第4回は2012年シーズンに大ブレイクし、一気にトッププロスペクトの仲間入りを果たしたMatt Skole。
[Player Data]
Name: Matt Skole
Position: 3B/1B
Born: July 30, 1989
Birthplace: Woodstock, Georgia
School: Georgia Institute of Technology
Height: 6-4
Weight: 220
Bats: Left
Throws: Right
Draft: 2011-5
Acquired: Draft
BA Organization Rank: 17(2012) ⇒5(2013)⇒4(2014) ⇒24(2015) ⇒NA(2016) ⇒30(2017)
BA Overall Rank: NA
[Scouting Report]
選球眼に優れたパワーヒッター。プロ入り後に足を高く上げない打撃フォームに変えたことにより、引っ張り専門ではなく逆方向(レフト)にも強い打球を打てるようになった。左投手への対応も見せており、残す課題は変化球への対応。
サードの守備は守備範囲、肩ともまずまずという評価だが、2012年のアリゾナ秋季リーグではファーストも経験。以降は、両ポジションで併用されている。
[Background]
弟のJake Skoleは2010年ドラフト1順目(全体15位)でレンジャーズに入団した外野手。
ジョージア工科大では強打の三塁手として鳴らす。2011年5順目でドラフト指名を受けると、早々に契約してAuburg(SS)でプロキャリアをスタート。72試合に出場し、319打席で.290/.382/.438、リーグ最多の23二塁打、48打点という好成績を残す。BAのランキングでは球団内17位。
Hagerstown(A)で開幕した2012年シーズンに大ブレイク。開幕から打ちまくり、8月中旬にPotomoac(A+)に昇格するまでに本塁打(結局27本塁打はリーグ2位に8本差の独走トップ)、打点を量産し、出塁率、長打率でもトップとなったSouth Atlantic LeagueのMVPを受賞。A+昇格後は本塁打こそ出なかったが、それでも76打席で.314/.355/.486という良い数字。マイナーのシーズン終了後、球団公式のMinor League Player of the Yearに選ばれる。アリゾナ秋季リーグに派遣されると、不慣れな一塁守備に挑戦しつつも、17試合72打席で3本塁打を含む305/.419/.525という打撃成績を残し、プロスペクトとしての評価を確たるものに。BAのランキングでは球団内5位に浮上。
2013年はメジャーのスプリングトレーニングに初挑戦。24打席に立って.250/.406/.333という期待感を持たせる数字を残す。ところがHarrisburg(AA)での開幕2試合目、守備中に走者と交錯して左腕を故障し、TJ手術(投げるほうの腕ではないが)でシーズンを棒に振った。リハビリを経て10月のアリゾナ秋季リーグに参加したが、打率は2割に満たず散々な1年となった。
2014年もメジャーのスプリングトレーニングに参加。早々にマイナーキャンプ行きとなったが、17打席で本塁打1本を含む.333/.412/.733という好成績。Williams監督からJim Thomeと比較されるなど、パワーヒッターとして評価を高めた。ところが、開幕後はAAで大苦戦。4月を.177/.244/.228で終えると最後まで調子を上げることができず、故障なくフルシーズン過ごしながら.241/.352/.399、14本塁打という不本意な成績に終わり、プロスペクトとしての株は大きく低下した。
2015年は3年連続となるメジャーのスプリングトレーニングでも22打席で.409/.480/.727、2本塁打と頑張ったが、開幕後はまたもAAで打撃不振に陥り、5月終了時点の打率は.190。6月以降にやや盛り返し、7月下旬にはSyracuse(AAA)に昇格したものの、やはり打率は2割台前半。AA, AAA通算で.234/.340/.417の残念な成績に終わった。救いは計20本塁打の長打力を見せたことだが、三振も多く、手放しで喜べるものではない。シーズン終了後のBAのランキングでは遂にチーム内トップ30からも脱落。
26歳となった2016年は開幕からAAA。フルシーズン健康に過ごし、ファースト・サードの両ポジションで起用され、自己最多の140試合に出場したが、.244/.337/.437と打撃成績は相変わらず。守備も決して評価は高くない。このままマイナーFAで退団との観測もあった中、意外や意外、12月のルール5ドラフトを前に念願の40人ロースター入りを果たした。
40人ロースターの一員として初めて迎えた2017年のスプリングトレーニングでも早々にカットされ、AAAでも調子が上がらないまま6月にDL入り。7月末のトレードで獲得した選手に弾き出される形であえなくDFA。リハビリ出場を経て8月にはSyracuse(AAA)に復帰したが、以降も打率2割に満たず。シーズン終了ともにマイナーFAして退団。(その後ホワイトソックスとマイナー契約を結んだ。)
[Comment]
2013年から足掛け5シーズンにわたりフォローしてきましたが、残念な形で更新を終えることになりました。いよいよというときに限って故障離脱。本人が一番無念に思っているでしょうから周りがとやかく言っても仕方ないのですが、それにしても残念なナショナルズでのキャリアとなってしまいました。新天地で頑張ってください。(2017年12月)
かつてのトッププロスペクトが、もはや崖っぷちで踏みとどまっている状況。残された資産価値は長打力くらいでしょう。左の代打の切り札としてMLBで生き残っていくことができるかどうか。あまり大きく期待せず、見守っていきましょう。(2016年11月)
結局2013年は完全に失われたシーズンとなりました。それでも各種プロスペクトランキングでの評価が下がっていないのは、それだけ素材が評価されているということ。AAでしっかり結果を残して、9月にはメジャーに呼ばれることを期待しています。(2014年4月)
高い期待を集めてのシーズンだったのに、いきなりの長期離脱。24歳になるこのシーズンを失うのは将来を考えてもかなり厳しい。何とか今季中に元気に戻ってきてくれることを願うばかりです。(2013年4月)
2 件のコメント:
Skoleケガしちゃったみたいですね。残念ですね。Jake Skoleのお兄さんだったのか~。
11年のドラフトでは名前は知っていたけど、直前で少し評価を落としたのかな?PGで#190前後、BA Top200圏外だったけど、ドラ5では良いスティールになりましたね。
パワーがどうかな~と思ってたけど、昨年はしっかりゲームで発揮できていたようですね。
3BにRendon、Zimmermanといて、どちらかが1Bに移るなら1B/3Bでブロックされちゃいますけど、左打ちだし、ケガの多いRendonと同時にロスターに置くのも不可能じゃなさそうですね。
そうなんですよ、開幕早々大ショック。走者と交錯してTJなんて聞いたことないですよ。
Rendon, Zimがいるためただでさえハードルが高いのに、これでもっと立場が苦しくなりました。
左の長距離砲というのは実はHarper以外にいないので、Werthが衰えた頃にSkoleをレフトに入れてHarperをライトに回すといったこともできるかも。ま、とにかくまずは健康に戻ってきてくれることを願います。
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