2012/10/30

LaRocheがゴールドグラブ賞を受賞

オフのお楽しみ、各賞の発表が始まりました。まずは守備の名手を表彰するゴールドグラブ賞。

ナ・リーグ一塁手で我らがAdam LaRocheが受賞。ずっと試合を見てきた者としては全く驚きはありません。広い守備範囲、高い捕球技術、正確な送球。どれをとっても一級品。特に捕球技術は素晴らしく、他の内野手の送球が少々乱れても難なく処理し続け、助けてくれました。ハーフバウンド送球やターゲットから外れた送球も(必要があればベースから離れても)しっかり捕球し、無駄な進塁を許さない守備のおかげで何点防ぐことができたか分かりません。初受賞が意外なくらいです。ナショナルズの選手としては、2009年のRyan Zimmerman 以来2人目の受賞となりました。

またIan Desmondも遊撃手の最終候補4人に入っていましたが、惜しくも受賞はならず。

他の受賞者は下記のとおりですが、Yadier MolinaMark Buehleを除くと常連と言う感じの選手はいません。最も意外だったのはア・リーグのセンターでAdam Jonesが選ばれたこと。まさにボルチモアでフェンスオーバーの打球を捕ったプレーで強烈なインパクトを残したMike Troutが選ばれるものとばかり思っていました。個人的にはJonesのプレーを見てうならされることが多かったので納得ですが。ナ・リーグ二塁手で選ばれたDarwin Barneyは完全に守備の人。こういう選手がこの賞でしっかり評価されるのは嬉しいです。

NATIONAL LEAGUE
C Yadier Molina (STL) 5年連続5度目
1B Adam  LaRoche (WAS) 初
2B Darwin Barney (CHC) 初
3B Chase Headley (SDP) 初
SS Jimmy Rollins (PHI) 3年ぶり4度目
LF Carlos Gonzalez (COL) 2年ぶり2度目 
CF Andew McCutchen (PIT) 初
RF Jason Heyward (ATL) 初
P Mark Buehrle (MIA) 4年連続4度目

AMERICAN LEAGUE
C Matt Wieters (BAL) 2年連続2度目
1B Mark Teixeira (NYY) 2年ぶり5度目
2B Robinson Cano (NYY) 2年ぶり2度目
3B Adrian Beltre (TEX) 2年連続4度目 
SS JJ Hardy (BAL) 初
LF Alex Gordon (KCR) 2年連続2度目
CF Adam Jones (BAL) 3年ぶり2度目
RF Josh Reddick (OAK) 初
P Jake Peavy(CHW), Jeremy Hellickson(TBR) ともに初

2012/10/29

ワールドシリーズも終わりましたね

今日でワールドシリーズも終わりました。ナショナルズに勝ったカージナルスはジャイアンツにNLCSの7戦目で敗れ去り、そのジャイアンツがタイガースをスウィープしてワールドシリーズ優勝したらしいです。ほとんど見てませんでしたが。

その間、ナショナルズには特に大きな動きはありませんでした。Ryan Zimmermanがシーズン中から予定されていた右肩の手術を受けたとか、Adam LaRocheとの契約延長交渉が進んでいるとかいないとかという程度。

これからいよいよオフシーズンが本格化しますが。まずはこれから5日間の間に、LaRocheとの再契約に達するかどうか、それからEdwin Jacksonに対して1300万ドル強の来季契約をオファーするかどうか(オファーしてJacksonが他球団と契約した場合は来年のドラフトで補償指名権がもらえます)が注目されます。結果次第では両選手はFAとなります。この他、5日後にFAとなる予定の選手は以下の通り。少ないです。

PHP 王建民
LHP Sean Burnett (相互オプションをBurnett側が破棄する見通し)
LHP Michael Gonzalez
LHP Zach Duke
INF Mark DeRosa

アリゾナ秋季リーグは3週目を終了。ここまではBrian Goodwin (.349/.440/.744)、Matthew Skole(.342/.468/.579)の2人が好結果を残しています。特にGoodwinは第3週に入って一気に調子を上げてきました。Anthony Rendon(.231/.340/.333)はやや鈍い滑り出し。投手陣はまずまずといったところ。追ってアップデートします。

オフなのでぼちぼちいきます。

2012/10/13

[NLDS G5] あと1球だったのに

L7-9 Cardinals (Series 2-3)
Gio 5.0IP 3ER 5H 4BB 5K 
Storen(L) 1.0IP 4ER 3H 2BB 2K 
Zimmerman 2/5 double HR(2) 2R 2RBI K
Harper 2/5 triple HR(1) 2R 2RBI 2K
Morse 2/4 HR(1) R 2RBI 
Werth 1/5 double R 
Suzuki 3/4 RBI

[以下は、テレビ中継を見ながら同時並行で書いたものです。]

ナショナルズの先発メンバーは以下の通り。打率1割未満と大不振のBryce Harper、Danny Espinosaを含め、全5試合不動のメンバーで今日も臨みました。

RF Jayson Werth
CF Bryce Harper
3B Ryan Zimmerman
1B Adam LaRoche
LF Michael Morse
SS Ian Desmond
2B Danny Espinosa
C Kurt Suzuki
P Gio Gonzalez

注目の1回表、Gio Gonzalezが先頭打者のJon Jayに対していきなり3ボールで入る立ち上がり。またかよ勘弁してくれよという気分でしたが、今日の立ち直りは早かった。1球ストライクの後の投球をセンターライナーで討ち取ると、続く3人の打者(2番のCarlos Beltranにはシングルを打たれましたが)に対してはいずれもストライクから入り、無失点。最初の3分間を除けば上々といっていい立ち上がり。

そして1回裏。昨日の勢いそのままに先頭のJason Werthがレフトへ二塁打で出塁すると、Bryce Harperが左中間の一番深いところへフェンス直撃の三塁打を打って先制。さらに、続くRyan Zimmermanの打球は右中間のフェンスを越える2ランで、あっという間に3点を先制しました。

2回、3回とGioが無難に抑えると、さらに3回裏。Harperが右中間へ今度は文句にフェンスを越える会心の一撃のソロ本塁打。さらにさらに、二塁打で出塁のZimmermanを置いて、Michael Morseがレフトのブルペンに飛び込む2ラン。6-0としたところでカージナルス先発のAdam Wainwrightをノックアウト。球場は大熱狂。

4回表、先頭のBeltranに四球を与え、続くMatt Holidayに三塁線を破られて1点を返されましたが、それ以上の失点は許さず。最後は2死3塁で昨年ポストシーズンのヒーローDavid Freeseを真ん中低めの速球で見逃し三振!

7番から始まった5回表。しっかり抑えたいところでしたが、二塁打、シングル、四球で無死満塁・・・。1番のJayは二塁へのショートフライに討ち取りましたが、次のBeltranの打席でワイルドピッチで1失点。さらにBeltranを歩かせて再び満塁。Holidayを投ゴロ本塁封殺で2死満塁としましたが、続くAllen Craigに押し出し四球。さらにYadier Molinaに対しても2ボールとして、正直限界な気分でしたが、何とか右飛でイニング終了。よく2点で終わったというべきか。この回だけで36球も投げてしまい、計99球。

6回からはナショナルズもブルペン投入。まずはCraig Stammen。このシリーズ1~3戦に投げていずれも良くなかったにも関わらず、それでも起用し続けるJohnson監督。今日は先頭のFreeseにシングルを打たれたものの2者を抑え、2死1塁として降板。左の代打が出されたのに応じて呼ばれたのはSean Burnett。こちらも前回登板は1回持たず4失点(自責点3)と散々でしたが、今日はしっかり一ゴロに討ち取りました。

7回表にはEdwin Jacksonを投入。立ち上がりにいつも不安のあるJacksonをブルペン起用?! しかも捕手はKurt Suzukiのまま。不安が的中し、四球、二塁打で無死2,3塁のピンチ・・・。Beltranに二塁打を打たれたのはやはり甘い速球。速球は狙われているとさすがにSuzukiも気付いたのか、ここから変化球主体の投球に変更。Holidayの当たり損ねの遊ゴロの間に1点を失いましたが、なんとかダメージはそれだけで切り抜けました。

なんとか追加点が欲しいナショナルズでしたが、3回のMorseの本塁打以降、カージナルス・ブルペンにほとんど完璧に押さえ込まれ、出した走者はシングルと四球の計2人のみ。2点リードのままでTyler Clippard、Drew Storenの必勝リレーにつなぐことになりました。

ところが、8回表、Clippardが先頭打者のDaniel Descalsoにライトのブルペンに運ばれてしまい1点差。もう手に汗握るなんていう言葉では生易しいほどの緊張感の中でしたが、続く3人の打者は難なく抑えました。

8回裏。今こそ追加点が欲しい。カージナルスのクローザーJason Motteに対して、LaRoche、Morseが連打、Desmondが緩い三ゴロで1死1,3塁とチャンスを作りましたが、Espinosaはあっさりと一邪飛に倒れ2死(ま、予想は三振でしたが)。ここでも追加点ならずか、と意気消沈しかけたところでしたが、シーズン終盤に何度も見た光景がここでも再現。Suzukiがセンター前にタイムリーを放ち、貴重な貴重な追加点! この1点は大きい。

いよいよ9回表。マウンドには守護神に復帰したDrew Storen。
・先頭打者のBeltranはセンターオーバーの二塁打。
・Holidayは三ゴロで1死。Beltranは3塁へ行ったが、気にしない気にしない。
・Craigはカウント2-2から外低めのスライダーに空振り三振! あと1人!
・Molinaは追い込みながら四球。
・Freeseも追い込みながら四球で2死満塁。どこまで緊張させるんだ!
・Descalsoが初球を叩いた打球はショートDesmondのグラブを弾く2点タイムリー。7-7同点。
・Kozmaに対してもカウント2-2と追い込みながら、ライト前に運ばれる2点タイムリー。7-9。
・Motteが三振してようやく終了。
ううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううう。

9回裏。頼むよ。頼む。このまま終わるなんて、あんまりだ。
・Werthは右飛。
・Harperは高めのボールを空振りして三球三振。
・Zimmermanが二飛で試合終了。

終わった。
あと1球だったのに。
ちょっとしばらく立ち直れそうにないです。

2012/10/11

[NLDS G4] Werth 劇的サヨナラ弾!

W2x-1 Cardinals (Series 2-2)
Detwiler 6.0IP 0ER(1R) 3H 3BB 2K
Zimmermann 1.0IP 0ER 3K
Clippard 1.0IP 0ER 1BB 3K
Storen(W) 1.0IP 0ER 1BB 2K
LaRoche 1/2 HR(2) R RBI BB
Werth 1/4 HR(1) R RBI K

まずはこのリンク先の音声を聞いてください。テレビは全国ネットのTBSだったため実況も中立的でしたが、この音声は地元ラジオ局でシーズン全試合を中継してきたCharlie Slowesの実況。あまりの大歓声に聞き取りにくいと思いますが、興奮は十二分に伝わるはず。これです。この雰囲気がたまりません。明日はテレビを消音にしてラジオを聞きたいような気もしますが、なぜか(おそらく大人の事情により)ラジオのほうがテレビより微妙に早いと決まっているため、はっきり言って気持ち悪いので止めておきます。ええ、でも明日は午後8時37分プレーボール。試合開始から完全テレビ観戦できる予定です。

今日はといえば、帰宅してテレビを点けたのが8回裏打者Kurt Suzukiが四球で歩いた場面から。続くChad Tracy があえなく三振し、9回表のDrew Storenの熱気あふれる投球を見て、そして9回裏。打者Jason Werthの全13球、しっかり見ましたよ。フェンスを越えたと確信した瞬間、歓喜で文字通り飛び上がらせて頂きました。

(Photo by Robb Carr of Getty Images)
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試合は、ナショナルズのRoss DetwilerとカージナルスのKyle Lohseの両先発、さらにブルペンもが好投する投手戦。

このシリーズこれまでの3人の先発がいずれも序盤にもたついた後に出てきただけに、Detwilerにかかったプレッシャーは大きかったはずですが、それをものともしない好投。ランナーを出しながらもしっかり後続を打ちとっていきました。失点は四球、犠打、ショートIan Desmondのエラーで1死1,3塁とされた後の犠飛によるものという不運な非自責点のみ。あっさり勝てた試合ならMVPに値する投球でした。このシリーズで登板した4人の先発投手では明らかに一番の内容。この試合の前にはStephen Strasburgをシャットダウンしたのは失敗だったのではないかという趣旨の記事も出回っていましたが(FOXのKen Rosenthal、君だよ)、StrasburgがシャットダウンされていなければDetwilerの先発はなかったわけで、この試合の投球内容だけでもStrasburgをシャットダウンしたのは間違いでなかったと言って良いと思います(私は元々シャットダウンに何の疑いも持っていませんが)。

とはいえ打線は、Lohseと8回に登板したMitchell Boggsの前に今日も沈黙し、Detwilerを援護できず。昨日までは「得点圏に走者を置いて打てない」でしたが、今日は「そもそも得点圏に走者を置けない」でした。得点は2回のAdam LaRocheのソロ本塁打による1点のみ。8回までの他の走者は、4回のシングル安打のRyan Zimmerman、7回のLaRocheの四球、8回のSuzukiの四球の3人のみ。つまり、今日のナショナルズ打線は得点圏に走者を置いての打席が一度もなかったことになります。

しかし、ナショナルズ・ブルペンも負けていません。まず7回表には第2戦で3回5失点と打ち込まれたJordan Zimmermannが登板し、三者連続三振で雪辱。8回表はTyler Clippardが1四球を挟みながらやはり3奪三振。そして9回表はStorenが2者連続三振の後、四球を出しましたが、続くMatt Carpenterをどん詰まりのショートフライに討ち取りました。このまま負けてたまるかという気迫のこもった投球で、地元ファンをどんどん盛り上げていきました。

そして舞台は冒頭の9回裏打者Jason Werthに戻ります。マウンドにはこの回から登板のLance Lynn。あっさり2球で追い込まれながら、粘って粘って粘っての13球目。ようやく真ん中に来た96マイルの速球を叩いた打球はレフトのカージナルスのブルペンへ飛び込むサヨナラ弾。Mike Rizzo GMをして「今シーズン最高の打席だった」と言わしめた素晴らしい打席でした。

締めくくりはWerth自身のコメントで。"This is what you play all season for. This is why you work out all winter. This is why you start playing T-ball when you're four. This is baseball, man. This is why you play."

(Photo by Preston Keres)
明日、決戦です。

MVP: Jason Werth

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NLDSのもう1つのカードでは、2連敗の後の3連勝(しかも地元で連敗した後に敵地で3連勝)でレッズを下したジャイアンツがNLCS進出を決めました

待ってろ、ジャイアンツ!

[NLDS G3] 史上最多観衆もいいところなく大敗

L0-8 Cardinals (Series 1-2)
Jackson(L) 5.0IP 4ER 8H 1BB 4K
Desmond 3/4 double
Zimmerman 2/4 K

実に79年ぶりとなるワシントンでのポストシーズン・ベースボール。平日のデーゲームにも関わらず、ナショナルズ・パーク史上最多の45,017人の観衆が押し寄せました。

が、試合が始まると、その大観衆の期待を完全に裏切ってしまいました。

まず先発のEdwin Jacksonが初回2死から連打で1点。2回には連打で2人の走者を置いて、8番のPete Kozmaにレフトスタンドへ3ランを許し、完全に劣勢となってしまいました。初球、簡単にストライクを取りに行った甘い速球を叩かれました。3回以降、スライダーを多投するようになって3印具を無失点に抑えたことを思うと、序盤の配球に問題があったようです。捕手Kurt Suzukiとのコンビネーションというか相性というか、とにかくなぜJesus Flores を使わなかったのか疑問でなりません。

打線は残塁の山。カージナルスのChris Carpenterが良かったのかと言えば、球速も出でいなかったし、そうでもなかったはず。6回までは実に毎回安打。さらにエラーと2四球もあり、10人も走者を出し、なおかつ併殺打もなかったのに、とうとう最後まで得点できませんでした。得点圏に走者を置いた場面ではチームで8打数ノーヒットという勝負弱さ。気負い、なんでしょうか。そうなんでしょうね。それもこれも、序盤の失点が原因に感じます。

そしてブルペンも踏ん張れず、ずるずると失点。終わってみれば0-8というワンサイドゲームでした。

明日も(というか今日も)午後4時試合開始。終盤は少しだけテレビで見ることができるかもしれませんが、このままではほとんど観戦できないまま、せっかくのポストシーズンが終わってしまいます。何とか勝って、明後日の午後8時試合開始につなげてください。お願い。

2012/10/10

[NLDS G2] Zimmermannがつかまり大敗

L4-12@STL (Series 1-1)
Zimmermann 3.0IP 5ER 7H 0BB 2K
Zimmerman 2/4 HR(1) R 2RBI K
Morse 2/4
LaRoche 1/4 HR(1) R RBI BB K

2回表に1点先制しながら、その裏逆転されるところまでは同じでしたが、その後の展開は昨日とは違いました。悪くても何とか立て直せたGioと、そのままずるずる行ってしまったJordan Zimmermannの違いということでしょうか。

カージナルス先発のJaime Garciaの状態は決して良くなく、初回は2つの四球、2回もシングルと四球でランナーを出すことに成功し、2回表1死1,2塁の場面で、Zimmermannが自らライト前に運んで1点を先制。しかし逆に、この2回までにもっとしっかり得点できなかったことが響くことになりました。

1点リードで迎えた2回裏。初回は三者凡退に抑えていたZimmermannが5本の安打を集められて4失点。さらに3回裏にもAllen Craigにレフトスタンドに運ばれるソロ本塁打を浴びて、計5失点で降板という散々な結果。カージナルス戦にはレギュラーシーズンで通算5試合に登板して防御率9.12という相性の悪さが気になっていましたが、そのまま出てしまいました。

さらに4回裏には連投となったCraig Stammenが2点を失い、この時点で1-7。5回表にRyan Zimmerman、Adam LaRocheの2者連続本塁打が出ましたが、時既に遅し。4点差以内に詰め寄ることはできず、8回裏にSean Burnettが打ち込まれて大敗に終わりました。

シリーズ1勝1敗でいよいよワシントンでのポストシーズン開幕戦。と思ったら、デーゲーム。水曜日1時試合開始なんてテレビでさえ見れないよ・・・。

2012/10/09

[NLDS G1] Moore殊勲の逆転打!

W3-2@STL (Series 1-0)
Gio 5.0IP 2ER 1H 7BB 5K
Mattheus(W) 1.0IP 0ER
Clippard(H) 1.0IP K 0ER
Storen(S) 1.0IP K 0ER
Moore 1/1 2RBI
Desmond 3/4 R
Suzuki 1/3 RBI BB K

痺れる試合だったようです(リアルタイムで終えなかったので、こういう表現にならざるを得ません。実に残念)。

初戦の緊張からか寒さからか、先発のGio Gonzalezがストライクを投げることができず。1回から2回にかけて打者9人に続けて初球ボール。そのうち、7,8,9番の3人を含む5人に四球。2回にワイルドピッチと犠飛で2失点しましたが、むしろよく2失点で終わったなという内容。

打線も、2回にKurt Suzukiのタイムリーで幸先良く先制したものの、その後はカージナルス先発のAdam Wainwrightの前に7回まで得点できず。全く打てなかったわけではなく、ヒットは毎回のように出て、特に4~6回は先頭打者がシングルで出塁しましたが、後が続かず無得点。特に2回2死満塁で内野ゴロに倒れていたJason Werthが、6回2死満塁で空振り三振に倒れた時点で、ナショナルズファンのいらいらは最高潮に達していたようです。

しかし試合は次第にナショナルズの流れになっていきます。2回終了時点で既に57球を投げて、長くはもたないと思われたGioが3回以降立ち直り、結局それ以上失点することなく5回まで投げきりました。そしてWerth。6回裏1死1塁の場面で、Daniel Descalsoのフェンスをぎりぎりで越えたはずの打球でを、ライトWerthが夕方の影で難しかしかったはずですがフェンス際でジャンプしてキャッチ。2ラン本塁打を防ぎました(動画)。さらに続く7回裏。Craig Stammenが作った無死満塁のピンチに登板したRyan Mattheusが奇跡的な好救援。まず第1球目を打ったAllen Craigの遊ゴロをIan Desmondが落ち着いて本塁に送球して1死。続くYadier Molinaもやはり初球を打って三ゴロ。緩い打球でしたが、Ryan Zimmerman、Danny Espinosa、Adam LaRocheと転送して併殺。なんとわずか2球で3アウトを記録しました(動画)。

「ピンチの後にチャンスあり」の格言通り、こうなればナショナルズにチャンスが来ないはずがありません。8回表、先頭のMichael Morseがショートのエラーで出塁すると、続くDesmondのこの日3本目のシングルで無死1,3塁の大チャンス。ところが簡単には得点できません。まず、ここまで3三振のEspinosaがバント。いいバントはいいバントだったようですが、虚を付かれた三塁走者のMorseは突入できず、結果はただの犠打。続くSuzukiは最近のクラッチぶりから大きな期待を集めましたが三振。2死2,3塁となり、ここでもまたチャンスを逃すのかという悪い(カージナルスにとっては最高の)雰囲気となりました。Mattheusへの代打Chad Tracy(左打者)がコールされると、カージナルスはMarc Rzepczynski(左投手)に交替。これに対して、Johnson監督が代打の代打として送り出したのが、Tyler Mooreでした。

ボール、ファール、ボール、ファールでカウント2-2からの5球目。外への速球に合わせた打球はライト前に落ちる殊勲の2点タイムリー(動画)。総立ちのカージナルスファンの歓声をため息に変えました。引っ張り専門のホームランバッターという印象が強いMooreですが、状況に、投球に応じた見事な打席でした。

こうなれば、8回裏はTyler Clippard(シーズン終盤の不振で心配していましたが完璧なピッチング)、そして9回はDrew Storenという必勝リレーで締めました。

敵地での初戦を勢いが付きそうな形で取りました。

MVP: Tyler Moore

NLDS 25人ロースター


NLDSのロースターが発表されていました。

先発ローテーションは予想通りの4人。John Lannanは入らず。短期決戦といいうことでブルペンが通常より1人多くなり、セプテンバーコールアップで結果を残したChristian Garciaが起用されました。

シーズン終盤の不動のラインナップは下記のとおりですが、注目はEdwin Jacksonが先発する第3戦の先発捕手。レギュラーシーズンではJesus FloresFloresがマスクを被った20試合のJacksonの防御率3.34に対して、Kurt Suzukiの日は4試合で9.87と大きな差がついています。

Starting Pitchers
1. Gio Gonzalez
2. Jordan Zimmermann
3. Edwin Jackson
4. Ross Detwiler

Bullpen
Drew Storen
Tyler Clippard
Sean Burnett
Craig Stammen
Ryan Mattheus
Michael Gonzalez
Tom Gorzelanny
Christian Garcia

Starting Lineup
RF Jayson Werth
CF Bryce Harper
3B Ryan Zimmerman
1B Adam LaRoche
LF Michael Morse
SS Ian Desmond
2B Danny Espinosa
C Kurt Suzuki

Bench
C Jesus Flores
IF Steve Lombardozzi
IF Chad Tracy
OF Roger Bernadina
OF Tyler Moore

2012/10/08

更新遅延中

時間がないので言い訳だけ。

カージナルスとのNLDS。2試合を終えて1勝1敗となったところですが、先日ちらっと予告したように、仕事の都合で全く観戦できてきません。初戦などは機上にいてリアルタイムで追うことさえできませんでした。(ちなみに、ワールドシリーズ1,2戦のタイミングでも出張予定が入っています。ふむむ)

第3戦にはワシントンに戻っている予定ですが、なんとデーゲーム。やっぱりテレビ観戦さえできない・・・。ヤンキースのテレビ中継がナイトゲームに優先されているそうです。やっぱりヤンキースは嫌いだ。

2012/10/06

[Wild Card Game] いざセントルイスへ!

両リーグのワイルドカードゲームが開催され、ナ・リーグは、カージナルスがブレーブスに勝ちディビジョンシリーズ進出決定(STL 6-3 ATL)。

試合はポストシーズンらしい、面白い試合でした(全部は見ていませんが、流れはつかめました)。

序盤はブレーブスペース。2回表にYadier Molina の本塁打となるはずの打球をJason Heywardがキャッチする(動画)と、その裏、故障で本調子でないBrian McCannの代役で出場していた捕手のDavid Rossがまさかの先制2ラン。先発のKris Medlenは3回までに許した走者が死球の1人だけという期待通りの投球を披露していました。

ところがここからブレーブスがミスを連発。まずは4回表、初安打の走者を一塁に置いて、Matt Hollidayの打球は三塁のChipper Jonesへの鋭いゴロ。併殺か、と思われましたが、Chipperが二塁に悪送球し、無死1,3塁のピンチを迎えると、続くAllen Craigのレフトの頭上を越える二塁打でまず1点。さらに無死2,3塁から、二ゴロの間、そして犠飛で2点を追加したカージナルスが3-2と逆転に成功しました。カージナルスのソツのない攻撃に感心。

そして4回裏、個人的に試合の流れを決定付けたと思うのが、1死1,3塁からのこのプレー(動画)。まずそもそもバントをする必要があったのかが疑問。三塁走者はスタートを切っていないので、スクイズのサインではなかったはず。そして、あれだけ内側に出て走ってはいけない・・・。22歳のルーキーAndrelton Simmonsの若さゆえの過ちというには痛すぎるミスでした。この絶好の同点機を逃した後、ブレーブスが追いつくことは二度とありませんでした。

7回表にも2つの内野手のエラーが重なり2失点で6-2とされてしまいました。8回裏のインフィールド・フライの誤審(あんな深い位置のどこがインフィールドなんだ。誤審でしょう。動画)がなければ、1死満塁となってその後の展開は変わっていたかもしれませんが、私には、あれだけミスを重ねてきたチームに起こっても不思議のない「結果」に見えました(もちろんブレーブスファンにはたまらないでしょうが)。

Kris Medlenの先発した試合は23連勝という脅威的な記録を継続していましたが、この大一番でついに敗れました。

ともかく、ディビジョンシリーズでナショナルズと対戦するのはカージナルスに決定。前年ワールドシリーズ王者とは相手に不足なし。いざセントルイスに乗り込みます。

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ア・リーグは、オリオールズが元気のないレンジャーズに快勝し、ヤンキースとのディビジョンシリーズ進出を決めました(BAL 5-1 TEX)。レンジャーズ先発のダルビッシュ有は7回2死まで2失点(降板後にブルペンが走者を返されて記録は3失点、うち自責点2)、8回に登板した上原浩治は三者三振に斬って取る気迫の投球を見せてくれましたが、惜しくもここで敗退。

2012/10/05

2012年9-10月をふりかえる

[NL EAST End 2012 Season]
W L PCT GB
Washington  98 64 .605
Atlanta  94 68 .580 4.0
Philadelphia 81 81 .500 17.0
New York 74 88 .470 24.0
Miami 69 93 .447 29.0

9-10月の月間成績は18勝13敗。7、8月の快進撃からはやや減速しましたが、それでもしっかり勝ち越し。全ての月で勝ち越しという安定ぶり。2位ブレーブスが20勝10敗と激しく追い上げてきましたが、3ゲーム差以内に詰められることなく地区優勝を決めました。3位のフィリーズはシーズンを諦めてトレード期限にShane Victorinoを放出したりしましたが、その直後9月に入ってすぐに7連勝。一時は貯金3としワイルドカード争いの下のほうに顔を出しましたが、最後は失速。メッツとマーリンズは来季に向けた9月を過ごしました。

シーズンを通じてトップクラスの成績を残してきた投手陣でしたが、今月はかなり打たれた印象。数字を見ると、チーム防御率14位、WHIP は16位、奪三振率も14位、被本塁打13位とやはり今季の月別成績では最悪の数字が並んでいました。もっとも、それでも全体の中位クラスなのですが、これまでが好過ぎただけに随分打たれたという印象が残りました。一方で打線はシーズンベストの一か月となりました。総得点は4位、チーム打率は3位、そして本塁打数はなんと1位(長打率も1位)と火を吹き、投手陣の不調をカバーしました。投打がかみ合った、いいチームです。

[Pitcher of Sep/Oct 2012: Gio Gonzalez]
GS IP W K ERA WHIP
Ross Detwiler 6 31.1 2 22 3.73 1.47
Jordan Zimmermann 6 34.2 3 34 4.41 1.36
Edwin Jackson 6 31.2 2 29 6.54 1.48
Gio Gonzalez 5 31.0 4 31 1.74 1.03
John Lannan 4 19.2 2 10 4.58 1.58
Stephen Strasburg 2 9.0 0 11 5.00 1.33
G IP S K ERA WHIP
Drew Storen  17 15.1 3 14 1.17 0.72
Ryan Matthews 16 14.2 0 9 4.30 1.43
Tyler Clippard 14 13.1 4 14 8.10 1.80
Christian Garcia 13 12.2 0 15 2.13 0.79
Craig Stammen 11 14.0 1 18 1.29 0.93

Stephen Strasburgが2試合に登板し、いずれも打ち込まれたところでシャットダウン。有終の美とはいきませんでした。チームを支えたのはもう1人のエースGio Gonzalez。安定した投球で勝ち星を4つ積み増し、リーグ最多勝を確定。チームの地区優勝を最後までしっかり支えました。Jordan Zimmermanはやや復調。特に後半は良かったので、ポストシーズンに向けて心配はしていません。心配なのは3番手。Ross Detwiler、Edwin Jacksonの2人とも、きっちり10勝に到達しましたが、打たれるときは激しく打たれる不安定ぶり。Strasburgに代わってローテーションに入ったJohn Lannanが2勝1敗。圧倒はしないがしっかり仕事をするいつもLannanスタイルで期待を裏切りませんでした。Lannanがポストシーズンのロースターに入るかどうかは微妙なところ(ブレーブスには滅法強いので、相手がブレーブスならむしろLananを先発3番手で起用してほしいと個人的には思います)。

ブルペンではTyler Clippardが絶不調。出れば打たれるを続け、とうとうここに来てDrew Storenにクローザーの座を明け渡しました。速球で空振りが取れない今のClippardの状態は深刻。ポストシーズンでよみがえってくれることを願いますが、最初の登板は見ているほうも緊張しそうです。逆に、Drew Storenは安定し、安心して9回を任せられそう。ここでも、誰かが悪くなれば誰かが良くなるというチーム内の補完現象が現れています。Ryan Mattheus、Sean Burnett、Michael Gonzalezとこれまでセットアップとして活躍してきた投手陣がやや不調になったのと入れ替わるように、セプテンバーコールアップのChristian Garciaが絶好調。15奪三振に対してわずか2四球というのも高評価。ポストシーズンのロースターに入れるべき投手。

[Hitter of Sep/Oct 2012: Bryce Harper] 
PA AVE OBP SLG HR RBI SB
Bryce Harper  126 .330 .400 .643 7 14 5
Ryan Zimmerman 124 .281 .331 .561 8 26 0
Adam LaRoche 123 .324 .390 .667 10 19 0
Jason Werth  123 .271 .358 .383 1 7 4
Ian Desmond 122 .315 .377 .550 6 15 6
Danny Espinosa 113 .243 .310 .408 3 9 3
Michael Morse 100 .302 .330 .510 6 15 0
Kurt Suzuki  93 .301 .355 .482 4 18 1

9月のナ・リーグ月間最優秀新人を受賞したBryce Harper。活躍ぶりは別記事にしましたが、1つ忘れていました。それは得点数。9-10月の27得点は、Robinson Cano(ヤンキース)と並ぶ、メジャー最多。Ryan Zimmerman、Adam LaRocheの打点が伸びたのも、Harperと1番のJason Werthが塁に出てこその結果。そして一発の魅力。一時は難しいかと思われたシーズン20本塁打も軽くクリアしてしまいました。ペナントレースの佳境でチームを引っ張ったと言っても過言ではない活躍でした。

LaRocheの月間10本塁打は、7月のZimmermanと並んで今季のチーム月間最多本塁打。9月3日からのカブスとの4連戦で5本の本塁打を放ちスウィープに貢献。終盤の勝負どころで10試合で2打点と足踏みしたのはいただけませんが、最後の最後でシーズン100打点をクリアしました。Zimmermanもやはり9月3日のカブス戦から9試合連続「打点」を記録。月間26打点は今季のチーム最多。Ian Desmondも調子を上げてレギュラーシーズンを締めくくりました。6本塁打6盗塁を積み上げ、シーズン20本塁打20盗塁をクリア。素晴らしい。Michael Morseは手の故障で時々お休みしながらも、出ればきっちり。Kurt Suzukiも勝負強い打撃という印象を裏付ける18打点は立派です。心配なのは、Danny Espinosa。こう不調の波が激しく、今月はまた三振王状態。ポストシーズンでは出だしで打って、波に乗ってくれることを期待しています。

ポストシーズン進出チーム

いよいよ明日からポストシーズンが始まります。両リーグの進出チームは次の通り(○数字はシード順)。まず明日は、両リーグとも④と⑤の2チームによるワイルドカードゲーム。ナショナルズの対戦相手は、その勝者となっています。

【ナ・リーグ】
①ナショナルズ(東地区優勝)
②レッズ(中地区優勝)
③ジャイアンツ(西地区優勝)
④ブレーブス(第1ワイルドカード)
⑤カージナルス(第2ワイルドカード)
  • 5チームの中で最も開幕前の下馬評が低かったのは他ならぬナショナルズ。その他は比較的順当な顔ぶれと言われています。
  • ブレーブスまでの4球団は早々にポストシーズン進出を決め、レギュラーシーズンの最終日の前日にはカージナルスが第2ワイルドカードを決めていたので、レギュラーシーズン最終日は静かなものでした。
  • 次点はトレード期限に大型補強を行ったドジャーズ。あれだけ大枚を叩いたのに9-10月の貯金はわずかに3つだけ。金で優勝は買えないわけです。

【ア・リーグ】
①ヤンキース(東地区優勝)
②アスレティックス(西地区優勝)
③タイガース(中地区優勝)
④レンジャーズ(第1ワイルドカード)
⑤オリオールズ(第2ワイルドカード)
  • こちらは最終日まで大いに盛り上がっていました。といっても5チームは既に確定しており、その中での地区優勝争い。昨年までのフォーマットであれば地区優勝もワイルドカードも大差なかったため、こういう盛り上がり方はなかったはずで、早速見直しの効果が現れたことになります。
  • 東地区は、前日まで1ゲーム差で首位のヤンキースがレッドソックスをスウィープし、地区優勝を確定(最終戦はおそらくレッドソックスでのユニフォームでの最後の登板となった松坂大輔が3回持たず5失点だったのに対し、5歳年長の黒田広樹が7回2失点で16勝目)。今季のシンデレラチームの1つであるオリオールズは惜しくも2位でしたが、それでも素晴らしいシーズンとなりました。
  • 劇的だったのは西地区。前日まで1位タイの2チームが雌雄を決する対戦。結果は、序盤の4点ビハインドを逆転するという、まるでシーズンを象徴するような試合展開でアスレティックスが勝利。元ナショナルズのDerek Norrisが本塁打を放っています。ちなみに、アスレティックスがシーズン中地区首位に立ったことはなく、最終日が始めて。
  • 中地区では優勝は決まっていましたが、タイガースのMiguel Cabreraが打撃三冠王を確定。1967年のCarl Yastrzemski(レッドソックス)以来45年ぶりの快挙を達成しました。

2012/10/04

10/3 30球団最高勝率でレギュラーシーズン終了!

W5-1 Phillies (Season 98-64)
Jackson(W10-11) 6.2IP 1ER 6H 1BB 6K 4.03
Moore 2/4 double HR(10) R 2RBI 2K .263
Morse 3/4 2double HR(18) 2R 2RBI K .291
Zimmerman 1/3 HR(25) R RBI BB .282
Werth 2/4 triple .300
Desmond 2/4 .292

4回表終了時のPresidents Raceで Teddyが優勝した歴史的試合(別記事)となったレギュラーシーズン最終戦。

昨日はお休みしたレギュラー陣が出場し(逆に昨日出ていたAdam LaRocheとBryce Harperは欠場)、しっかりみんな打ちました。Ryan Zimmermanは区切りの25号に到達。Jason Werth もちょうど3割(300打数90安打)で終了。故障が気になっていたMichael Morseも3本の長打で周囲を安心させてくれました。

そんな中、ひときわ活躍したのがファーストで先発機会を与えられたTyler Moore。4回裏無死2塁でレフト戦へ勝ち越しの二塁打を打つと、6回裏にはレフトスタンド上段へ特大の10号ソロ。わずか171打席での10本塁打は立派。少ない出場機会にも関わらずしっかり結果を残したことで、評価はかなり上がっています。ポストシーズンのベンチ入りも確実。来季にもつながる試合となったはず。

先発したEdwin Jacksonは、前回のカージナルス戦での悪夢を消す好投。7回途中まで1失点で見事に勝ち投手。ラストチャンスで2桁10勝目を記録しました。これで先発全5投手が2桁勝利。ちなみに球団移転後、昨季までの7シーズンで延べ6人。改めて全く違うレベルに到達していることを実感しました。

これで勝利数98、貯金34、前日終了時点で並んでいたレッズが敗れたため、メジャー30球団最高勝率でレギュラーシーズンを終えることになりました。

MVP: Tyler Moore

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去年まではこれでシーズン終了でしたが、今年はまだ終わりじゃありません!まだまだこれから盛り上がっていきましょう(といっても今週末は出張なのでたぶん観られません!うぇーん)。

なお、ポストシーズンでも当ブログは試合後に記事を書いていきます。シリーズプレビューを書きたい誘惑に駆られますが、書くと負けるというジンクスがあるので書きません。試合中は応援に集中し、後で書きます。

2012/10/03

Teddyが初優勝!

Photo by Mark Zuckerman

ナショナルズパークで4回表終了後に行われてきた4体マスコットたちによる徒競走Presidents Raceで、実に525戦全敗という記録を作ってきたTeddy (第26代合衆国大統領Thoedore Rooseveltを模したキャラクター)が、遂に初優勝(レースの模様はこちら)。

ナショナルズが地区優勝しそうになった(した)ことで、いよいよ勝つのではないかと言われていましたが、1日(こちら)、2日(こちら)と僅差で破れており、やはりワールドシリーズを制覇するまでは勝てないのではないかという逆の観測も出ていましたが、トレーニング(こちら)の成果もあり、最終戦での勝利となりました。

プロモーションとしてはかなり成功しており、今日のワシントンポストでは1面の下のほうに写真入りで記事になっていました(トップ記事はオバマとロムニーの討論会での握手)。

2012/10/02

10/2 LaRoche 100打点到達

W4-2 Phillies (Season 97-64)
Gorzelanny 3.2IP 1ER 4H 2BB 5K 2.88
Duke(W1-0) 1.0IP 2H BB K 1.32
Storen(S4) 1.0IP 0ER 2.37
LaRoche 2/3 double HR(33) 2R RBI BB K .271
DeRosa 2/4 double R K .198
Bernadina 1/2 R RBI BB HBP .291
Harper 1/3 SB(18) .270

昨日優勝が決まったことでローテーションどおりなら登板予定だったGio Gonzalezは先発を回避し、NLDSの第1戦に備えることになりました(第2戦はJordan Zimmermannで確定、第3戦は対戦相手次第で右のEdwin Jacksonか左のRoss Detwilerかにするようです)。

ということで先発は今季初先発のTom Gorzelanny。その他のポジションもレギュラーの多くが欠場し、ショートにはなんとMark DeRosaが入りました。レギュラーで先発したのは、Bryce HarperとAdam LaRocheくらい。Harperは1安打1盗塁。20本塁打20盗塁は大きな区切りですが、本塁打は既にクリア。盗塁は今日の1つを加えて18。なんとか、明日、チャンスがあったら走って欲しいな。一方のLaRocheは、自己ベストを更新する33号ソロを放って、100打点(自己ベストタイ)、一足先にマイルストンに到達しました。

投げては、Gorzelannyがまずまずの投球。2番手以降もしっかり投げてリードを守りましたが、8回のTyler Clippardだけはソロ本塁打を浴びました。うむむ。最後はDrew Storenがきっちり締めてくれましたので、ポストシーズンに向けて誰がチームのクローザーかははっきりしました。

ナ・リーグ(メジャー)最高勝率の座は、今日も勝ったレッズとタイのまま明日の最終戦を迎えることになりました。なお、タイのまま終わった場合は直接対決で勝ち越している(5勝2敗)が、第1シードとなります。

MVP: Adam LaRoche

Harperがナ・リーグ月間最優秀新人(公式)2度目

Bryce Harperが2012年9月のナ・リーグ月間最優秀新人に選ばれました(MLB.comのページ)。5月に続く、2度目の受賞。

(Photo by AP)
9月は.330/.398/.651、7本塁打と絶好調。打率だけでなく、出塁率、長打率(7本塁打に加え、7二塁打、3三塁打)とも文句なし。守備でも(太陽にいれて見失ったこともありましたが)広い守備範囲で高い評価を固めつつあります。そして走塁。4盗塁(1盗塁死)はともかく、積極果敢に次の塁を狙う姿勢は素晴らしいの一言。敵チームも次第に対応し始めた(つまり緊張感を持って打球を処理するようになった)ので、シングル安打を二塁打にしてしまうようなことはなくなってきましたが、それでもHarperだからこそ可能だったという走塁がいくつも記憶に残っています。

7、8月の不振で、一時は完全に脱落したかと思われた新人王争いでも再浮上。今年は新人が大豊作でWade Miley(ARI)、Todd Frazier(CIN) をはじめとし、例年なら十分新人王に値する数字を残すライバルが目白押しですが、シーズンが佳境に入ったこの9月に活躍したことは投票する記者に大きなインパクトを与えたはず。開票結果が楽しみです。

10/1 地区優勝決定!!!! 【球場観戦】



9回表。マウンドでは2点ビハインドながら投入されたDrew Storenが投げていましたが、球場中の視線はライトフェンスに設置された「他球場の経過」の電光掲示に注がれていました。9回表開始時点での表示は「2-1でパイレーツリード9回表ブレーブスの攻撃2死走者1塁」。多くのファンが、そして試合後のコメントによるとナショナルズの選手たち(少なくともライトを守っていたJason Werth)が、じりじりとした気持ちで何度も何度も確認しましたが、全く表示が変わらないまま2アウト。手元にあったブラックベリーで最新状況を確認することもできましたが、一度もそれをしないでパイレーツが2-1でリードしていたこともあり(験担ぎ)、あえて確認せず。

そしてDomonic Brownを緩い二ゴロに打ち取って3アウトとなり、ナインがベンチに引き上げたところで、一部のファンから歓声が起きました。間を置かず、大スクリーンにブレーブスの敗戦が表示され、歓声は超満員の球場全体に。花火が打ちあがり、スクリーンには「NL EAST DIVISION CHAMPIONS」。耳が痛くなるほどの大歓声。熱狂。素晴らしい体験。

感無量。たった5シーズンと言われるかもしれませんが、2年連続100敗のどん底からチームをフォローしてきたことを思い返し、なんとも言いようのない感慨を覚えました。勝って優勝を決めてほしかったなんて贅沢は言いません。いろいろな偶然が重なった結果、こうして地区優勝決定の場面に球場で立ち会えたことに、ただただ感謝の気持ちでいっぱいです。もちろん、まだシーズンが終わったわけではないので、これからもっともっと感動を与えてくれることを期待していますが、球場で優勝の瞬間に立ち会えた感動は格別。まさに、感無量でした。

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試合は0-2で敗戦。先発のJohn Lannanが2回に2点を失ったとはいえ、5回で3つの併殺を打たせる持ち味を活かした「好投」と言っていい内容。2番手のCraig Stammenに至っては6,7回の2イニングを6者連続三振の快投でファンは大興奮。流れがナショナルズに来ても不思議はなかったのですが、ことごとく得点機で打てませんでした。5回はWerthが、6回はMichael Morseが、そして8回はAdam LaRocheが、いずれも2死で得点圏に走者を置いて見逃し三振。Ryan Zimmermanは2本もヒット性の打球を好捕される不運。でしたが、今日に限っては関係なし!

L0-2 Phillies (Sesaon 96-64)
Lannan(L4-1) 5.0IP 2ER 6H 3BB 2K 4.13
Stammen 2.0IP 0ER 6K 2.34
Suzuki 1/2 BB K .236
Harper 1/3 double BB .270

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余談。シャンパンファイトではAdam LaRocheの息子Drake(9)とアップルサイダーをかけ合ったというBryce Harper(19)のコメントは「I want 20.」。「早く20歳になりたい」ではなく(笑)、「あと20回、優勝を祝いたい」という意味。一瞬夢のような数字だなと思いましたが、地区優勝、リーグ優勝、ワールドシリーズ制覇で最大で年3回可能なので最短なら7年。Derek Jeterが26回経験していることを考えると、実は良い目標なのではないかと思います。まず1回。

2012/10/01

9/30 Detwilerも3回もたず大敗

L4-10@STL (Season 96-63)
Detwiler(L10-8) 2.1IP 3ER(7R) 4H 5BB 3K 3.40
LaRoche 2/4 double R K .271
Herper 1/4 HR(22) R RBI BB .269
Espinosa 1/4 HR(17) R 2RBI .250

この試合の開始の時点で既にブレーブスがリードしており、しかも先発はKris Medlenとあって、勝って優勝を決めなければならないという試合でしたが、先発のRoss Detwilerが早々に試合を壊しました。

出身地から60キロほどしか離れていないセントルイスでの初登板。でしたが、結果は散々。家族や地元の友人が大勢駆け付け、しかも優勝がかかった試合ということで、完全に舞い上がってしまったようでした。コントロールがとにかくぼろぼろ。初回こそ無失点で切り抜けましたが、2回裏二者連続四球で無死1,2塁とすると、Daniel Descalsoを併殺コースの二ゴロに打ち取りましたが焦ったDanny Espinosaがお手玉してオールセーフ。ここから二塁打、(三振を挟んで)シングル、そしてCarlos Beltranの2ランと打たれ、見る見るうちに5失点。さらに3回裏にも、1死から四球、シングルで1、2塁とされた場面で、ノックアウトされてしまいました。あのEspinosaのエラーがなければ立ち直った可能性もあったのではとも思いますが、結果は結果。先日のEdwin Jacksonに続く乱調で、ポストシーズンへの不安が高まってしまいました。

3回裏1死1,2塁でマウンドに上がったのが王建民。もう試合を投げたなとは感じましたが、想定以上のひどい投球。第1球がはるか手前でバウンドするワイルドピッチで、2,3塁。そして第2球も同じくワイルドピッチで失点。そして第3球をあっさり犠牲フライとされ、あっという間に2失点(いずれもDetwilerの自責点(笑))。さらに、Bryce HarperとEspinosaの本塁打などで4点を返し、4-7とやや息を吹き返した直後の4回裏にもBeltranに2本目の2ランを打たれて、いよいよ試合は終わってしまいました。もう十分です。お疲れ様でした。

ブレーブスはやはり勝ちましたので、優勝は地元ファンが待つワシントンに持ち越しとなりました。

ということで、今夜のフィリーズ戦、緊急球場観戦することに決定!(昨日の試合が終わる直前の時点でStubhubで買いましたが、ライトポール際の席が12ドルでした。意外と安い・・・)。