開幕まで1週間!フロリダでのオープン戦も残すところわずかに4試合。スプリングトレーニングもいよいよ最終コーナーに差しかかりました。
明日からは基本的に毎日更新することを予定しており、今日はその前に故障者情報のまとめと各ポジションの状況/見通しを確認しておきます。
●故障者関連
足首をくじいて22日の先発を回避したStephen Strasburgが28日の試合に登板(結果はいまいちでしたが)、Drew Storenも27日に復帰して1イニングを無失点。Yunel Escobarも全く問題なく出場して打席でも結果を残しており、この3人は開幕に間に合った感じです。27日の試合でファーストを守り、ダイビングキャッチで肩から背中を痛めて途中退場したRyan Zimmermanもひやりとさせましたが、29日には通常通りに守備・打撃練習を行っており、30日には出場予定とのこと。
引き続きリハビリ中の選手の中では、Jayson Werthが打撃練習を開始。近くマイナーの試合では打席に立つようですが、どうやら時間切れで開幕には間に合わなさそうです。Denard Spanも順調にリハビリを続けている模様。一方、ヒザ痛が長引いているAnthony Rendonと肩痛のNate McLouthの2人は開幕には間に合わなさそうです。
そして29日、新たにCasey Janssenが肩のMRI検査を受けることが明らかになりました。セットアッパーとして期待され、順調に過ごしているかと思われましたが、肩の後ろの痛みがなかなかひかないということで23日を最後に登板を回避していましたが、ここにきて検査となりました。程度は分かりませんが、調整遅れは否めず、開幕DLの可能性も出てきました。
●各ポジションの状況
◎捕手(2)
Wilson RamosとJose Lobatonが順調。Sandy Leon(21AB .286/.318/.333)も最低限の結果は残していますが、(オプション切れのため)ウェイバーにかけられるか、トレードされる可能性が高そうです。
※ Leonをレッドソックスにトレードという情報が入ってきました!
◎内野手(4)
ファーストのZimmermanとセカンドのEscobarの2人は上記のとおり間に合う見込み。ショートのIan Desmond(44AB .250/.306/.364 18K)も数字は相変わらずですが、少なくとも健康に過ごしています。なお、契約延長への話は一切伝わってきていません。
問題はサード。レギュラーと目されたRendonは間に合いません。40人ロースターの選手で候補となりうるのはKevin Frandsen(33AB .091/.225/.091)とDanny Espinosa(44AB .159/.229/.273)ですが、いずれも深刻な打撃不振。マイナー契約のIan Stewart(38AB .263 .333 .526 3HR)が結果を残していますが、直近1週間は7打席凡退と減速気味。25-29日の5試合は3試合にEspinosa、2試合にStewartが先発出場。これまで経験のないポジションにもかかわらずEspinosaの守備力が高く評価されており、有力になりつつあります。
◎外野手(3)
レギュラーと予定していたうち、ライトのBryce Harperだけは28,29日に2試合連続特大ホームランと調子を上げてきていますが、レフトのWerthとセンターのSpanの2人はDLで開幕を迎える見込み。
開幕センターの最有力候補はルーキーのMichael Taylor(50AB .340/.365/.740 4HR)。Spanの故障が明らかになった直後にWilliams監督から事実上の指名を受けた後も攻守で結果を残してきました。打順が1番になるのか下位になるのかが注目されます。
レフトはオープン戦序盤からしっかりと結果を残してきたTyler Moore(50AB .320/.327/.580 8double)でほぼ確定。キャンプ当初は、オプション切れのためトレード候補とさえ言われていましたが、常時出場すれば結果を残せることを証明し、またレフト守備も無難にこなせること、ファーストのバックアップとしても有用なことから地位を確立しました。
◎ベンチ(4)
残る野手陣でメジャー契約を結んでいるのはFrandsenのみ。どんなに打撃不振でも内外野どこでも守れるというユーティリティ性の高さから開幕ベンチ入りは確実でしょう。
残るイスはあと3つ。これを以下の5人のマイナー契約の選手が争います。ここまでの結果は以下のとおり。
Tony Gwynn Jr. 40AB .375/.457/.550
Clint Robinson 44AB .341/.408/.636
Dan Uggla 37AB .270/.426/.486
Ian Stewart 38AB .263 .333 .526 3HR
Mike Carp 37AB .189/.326/.189
このうち、センターの守備力も高く評価されているGwynnは、レギュラーを務めるのがルーキーのTaylorということもあってほぼ確実と見られます。実績という点では最も少ないRobinsonですが、ファーストに加え、ほとんど未経験だった外野手(両翼)としてもまずまずできることを示しており、また左のパワーバットとして評価を上げています。Ugglaについては、打撃はともかくセカンドしか、しかも低レベルでしか守れないため使い勝手は悪いですが、Mooreがレギュラーとして出場することになった状況では右の代打としての起用が考えられます。Stewartは左打ちということで、右打ちに専念することになったEspinosaとサードでプラトーンを組むという可能性も考えられます。Robinsonと役割が被るCarpは厳しい立場となっています。
◎先発ローテーション(5)
Max Scherzer(20.0IP 1.35/0.80)、Jordan Zimmermann(19.2IP 1.37/1.12)、Gio Gonzalez(13.2IP 2.63/1.10)の3人は全くもって順調に調整中。小さな故障に見舞われたため調整が遅れ気味のStrasburg(9.2IP 5.59/1.45)ですが、開幕には間に合わせてくれるでしょう。最も心配なのはDoug Fister(16.2IP 7.02/1.74)。特に被本塁打が6本もあるというのは懸念材料。それでも健康に過ごしているようなので、ローテーション投手は当初予定の5人で確定です。
◎ブルペン(7)
左手有鈎骨の除去手術で2週間ほど休んだStorenでしたが、無事クローザーとして開幕を迎えられそうです。
JanssenがDL入りすることになった場合、セットアッパーを務めるのはAaron Barrett(9.0IP 2.00/1.00)かBlake Treinen(8.1IP 0.00/0.72)となりそうです。2人ともオプションを残しているので、マイナーで開幕する可能性もありましたが、しっかり結果を残し開幕メジャーをほぼ当確としています。特にBarrettは昨年のNLDSでの悪夢からよく立ち直りました。左腕ではベテランのMatt Thornton(4.2IP 1.93/1.29)も確実。
キャンプ入りした当初は当確と思われていたCraig Stammen(10.2IP 7.59/1.50)、Jerry Blevins(8.0IP 9.00/1.38)、Tanner Roark(11.2IP 9.53/2.12)の3人。順当ならこれで7人となるのですが、打ち込まれています。Small Sample Sizeで片付けられるのかもしれませんが、Roarkについては、登板した7試合全てで2安打以上を許し、うち5試合で失点という惨憺たる結果。28日の試合の映像を見ましたが、速球にキレがなく、制球も甘く、ことごとく鋭い当たりを打たれていたという印象(Ugglaのエラーに足を引っ張られましたが…)。。。ブルペンに「降格」となったことについて、「チームのためにできることは何でもやる」と発言するなど前向きで大人な対応を評価されてきましたが、このまま開幕メジャーのブルペンで使うのはあまりにも不安。いっそSyracuse(AAA)で先発投手として調整させたほうが、長期的にはチームにとっても本人にとっても良いのではないかとさえ思い始めました。
もし仮にRoarkのオプションなどで席が空いた場合、あるいは8人ブルペンで開幕する場合の候補としては、Xavier Cedeño(8.0IP 3.38/1.00)、Rafael Martin(5.2IP 1.59/1.41)、Rich Hill(6.1IP 2.84/1.42)の3人が残っています。このうち有力なのはオプション切れのCedeño。もしナショナルズでロースター入りが果たせない場合でも、ウェイバーで他球団に取られることは確実な結果を残しています。マイナー契約のMartinとHillも評価を高めていますが、さすがにこのタイミングでのベンチ入りはないでしょう。
2 件のコメント:
Espinosaの守備はやはりすごいですね。やったことなくても守れてしまうなんて、いったいどうなってるんだか。
あの守備なら8番打っててくれればいいかな、と思います。もちろん、ルーキーイヤーみたいな成績を残してくれればいいのですが。
Ugglaはベンチなら残らないとの言っていますが、スタメンで雇ってくれるところなんてないでしょうに・・・。
MooreはMorseみたいになれる、と思っていたのでレギュラーが取れそうでうれしいです。
コメントありがとうございます。
Espinosaの守備力は本当に素晴らしいですね。これでもうちょっと、ほんのもうちょっとだけ打てればいいんですが。とにかく三振さえシなければ…。
Ugglaに関連してだと思いますが、今日(31日)はスタメンでサードEscobarを試すようです。個人的にはいらないんですが、どうなることでしょうか。
Mooreは常時出場機会を与えられればMooreくらいの成績を残すと思います。常時出場できるであろうこのシーズン序盤をどう過ごすか、が今後のキャリアを決めるでしょう。勝負の時です。
もうすぐ開幕ですね。これからもよろしくお願いします!
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