。盗塁が欲しいところ。
Steve Souza だんだん出番が少なくなって結果が出なくなってきましたが、10日の試合ではレフトへ1号ソロ。

2014/03/09

STノート② (3/4-3/8)

先発ローテーションが一回りしたところで続きです。

●Fister がひじ痛で登板回避
7日に2度目の先発を予定していたDoug Fisterが、右ひじの痛みを訴えて登板回避。MRIで異常は発見されず、診断は軽い炎症。本人も、シーズン中なら投げる程度の痛みと言っており、軽傷と見られます。が、しかし。決して良い兆候ではありません。特にナショナルズのメディカルチームは、2012年のDrew Storen、2012、13年のDanny Espinosa、そして2013年のBryce Harperと診断を誤ることが多いという印象(フロントの判断かもしれませんが)。早くマウンドに戻ってきてくれることを願うばかりです。

●先発5番手争い

Taylor Jordan (3/4) 2.0IP 2ER 5H 0BB 3K 
Taylor Jordan (3/8) 3.0IP 1ER 3H 0BB 6K
Tanner Roark 2.2IP 1ER 4H 0BB 3K 
Ross Detwiler 2.0+IP 1ER 6H 0BB 1K 

4日の試合で2番手として投げたJordanでしたが、高めに浮いた球を痛打され、2イニング目に4連打で2失点。しかし、8日は先発のDetwilerの後を受けて2番手として登板し、3イニングを3安打無失点、しかも6奪三振という内容で株を戻しました。Fister が登板回避した7日の試合で先発したのがRoark。3回途中まで投げて追い風によるソロ本塁打による1失点のみ。球数が50球近くなったところで降板となりましたが、評価は上々。そして、8日にローテーション投手の枠で先発したDetwiler。失点こそ1点で終わりましたが、被安打6、三振は1つだけ。予定の3イニングを投げ切るどころか、3回の最初の打者にヒットを打たれたところで投球数制限で降板と、今回も物足りない内容に終わりました。

●正二塁手争い

Anthony Rendon 3/9 double 5K
Danny Espinosa 2/7 double BB K HBP SB

初めて2人が同時に出場した6日の試合ではセカンドRendon、ショートEspinosaの布陣。この試合で2人とも初安打(Rendonは2安打)を記録し、ようやくトンネルを抜けると、まずまずの成績を残しています。Rendonの三振の多さと、逆にEspinosaの少なさが目に付き、数字上は互角といった感じ。

前回のノートで絶好調と紹介したZach Walters。今週は、5日の試合でセカンドとして先発すると発表され、いよいよEspinosaの立場を脅かすかと思われましたが、試合直前になって風邪のため欠場。せっかくのチャンスだったのにもったいない。7日の試合で復帰すると、2死満塁で立った最初の打席で三遊間を抜く2点タイムリー。まだまだ勢いはあります。

●故障者関連 
Fisterについては上記の通り。Jayson Werthが5日の試合にライトで初出場。Harperも問題なく出場しています。Storen、Tyler Clippard、Rafael Sorianoも結果はともかく無事に登板。一方、Ross Ohlendorfは6日に初登板しましたが、3安打1四球で1死も取れずに腰の痛みを訴えて降板してしまいました。また、Ryan Mattheusはようやく投球練習を開始しましたが、実戦にはまだ遠い模様。2人とも開幕メジャーは絶望的です。

●その他
◎よくできました
Stephen Strasburg 初登板となった4日の試合で2回無失点。わずか15球。
Gio Gonzalez 初登板の5日の試合で2回を1安打1三振で無失点。
Jordan Zimmermann 6日に先発し、3回を2安打4奪三振無失点。
Ian Desmond 4日の試合で二塁打、本塁打(1号)を含む3打数3安打。3つ目の盗塁。5日の試合でも右中間へソロ。
Ryan Zimmerman 5試合連続安打中。8日にはセンター右へ2ラン。
Bryce Harper 7日の試合で大きな2ラン。
Wilson Ramos 7日の試合で場外3ラン。
Jerry Blevins 7日の試合で1回2/3を投げたのを含め、この春、3回2/3を投げて被安打0(2四球)。
Xavier Cedeno STここまで内容良く4試合連続無失点。
Aaron Barrett STここまで内容良く4試合連続無失点。

▲がんばりましょう
Drew Storen 4日の初登板で連続四球の後、2ランダブルを浴びる。
Rafael Soriano 7日の初登板で、3本の長短打で2失点。
Tyler Moore 攻守に精彩を欠いています。6日には捕手からの牽制球を見ておらず後逸。7日の試合では3打席3三振。

☆プロスペクト
A.J. Cole 4.2IP 0ER 2H 5K 文句なし。8日の試合ではカージナルスの主力にも負けませんでした。
Blake Treinen 2.0IP 0ER 3H BB 2K 最速96マイル。 
Matt Skole 5日の試合で2ラン。
Brian Goodwin 5日の試合で2ラン。
Sandy Leon 5日の試合で3ラン。
Matt Purke 2.0IP 3ER 5H BB 2Kメジャーレベルではないということ。
Sammy Solis 登板機会がなかったことが、ちょっと気になります。

2014/03/07

Fangraphs: Nationals Top 15 Prospects

Fangraphsからもナショナルズのプロスペクトランキングが出ました。トップ10にプラス5人の計15人が紹介されています(元記事)。

1. Lucas Giolito, RHP
2. A.J. Cole, RHP
3. Brian Goodwin, OF
4. Sammy Solis, LHP
5. Felipe Rivero, LHP
6. Steven Souza, OF
7. Zach Walters, SS
8. Drew Vettleson, OF
9. Michael Taylor, OF
10. Matt Skole, 1B
11. Drew Ward, 3B
12. Jake Johansen, RHP
13. Pedro Severino, C
14. Tonny Renda, 2B
15. Matt Purke, LHP

トップ3は鉄板。

1番のサプライズは、5位にFelipe Rivero、8位にDrew Vettlesonと2月のトレードでレイズから来た2人が高く評価されていること。トレード後に公表された他のランキング(BP、MLB.com)と異なり、Riveroのほうが上にランクされています。こちらのほうが個人的に納得できますが、それにしても5位はやや高過ぎるような気もします。

逆に評価が低いのが、Michael Taylor、Matt Purke、それに圏外のJefry Rodriguez。

もう1つの特徴は、昨年のドラフト上位の2人の順位が、他のランキングとは異なりDrew Wardが上なこと。個人的にはこちらのほうがしっくりきます。

2014/03/06

MLB.com: Nationals Top 20 Prospects

MLB.comのナショナルズのプロスペクトランキングが出ました(解説記事)。

1. Lucas Giolito, RHP
2. A.J. Cole, RHP
3. Brian Goodwin, OF
4. Michael Taylor, OF
5. Sammy Solis, LHP
6. Matt Purke, LHP
7. Matt Skole, 1B
8. Pedro Severino, C
9. Jefry Rodriguez, RHP
10. Zach Walters, SS
11. Drew Vettleson, OF
12. Jake Johansen, RHP
13. Drew Ward, 3B
14. Steven Souza, OF
15. Eury Perez, OF
16. Austin Voth, RHP
17. Blake Treinen, RHP
18. Felipe Rivero, LHP
19. Jeff Kobernus, 2B
20. Tonny Renda, 2B

トップ20ということで、著名なプロスペクトは全員の名前があります。

Matt Purkeの順位が高いことが特徴。スプリングトレーニングで滅多打ちにあう前でもちょっと高過ぎかなという印象。

Pedro SeverinoとJefry Rodriguezの評価が高いのはBPと共通。本当にそれほどの実力があるなら、それはそれでとても嬉しいことです。

下位では、Austin Vothの名前が目立ちます。昨年のドラフト5位でなかなかの好成績を残しています。

2014/03/04

STノート (2/28-3/3)

オープン戦が始まって4試合。4試合目に遂に負けましたが、3連勝でスタートと、オープン戦とはいえWilliams新体制の船出としては上々。チーム盗塁も6個とWilliams監督の目指す攻撃的な野球が実践されています。

さて、このキャンプの2大見どころである先発5番手争いと正二塁手争いを中心に、4試合の話題をいくつか。

●先発5番手争い

Taylor Jordan 2.0IP 0ER 1H 0BB 2K 
Tanner Roark 2.0IP 0ER 2H 0BB 0K 
Ross Detwiler 1.1IP 3ER 5H 0BB 3K 

先陣を切ったのはJordan。28日の初戦で2回を無失点。21球を投げて16球がストライクという効率的な投球。スライダー、チェンジアップがいいところに決まっていました。続いて投げたのがDetwiler。このまま開幕まで順調に回れば先発5番手にはまる枠で3日に先発。初回は三者凡退に終えましたが、2回は味方のエラーを挟んだとはいえ、1死しか取れずにノックアウト。カーブを多投したり、いくつか試していたそうですが。。。Roarkは(Detwilerが先発した)3日の試合で4回から2イニングを投げて無失点。相変わらず制球力が抜群で昨季がまぐれではなかったことをアピール。

●正二塁手争い

Anthony Rendon 0/4 2K SF RBI  
Danny Espinosa 0/7 HBP RBI 

二塁手としての先発はRendonが1試合、Espinosaが2試合。他のポジションでの出場を合わせて、かなり試合に出してもらっているのですが、2人とも依然ヒットなし。何とも盛り上がりません。

●Waltersが絶好調

Zach Walters 6/7 2double triple HR BB K 

ボールが止まって見えているのではないかと思うほどの絶好調。3日の試合ではバックスクリーンに特大の一発を打ちこみました。非常に落ち着いた打席さばきで、追い込まれてもしっかり振り抜いて長打を放っています。しかも右でも左でも。何といっても打球音が素晴らしい。ショート守備では3日の試合でエラーしましたが、その前には好プレーも見せていました。首脳陣の評価もうなぎ上り。開幕ベンチ入りに向け、派手に名乗りを上げています。

●故障者関連 
Jayson Werthが上腕二頭筋の痛みで当初予定されていた2日の試合を欠場。大したことはないそうですが、やや心配です。Bryce Harperも風邪でダウン。こちらも大したことはなさそうです。出遅れていたTyler Clippardに、Drew StorenとRafael Sorianoを加えたブルペンの柱3人がまだ登板していませんが、特に心配はいらないようです。一方、Ryan Mattheus、Ross Ohlendorfの2人は見通しが立ちません。

●その他
毎年恒例の◎▲☆で紹介しておきます。

◎よくできました
Jordan Zimmermann 1日の試合で2回無失点。20球でゴロ5つと三振1つ。
Doug Fister 2日の試合で初登板。本人は不満げも、2回を不運な当たりでの1失点。
Denard Span 1日の試合で2安打2盗塁
Adam LaRoche 2日の試合でチーム1号となる2ラン。左投手からの一発。
Luis Ayala 1日の試合で8回1死満塁で登場し、併殺で切り抜け、9回も無失点。

▲がんばりましょう
Christian Garcia 28日の試合で初登板も、球が走らず、高めに入ったチェンジアップを叩かれ、Ike Davisに2ランを浴びるなど4失点。
Tyler Moore 8打席に立って1安打1犠飛に対し、2三振2併殺。

☆プロスペクト
Sammy Solis 2.0IP 0ER 3H 被安打3に自らのエラーもあり、幸運の結果の無失点。
A.J. Cole 2.0IP 0ER 3H 2K エンタイトル二塁打で救われた結果の無失点。
Matt Skole 3/7 2double 3RBI BB 3K
Steve Souza 4/8 2double RBI SB
Matt Purke 1.1IP 4ER 4H 2BB K 1日の初登板は散々に終わりました。