2012/05/07

5/6 全米中継、Harperへの故意死球と本盗、Werth骨折・・・

L3-9 Phillies (Season 18-10)
Zimmermann (L1-3) 6.0IP 3ER 7H 4BB 1K 2.29
Perry 0.2IP 6ER 5H 1BB 23.63
Harper 2/3 double R SB(1) .308
Desmond 2/5 triple RBI 2K .267

記事タイトルがだらだら長くなってしまいましたが、それだけ昨日の試合はいろいろ盛りだくさんでした。この記事も昨日から書き始めたのですが、ちっとも終わりませんでした(Werthの故障の情報を待っていたのもあります)。

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昨日の試合は、ESPNのサンデーナイトベースボールとして全米中継されました。ESPNが毎週日曜日のゲームの中で人気カードを選んで中継しているのですが、ナショナルズの試合がこの枠で全米中継されるのは、2008年3月31日のナショナルズパークでの最初の試合(私がブログをはじめて最初の公式戦)以来のこと。この4年間全米的なレベルでは無視されてきたが、それが変わり始めたということです。

その注目の試合で輝いたのがBryce Harper。さすが「持ってる」 選手は違うと感じさせてくれました。

初回2死走者なしの場面での第1打席、フィリーズ先発のCole Hamelsの初球はHarperの背中に向けて一直線の93マイル速球(動画)。驚いたことに、試合後、Hamelsは故意にぶつけたことを認めました。19歳のルーキーに悪びれずぶつける28歳のワールドシリーズMVP。これに対するRizzo GMのコメントがいけてます。"I’ve never seen a more classless, gutless chicken [bleep] act in my 30 years in baseball." (Adam Kilgore of Washington Post)(野球界に30年いて、これほど下品で根性なしで臆病な行為は見たことがない)。

Harperは黙々と1塁に歩くと、続くJason Werthの「レフト前」シングルで一気に3塁まで進塁。そして、打者Chad Tracyの時、Hamelsが1塁へ牽制球を投げた隙にホームスチールを敢行。見事に成功させました(動画)。Harperにとってはメジャー初盗塁。これも印象的なのは、ホームインした後あまり過剰に喜んでいないこと。実にクール。これで、球場の、そしてテレビを見ている全米の野球ファンに強烈なインパクトを残しました。

ただ、個人的にもっとも感銘を受けたのは、2点ビハインドの8回裏2死走者なしから、詰まった打球のレフト前シングルを二塁打にしてしまったこのプレーでした(動画)。デビュー戦での投ゴロでの一塁への激走からここまでのハッスルぶりを改めてアピールしました。いやー、いい選手です。


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という明るい話題はともかく、この試合はWerthに起きた悲劇により記憶されることになりました。6回表2死走者なし。Placido Polancoの放ったハーフライナーを前進しながらスライディングキャッチを試み、グラブが芝生に引っかかる形で転倒。転がったボールを何とか内野に返しはしましたが、そのまま左腕を押さえて退場してしまいました(動画)。検査の結果、左腕の骨折と判明。今日手術を受けましたが、復帰まで最低でも3か月はかかるようでうす。シーズン終了までに間に合うかどうか・・・。

昨季は全くの期待はずれでしたが、今季はまずまずのスタートを切り、前日には3ラン本塁打も放っていただけに、残念としか言いようがありません。フィールドでのプレーは当分できなくなりましたが、Werthの存在意義はそれだけではないはず。引き続きベンチ・クラブハウスでリーダーシップを発揮してくれることを期待しています。(それも含んだ高給なんだから)


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試合のほうは、初回に1点を先制したナショナルズでしたが、その後はHamelsの前に沈黙。ナショナルズ先発のJordan Zimmermannは、3回まではほぼ完璧でしたが、4回にHunter Penceの2ランなどで3失点。リードを許す展開で後半へ。7回表、Zimmermannが2四球とバントシングルで無死満塁のピンチを作ったところで降板。ここも見所でした。後を受けたのはCraig Stammen。まずShane VictorinoのレフトライナーをHarperがスライディングキャッチ、次にPenceの「ライトへのフライ」をセンターのRick Ankielが追いついてキャッチ(強肩により本塁突入を許さず)、最後はLaynce Nixを空振り三振。見事に無失点で切り抜けました。(動画

これで流れが変わるかと期待しましたが、結局7回裏、8回裏もあっさり無得点(上述のHarperの二塁打が唯一の見せ場)。9回表にRyan Perryが火ダルマとなって終わってみれば大敗でした。

それでもまだナ・リーグ東地区単独首位、フィリーズは単独最下位です。

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