前回のノート以降の7試合を2勝3敗2分のナショナルズ。先発投手陣の投球回数は4イニング程度まで伸び、レギュラー野手陣も出場を増やしていることから、マージナルな選手の出場機会は減らざるを得ず、この間2度のロースターカットがありました。
※特に記載しない限り、選手の成績は3月13日の試合までを含めたスプリングトレーニングの全成績。
● Bryce Harperが絶好調
Bryce Harperが絶好調です。出場11試合で29打席に立ち、.320/414/.960、5本塁打、8打点という成績。5本塁打は全体でもスプリングトレーニング最多タイです。今の時期に数字を残しても意味はありませんが、昨シーズン後半の不調から脱していることが確認できただけでも十分。MVPシーズンの再来を期待させてくれます。
● 故障者情報
調整が遅れていたJoe BlantonとMatt Wietersもオープン戦に出場。開幕に向けて問題なし。取り残された形のMax Scherzerも12日に実戦形式の投球練習を行うところまで調整が進んでおり、本人は開幕に間に合うかもしれないとのコメントを残しています。
前回故障者情報で紹介した選手のうち、Emmamuel Burrissは問題なく実戦に復帰しましたが、Nick Leeはやはり重症で左ひじの手術を要し、マイナーで調整することになりました。
この他、新たな故障者情報はありません。朗報です。
● Norrisをウェイバーに
Matt Wietersが順調に調整を進めていることから、いよいよ捕手が余剰となってきたところで、12日、Derek Norrisがウェイバーに掲載されたと報じられました。つまり、クレームする球団があれば、対価なしで移籍を認めるということです。そのNorrisはここまで17打席で.353/.353/.706、2本塁打とよく打ち、三振もわずか3つと打撃は申し分ありませんが、420万ドルという年俸が控え捕手としては高すぎるということのようで、年俸を負担しても引き取る球団がなければ、単純に解雇するのではないかとさえ言われています(年俸調停対象選手の場合、3月15日までに解雇すれば、予定されていた年俸の1/8だけ支払えばいいため)。
控え捕手候補では、若手のPedro Severinoは打率5割(10打数5安打)と好調ですが、本命とされるJose Lobatonが相変わらず全く打てず(17打数2安打、打率.111)。Lobatonを放出・解雇して、Norrisを控えとして開幕してくれればいいのに。
●先発投手陣
Max Scherzer以外の先発投手陣、つまりGio Gonzalez、Stephen Strasburg、Joe Rossの3人は、それぞれ失点もしながら、それなりのイニングを投げて順調に調整を進めています。なお、Tanner RoarkについてはWBCの記事をご参照ください。
Scherzerが開幕に間に合えば必要はなくなる先発5番手ですが、A. J. Coleが3度目の先発機会で結果を出しました。9日のマーリンズ戦、4イニングをノーヒット、1四球でもちろん無失点のナイスピッチング。ベンチからも高い評価。ライバルと目されたAustin Vothが早々にAAAにオプションされ、Jeremy Guthrieは完全にブルペン投手としての起用となっていることから、ほぼ立場が固まったと思われます。
●クローザー争い
依然としてはっきりしないクローザー争い。Blake Treinen、Koda Glover、Shawn Kelleyの3人は、3人とも前回ノート以降失点せず、内容もほぼ完璧でした。報道を見ていると、Gloverに対する評価が高いようにも感じられますが、まだ判断は下されていません。このまま贅沢な悩みのままで推移してくれる分には構いません。
●生き残りをかけた選手たちの戦い (つづき)
マイナー契約のベテラン投手陣のうち、Joe Nathanは9日の2失点を含め、6試合6イニングで3失点、内容も8安打3四球2奪三振とピリッとせず、クローザー争いからは脱落したと見られます。一方、やはりマイナー契約で参加しているベテランの中継ぎ投手のうち、Matt Albers(7イニング無失点)、Neal Cotts(5イニング無失点)の2人は奮闘しています。上記のGuthrieも5.1イニングで1失点6奪三振と頑張っています。
野手陣では、Michael Taylorが依然として好調で、打率は前回ノート時(.389)よりも上げて、.448。盗塁もチームトップの4つを決めて失敗なし。Wilmer Difoも同じく前回時(.353)より上げて、.407。2人ともよく頑張っています。マイナー契約のベテラン勢ではBrandon Snyderの打率.317が最も高いのですが、次第に下がってきており、苦しくなってきました。Clint Robinsonも25打席で打率.200と依然低迷中。
●トッププロスペクト
11日のメッツ戦ではErick Feddeが初先発し、3イニングを1安打1四球1奪三振の無失点。ここまで3試合計7イニングを無失点。今シーズン中のメジャーデビューがいよいよ見えてきました。
野手ではRafael Bautistaの評価が上がっています。25打席で.320/.320/360という数字以上に評価されているようです。開幕はさすがにないでしょうが、こちらもそう遠くない時期に昇格してきそうです。
● Ian Desmond左腕骨折
ところで、元ナショナルズのIan Desmondが左腕に死球を受けて骨折し、開幕は絶望というニュースが入ってきました。オフにロッキーズと4年契約を結び、新しいリーダーとして活躍しつつあるというような報道もあり、いよいよというところでした。残念過ぎます。
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