2012/12/05

Dan Harenと契約合意(1年1300万ドル)

ウィンター・ミーティング2日目。

まだ身体検査が残っているので正式に契約したわけではありませんが、FAのDan Haren投手と1年1300万ドルの契約に合意したようです。(→12月7日、身体検査をクリアし、正式に契約)

Dan Haren (2012 for LAA)
30G(30GS) 12W13L 176.2IP 38BB 142K 4.33/1.29 

Image by Fox Sports
32歳の先発右腕。2001年ドラフト2巡目でカージナルスに大卒入団。2003年にメジャーデビューを果たし、2005年オフにMark Mulderの対価パッケージの一人としてアスレティックスにトレードされて才能が開花。Dバックス、エンゼルスへとトレードされながらも、8年連続で12勝以上と安定した結果を残してきました。

最も速かった頃でも90マイルを少し越える程度と特に球が速いわけではなく、キレと制球で勝負するタイプ。球種は、ツーシームが主体で、小さく曲がるカッター、それに先発投手としては珍しくスプリッターを武器としており、空振り三振が取れる投手でシーズン200奪三振も3度記録しています。もう1つの大きな特徴は四球が少ないこと。9イニングあたり1.89という数字は、僅差でRoy Halladayに次ぐ現役2位。

そして、なんといってもその鉄腕ぶり。昨季まで7年連続で33先発、200イニング以上(つまりフルシーズン、ローテーションを守ったということ)。今季は股関節と背中の痛みにより7月にDL入りし、200イニングを切って防御率も今ひとつとやや不本意なシーズンを送りましたが、それでも30先発で12勝としっかりローテーション投手としての仕事はしました。

来季は1500万ドルの球団オプションがありましたが、これを破棄され、FAになっていました。Yahoo!のランキングでは全体で9位、投手で4位のFAとランクされていましたので、もう少しいい条件で契約するかと思っていましたが、意外にも早いタイミングで合意してくれまいた。故障への懸念で多くの球団が二の足を踏んでいるとの情報が流れ本人が期待したようなマーケットが出来なかったと推測されます。ナショナルズとの1年契約を選んだのは、今季のEdwin Jacksonと同じで、市場価値を高めて来オフに再度FA市場に出ることを狙ってのことではないでしょうか。

ナショナルズでは先発ローテーションの柱の1人として期待されます。懸念は何といっても故障の程度ですが、今から言ってもしかたない。オフにしっかり休養、治療して、元気にキャンプインを迎えてくれることを願うばかりです。

球団側としては、ややギャンブル性は高いものの、本来の価値からすればかなりお買い得な契約。Edwin JacksonあるいはJohn Lannanに比べればアップグレード。いい補強と評価できるでしょう。

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その他のナショナルズ関連の情報。

・そういうわけで先発投手マーケットからは撤収。噂となっていたレイズとのトレード話はとりあえず消滅。もちろんZach Greinkeも。

・ブルペン左腕探しでは J.P. Howellに関心を示しているとのこと。(29歳とまだ若いし、条件さえ合えば大歓迎。)

・Adam LaRocheとの交渉は進展なし。Rizzo GMは2年契約の線は譲らないと明言、3年目のオプションさえ付けたくないようです。(交渉戦術かもしれませんが、支持します。3年目は不要。)

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