2016/08/31

8/30 Scherzer 平常運転

W3-2@PHI (Season 77-55)
Scherzer (W15-7) 8.0IP 2ER 3H 1BB 11K
Melancon(SV7) 1.0IP 0ER 1BB 1K
Harper 1/4 double R RBI
Espinosa 2/3 BB
Turner 2/4 SB(18)

なんだか当たり前のことのようになっていますが、先発のMax Scherzerが今日も快投。4回までパーフェクト、5回裏の四球が初ランナーで、6回裏の先頭打者に打たれた二塁打が初安打。7回裏にRyan Howardに2ラン(もうすっかり落ち目といわれていますが、それでもこれが20号とまだ長打力はあります)を打たれて失点しましたが、最後のイニングとなった8回裏は三者凡退。この回に2つの三振を足して二桁に到達。見事なピッチングでした。

打線は1回表2死からBryce HarperとWilson Ramosのタイムリーが出て、早々にScherzerを援護しましたが、以降はおとなしくなってしまい、追加点は4回表のScherzer自身によるスクイズによる1点だけ。

それでも、今日のScherzer、そしてクローザーのMark Melanconには十分。Melanconは本当に頼りになります。今日は先頭打者を歩かせましたが、三振と併殺でゲームセット。安定感抜群です。

MVP: Max Scherzer

2016/08/30

8/29 安定のRoark

W4-0@PHI (Season 76-55)
Roark(W14-7) 7.0IP 0ER 4H 1BB 5K
Robinson 2/4 R RBI
Rendon 1/4 R RBI
Werth 1/5 HR(19) R RBI

1回表、2番Jayson Werthのソロ本塁打と、Anthony Rendonのタイムリー(一塁走者でスタートを切っていたとはいえ、左中間を破ったわけでもないシングルヒットで一気に生還したBryce Harperの激走が光りました)で2点を先制。

このリードをもらった先発のTanner Roarkがさすがのピッチングを展開し、しっかり連敗を止めてくれました。初回こそ、24球を要したものの、2回以降は省エネモードでどんどんアウトを積み重ね、ちょうど100球で7イニング。三塁さえ踏ませない見事なピッチングでした。Max Scherzerなんかとは異なり、力で抑え込んで1人もランナーを出さないというわけではないのですが、しっかり試合を作ってくれるという安心感があります。

ナショナルズ打線も追加点を奪うことはできず、試合は膠着状態のまま終盤へ。2番手Mark Rzepcynskiが8回を3人で抑えると、9回はMark Melanconがセーブかと思っていましたが、9回表にClint Robinsonに続き、Trea Turnerまでタイムリーを打ったため、4点差。Melanconにセーブはつきませんでした。

ともかく、快勝で連敗を2でストップ。この1週間ほどナショナルズはあまり調子がよくありませんでしたが、地区2位のマーリンズも同じように負けが込んでおり、今日もメッツにサヨナラ負け。これで9ゲーム差となりました(メッツも同率2位)。

MVP: Tanner Roark 

2016/08/29

ロースター異動まとめ(2016年8月)

8/6 Ryan Zimmerman DL入り、Brian Goodwinが初昇格
8/13 Reynaldo Lopez 再昇格、祝 Jonathan Papelbon 解雇
8/17 Sammy Solis がDL入り、Koda Gloverが再昇格
8/18 A.J. Coleを招集し、GoodwinをAAAにオプション
8/20 ZimmermanとJose Lobatonが復帰、ColeとPedro SeverinoをAAAのにオプション
8/22 Stephen StrasburgがDL入り、Coleが再昇格
8/25 Marc Rzepczynskiをトレード獲得し、LopezをAAAにオプション
8/28 Lucas Giolitoが昇格し、Wilmer DifoをAAAにオプション
8/29 GiolitoをAAAにオプションし、Michael Taylorを招集

8/28 Giolitoでは勝てる気がしない

L3-5 Rockies (Season 75-55)
Giolito(L0-1) 5.0IP 4ER 6H 2BB 2K
Turner 2/4 HR(5) R RBI
Ramos 2/4 HR(20) R RBI
Harper 1/4 HR(23) R RBI

先発は約1か月ぶりとなるLucas Giolito。Syracuse(AAA)ではまずまずのピッチングをしてきたとは言え、今日もロッキーズ打線にぎりぎりのピッチングでした。初回にいきなりシングルと四球で無死1,2塁とされ、Nolan Arenadoにタイムリーを打たれて1失点。続くDavid Dahlの打球はサードライナーとなり、結局この回は1失点で終わりましたが、あれがちょっとでもズレていれば大量失点していた可能性も感じました。2回は下位打線を三人で片付けましたが、3回表2死走者1塁からArenadoに2ラン、続くDahlに二者連続弾を打たれて、計4失点。4回、5回は無失点に終えましたが、その時点で既に100球。もう限界、という感じでした。そもそも、Giolitoがマウンドにいては、まったく勝てそうな気がしません。この感じは、弱かった2008年や2009年頃の先発投手陣を思い出します。共通点は球が遅いこと。今日のGiolitoは最速でも93マイル台。ファストボールなのに90マイル台もありました。正直なところ、いつでも打たれそうな雰囲気が漂っており、打ち取れたらラッキーという感じなんです。このままではダメです。

打線は、Trea Turnerが1回裏に先頭打者弾(同点弾)。7回裏にはWilson Rasmo、9回裏にはBryce Harperにも一発が出ましたが、得点はこれらによる3点のみ。あっさりしたものです。

ホームでロッキーズ相手に負け越しは痛い。明日からロード(といってもフィラデルフィアとニューヨークですが)。頑張りましょう。

2016/08/28

8/27 9回2死から追いついたが

L4-9(10) Rockies (Season 75-54)
Cole 5.2IP 3ER 4H 3BB 4K
Petit(L3-4) 1.0IP 5ER 7H 2K
Espinosa 2/5 double RBI
Murphy 2/5 R
Rendon 2/5 R
Turner 2/6 SB(17)

1点を追う9回裏2死2塁。打席にはJayson Werth。カウント0-2と追い込まれ、あと1ストライクで負け、というところまできましたが、1球ファールにした後、外に逃げるスライダーを拾い上げた緩いライナーが前進してきたレフトの前に落ち、同点。

まさかの同点打で大いに盛り上がり、この勢いで勝っても良かったと思うのですが、結果的には延長11回表にこの回から登板したYusmeiro Petitが2本の2ラン本塁打を含む7安打で5失点し、勝負あり。何とも妙な感じの試合後だったようです。

先発したのは、2度目の先発機会を与えられたA.J. Cole。6回2死1塁の場面で球数が112球に上ったため降板となりましたが、この時点では3-3の同点。試合を作る先発の仕事としては合格点。次回もあるでしょう。次こそ、打線が援護して勝ち星(メジャー初白星)をつけてあげましょう。

2016/08/27

8/26 Gio メジャー100勝目

W8-5 Rockies (Season 75-53)
Gio(W9-9) 6.0IP 2ER 4H 1BB 5K
Harper 2/4 double triple R 2RBI
Turner 2/5 2R SB(16)
Werth 2/5 double HR(18) 2R 2RBI
Murphy 1/3 HR(25) BB 2R 2RBI

Gio Gonzalezが6回2失点のピッチングで勝利投手となり、メジャー通算100勝目を飾りました(アスレティックスでの4シーズンで38勝、ナショナルズでの5シーズン目途中で62勝)。

長くフォローしていただいている方はご存知かと思いますが、2008年シーズンから始めた私のナショナルズ応援ブログが、現在のPHASE 2に移行したきっかけが、2011年12月のGio Gonzalezのトレード獲得でした。あれから、5シーズン目。Gio自身浮き沈みもありましたが、大きな穴を開けずにローテーションの柱の1本として貢献してきたことは事実。来季も球団オプションが行使されるでしょうし、ナショナルズの歴史にしっかりと名を刻む投手として歩んできました。後は、チームの優勝です。

さて、試合。1回裏にJayson Werthのソロで1点を先制したのに、2回表に同点にされ、3回裏に勝ち越したのに、またも直後の4回表に同点にされるというもどかしい展開でしたが、その後はナショナルズの一方的展開。

4回裏にJose Lobatonの併殺の間に勝ち越すと、5回裏にはDaniel Murphyのソロ。そして7回裏にWerthの二塁打、Bryce Harperの三塁打などで一挙に4点を加え、6点差。最後に反撃を許しましたが、問題なく快勝。

MVP: Gio Gonzalez

2016/08/26

8/25 Scherzerが連敗ストップ

W4-0 Orioles (Season 74-53)
Scherzer(W14-7) 8.0IP 0ER 2H 10K
Harper 2/4 double 2RBI SB(18)
Werth 2/4 HR(17) 2R RBI
Turner 2/4 R SB(15)

4連敗中のナショナルズをMax Scherzerが救いました。3回までは6つの三振を含むパーフェクトとオリオールズの打者を圧倒。4回の先頭打者に初安打(二塁打)を打たれ、1死3塁のピンチを作りましたが、ここも2アウト目を三振で奪い、無失点。味方打線による援護は4回裏のJayson Werthのソロ本塁打による1点のみでしたが、今日のScherzerにはそれで十分。5回から7回の3イニングはまた9人で片付け、最終回となった8回にシングルを一本打たれましたが、まったく危なげのない8イニングを投げ、まだ95球と余力を残して降板。不安定なピッチングもあり、一時は「エース」の座をStephen Strasburgに明け渡したかと思われましたが、StrasburgがDL入りしていている状況の中での見事な連敗ストッパー。これぞエースの働きです。

打線はもたもたしましたが、1番から始まった8回裏、連打で作った無死1,2塁でDaniel Murphy、Bryce Harperに連続タイムリー二塁打が出て、3点を追加。これで試合は決まりました。

MVP: Max Scherzer 

2016/08/25

8/24 5年前のZimだったら・・・

L8-10 Orioles (Season 73-53)
Roark(L13-7) 5.0IP 4ER 7H 3BB 4K
Turner 4/5 R
Murphy 3/5 HR(24) R 5RBI
Harper 2/5 R
Rendon 2/5 2double 2RBI
Espinosa 2/4 HR(20) 2R RBI

ここしばらく守備を中心にどうも緊張感のない試合が多いナショナルズ。久し振りにホームに帰ってきたましたが、同じでした。

まず、先発のTanner Roarkが大乱調。1回表、先頭打者のAdam Jonesの大飛球はセンターのTrea Turnerが好捕して難を逃れましたが、以下、シングル、2ラン本塁打、ダブル、四球、死球、死球(押出)、犠飛で、4失点。2回にもサードAnthony Rendonの送球エラーも絡んでもう1点。

以降は立ち直って何とか5回まで投げ、打線がじわじわと追い上げて一時は3-5まで迫りましたが、8回表に登板したBlake Treinenがまたも大誤算。Matt Wietersの3ランなどで5失点。結果的にはこの5点が重すぎました。

7点を追う9回裏。このまま終わっても不思議はなかったのですが、1死満塁からDaniel Murphyが満塁弾を打って3点差。ク゚ローザーのZach Brittonを引きづりだすと、Bryce Harper、Anthony Rendonの連打で2点差。さらにWilson Ramosも出塁して1死1,2塁。ホームランが出れば奇跡の逆転サヨナラという場面で打席にはRyan Zimmerman。期待が高まりましたが、結果は初球を打っての4-6-3の併殺。最悪。5年前のZimだったら・・・。

4連敗。



8/23 Lopez オリオールズに滅多打ち

L1-8@BAL (Season 73-52)
Lopez(L2-2) 2.2IP 4ER 7H 3BB 2K
Turner 4/4 double
Harper 2/4

ブレーブス相手に2戦続けて好投してきたReynaldo Lopezでしたが、オリオールズ打線には通用しませんでした。初回に2安打1四球で1失点、2回にもやはり2安打1四球で2失点。そして、3回には3連打で1点を失った後、2死満塁から打ちとったセカンドゴロをDaniel Murphyに後逸されてしまい2失点。都合6失点したところでノックアウトとなりました。速球は走っていましたが、全体に高く入っていた印象。残念でした。

打線は、10安打を放ちましたが、1点止まり。Trea Turnerが4打数4安打とヒットは出ましたが、2度も二盗を試みて刺されるなど、どうも非効率でした。




2016/08/23

8/22 Coleはよく頑張りましたが

L3-4@BAL (Season 73-51)
Cole(L0-1) 7.0IP 4ER 5H 2BB 8K
Murphy 2/3 double BB RBI
Rendon 1/3 HR(16) BB R RBI
Espinosa 1/4 HR(19) R RBI

1回表にTrea Turnerが歩いて、盗塁に成功し、Daniel Murphyがタイムリーを打ってあっさりと1点を先制し、この援護を受けた先発のA.J. Coleが1回、2回で4つ三振を奪い許した走者は四球による1人だけと好投。Coleは、DL入りしたStephen Strasburgに代わって今日昇格し、これが今シーズンのメジャー初登板でしたが、素晴らしい立ち上がり。このまま抑えてくれるかとの期待感もありましたが、そう簡単ではなかったですね。

3回裏にJonathan Schoopにレフトポール際へ同点ソロを打たれると、(4回表にAnthony Rendonのソロで勝ち越してもらった直後の)4回裏には2本の二塁打で同点とされた後、Mark Trumboに豪快にレフトスタンドに運ばれで逆転を許しました。それでも、7イニングを投げきったことは登板過多気味のブルペンを助ける意味でも大きな貢献でしたし、投球内容も、93マイルのキレのある速球で空振りを奪えており、概して悪くなかったと思います。Stephen Strasburg、あるいはJoe RossがDL入りしている状況の中、もしかするとしばらくローテーションにとどまることになるかもしれません。

ただ、残念ながら今日は負け投手。4回以降のナショナルズの得点はDanny Espinosaのソロ本塁打による1点のみ。8回には無死2塁、そして2死2,3塁とチャンスを作りましたが、あと一歩届きませんでした。

2016/08/21

8/21 5つもエラーしたら勝てません

L6-7x(10) @ATL (Season 73-50)
Gio 5.2IP 3ER(4R) 6H 3BB 8K
Kelley(L1-2) 0.2IP 1ER H
Harper 2/5 HR(22) R 3RBI SB(17)
Heisey 2/5 HR(8) R 2RBI

2回裏に1死満塁のピンチを作るなど、必ずしもぴりっとしなかった先発のGio Gonzalezですが、そのピンチをしのいだ直後の3回表、先頭打者として自らレフト前ヒットで出塁。これを皮切りに無死満塁のチャンスを作り、Daniel Murphyの内野ゴロの間にまず1点。そして、Bryce Harperがライトスタンド中段に届く豪快な3ラン。Harperは完全に復調しましたね。シーズン終盤に向けて心強い限りです。

これで4-0。今日も行けるかと思われましたが、その後、ナショナルズのエラーが連発してしまいました。まずは、3回裏にGioがつかまり、3失点。Danny Espinosaの本塁送球がそれるエラーがなければ1点は少なくて済んだはずでした。6回表にChris Heiseyの2ランで3点差としましたが、その裏にセカンドDaniel Murphyの一塁への悪送球の間にもう1失点。

それでも、6回裏2死でGioが降板した時点では6-4とリードしていました。6回、そして7回を無失点で終えたYusmeiro Petitでしたが、8回裏、Matt Kempにソロ本塁打を打たれて1点差。さらに、シングルの後の送りバントをPetitが一塁に大暴投。次打者を敬遠し、無死満塁としてしまいました。ここで雨による中段を挟んだ後、出てきたBlake Treinenが6-4-3の併殺で1失点で切り抜けましたが、これで同点。この後、延長10回裏、Shawn KelleyがJace Petersonにサヨナラ本塁打を打たれて敗戦。

上記を含め計5つのエラーを犯しては勝てるはずもありません。むしろよく延長戦まで行ったというべき。ブレーブスとの4連戦は3勝1敗で勝ち越しましたが、なんとも後味の悪い終わり方です。気合を入れなおして、次に向かいましょう。

8/20 1イニング8得点の猛攻

W11-9@ATL (Season 73-49)
Scherzer(W13-7) 6.1IP 4ER 6H 3BB 6K
Melancon(SV6) 0.1IP 0ER 1H
Turner 1/5 HR(4) R 3RBI
Murphy 3/4 HR(23) BB R RBI
Harper 2/4 BB R RBI SB(16)
Rendon 4/5 double 3R RBI
Zimmerman 3/4 HR(13) SF 2R 2RBI

先発のMax Scherzerは序盤、まったくピリッとシませんでした。1回裏こそ何とか無失点で切り抜けましたが、2つの四球を出しながら。案の上、2回裏につかまり、4本の長短打を集められて3失点。前回もコロラドで打ち込まれており、不安が募る内容でした。

しかし、今日はこれを打線が十二分にフォロー。まず2回に今日から復帰で7番に入ったRyan Zimmermanがライナーでレフトスタンドに突き刺さるソロ本塁打。さらに2点ビハインドの4回表にナショナルズ打線が猛攻で、あっさりと逆転シてくれました。この4回表は打者一巡を遥かに超える打者12人を送り込み、8得点。これは球団記録だそうです。8連打を含む9本のヒット。うち2本塁打。特にTrea Turnerの3ランが試合を決めたと言ってもいいでしょう(5-3を8-3にした)。また、ライトフライと、4-6-3の併殺を打ったことで、1イニングの3つのアウトを全てWilson Ramosが記録しましたが、これもおそらく何かの記録ではないかと思われます(何か分かったら追記します)。

ともかく怒涛の4回表を終えた時点で、9-3と圧倒的なリード。これだけのリードをもらうと流石にScherzerも余裕のピッチング。6回まで追加点を許しませんでした。7回裏1死から二塁打を打たれて降板しましたが、立ち上がりからすればよく踏ん張って投げてくれたと思います。

終盤にブレーブスの反撃を許し、最後はMark Melanconの登場を要しましたが、それでもしっかり勝って3連勝。貯金はシーズン最多の24まで増えました。

MVP: Trea Turner

2016/08/20

8/19 危なかったけどRobinsonが決勝タイムリー

W7-6@ATL (Season 72-49)
Roark 6.1IP 3ER 4H 3BB 3K
Glover(BS1, W1-0) 0.2IP 0ER(1R) H BB
Melancon(SV5) 1.0IP 0ER 1H 2K
Turner 3/5 double 2R RBI
Revere 2/4 RBI
Harper 1/5 2RBI
Robinson 2/4 2BB 2R RBI

中盤までは完全にナショナルズの流れでした。1回表にTrea Turnerの二塁打、Ben Revereの犠打、そしてBryce Harperのニゴロで簡単に1点を先制。5回表には2死から、Revereのライト前タイムリー後、Harperの打球がレフトとショート間に落ちるという幸運もあり、2点を追加。さらに6回にはブレーブス内野陣の守備の乱れに乗じてさらに2点。

先発のTanner Roarkが、Freddie Freemanのホームランを奪い取ったBen Revereのこのプレーにも助けられ、三振・二盗失敗の併殺が2つもあったこともあり、5回までは最少の15人で片付けるナイスピッチング。6回も簡単に2死を取り、このまま完投・完封もあるかもしれないと期待しました。

しかし、ここからブレーブスが反撃。6回裏2死走者なしから、四球を与えると、続くEnder Inciarteにライトスタンドに運ばれて2失点。さらに、7回裏にも1死後にNick Markakisにライトにソロ本塁打を打たれ、Roarkはここで降板となりました。

8回表にまたもブレーブスのエラーで1点ももらい6-3とリードして8回裏へ。今日はShawn Kelleyが休養ということで起用されたMatt Belisleでしたが、今度はナショナルズの守備が足を引っ張りました。無死2塁からのショートゴロをDanny Espinosaが弾いてしまい、無死1,3塁となり、内野安打の間にまず1失点。Belisleに代わったKoda Cloverが、最初の打者Jeff Franceurを完全な併殺コースの三ゴロに打ち取りましたが、これをサードAnthony Rendonが二塁に悪送球してオールセーフ。続くFreemanに左中間への同点タイムリーを打たれてしまいました。

ただ、この後の1死2塁の場面を切り抜けたことで、試合の流れは五分五分という感じで9回に向かいました。そういう意味ではCloverはよく踏ん張りました。結果的に今日の勝ち投手はCloverとなりましたが、(Roarkを除けば)順当かと思います。なお、これがメジャー初白星です。おめでとう。

で、9回表、2死1,2塁からClint Robinsonがレフト前に決勝タイムリー。仮に逆転負けを喫していたらかなり感じが悪く、後を引きそうな展開でしたが、それをRobinsonが救ってくれました。今日はDaniel Murphyが休養日ということで先発起用され、4度出塁。シーズン打率は.235と決して高くはありませんが、代打でも控え一塁手としても実に良い貢献をしてくれています。

9回裏?Mark Melanconがあっさりとクローザー業務を遂行し、勝ちました。この安定感は本当にありがたいです。

MVP: Clint Robinson

2016/08/19

8/18 Lopez、11奪三振の快投

W8-2@ATL (Season 71-49)
Lopez(W2-1) 7.0IP 1ER(2R) 4H 2BB 11K
Werth 2/4 double R RBI
Turner 1/4 SF R RBI SB(13)
Harper 1/3 2BB 2R

前回登板でメジャー初勝利をあげたReynaldo Lopez。同じブレーブスを相手に、今回は敵地で登板し、2勝目を記録しました。立ち上がりから速球のキレが鋭く、ブレーブスの打者を圧倒。3回までの9つのアウトのうち実に8つが三振によるもの。もちろん、その間は無失点。さすがに奪三振ペースは落ち、4回裏と6回裏に、それぞれ犠飛と内野ゴロの間に1点を失いましたが、それだけ。最後のイニングとなった7回裏にこの日初めて2人の走者を背負いましたが、きっちり抑え、終始リードを守り切りました。ボールの勢いがあるので、見ていて楽しい、ファンタスティックなピッチャーです。とりあえず8月中のローテ-ションはこのまま任されることになりそうです。

一方の打線は、まず初回、ブレーブスのレフトMatt Kempのフライ落球の間に2点を先制。1点差に迫られた直後の5回表にはJayson Werthのタイムリー二塁打で1点追加。そして、Lopezが7回を投げきった直後の8回表にブレーブス投手陣の乱調につけ込んで5点を追加し、Lopezの白星をがっちりと援護しました。最終的には、ブレーブス(7安打)を下回る6安打で8点というなかなか効率的な攻撃。明日以降もよろしく。

それにしても、今日はLopezの日でした。犠打も2つ決めたし。

MVP: Reynaldo Lopez 

2016/08/18

8/17 おそらくプロ入り後最悪のStrasburg

L10-12@COL (Season 70-49)
Strasburg(L15-4) 1.2IP 9ER 9H 3BB 3K
Harper 2/4 HR(21) BB 2R 2RBI
Turner 2/4 double SF 2R RBI
Rendon 2/5 double 2R RBI
Goodwin 2/4 RBI
Severino 1/1 HR(1) R RBI  

自身2連敗中のStephen Strasburg。しかも、4失点、6失点とかなり打ち込まれていたので、そろそろ好投しておきたかったはずですが、なんと今日はそれを上回る自身過去最悪の登板となってしまいました。1回裏の先頭打者から、ダブル、シングル、四球、シングル(1点目)、ダブル(2,3,4点目)、四球、一ゴロ(ようやく1アウト)、ダブル(5点目)、ダブル(相手投手。6、7点目)と打者一巡の間にわずか1アウトだけしかとれませんでした。さらに2回裏も、1死後、四球、トリプル(8点目)、三振、シングル(9点目)、シングルと打たれたところで、さすがにノックアウトとなりました。疲労がたまっているブルペンを助けることができなかったという意味でも、ひどい登板となりました。これで3連敗。サイヤング賞候補に名乗り、なんて言われ始めてからおかしくなりました。今日の大量失点で防御率は3.59まで急上昇したので、もうサイヤングはなくなったでしょう。気持ちを切り替えて頑張りましょう。

とまあ、序盤から大差を追いかける展開となったわけですが、打線はそれなりに頑張りました。2回、4回に2点ずつ返し、5回には7月20日以来、約1ヶ月ぶり(!)となるBryce Harperのホームランでさらに2点。この時点で3点差。Oliver Perezが3失点し、また6点差になった後も、6、7(Pedro Severinoがうれしいメジャー初本塁打)、8、9回に各1点を返して、最終的に2点差まで追い上げましたが、さすがに届きませんでした。

この3連戦、天候にも恵まれず、ブルペンにかなりの負担がかかっています。尾を引かないといいのですが。

8/16 雨でGioが降板し、ブルペン勝負に敗れる

L2-6@COL (Season 70-48)
Gio 3.0IP 2ER 4H 2K
Petit(L3-3) 3.0IP 1ER 3H 2K
Murphy 2/4 R
Rendon double 3/4  

0-0で迎えた3回表にナショナルズがBryce Harperの遊ゴロの間とWilson Ramosのタイムリーで2点を先制しましたが、その裏、先発のGio Gonzalezが1死からDJ LeMahieuに2ランを打たれて同点。

この状態で3回裏を終えたところで雨脚が強くなり、2時間ちょっとの中断となりました。

ここしばらく好調のGioは今日も調子は良さそうだったので、続投させたいところでしたが、2時間も空いてはしかたありません。 これで降板。ブルペン勝負となりましたが、ナショナルズ打線が最終回を除いて毎回ランナーを出しながら残塁ばかりだったのに対し、ロッキーズにはじりじりと点を取られ、気がつけば2-6と完敗でした。特に1点ビハインドの7回裏を託されたOliver Perezが良くなかった。Perezはここしばらく出てきては打たれる、という印象。使いどころがなくなってきています。

2016/08/16

8/15 Scherzerの乱調をみんなでカバー

W5-4@COL (Season 70-47)
Scherzer 4.0IP 4ER 7H 2BB 3K  
Solis(W2-3) 1.0IP 0ER 2H  
Treinen(HD14) 0.2IP 0ER
Kelley(HD9) 1.0IP 0ER 2K
Melancon (SV4) 1.0IP 0ER
Harper 3/3 2double 2BB RBI  
Werth 2/4 HR(16) BB R 2RBI
Ramos 1/4 HR(19) BB R RBI

先発のMax Scherzerが乱調。初回、先頭打者こそファーストDaniel Murphyの好プレーでアウトになりましたが、その後、シングル、四球、四球、ダブル、犠飛という流れで3失点。この時点ですでに35球。2,3回は得点圏に走者を許しながらも何とか無失点で切り抜けましたが、4回にソロ本塁打を浴びてもう1失点し、この回限りで降板。4回97球では仕方ありません。

しかし、そんなScherzerを他の選手がしっかりカバーしました。まずは打線。3回表にJayson Werthがレフトへの2ランで反撃ののろしを上げると、5,6回に1点ずつ取って同点。そして7回1死1,3塁でBryce Harperがライトへタイムリーを打って逆転に成功しました。結局これが決勝点。Harperはこの日3打数3安打2四球と5打席すべてで出塁。Harperの調子が上がってくると、このまま一気に波に乗れるはず。期待しています。

そして、ブルペンも5回以降をしっかりつなぎました。5回は2番手のMatt Belisleが三者凡退。Belisleが作った6回1死1塁のピンチをSammy Solisが4-6-3の併殺でしのぐと、7回はそのSolisが作った1死1,2塁でマウンドに送られたBlake Treinenがわずか1球でNolan Arenadoを5-3の併殺に打ちとる好リリーフ。このあたり、Baker監督の采配も見事でした。8回はShawn Kelley、そして9回はMark Melanconがいずれも三人で片付け、あっさり勝ちました。安定感抜群の2人。勝ちパターンが見えてきましたね。

MVP: Bryce Harper 

2016/08/15

8/14 Harper復帰の打線がRoarkを援護して快勝

W9-1 Braves (Season 69-47)
Roark(W13-6) 7.0IP 1ER 5H 2BB 3K
Rendon 1/3 HR(15) R 4RBI
Turner 2/5 double 2R
Harper 1/3 double BB 2R RBI
Ramos 1/3 2RBI

首を痛めて8月6日の試合を最後に1週間ほど出場していなかったBryce Harperが先発に復帰。1回表、1番Trea Turnerの二塁打、2番Ben Revereのバントシングル(捕手の送球エラーが出てTurner生還)の後、打席に入ったHarperが、レフト線へ運ぶタイムリー二塁打。さらにAnthony Rendonにも犠飛が出てこの回3点を先制しました。結局Harperのヒットはこの二塁打1本だけでしたが、やはり5回裏にも、1死1,2塁から四球をもらって、その後のWilson Ramosの犠飛、そしてRendonの3ランにつなげるなど貢献。やはりいるのといないのとでは迫力が違います。

試合展開から言えば、5回裏のRendonのホームランが出て7-1となったところでほぼ勝負あった、という感じでしたが、その追加点がなくても今日のTanner Roarkなら問題なかったかもしれません。1回表1死1,3塁のピンチを自らの好フィールディングで無失点で切り抜けると、3回に2連打で1点を失っただけで、以降は一度もブレーブスに流れを渡すことなく7イニングを投げきりました。7回でマウンドを譲りましたが、まだ99球。接戦ならもう1イニング行けたのではと思われるくらい余力を残していました。これでシーズン13勝。完全にチームの3本目の柱としての地位を確立しています。2010年のフラッグディールトレードで獲得したときに、誰がこんな投手に育つと予想したでしょうか?!数あるRizzo GMの殊勲のトレードの中でも屈指の1つでしょう。

終盤にもナショナルズが加点し、前日とは異なり、ブレーブスにつけ入る隙を与えず快勝。

貯金をシーズン最多の22とし、明日からデンバー、アトランタ、ボルチモアと回るロードに出ます。

MVP: Tanner Roark 

2016/08/14

8/13 Lopezメジャー初勝利

W7-6 Braves (Season 68-47)
Lopez(W1-1) 7.0IP 1ER 5H 2BB 2K
Melancon(SV3) 1.0IP 1ER 2H
Turner 3/5 triple HR(3) 3R RBI
Revere 2/4 2triple 2R RBI
Murphy 1/3 HR(22) SF R 4RBI

Jonathan Papelbonの解雇の報に沸いた(笑)試合前。そのPapelbonのロースタースポットに入った今日の先発Reynaldo Lopezが素晴らしいピッチングでメジャー初白星を記録しました。初回、2死走者なしからFreddie Freemanに(またお前か!)ソロ本塁打を浴びましたが、失点はこれだけ。高めの速球と低めに決まるチェンジアップで凡打を打たせ続け、奪三振こそ少なかったものの危なげなく7イニングをちょうど100球で投げ切りました。

打線もしっかり援護。先制された直後の1回裏にDaniel Murphyがライトへ特大の2ランを打ってすぐさま逆転。3回裏にはTrea Turnerのレフトポール際へのソロ本塁打とMurphyの犠飛で2点。さらに5回裏にもBen Revereのタイムリー三塁打とMurphyの内野ゴロの間に更に2点を追加と着実に加点。Turnerはあと二塁打さえでればサイクル。Revereは2本の三塁打。Murphyは3打席で打点を記録と、打線の上位3人が大いに機能しました。

7回を終えた時点で7-1。このまま快勝かと思われましたが、そうは簡単にいきませんでした。8回表にSammy Solisが1点を失い、5点リードで9回表。Yusumeiro Petitが送り出されましたが、3人の打者に出塁を許し、1死も取れないままに、慌ててクローザーのMark Melanconを召還。この時点ではまだ7-3でしたが、ここからMelanconもシングルを打たれてもう1点。さらに、続くErick Aybarにも左中間を破られ2者が生還し、7-6。しかし、ここでナショナルズには幸いにも、Aybarが三塁を欲張ってタッチアウトになってくれました。タイミングは微妙で、ブレーブスはチャレンジまでしましたが、結果はアウト。次の打者がFreemanだっただけに、仮に無死2塁でも相当危険な状態でしたが、アウトになったことで、場面は1点リードの1死走者なし。こうなれば落ち着いたもので、Freemanをライトライナー。Matt Kempをショートゴロに打ち取ってゲームセット。薄氷ものでしたが、何とか締めくくりました。

Lopezは生きた心地がしなかったことでしょう。初勝利おめでとう。

MVP: Reynaldo Lopez

2016/08/12

8/12 やはりFreemanにはやられるな

L5-8 Braves (Season 67-47)
Strasburg(L15-3) 5.1IP 6ER 7h 2BB 7K
Turner 3/5 R RBI 2SB(9, 10)
Murphy 2/3 double BB 2R
Rendon 1/4 HR(14) R 2RBI

前回登板で打ち込まれたStephen Strasburg。今日の登板が大事だったはずですが、立ちはだかったのはやはりFreddie Freemanでした。ナショナルズにだけは滅法強いFreeman。この日も初回1死1塁からセンターオーバーの先制タイムリー二塁打。さらに、Anthony Rendonの2ランなどでナショナルズが3-2と逆転して迎えた5回表、1死1,3塁からレフトへ綺麗な流し打ちでの大飛球を放ち、これが逆転3ラン。Strasburg自身も良くなかったとは思いますが、それにしてもFreemanが「いかにも打ちそう」という雰囲気で打席に入っていることが気になります。他球団相手にはそこまででもないのに、どうしてなんでしょうね。

その後、打線が追いかけましたが、近頃出れば打たれている印象のOliver Perezが今日も失点するなどで突き放され、完敗。

2016/08/11

8/10 Melanconが入ったブルペンの安定感

W7-4 Indians (Season 67-46)
Gio(W8-9) 5.0IP 4ER 7H 1BB 5K
Kelley(HD) 1.1IP 0ER 1H 1K
Melancon(SV2) 1.0IP 0ER 1K
Werth 2/3 double HR(15) BB 3R 3RBI
Rendon 2/4 2double 2RBI

初回にWilson Ramosのタイムリーで1点。続いて2回裏には2死1,3塁からJayson Werthが左中間のブルペンに放り込む3ランを打ち、直近3試合での合計点(3点)を既に越えました。

ところが、この援護を守り切れないGio Gonzalez。3回表にFrancisco Lindorの2ランなどで追いつかれてしまう始末。今日は四球こそ多くなかったものの、球数を要し、実によく打たれました。4,5回は無失点で終えましたが、既に100球超え。チームが5回裏に勝ち越したため白星こそ付きましたが、まったく褒められる内容ではありませんでした。

その5回裏、1番からの打順でTrea Turnerが二塁打で出塁すると、Werthが四球でつなぎ、3番Daniel Murphyのタイムリーでまず1点。さらにAnthony Rendonにも2点タイムリーがでて3点を勝ち越しました。

こうなると後はブルペン勝負。6回はMatt Belisle、7回はBlake Treinen、Oliver Perez、2死1,2塁からはShawn Kelleyを投入し、8回もKelley、そして9回はクローザーのMark Melanconというリレーでつなぎ、無失点のまま終えました。Melanconは三者凡退。安心感があります。

なお、Brian Goodwinが6番ライトでメジャー初先発。8回にはメジャー初安打(ライト前)を記録しています。おめでとう。

MVP: Jayson Werth


2016/08/10

プロスペクト・レポート (8/8まで)

7月はさぼってしまったので2か月ぶりとなる、My Top 10 Prospectsの選手についてのフォローアップです。

その間に、Lucas GiolitoとReynaldo Lopezの2人が(結果はともかく)メジャーデビューを果たしましたが、今一番の注目を集めているのはErick Feddeです。

また、おまけとして、今年のドラフト1順目の2人についてもレポートしておきます。

(※成績は8月8日終了時点。)

Lucas Giolito, RHP 
3G(3GS) 11.0IP 5K 9BB 4.91/1.91 [MLB] 
3G(3GS) 15.1IP 18K 8BB 4.11/1.76 [AAA] 
14G(14GS) 71.0IP 72K 34BB 3.17/1.42 [AA]

6月28日のメッツ戦で(AAAを飛ばして)メジャーデビュー。この試合、4回まで1安打無失点でしたが雨のため降板。降板時点でリードしており、結局5-0で勝ったあの試合が、今から思えば最も白星に近い試合でした。以降はAAAと行ったり来たりしながら投げていますが、残念な結果ばかりで急速に期待がしぼんでいます。投球回数も考えると9月以降に投げる可能性は小さいはず。メジャーで投げる機会を与えられるかどうかはわかりませんが、どこであれもう一度調子を取り戻し、いい感じでシーズンを終えてもらいたいところです。

Reynaldo Lopez, RHP
2G(2GS) 8.2IP 13K 6BB 9.35/2.31 [MLB] 
4G(4GS) 26.0IP 22K 7BB 3.12/0.96 [AAA] 
14G(14GS) 76.1IP 100K 25BB 3.18/1.23[AA]

Giolitoがメジャーに上がったタイミングでAAAに昇格し、2試合に好投。Giolitoと入れ替わりで7月19日にメジャーデビュー。その後、AAAとメジャーとを行ったり来たりしているのもGioitoと同様。メジャーでは結果を残せていませぁキ)タ|ェ、将来性を感じさせるピッチングでした。AAAでは結果を残している(7月24日には完封勝利)し、現時点ではGiolitoを評価で上回っているかもしれません。こちらも9月に投げることはまずないでしょう(ブルペンなら可能性があるかもしれませんが)。

Austin Voth, RHP 
21G(21GS) 122.2IP 101K 40BB 3.45/1.23 [AAA]

Syracuse(AAA)のローテーションを守り続けています。Giolito、Lopezに抜かれて気落ちしたわけではないと思いますが、7月の月間防御率は4.60と低迷。メジャーデビューまであと少し。踏ん張れ、頑張れ。

Erick Fedde, RHP 
18G(17GS) 91.2IP 95K 19BB 2.85/1.14 [A+]

ここ1か月ほどのナショナルズのマイナーリーガーで最もホットな存在がFeddeです。前回6月の記事を書いた時点での防御率は4.78でしたが、その後の8試合、計42.2イニングの自責点はわずか3、この間の防御率0.63という驚異的な数字を残しています。A+クラスの打者を圧倒・オ桙オ、次回登板はHarrisburg(AA)に昇格することが発表されています。こちらもTJ明けで投球回数制限が厳しく課されることが想定されています。

Tyler Watson, LHP
8G(8GS) 37.0IP 40K 8BB 2.19/0.97 [SS]

Auburn(SS)のローテーション投手として順調に投げています。与四球は1登板1つペースと悪くなく、イニング数を上回る三振を奪う素晴らしい成績。New York Penn Leagueのオールスター(8月16日開催予定)にも選ばれました。

Auburnには、Watson(2015年34順目)に加えて、McKenzie Mills(2014年18順目、8試合2.65/1.29)、Weston Davis(2014年11順目、7試合2.65/0.79)と近年の高卒入団投手がローテーションにそろっており、フォローするのが楽しいチームです。このまま3人そろって成長してくれることを期待しています。

Drew Ward, 3B 
38G 145PA 3HR 18RBI 18BB 33K .228/.324/.339 0SB [AA]
64G 268PA 11HR 32RBI 34BB 70K .278/.377/.491 0SB [A+] 

6月下旬に卒業という感じでA+からAAに昇格。その後は、やや苦しんでいる様子。ただ、直近の15試合に限れば.261ですから決して悪くない。シーズンが終わるまでにもう一暴れできると来季につながります。

Andrew Stevenson, CF 
39G 162PA 2HR 10RBI 6BB 23K .232/.259/.323 4SB [AA] 
68G 300PA 1HR 18RBI 24BB 44K .304/.359/.418 27SB [A+]

打率3割を記録し、Wardとともに6月下旬にAAに昇格。やはり昇格後に苦しんでいるところもWardと同じ。こちらも直近の11試合なら.293。盛り上がってシーズンを締めましょう。

Victor Robles, CF 
19G 87PA 2HR 7RBI 5BB 12K .236/.341/.361 9SB [A+]
64G 285PA 5HR 30RBI 18BB 38K .305/.405/.459 19SB [A]

やはり6月末にAを卒業し、ちょうどStevensonの後釜としてA+に昇格。出だしなかなかヒットが出なかった後、6試合連続安打とペースをつかんだ矢先、7月18日の試合で左手に死球を受けて「DL入り。8月6日にGCLでのリハビリ出場を開始していますので、まあ大丈夫だと思われます。

Jakson Reetz, C 
72G 283PA 4HR 31RBI 32BB 66K .216/.330/.339 2SB [A]

前回レポートじから、打率は微減。出塁率と長打率はかなり低下。健康に経験を積んでいることが救いですが、なかなか打てませんね。

Anderson Franco, 3B
11G 33PA 0HR 4RBI 1BB 5K .313/.333/.375 0SB [Rk]

GCLで開幕。ただし、GCLでも必ずしもレギュラー出場していません。出ればまずまずヒットは打っていますが。何か問題があるのでしょうか。

Carter Kieboom, SS 
22G 97PA 0HR 11RBI 8BB 28K .250/.330/.417 0SB [Rk] 

GCLの開幕以来、ほぼレギュラーとしてプレー。7月20日くらいから10日間ほど休み、心配しましたが、その後復帰しています。三振が多いことを除けば、打撃成績としてはまずまず。ホームランはありませんが、二塁打、三塁打で長打率を稼いでいます。守備面では17試合で5つのエラーを記録。これはちと多いですね。

Dane Dunning, RHP 
4G(4GS) 14.2IP 13K 4BB 3.68/1.09 [SS] 
1G(1GS) 2.0IP 0ER 3K 0BB 0.00/0.00 [Rk] 

カレッジワールドシリーズが終わるのを待ってからの契約となったため、やや遅めの7月9日にGLCでの調整登板でプロデビュー。すぐにAuburn(SS)に合流し、4試合に先発。3試合目で初黒星を喫しましたが、次の登板で5回1失点と好投して初白星。奪三振率もWHIPも悪くないし、これからに期待が持てそうです。

8/9 Scherzer 7回につかまる

L1-3 Indians (Season 66-46)
Scherzer(L12-7) 7.0IP 1ER(2R) 3H 1BB 10K
Revere 2/4 double
Werth 1/3 HR(14) R RBI

序盤からMax Scherzerが快投。3回に今日2つめの三振を奪ったところでシーズン200奪三振に到達(もちろんメジャートップ)し、6回までに許したランナーは四球の1人だけ。またも大記録への期待が高まりました。

が、突如7回につかまりました。1死後、Francisco Lindorにセンター前にクリーンヒットを打たれると、自らの牽制悪送球で1死3塁のピンチを作ってしまい、Jose Ramirez、Lonnie Chisenhallに連続タイムリーを打たれて2失点。結局負け投手になりました。あれだけいいピッチングだっただけに、負け投手と言われてもどうも腑に落ちません。もったいなかった。

とはいえ、それでも7回2失点。Scherzerに黒星をつけてしまったのは打線が打てなかったためです。インディアンスの先発、Trevor Bauerの前にまったくランナーが出せなかったわけではなかったのですが、あと一本が出ず終い。得点は8回裏のJayson Werthのソロ本塁打によるものだけ。これで3試合連続1得点。ちょっと打線が湿ってきた?


2016/08/08

8/7 ポストシーズンの戦い方

W1-0 Giants (Season 66-45)
Roark(W12-5) 7.0IP 0ER 5H 3BB 5K
Kelley(HD7) 1.0IP 0ER 1K
Melancon(SV1) 1.0IP 0ER 2K
Ramos 1/2 HR(18) BB R RBI

ジャイアンツの先発はMadison Bumgarner。4年連続オールスター、今季防御率2.25、ナ・リーグ西地区首位を走るジャイアンツのこのエースに対し、予想通りナショナルズ打線は苦戦。打ったヒットは、4回2死からのAnthony Rendonの二塁打と、7回裏の先頭打者Wilson Ramosの右中間スタンドへのソロ本塁打の2本だけで、完投を許しました(黒星は付けたけど)でした。

ナショナルズ先発のTanner Roarkも負けずにナイスピッチングを展開。ただしこちらは毎回のように走者を背負い、3回無死1,2塁、4回無死2塁をはじめとしてピンチもありましたが、粘りのピッチングでしのぎ、0-0を守り続けました。特に7回表は、2死2,3塁のピンチでBrandon Beltにあわやセンターオーバーかという大飛球を打たれましたが、センターのBen Revereが見事な背面キャッチ。結果的にも、試合の流れとしても、あのプレーが勝負の分かれ目。

盛り上がった直後に出たのが、上述のRamosの一発。この1点を、8回はShawn Kelley、そして9回は、ナショナルズのユニフォームを着て初のセーブ機会での登板となったMark Melanconがきっちり3人ずつで終えてゲームセット。

緊張感の高い、素晴らしい好ゲーム。そんな試合を、先発からブルペンへの完璧なリレー、守備で踏ん張り、貴重な一発の得点を守り切る。こういう戦い方ができればポストシーズンでも勝機が見えてくるはずです。

MVP: Ben Revere

8/6 Strasburg派手に打たれる

L1-7 Giants (Season 65-45)
Strasburg(L15-2) 4.2IP 4ER 8H 1BB 8K
Ramos 3/4 R
Espinosa 2/3 RBI

序盤3回までは無難に無失点に抑えたStephen Strasburgでしたが、4回につかまりました。突然、4回になってコントロールが悪くなり、高めに入ったところを痛打され、4安打を打たれ、さらに1死満塁から押し四球まで与えて2失点。3回裏の先頭打者として二塁打で出塁しながら得点できず最後まで塁上にいたことが影響した部分もあったのでしょうか。さらに5回にも3連打の後に犠飛を打たれ、2失点。5回を投げ終えることなくノックアウトされてしまいました。これだけ派手に打ち込まれたのは今シーズン初めて。次回登板が重要です。

ともかく、Strasburg降板時で0-4。ブルペンも3投手が1点ずつずるずると失い(3点目はJonathan Papelbon)、一度もナショナルズに流れが来ることはありませんでした。打線では、Wilson Ramosが3安打と気を吐いたくらい。完敗です。

2016/08/06

8/5 Gio 2安打ピッチング

W5-1 Giants (Season 65-44)
Gio(W7-9) 7.0IP 1ER 2H 1BB 7K
Turner 2/4 double HR(2) 2R RBI
Harper 1/3 SF R RBI
Ramos 1/2 HR(17) SF R 2RBI

1回裏、Daniel Murphyのレフト線へのタイムリーとWilson Ramosの犠飛で早々に2点を先制。この後、3回裏にはBryce Harperの犠飛、5回裏にはTrea Turnerの2号ソロ、さらに6回裏にはRamosのソロ本塁打も出て、小刻み得点を重ねていきました。

が、今日の先発Gio Gonzalezには最初の2点だけで十分でした。4回表にAngel Paganに甘く入った速球をレフトスタンドまで弾き返されましたが、これが初の被安打。とにかく調子が良かった。速球も、そして今日は特にチェンジアップが決まっていて、ジャイアンツの打者を手玉に取っていました。Paganの一発を除けば2塁さえ踏ませない、ほとんど完璧な内容でした。7月に次第に上がってきていた調子が8月も続いています。まだ黒星先行ですが、この調子なら五分に、そして二桁勝利も見えてくるはずです。

チームとしては、これでシーズン最多の貯金21。どんどん行きましょう。

MVP: Gio Gonzalez

2016/08/05

MurphyとStrasburgがナ・リーグ月間MVPを同時受賞

Daniel MurphyStephen Strasburgが2016年7月のナ・リーグ月間MVPにそろって選ばれました。チームは何とか勝ち越したという感じでむしろ不振でしたが、まあいいでしょう。

Murphyにとっては5月に続いて今季2度目の受賞。4,5月に神がかり的に打ちまくった後6月は少し下降しましたが、7月に入って再び調子を上げてきました。故障で5試合ほど欠場しましたが、それでも下記の素晴らしい数字。中でも23打点がリーグトップだったことが評価されたようです。

22G 86PA 11double 6HR 23 RBI 4BB 8K .346/.372/.744 1SB


Strasburgは2012年4月以来2度目の受賞。もっと受賞しているかと思っていましたが、そんなもんなんですね。7月は月間4勝で、これがリーグで最多。開幕からの連勝が止まったのも7月でしたが、その後も気落ちすることなく勝ち星を重ねており、サイヤング賞争いにも本格的に名前が挙がり始めました。

5GS(4W-1L) 34.2IP 12BB 37K 2.08/0.78

8/3 Scherzerの投打の活躍でDバックスをスウィープ

W8-3@ARI (Season 64-44)
Scherzer(W12-6) 8.0IP 3ER 4H 1BB 11K; 1/3 2RBI
Murphy 2/4 HR(21) BB 2R RBI
Espinosa 2/5 double 2R RBI
Severino 2/3 BB RBI
Turner 1/6 HR(1) R RBI
Robinson 1/1 2RBI

Max Scherzerが投打に活躍。投げては、2本のソロ本塁打などで3点こそ失いましたが、8回までしっかり投げ切って11奪三振。打っては、2-1とリードの6回表2死満塁で打席に入ると、センター前に弾き返す2点タイムリー。結局この2点のおかげで、8回を終えて4-3とリードして(勝ち投手の権利を持って)降板することとなりました。

この他の打者もまずまず打ちましたが、中でも、3回表、Trea Turnerが左中間スタンド中段へうれしいメジャー1号ソロを打っています。

なお、最終回にはMark Melanconが登板。1点リードで9回表。さあ、その裏には移籍後初のセーブ機会かというシチュエーションで投球練習を開始しましたが、なんとこの回一挙に4点を追加。5点のリードとなりセーブはつかない場面となってしまいました。

Dバックスをスウィープして遠征を終了。いずれも今季最多の貯金20、2位(マーリンズ)との差を7.0ゲームとしました。壁を超えられるか。

MVP: Max Scherzer

8/2 Ramosの3ランなどで大勝

W10-4@ARI (Season 63-44)
Roark(W11-6) 6.1IP 3ER 7H 2BB 6K
Difo 3/5 R RBI SB(1)
Werth 3/5 (13) 2R RBI
Turner 2/5 2R RBI
Murphy 2/5 R 2RBI
Rendon 2/4 double BB 2R RBI
Ramos 2/5 HR(16) R3RBI
Heisey 1/3 HR(5) BB R RBI

往々にして猛打が爆発した翌日は打てないものですが、今回のナショナルズ打線はしっかり打ちました。1回表に相手エラーでもらった無死2,3塁のチャンスにDaniel Murphyの内野ゴロでまず1点。1点リードされて迎えた4回表には、二塁手として先発出場の機会をもらったWilmer Difoがセンター前にタイムリー。そして5回表2死1,2塁でWilsono Ramosが豪快に左中間スタンドへの勝ち越し3ラン。さらにChris Heiseyが二者連続弾を打ち、一気に試合の主導権を握りました。

なお、ここまでの6点はDバックス先発のRobbie Rayから奪ったもの。そうです。元ナショナルズのプロスペクトであのDoug Fisterのトレードでタイガースに送り出したRayです。タイガースでは結果を残せませんでしたが、Dバックスというローテーションが弱い球団に属した幸運もあり、昨季・今季とローテーション投手としてしっかりメジャーに定着しています。同期のA.J. Coleとは明暗を分けました。

閑話休題。ナショナルズ先発のTanner Roarkは、初回、無死満塁の大ピンチを作りましたが、センター前に抜けようかという打球をDifo がダイビングキャッチで併殺としてくれたことで1失点にとどめると、さらに2点を失いながらも7回途中3失点のピッチング。今日もしっかりと試合を作りました。まあしかし、あの打球がもし抜けていたらこの試合の展開はまったくちがったかもしれませんね。そういう意味ではDifoが隠れたMVPでしょう。

MVP: Wilson Ramos

2016/08/02

2016年7月をふりかえる

苦しい1か月でした。Bryce Harperの不振、ブルペンの崩壊。それでも何とか勝ち越し、地区首位を堅持。さあ、いよいよシーズンも終盤に入ります。ガンバレ。

[National League EAST End of July 2016]
WLPCTGB
Washington 6144 .581  -
Miami 5748 .543 4.0
New York5450 .519 6.5
Philadelphia4859 .44914.0
Atlanta  3768 .35224.0

オールスターを挟んでの5連勝で、一時は貯金20、地区2位との差を7ゲームまで広げ、このまま独走かと期待させましたが、直後、17日のパイレーツ戦で延長18回の記録的な試合に敗れたところから調子を落とし、13勝12敗で何とか勝ち越したという感じで乗り切りました。勝てなくなった要因の1つであるブルペンの崩壊を立て直すため、トレード期限にパイレーツからMark Melanconを獲得しました。

月間16勝のマーリンズがメッツを抜いて2位。トレード期限を前にパドレスからAndrew Cashnerを獲得してローテーションにテコ入れ。また、イチローがメジャー通算3000本まであと2本まで来ています。故障者に苦労していたメッツは月間5割で3位に陥落。ですが、こちらもトレード期限にレッズからJay Bruceを獲得。Bruceは目下ナ・リーグ打点王。昨季はこの時期にYoenis Céspedesを獲得して、一気に加速したメッツ。今年もそれを繰り返さないことを願います。フィリーズは7月はよく頑張って勝ち越しました。ブレーブスは今月も多少勝率を改善しましたが、やはり100敗ペースです。

[Pitcher of July 2016: Stephen Strasburg]
GSIPWKERAWHIP
Max Scherzer534.02391.320.88
Stephen Strasburg534.24372.080.78
Tanner Roark536.13242.971.02
Gio Gonzalez530.02182.701.27
Reynaldo Lopez28.20139.352.31
Lucas Giolito27.0047.712.57
GIPSVHLDERAWHIP
Oliver Perez1310.0033.601.40
Blake Treinen139.1130.931.03
Felipe Rivero913.2021.321.02
Shawn Kelley118.1213.241.32
Jonathan Papelbon 108.0317.881.88

今月はまた投手力で勝ちきりました。チーム防御率3.05は堂々の30球団トップ。先発投手陣は独走トップ。ブルペンも全体で見ると7位とまずまずの結果でしたが、ただし、オールスター以降のブルペンは崩壊していました。

Joe Rossが1試合に先発してDL入り。これに伴いLucas GiolitoとReynaldo Lopezが交互に2度づつ登板機会を与えられましたが、見事に4度とも失敗。5回のマウンドに上がることさえできませんでした。どちらか(どちらかと言えばLopez)は、しっかり帯同させて準備をして数回チャンスを与えても良かったのではないかと思いましたが、フロントの判断はあくまでスポットスタート。まあ、力不足をはんじたことでしょう。AAAで頑張ってくれたまえ。

Joe Ross以外のローテーション投手4人はしっかりに投げました。Max Scherzerは依然としてリーグ奪三振王。今月チームで最もイニング数を稼いでくれたTanner Roark。調子を落としていたGio Gonzalezも今月は安定したピッチング。そして、Stephen Strasburg。21日のドジャーズ戦で遂に黒星が付きましたが、気落ちすることなく次戦では7回無失点。(8月1日に15勝目を記録し)遂にリーグ勝ち星トップに立っています。

ブルペンではJonathan Papelbonが打たれました。特にオールスター以降は悲惨で、ようやくクローザー失格。これに連鎖したわけでもないと思いますが、ブルペン全体としてのパフォーマンスがかなり落ちていました。が、数字を見るとそれほどでもなく、まずまずの成績です。新クローザーMark Melanconを中心に、安定感を出していってくれることを期待しましょう。

[Hitter of July 2016: Daniel Murphy]
PAAVEOBPSLGHRRBI SB
Bryce Harper109   .176.303.319  9   4 10  5
Jayson Werth 102.226 .353.36913 2   5  3
Danny Espinosa100.193.283.341   9 3 12  3
Wilson Ramos  94.291 .351.44211 3 10  0
Anthony Rendon  93.272.366 .54311 6 12  4
Daniel Murphy  86.346.372 .744 13 7 23  1
Ben Revere  86.198.235.333  7 1   8  1
Trea Turner  60.281.317.421  7 0   7  7

月間チーム打率.233は全体で28位と極端に低迷。本塁打数は依然としてトップ10に入っており、得点数ではちょうど15位。まあ得点効率という意味では悪くないのかもしれませんが、しかしあまり打てなかったという印象は数字にあらわれていました。

その打撃不振の代表選手がBryce Harper。シーズン成績も.235/.380/.443という残念な成績になってしまっています。チームトップの出場機会を与えられながら、つまり故障がない中で、こんなに酷い数字をHarperが残すことがあるとは思いませんでした。プロ入り後最大のスランプでしょう。しかし、ナショナルズがポストシーズンを勝ち抜いていくためにはHarperが目覚めてくれることが必須。ガンバレ。

また、6月はよく頑張ったとして記事に書いたDanny Espinosa、Jayson Werth、Ben Revereも低迷。特にEspinosaはまた元の大ぶり選手に戻ってしまっています。

明るいニュースと言えば、Trea Turnerが本格的にメジャーリーガーとして定着してきたということでしょう。打率・出塁率をそこそこ見込める堅実な打撃。ホームスチールを含め、未だ失敗なしの盗塁。3本の三塁打。リードオフはもうTurnerのものです。問題は守備位置。ショート守備ではやはりEspinosaに軍配。主にセカンドやセンターを守っています。が、Espinosaがこんな打撃成績を続けるようであれば、そのうちショートでも起用されるかもしれません(センターをどうするかという問題もありますが)。

そして6月に少しだけ下降したMurphyが復活し、盗塁以外の全てのカテゴリーでチームトップの成績。下旬に軽い故障で数日欠場して心配させましたが、大丈夫そうで、ほっとしました。本当に、Murphyがいなければこのチームはどうなってしまうのでしょうか。

Mark Melanconをトレード獲得

他にもまとまるかなと思って待っていましたが、結局この7月末のトレード期限に向けたナショナルズの動きは、このMark Melanconの獲得だけでした。

オールスター空けくらいからブルペン投手陣のパフォーマンスが急低下。6回で3点リードくらいでは全く安心できないチームになっていました。おそらく疲労もあったかと思いますが、それにしてもひどかった。元凶はもちろんJonathan Papelbon。オールスターまでは2点台だったシーズン防御率(それもが幸運に恵まれた感じが強かった)が、4点台半ばまで上昇し、ようやくクローザーを解任されるに至りました。ただ、同じブルペンにいるだけで、他の選手への悪影響が気になるので、一日も早い放出を願います。

そんなブルペンのテコ入れがこのトレード期限を前にしての最大の課題でしたが、Mike Rizzo GMが連れてきたのは、パイレーツで3度のオールスター経験があるMark Melanconでした。昨シーズンはナ・リーグトップの51セーブを記録し、今シーズンもここまで45試合に登板して30セーブ。防御率1.51、WHIP 0.96。決して支配的な持ち球があるわけではないのですが、きちんと仕事をし続けています。31歳で、このオフには初のFAなることもあり(しかも、このトレードによりQualifying Offerを受けることもなくなった)、高いモチベーションが期待されます。

見返りとしてナショナルズが放出したのは、Felipe RiveroTaylor Hearnの若い2人の左腕投手。

Riveroについては今更紹介しなくてもいいと思いますが、 2014年2月にレイズからトレードで来たときは、あくまでJose Lobatonのおまけ扱いのA+のプロスペクトでしたから、よくここまで成長してくれました。あのトレードもMizzo GMの業績と言えるでしょう。昨季メジャーデビューしてブルペン投手としてメジャーに定着。今季も開幕から頑張ってきましたが、今すぐクローザーが務まるかというとちょっと難しいかなという感じ。100マイル近い速球の左腕というのはなかなかいるものではないので惜しい気持ちもありますが、まあ、Melanconとのトレードなら納得しましょう。

もう1人のHearnは21歳の左腕。2015年のドラフト5順目入団。今季はまだHagerstown(A)で投げていたプロスペクト。評価は悪くないようですが、既にブルペンで投げていましたので上限もブルペン投手と思われます。

さあ、これで名実ともに「クローザーPapelbon時代」が終わってくれました。長かった。。。

8/1 19安打14得点の大勝

W14-1@ARI (Season 52-44)
Strasburg(W15-1) 6.0IP 1ER 3H 2BB 6K; 3/4 RBI
Murphy 3/3 double BB 3R RBI
Ramos 3/6 double 2R 2RBI
Rendon 2/5 double SF R 3RBI
Robinson 2/5 R RBI
Turner 2/6 triple R 2RBI SB(8)

フェニックスに乗り込んでのDバックスとの3連戦の初戦。Dバックス先発のArchie Bradleyを早々にとらえ、初回に4得点。というと簡単なようですが、1死満塁からAnthony Rendonの犠飛で1点を取って2死となった後に、Wilson Ramos、Clint Robinson、Danny Espinosaの3人が続けてタイムリーを打った結果であり、粘りのある素晴らしい打席・攻撃だったと思います。2回にもRendonのタイムリー二塁打で2点を追加。4回に3連打でさらに1点を加えたところでBradleyを見事にKO。試合はもう決まったようなものでした。

投げては先発のStephen Strasburgが、1回裏に先頭打者の二塁打をきっかけに内野ゴロの間に1点を失っただけ。大差があったので6イニング99球で降板しましたが、余裕たっぷりのピッチング。両リーグ単独トップの15勝目を記録しました。打っても3安打1打点のおまけ付き。

なお、Strasburgの後、8点リードの7回裏にJonathan Papelbonが投げて1回無失点。さらに追加点を奪って13点リードとなった9回裏にMark Melanconがナショナルズのユニフォームを着ての初登板。1回を3人(うち2三振)で簡単に終えてゲームセット。早くセーブシチュエーションでのMelanconの登板が見たいです。

MVP: Stephen Strasburg 

2016/08/01

ロースター異動まとめ(2016年7月)

※ 2016年7月は忙しい日々でした。

7/3 Stephen Strasburg 復帰、Joe Rossが右肩痛でDL入り
7/4 Jonathan Papelbon 復帰、Michael Taylorがマイナー行き
7/8 Ryan Zimmerman DL入り、Lucas Giolito マイナー行き、Trea TurnerとTaylorを招集
7/19 Reynaldo Lopezが初昇格、Sammy Solisが右膝痛でDL入り
7/20 Koda Glover 初昇格、Lopezをオプション、Nick LeeをDFA
7/24 Giolito 再昇格、Gloverをオプション
7/26 ZimmermanとSolisがDLから復帰, GioiltoとTaylorをオプション
7/27 Stephen Drewが重度のめまいでDL入り、Wilmer Difoが今季初昇格
7/29 Jose Lobatonが左肘痛のためDL入り、Pedro Severinoが昇格
7/30 パイレーツとの間でトレードに合意(Mark Melanconを獲得し、Felipe RiveroとTaylor Hearnを放出)【後日別記事予定】
7/30 Reynaldo Lopezを再招集
7/31 Melanconが25人ロースター入りし、Lopezをオプション

7/31 野手が完全にGioの足を引っ張る

L1-3@SFG (Season 61-44)
Gio(L6-9) 6.0IP 1ER(2R) 6H 2BB 1K
Harper 1/3 BB R
Rendon 1/3 double BB RBI

今日のGioは悪くありませんでした。というか、むしろ良かった。ランナーはそこそこ背負いましたが、球威・キレ、コントロールとも、5月途中から何かがおかしくなってからでは最も良い内容だったという印象。負け展開だったために6イニングで交代となりましたが、球数はまだ90球にも達しておらず、勝っていればあと1イニングは十分に行けたはずでした。

しかし、そんなGioを今日は野手が援護できず。3回裏の1点目は、1死1,3塁から完全な4-6-3併殺コースのゴロでしたが、セカンドTrea Turnerが二塁カバーのDanny Espinosaに悪送球してオールセーフで失点。さらに5回裏の2点目も、2死2塁から何でもないサードゴロを三塁手Anthony Rendonが一塁に悪送球する間のもの。打つ方は打つ方で、ジャイアンツ先発のMatt Cain以下の投手陣の前に5回までノーヒット(5つの四死球をもらいながら)。6回にようやくRendonのタイムリーで1点を返しはしたものの、続くRyan Zimmermanのレフト前ヒットで二塁走者のRendonが三塁にいけないというよく分からない走塁ミス。で、同点ならず。この後、試合終了までに出た走者は9回表のZimmermanの死球のみという実に情けないものでした。

ひどい。

7/30 Lopezもあと一歩が足りません

L3-5@SFG (Season 61-43)
Lopez 4.0IP 3ER 4H 5BB 4K
Petit(L3-2) 2.2IP 2ER 4H 2BB 1K
Turner 2/4 SB(7)
Rendon 1/4 HR(13) R 2RBI

前半リードしたのはナショナルズ。3回表にAnthony Rendonの2ランで先制すると、4回表にもDanny Espinosaのタイムリーでもう1点。3-0とリードして4回表を終えました。

しかし、このリードを先発のRenyaldo Lopezが守れず。前回、メジャー初登板で失点してしまった初回を無難に乗り切り、今日はいけるかな、と思わせましたが、二度目の先発となったこの日も制球が定まらず、厳しいコースを狙いに行ってボールが先行するという感じでした。それでも3回までは0を並べましたが、4回裏に2つの四球などで1死満塁のピンチを作ると、ここでEduardo Nunezにセンター右への2点タイムリーを打たれ、さらに一塁ゴロの間にもう1点で追いつかれてしまいました。しかもこの4回を投げ切った時点で既に球数は92球に達し、この回限りで降板。今回も残念な展開でしたが、ボール自体は非常に力がありましたので、いちいちGiolitoに浮気なんかせずにずっと使い続ければいいのにと思いました。(※スケジュールの都合でしばらく4人でローテーションを回せるということで翌日オプションされました。また、Joe Rossがリハビリスタートを開始しているので、しばらくチャンスは来ないかもしれません。)

ともかくこの時点では同点でしたが、5,6回を無失点で終えたYusmeiro Petitが7回裏に2本のシングルと四球で1死満塁とされ、犠牲フライで失点。結局これが決勝点となりました。以降は打線もチャンスすら作ることができず、あっさり敗戦。


7/29 球団史上初のトリプルプレーで接戦に勝利

W4-1@SFG (Season 61-42)
Scherzer(W11-6) 7.0IP 1ER 5H 2BB 6K
Solis(HD7) 1.0IP 0ER
Kelley(SV6) 0.1IP 0ER H K
Werth 2/3 double BB R RBI
Difo 1/3 double R

(夏休み①で2泊3日の間ネット環境になかったので、ちょっと時間が過ぎてしまったこともあるので、簡単に。)

先発のMax Scherzerが2回裏に2死からの連打で1失点、3回裏にも1死2,3塁のピンチを作るあまり芳しくない序盤戦でしたが、そのピンチを切り抜けると、4回表にJayson Werthのタイムリーが出てまず同点。5回表にはこの日今季初昇格・初先発のWilmer Difoが二塁打で出塁すると、Ben Revereがライト前に弾き返し、勝ち越し。更に続くDaniel Murphyの打球はセンター右の最も深いところのフェンスに直撃する三塁打(完全にホームランだと思ってMurphy本人も走っていなくて、それでも悠々の三塁打でした)。6回表にもAnthony Rendonにタイムリーが出てこれで3点のリード。こうなるとScherzerも上から見下ろすようなピッチングで1失点のままで7回を投げ切りました。

3点リードの8回、9回。やはり今日も簡単ではありませんでした。8回裏、まず送り出されたOliver Perezが連打を打たれる。代わったBlake Treinenも簡単に0-2と追い込みながら結局四球を与え、無死満塁。。。しかし、このピンチを救ったのが記録上は3-3-5と記録されたこのトリプルプレーでした。Treinenに代わってマウンドに送られたSammy Solisがわずか2球で(つまりSolisはこのイニング2球で3つのアウトを記録したことになります。)大きな仕事をやってのけてくれました。トリプルプレー自体、ナショナルズ(さらに前身のエキスポス時代を含めて)初の記録。また3-3-5という形でのトリプルプレー自体メジャーリーグ初の快挙だそうです。今回は打球が地面すれすれで、ワンバウンドなら当然走者は本塁に突入しないといけない場面だったことがナショナルズには幸運でした。

ここまでついていればそのままあっさり勝てそうなものですが、そうは行かないのが今のナショナルズ。最終回、マウンドにはFelipe Riveroが送られましたが2死走者なしからシングルを1本打たれたところで、Shawn Kelleyにスイッチ。最後のバッターは空振り三振に仕留めてゲームセットとなりましたが、その前にシングルを打たれやきもきさせてくれました。

その間Jonathan Papelbonが使われる気配はいっさいなし。ブルペン補強が急務であることが明らかでした。

MVP: Sammy Solis