2018/10/29

2018 ポジションレビュー:先発投手編

圧倒的な強さを見せたレッドソックスが4勝1敗でドジャーズを降し、ワールドシリーズは幕を下ろしました。延長18回での敗戦の翌日に、7回以降に4点差を逆転できるチームってのはなかなかありません。そして最終戦は、Clayton Kershawから3本のホームランを打ってリードを奪い、8,9回は6者三振で締めくくる圧巻のフィナーレ。いやはや久しぶりに「強いチーム」を見せてもらいました。

さて、ポジションレビューシリーズもいよいよ終盤。本日は先発投手編です(次のブルペン投手編で終わります)。

開幕ローテーションは、Max ScherzerStephen StrasburgGio GonzalezTanner Roark、そしてオプション切れで仕方なく、というわけではなくスプリングトレーニングんできちんと結果を出したA.J. Coleでした。

しかし、最初に外れたのはColeでした。2度の先発で結果を残せず、4月下旬に早々にDFA。長年プロスペクトとして期待されてきましたが、大成できないまま残念な退団となりました(ヤンキースに移籍した後はブルペン投手としてまずまずの結果を残しましたが、ポストシーズンのロースターには入れず)。

代わってローテーション入りしたのはJeremy Hellickson。5月はHellicksonを含めた5人が5人とも文句の付けようがない好投を続け、チームの好成績を支えました。

ところが、6月に入ってHellicksonとStrasburgが相次いでDL入りすると状況は一気に悪化。2人に代わって先発機会を与えられたJefry RodriguezErick Feddeはいずれも結果を残せませんでした。この層の薄さが結局シーズンの行方を左右したた大きな要因の1つとなりました。

また時を同じくしてRoarkとGioも調子を崩してしまいました。特にRoarkは、シーズン序盤に好投しながら打線に全く援護してもらえない試合が続くうちに自分のピッチングを見失ったという印象で、見ていて可哀想に思う程でした。シーズンを通じてローテーションを守ったものの、9勝止まり。15敗。防御率は4.24とよくありませんが、WHIPは1.281ですから例年と比べても遜色ありませんので、いろいろと運がなかったという感じです。

Gioもローテーションを守り続けましたが、調子が上がらないまま8月末にブリューワーズにトレードされていきました(トレード時の記事参照)。ブリューワーズに行ってからは5試合に先発して3勝、防御率も2.13と好投。ポストシーズンではやはり結果を残せませんでしたが・・・。

Hellicksonはその後さらに2度DL入りし、結果的には19先発。防御率だけみれば3.45とScherzerに次ぐ数字を残しただけに、もう少し健康ならと残念です。オフにFA退団。

5月にDL入りしたStrasburgは7月にいったん復帰しましたが、1度の先発ですぐDLに逆戻り。右肩の痛みということで長期離脱の事態も予想され、心配しましたが、8月下旬に復帰し、シーズン終了までまずまずのピッチングを続け、なんとか2桁勝利にこぎ着けました。ただ、球速は戻っておらず、来季に向けて不安は残ります。

9月になってマウンドに戻ってきたのがJoe Ross。3試合の先発で2敗、防御率5点台の結果は決して良いものではありませんが、しっかり球威が戻っていたので、来季に向けて一定の期待感を持たせてくれました。

そんな中で孤軍奮闘したのがScherzer。詳細はチーム投手MVPの記事をご参照ください。

来シーズンもMax Scherzer、Stephen Strasburg、Tanner Roarkの3人はローテーションで開幕することは確実ですが、Strasburgには健康面の不安があり、32歳となるRoarkも成績が低下する懸念があります。さらに、4番手以下の候補となるJoe Ross、Erick Fedde、Jefry Rodriguezはまだまだ信頼できません。5番手は3人に競わせるにしても、1人足りません。

オフには、少なくとも1人はトップレベルの先発投手を獲得することが必要でしょう。Clayton Kershawがドジャーズからオプトアウトしたら狙ってもいいと思うのは私だけでしょうか?

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