2012/04/03

ショック ! Lannan マイナー行き !

ショックです。John LannanがAAAで開幕を迎えることになりました。

(しばし放心状態だったこともあり、あまり整理できていませんが、思いつくままに書いていきます。)

開幕25人ロースターは今日の午後5時(東部時間)までにセットする必要があったのですが、その直前、(期限は火曜日ではなく水曜日の午後5時でした)レッドソックスとの最後のスプリングトレーニングの試合中に、Johnson監督から本人にマイナー行きが通告されました。

代わって先発5番手にはRoss Detwilerが入り、王建民が復帰してくるまで5回ほど先発の機会を与えられることになります。わずか1週間前の自身の発言を覆すことになったJohnson監督の説明は、「LannanがどうこうというよりDetwilerが勝ち取ったもの。Detwilerに機会を与えることがチームの現在そして将来にとってベストと判断した」というものでした。「考えを変えた(changed heart)」ことを率直に認めていました。そして、Lannanへの通告について「難しいことだった。できることならやりたくなかった」と苦しい胸のうちを明らかにしています。

Lannanが先発5番手と監督が表明した3月26日以降、3月30日の登板でDetwilerが快投したのに対してLannanが翌日の登板でピリッとしなかったことが大きな要因だったということのようです。また、Lannanにブルペン投手の経験がほとんどなく、ロングリリーフとしてベンチに置いておくことが選択肢になかったことも理由として挙げられています。

そして、マイナーオプションの問題。皮肉にもメジャーに昇格した後すんなりと定着したためLannanにはマイナーオプションが1つ残っているのに対して、何度もメジャーとマイナーを行ったり来たりしてきたDetwilerあるいはTom Gorzelannyは残していません。もとより、今回の措置はLannanを戦力外としたものではなく、AAAでローテーションどおりに調整を続けさせ、必要になったところで昇格してくることが期待されています。メジャーのローテーションの5人に王建民を合わせるとLannanの前には6人がいるわけですが、シーズンを6人で回せることはまず考えられません。特に今季のナショナルズはStrasburgの投球回数制限という制約も課されており、Lannanが必要とされる日は必ず来ると思われます。他球団に奪われる(ウェイバーにかける)リスクを犯さずにシーズンを通じて戦える戦力を保持し続けるためには、チームとして正しい選択だったと言えるかもしれません。

チームとしては、年俸500万ドルの投手をマイナーに送ることになるわけですから、経済的にはまったく不合理な選択です。故障が理由でなくシーズン開幕直前にマイナーにオプションされた選手としては史上最高年俸だそうです。それでもシーズンを通じた戦力の充実を優先した判断は英断とさえ呼ぶべきかもしれません。

それにしても、チームがどん底だった時代にずっと支えてくれた功労者に対する仕打ちとして、心情的にはなんともやりきれないです。このLannanの降格の結果として開幕メジャーが確定したCraig Stammenのインタビューが先ほどローカルニュースで流れていましたが、嬉しそうでなくむしろ沈鬱な表情でした。

本人のショックは難くありません。試合後、ビートライターにつかまることなく球場を後にしたLannan。落ち着くまではそっとしておいてあげたいところですが、ローテーション通りなら、あさってのSyracuse Chiefsの開幕戦で投げることになります。

今回の球団の判断は、心情よりも、経済よりも、チームの戦力を優先した、ビジネス判断と評価できると思います。トレードを志願するのではないかないかといった観測もありますが、今季の年俸500万ドルは保証されているのだから、Lannanもビジネスと割り切ってしっかり投げてください。

またナショナルズのユニフォームを着てマウンドに戻ってきてくれる日を心から待っています。

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