いよいよ年の瀬も迫ってまいりました。毎年恒例のシーズンレビュー・シリーズを始めていきます。
まずはレギュラーシーズン編から。
あまりに醜悪だった2015年シーズンを終えた後、選手統率力に定評のあった大ベテランのDusty Bakerを新監督に据えて迎えた今シーズン。さすがはBaker監督といっていいでしょう、安定した戦いぶりでリーグ2位の95勝を記録し、2年ぶり3度目のナ・リーグ東部地区優勝を達成しました。
ブレーブスとの開幕2連戦2連勝を含め、最初の10試合で9勝というスタートダッシュを決めると、4月中に早々と貯金10に到達。5月に入るとシカゴでカブスに4連敗を喫するなど苦しみ、一時はメッツに抜かれましたが、最大でも0.5差でくらいつき、わずか4試合で首位を奪還。以降、6月下旬の7連敗など多少の谷もありましたが、シーズン終了まで地区首位を譲ることはありませんでした。オールスター前後に5連勝して、7月下旬に貯金20。その後も勝ち星を重ね、9月12-14日のメッツとの最後の直接対決3連戦を2勝1敗で勝ち越した時点でマジック7とし、地区優勝の行方を決定付けました(最終的には、24日にパイレーツに勝って決定)。
最終成績は95勝67敗。全ての月間成績で勝ち越すとともに、地区のライバル4チーム全てに勝ち越す、「完全地区優勝」を達成。これは、2012年、2014年にもできなかった偉業です。
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チームスタッツも振り返っておきましょう。
チーム総得点は30球団中(以下同じ。)8位。チーム打率.256は17位と平均以下。出塁率.325は10位、長打率.426は12位と少しましになりますが、それでもトップ10には入りません。主要項目でトップ10に入るのは6位タイの盗塁数くらい。それで得点力が8位ということは、かなり効率の良い得点の仕方だったということかと思われます。もっとも、得点圏打率も14位なので、どういう要素でこういう結果になったのかは(いろいろデータを見てみましたが)結局のところわかりませんでした。
2016年のナショナルズを引っ張ったのは投手力でした。総失点、チーム防御率(3.52)は2位。WHIP(1.19)は3位、奪三振数、奪三振率(24.5%)は2位、被本塁打率(9イニングあたり0.96本)も3位と全く非の打ちどころがありませんでした。しかもナショナルズ投手陣の素晴らしいところは、先発陣もブルペンも両方とも同水準に良かったという点。先発陣はカブスが、ブルペンはドジャーズがそれぞれトップでしたが、ナショナルズはどちらでも2位か3位の成績。実に素晴らしい投手陣でした。
最後に守備。どのデータで評価するかは議論が分かれるところですが、古典的なエラー数でみると、シーズンを通じて73エラー。これはジャイアンツに次ぐ2位の少なさでした。
と、まあ、素晴らしいレギュラーシーズンだったわけです。
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