2014/12/23

2014 シーズンレビュー 6: 開幕前予想の結果

このシリーズ、最後は、恒例、開幕前のシーズン予想の答え合わせです。当てに行ったはずでしたが、当たったのは最後のポストシーズン進出チーム予想(勝率8割!)くらいでした。

(青地が開幕前の予想。)

1. Strasburgがノーヒッターを記録、サイヤング賞
Stephen Strasburg が5月2日のフィリーズ戦で、14奪三振、与四球2で球団史上初のノーヒッターを達成。Strasburgはこれを含め4完投勝利を飾るなどシーズン通じてひたすら圧倒的なピッチングを展開。34先発、22勝、254奪三振、防御率2.42という別次元の好成績。満票でのサイヤング賞を受賞。
→△ 球団史上初のノーヒッターが達成されたので、ご祝儀としてオマケの△。ただし、マウンドにいたのはJordan Zimmermannでした。Strasburgに関して正解したのは34先発だけでしたが、奪三振数も正解と言っていいでしょう。サイヤング賞は、得票こそしましたが受賞には程遠い結果。

2. Fisterのデビューは5月下旬
開幕をDLで迎えることになったDoug Fister。いったんシャットダウンすることになり、4月下旬になってようやく投球練習を再開。ナショナルズでのデビューは5月下旬。Taylor Jordanが素晴らしい投球を続けていたため、必ずしも悪い成績ではなかったもののTanner RoarkがAAAにオプションされる。ただ、Fisterは7月に再びDL入りし、結局シーズン7勝と期待外れに終わる。
→ × 嬉しい方向に外しました。Fisterのデビューは5月9日。以降は安定したピッチングを最後まで続け、チームトップの16勝。Fisterに代わって外れるのもRoarkではなくてJordanでした。

3. JordanがFisterを補って余りある活躍
ともに開幕ローテーションに入ることになったJordan とRoark。2人とも悪くないスタートを切るが、5月に入ってRoarkがやや減速し、調整が済んだFisterに代わられる。一方のJordanは夏場にやや疲れを見せて減速するものの、9月入ると再び調子を上げ、シーズン14勝。ポストシーズンでも先発を務める。
→ × JordanではなくRoarkとしていたら○を付けられた予想。Jordanは5月にマイナーに送られた後も調子が上がらず、シャットダウンの後、10月にヒジの軟骨除去手術となってしまいました(来季の開幕には間に合う見込み。)

4. 最初の故障離脱はSoriano(Fister を除く)
開幕から不安定な投球を続けたRafael Soriano。5月上旬に脇腹を痛めたという理由でDL入り。代わって、Christian Garciaが昇格。クローザーにはTyler Clippardが就任。
→ × Wilson Ramosが開幕戦でまさかの離脱。「不安定な投球を続けたRafael Soriano」という部分は完ぺきに正解でしたが、DL入りすることはなく、不振のため9月に入ってクローザーをクビになりました。後任はDrew Storen。みんなが応援していたGarciaでしたが、復活はなりませんでした。

5. オールスターにHarper、Ramos、Desmond、Strasburg
ファン投票での選出はHarperのみ。前半戦にMVP級の活躍のRamosと、やはり好調のDesmondが監督推薦で選出され、投手としてStrasburgが選ばれる。
→× ファン投票はゼロ。監督推薦でもZimmermannの1人だけ。Zimmermannの辞退で字際に出場したのがClippardという、ナショナルズファンとしては何とも残念なオールスターでした。夏前に地区首位に立って、チーム状態は悪くなかったのに。

6. Espinosaがまさかの復活
昨季は大不振でマイナー降格まで味わったDanny Espinosa。開幕はベンチでスタートするが、少ない出場機会の中で結果を残し、さらにLaRocheの不振or故障で内野の再編成が行われた結果、セカンドの定位置を取り戻す。最終的には.277/.310/.473、15本塁打という数字で2015年に向けて立場を固める。
→× スプリングトレーニングから開幕直後は逆方向を意識した内容の良い打席が続き、4月末時点では.288/.341/.488、3本塁打とこの予想が当たりそうな勢いでした。しかし、5月に入ると悪い状態に戻ってしまい、結局5月以降は.198/.264/.308しか打てず、Asdrubal Cabrera加入後は出場機会を失いました。なぜ春先の打撃を続けられなかったのでしょうか。

7. Solisが7月にメジャーデビュー
先発投手として育成されることになったSammy Solis。AAで開幕し、まずまずの結果。7月に入ってAAAに昇格し、1試合に登板したところでFisterのDL入りにともないローテーション投手として初昇格。ただし、8月末で投球回数制限のためシャットダウン。この他、(開幕ロースターのAaron Barrettはもちろん)、Steven Souza、Blake Treinenも9月を待たずにメジャーデビューを果たす。
→ × スプリングトレーニング中に背中を痛めて出遅れ。5月になって、本来所属するはずだったAAにようやく合流したものの1試合(しかも4回持たずに9失点)に投げただけで左ヒジの痛みを訴えてそのままシーズン終了となりました。2012年にTJ手術を受けた左ヒジだけになおさら心配です。Souza、Treinenの早いタイミングでのメジャーデビューは当たりました。

8. Zimmermanが首位打者を獲得
開幕から打ちまくり、4月を終えて打率.350、23打点で月間MVPを受賞すると5月も好調を維持。しかし、好事魔多しで6月はじめに走塁中にハムストリングを痛めると、リハビリに手間取り1か月半ほど離脱。何とかオールスター明けに復帰した後しばらくは低調だったものの、シーズン最終盤の9月に打ちまくって、最終打率は.345。ぎりぎりで規定打席に到達して首位打者を獲得。
→ × 数字上は.280/.342/.449と例年に比べてさほど悪くないものでしたが、4月に右手親指、7月には右ハムストリングを痛めてそれぞれ約2か月欠場。メジャー10年目にして最少の61試合の出場という残念なシーズンとなり、もちろん規定打席にも届きませんでした。

9. HarperがリーグMVP投票で2位
チーム野手MVPはHarper。春先はやや出遅れるものの5月に入るとエンジン全開。オールスター前に早くも25本塁打に到達。8月に入ってやや疲れを見せるが、優勝争いの中で再び輝きを見せる。打率.287、37本塁打、123打点、30盗塁。リーグMVP投票では惜しくもYadier Molinaの後塵を拝すが、名実ともにスーパースターの地位を確立。
→ × こちらも故障で期待に応えられず。3年目で最少となる100試合の出場に止まり、特にわずか13本塁打とパワー面で低迷。MVP投票では一票も獲得できませんでした。ただし、NLDSでは大活躍し、来季に向けて希望を持たせてくれました。

10. ワールドシリーズ制覇!
4月だけで貯金を10近く溜め込む。その後はやや伸び悩むものの安全圏のリードを保って余裕のシーズン前半を送るが、オールスター前後に失速。2位との差が3ゲーム差まで縮まり、ひやりとさせられるが、8月後半から再加速。勝利数は97。1度も首位を譲ることなく、最終的には2位に13ゲーム差で独走の地区優勝。ディビジョン・シリーズでドジャーズを、リーグ・チャンピオンシップではカージナルスを破って球団初のリーグ優勝。そして、ワールドシリーズでは4勝1敗でエンゼルスを退ける。
→ × 夏場以降の加速、シーズン勝利数96、2位と17ゲーム差の地区優勝となかなかいい線を突いていましたが、ポストシーズンは大外れ。

【プレーオフ進出チーム予想】
(ナショナル・リーグ)
東:ナショナルズ
中:カージナルス
西:ドジャーズ
ワイルドカード:①Dバックス、②ジャイアンツ
(アメリカン・リーグ)
東:レッドソックス
中:タイガース
西:エンゼルス
ワイルドカード:①ロイヤルズ、②アスレティックス
→ ◎ この予想だけは驚くほど当たりました。ナ・リーグのワイルドカード①のパイレーツ、ア・リーグ東地区のオリオールズという2つを除けば、スロットまで含めて全て正解!10スロットのうち8つですよ。自分でもびっくりです。

4 件のコメント:

有明ハーパー さんのコメント...

今こうして見ると、Jordan押しだったんですね!
今となってはRoarkと大差がついてしまった感がありますが、STで先発枠をもう一度を競わすのでしょうかねー。
 FisterのTwitterで書かれていたstarbucksについての投稿はどういう意味だったんででしょうか?
あのバーコードで一杯ただでもらえたのかなー。でもそんなこと出来るのか、、、?よく分かりません。

estoppel さんのコメント...

有明ハーパーさん

2013年のピッチングを見ていればJordanのほうが「本物」でRoarkが「マグレ」と思った人が多かったのではないでしょうか。

さすがにもうRoarkの実力を疑う人はいないはず。故障がない限りは追いつけない差が付いていると思います。Jordanはまず健康に投げられることを証明するところからはじめなければなりませんから・・・。

FisterのTwitter。あまり気にもしていませんでした。誤解させてごめんないとコメントしているので、アメリカ人でもよくわかんなかったんでしょうね。

クリスマス休暇でいろいろ静かなので、仕事で忙しい私には助かります(苦笑。

有明ハーパー さんのコメント...

ありがとうございます。
Fisterのおごりならなら飲みたかったなー!!
日本で飲めたのかわからないけど。

Dan Uggla ですか。
うーむ。このまま正二塁手をとらないのか。
鳥谷は.・・・・
リスクありすぎるかな。

予想スタメン見ると火力が足りないですね。
Zimが一塁手だとやはり物足りなくなってしまう。


estoppel さんのコメント...

Ugglaの補強はお笑い枠です。あんなのに比べたらEspinosaのほうが何十倍もマシ。少なくともEspinosaの守備は一流ですから。

鳥谷はセカンドとしてなら獲りに行ってもいいと思いますが、ショートで使ってくれそうな球団があればそちらに行ってしまうのではないでしょうか。しかし(意外と)なかなか決まりませんね。やはり思うように相場が上がらないのかな(中島のせいでしょうね…)。