2015/11/06

Dusty Baker新監督就任

シーズン終了直後にMatt Williams前監督が解任されてから約1か月。11月5日に記者会見が行われ、Dusty Bakerが新監督に就任しました。この間、この夏までパドレスの監督を務めていたBud Blackに決まりかけたものの金銭面で折り合わず破談になったりと「またも」ごたごたしましたが、最終的にはいい人選になったと思っています。

66歳。選手としては、18年にわたり外野手としてメジャーでプレーし、オールスター出場は2度、1981年にドジャーズの主力としてワールドシリーズも制覇しています。引退後はコーチを経て、1988年にジャイアンツの監督に就任。その後、カブスでも指揮を執った後、2008年から2013年シーズン終了までレッズの監督を務めました。通算20年間指揮を執り、リーグ優勝1度、地区優勝5度、ポストシーズン進出は7度、通算勝率は.526となっています。ジャイアンツ時代に最優秀監督賞を3度受賞。「出塁率を軽視する」、「投手を壊す」といった悪評もありますが、選手からの信頼・人気は高く、何より勝ってきたという事実は率直に評価すべき。懸念される投手起用についても、カブス時代にMark Priorが壊れたことで強い印象を残していますが、レッズ時代には特に大きな投手の故障事案は発生していません。

プレーするのは監督ではなくあくまで選手であるという考え方に立って采配するタイプで、少なくともおかしな采配はしないという安心感はあります。今季のベンチでのごたごたを若いWilliams監督が全く制御できなかったという苦い教訓を踏まえると、成熟度を増している今のナショナルズの選手たちを率いるにはこれくらい経験豊富な監督のほうがいいでしょう。加えて、ワシントンDCの土地柄に照らし現時点でメジャーで唯一のアフリカン・アメリカンの監督という点も評価していいと思います。

また、投手コーチにMike Madduxが就任することも決定。あのGregの兄で、自身も15年間メジャーで投手としてプレーし、2000年の引退後はブリューワーズ、レンジャーズで投手コーチを務め、高く評価されています。つい先日レンジャーズとの契約が満了し、自由契約となっていました。ブルペンの立て直しが多きな課題となっているナショナルズでも手腕を発揮してくれることを期待しています。

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