2019/03/27

2019 ST ロースター異動まとめ

3月8日に最初のロースターカットがありましたので、この機に、まとめておきます(イタリックはNRI)。

STARTING PITCHERS
Max Scherzer, RHP
Stephen Strasburg, RHP
Patrick Corbin, LHP
Anibal Sanchez, RHP
Jeremy Hellickson, RHP
Erick Fedde, RHP → 3/23 optioned to AA
Joe Ross, RHP → 3/23 optioned to AAA
Henderson Álvarez, RHP → 3/23 minor
Kyle McGowin, RHP → 3/20 optioned to AAA
Austin Voth, RHP → 3/20 optioned to AAA

RELIEF PITCHERS
Sean Doolittle, LHP
Trevor Rosenthal, RHP
Kyle Barraclough, RHP
Wander Suero, RHP
Matt Grace, LHP
Justin Miller, RHP
Tony Sipp, LHP (3/12 signed)
Koda Glover, RHP
Austen Williams, RHP → 3/26 optioned to AAA
Aaron Barrett, RHP → 3/23 minor 
Scott Copeland, RHP → 3/23 minor 
Vidal Nuno, LHP → 3/23 minor 
Tanner Rainey, RHP → 3/20 optioned to AAA
Jimmy Cordero, RHP → 3/20 optioned to AAA
J.J. Hoover, RHP → 3/20 minor
Austin Adams, RHP → 3/13 optioned to AAA
Sammy Solis, LHP → 3/9 released
James Bourque, RHP → 3/8 optioned to AA
Ronald Pena, RHP → 3/8 minor 
Wil Crowe, RHP → 3/8 minor

CATCHERS
Yan Gomes
Kurt Suzuki
Spencer Kieboom → 3/23 optioned to AA
Pedro Severino → 3/23 claimed off waiver by BAL
Taylor Gushue → 3/13 minor
Raudy Read → 3/8 optioned to AAA
Tres Barrera → 3/8 minor

INFIELDERS
Ryan Zimmerman
Matt Adams
Brian Dozier
Trea Turner
Anthony Rendon
Howie Kendrick
Wilmer Difo
Jake Noll
Adrian Sanchez → 3/26 optioned to AAA
Carter Kieboom → 3/23 minor 
Luis Garcia → 3/13 minor 
Matt Reynolds → 3/13 minor 
Brandon Snyder → 3/13 minor 
Jacob Wilson → 3/13 minor 
José Marmolejos → 3/8 minor

OUTFIELDERS
Juan Soto
Victor Robles
Adam Eaton
Michael A. Taylor
Andrew Stevenson
Hunter Jones → 3/20 minor 
Chuck Taylor → 3/8 minor

3/8
最初のロースターカットがあり、Raudy Read捕手がAAAへ、James Bourque投手が
AAへそれぞれオプションされ、Ronald Pena、Wil Croweの両投手、Tres Barrera捕手、Chuck Taylor外野手、Jose Marmolejos内野手がマイナーキャンプ行きとなりました。この中では昨年のルール5ドラフトのマイナーフェーズ(特に25人帯同義務はない)で獲得したChuck Taylorが18打席で打率.333と頑張っていたのが目立ちましたが、今回カットされたことにも特段の驚きはありません。

3/9
Sammy Solisが解雇されました。2010年ドラフト2順目で入団し(同じドラフトの1順目全体1位がBryce Harper)、TJ手術で遅れたりしながらも、ブルペン投手として2015年にメジャーに到達。以降4シーズンにわたってブルペン左腕として貢献しました。ただ、過去2シーズン、特に昨シーズンの後半は打ち込まれる試合が多かったのも事実。オフにノンテンダーFAとなる可能性が取りざたされていましたが、1年契約に合意してスプリングトレーニングに参加していました。オープン戦では4試合で1失点と結果を残していたものの、チームの構想外となることが確定し(金銭的な考慮も働いたはずですが)、このタイミングでの解雇に到ったようです。昨シーズンは開幕から調子が良かったのに、Martinez監督に濫用され調子を崩した犠牲者の1人と見ています(他にもRyan Madsonら)。新天地が見付かり、再びメジャーで活躍する日が来ることを心から願っています。(11月のこちらの記事も併せてご参照ください。)

→3/11 早速パドレスとマイナー契約を結びました。頑張れ!

3/12
35歳のベテラン左腕、Tony Sippと契約を結びました。基本は1年100万ドル。2020年に相互オプションがあり、球団側が破棄するなら25万ドルのバイアウト。ということで、1年125万ドルの契約ということになります。

2009年のメジャーデビュー以来、10年連続で46試合以上に登板。通算580試合登板の大ベテランです。もっとも、その間のイニング数は482回2/3。つまり、1試合平均1イニング投げていない、典型的な左のワンポイントリリーフ投手です。昨年もアストロズで54試合に登板し、投球回数は38回2/3イニング。その間、防御率1.86、特に左打者は.191/.263/
.294としっかり抑えました。ナショナルズにとっては先日解雇したSammy Solisの代役。Solisが左打者を抑えられないことが昨シーズンの問題の1つでしたので、それには対処した形。ただし、Sippの2017年の防御率は5.79なので、それなりにリスクはあります。過度に期待しないでおきます。

3/13
第2次カット。投手陣からはAustin AdamsがAAAにオプションされています。4試合に登板し、うち1試合で大量失点したものの3試合は好投。AAAでしっかり投げていればそのうち呼ばれるでしょう。

マイナーキャンプ行きとなった5人の野手のうち、Matt Reynolds、Jacob Wilson、Brandon Snyderの3人は可もなく不可もなしのベテラン。Tyler Gushueは25歳の打撃中心の捕手で、昨シーズンはもっぱらPotomac(A+)でプレーしていました。初めてのスプリングトレーニングでしたが、途中出場を中心に10試合に出場し、11打席で打率5割、1本塁打と今後につながるプレーをしていました。そしてLuis Garciaです。18歳で初めて参加したメジャーのキャンプでしたが、15打席に立って6安打2四球、長打こそありませんでしたが、.316/.381/.316の成績は立派なもの。Trea TurnerもCarter Kieboomもうかうかしてられない、というインパクトを与えました。

3/20
第3次カット。Kyle McGowin、Austin Voth、Tanner Rainey、Jimmy Corderoの4人の右腕投手がAAAにオプションされ、ベテランのJ.J. Hoover投手とHunter Jones外野手もマイナーキャンプ行き。ロースター内での序列からも、スプリングトレーニングでの成績からも特に驚きはありません。各選手とも、AAAで開幕を迎える見込み。メジャーに上がってこられるかどうかは、本人の頑張りしだいでしょう。

3/23
最後の大型カット。Joe Ross投手はAAAにオプション、Erick Fedde投手とSpencer Kieboom捕手の2人はAAにオプションされました。FeddeとKieboomの2人がAAAではなくAAとなるのは、今シーズンからナショナルズのAAAの本拠地がカリフォルニア州のフレスノとなってしまい、東海岸に呼ぼうと思っても移動に時間がかかる一方、AAの本拠地は引き続きペンシルバニア州のハリスバーグにあるため。つまり、メジャーで先発投手が必要となった際の一番手はFeddeであることがこれで明確になりました。

Henderson Álvarez、Scott Copeland、Vidal Nuno、Aaron Barrettの4人のベテラン投手はマイナーキャンプ行き。Barrett以外の3人は成績は以下の通りで決して悪くありませんでしたが、故障者がほとんど出なかったこと、40人枠の選手もしっかり結果を残したこと、(Nunoについては)Tony Sippと契約を結んだことで、枠がありませんでした。この辺はビジネスとして仕方ありません。Nunoは退団する契約上の自由もあるようですが、シーズンを通じて戦っていく中ではきっと必要になる戦力。できればこのまま残ってもらいたい。復活を期するBarrettは、防御率こそ7.50というものになりましたが、内容はそこまで悪くありません。メジャーへの復帰を信じて頑張れ。

Alvalez: 8.0IP 3.38/1.50 7K
Copeland: 8.2IP 0.00/0.58 11K
Nuno: 5.2IP 3.18/1.59

トッププロスペクトのCarter Kieboomも兄とともにこの日でマイナーキャンプ行きとなりました。24試合で48打席に立ち、.300/.375/.600、3本塁打の成績を残しました。セカンド守備を鍛えることが当面の課題。メジャーデビューは間もなくです。

Pedro Severinoがオリオールズによってウェイバー・クレームされました(これは別記事参照)。

これで残るは30人ですが、Michael Taylor、Howie Kendrick、Koda Gloverの3人は故障中で開幕ロースターには入らず、フロリダで調整を続ける見込み。ということで、実質的な争いは、以下の2枠だけとなりました(通常のブルペン7人体制という前提)。

【ブルペン】
契約が遅かったためまだ実戦登板に至っていないTony Sippが間に合うかどうかが鍵を握ります。もし間に合わないようであればWander SueroとAusten Williamsの2人がともにブルペン入りとなります。Sippが間に合うとなれば、2人のうちどちらかだけ。実績ではSueroが上回り、この春も8試合6.2イニングで2.84/1.42、6奪三振と結果を残していますが、Williamsが8試合7.2イニングを無失点、7奪三振、24人と対戦して許した走者は2人だけ(いずれもシングル)、WHIP0.26という快投で評価を急上昇させています。2人とも右投手でオプションを残しているので、難しい判断を迫られます。この春のピッチングを見る限りでは、Williamsを使うべきだと思いました。今のWilliamsを使わないのはもったいな過ぎます。

【ベンチ】
シンプルにAdrian SanchezとJake Nollの一騎打ち状態。キャンプ序盤ではWilmer Difoの立場を脅かそうかという雰囲気もあったSanchezでしたが、次第に打撃不振に陥り、現時点で.182/.260/.227と低迷。ただ、守備では内野の各ポジションに加え、レフトでも起用されるなどユーティリティとして使い勝手はいい。一方、Nollは.319/.396/.532と打撃好調を維持し、マイナー契約招待選手の最後の1人となるところまで粘っています。ただ、守備ではファーストとサード以外を守れないところはネックとなります。契約から言っても、おそらくSanchezで開幕かな。Nollは、仮にRyan Zimmerman、Matt Adams、Anthony Rendonの3人のうちに故障者が出たときに呼ばれる一番手としての地位を確立したということでいいのではないでしょうか。

3/26
ワシントンDCに移動してヤンキースとのオープン戦を行い、いよいよ明後日に開幕となったところで最後の(?)ロースターカットがありました。Austen Williams投手とAdrian Sanchez内野手をAAAにオプション。今後FA選手と契約したりしない限り、これで25人ロースターが確定。先日の私の予想というか希望は見事に外れ(笑)、Wande SueroとJake Nollがそれぞれブルペンとベンチの最後の席を占めることになりました。Williams投手はもったいないように思いますが、AAAではクローザーとして起用される見込み。メジャーに上がってきた暁にはハイレバレッジな状況でも投げられる力を付けておいてください。Nollは大活躍のスプリングトレーニングが酬われた形となり、ファンベースも暖かく祝福しています。Howie Kendrickが復帰するまでの1,2週間だけの帯同と言われていますが、先には何があるか分かりません。与えられたチャンスを活かしてほしいですね。

さあ、いよいよ日本時間3月29日午前2時、Max Scherzer対Jacob deGromの昨年のサイヤング賞投票1位・2位の激突で2019年シーズンの開幕です。

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