いよいよSTも最終局面。故障者は順調に回復し、熾烈なポジション争いが高い水準で展開される、良い状態。最後まで健康には気を付けて、このまま開幕を迎えましょう。今回はやや長くなりますが、故障者情報に続いて、先発5番手、ブルペン、正二塁手、控え野手の順にポジション争いの状況を確認しておきます。
●故障者情報
Doug Fisterが22日の試合で復帰登板を果たし好投。予定は3イニングでしたが、球数が少なかったため4回2死(45球)まで投げて無失点。球速も問題なし。ひとまず軌道に乗りましたので、4月6日に向けて球数を増やしていくことになります。
ST序盤に肋骨を痛めて出遅れていたRyan Mattheusが20、23日の試合で復帰登板。計1回2/3イニングを無難に無失点。開幕には間に合いませんでしたが、調子は上向き。いつ呼ばれてもいいように準備しておいてください。
●先発5番手争い
Chris Young 2.1P 0ER 1H 0BB 3K
Tanner Roark 5.2IP 1ER 2H 1BB 5K
Taylor Jordan 5.2IP 1ER 5H 1BB 2K
候補としてWilliams監督が名前を挙げた3人のうち、まずYoung が22日にFisterの後を受けて2番手で登板。他の投手との兼ね合いで2回1/3だけでしたが、良い内容で無失点。ST終了を前に契約解除できる権利を持っており、本人が同意してくれなければAAAでの開幕はありません。何とか受け入れてくれればと思いますが、難しいかな。トレード放出も最悪OK。せめてブレーブスにだけは行かないで下さい。
そして本命とされる2人もそれぞれST最後の登板。まず23日にRoarkが先発し、6回2死まで1失点としっかり結果を残しました。こちらも他の投手との兼ね合いから、わずか72球で降板。効率的な内容を高く評価されました。続いて24日にはJordan が先発し、こちらも同じく6回2死まで1失点と一歩も引かない好投。ここまでの2人の成績は次の通り(Roarkは雨で1試合流れたため代わりにマイナーの試合で5回無失点)。甲乙付けがたい。
Roark 4G 13.2IP 11K 3BB 3.29/1.02
Jordan 6G 20.2IP 20K 2BB 3.92/1.26
あとは発表を待つだけ。個人的にはRoarkで行ってほしいと思っていますが、いろいろ読んでいても正直なところ分かりません。鍵を握るのは Fisterの状態でしょう。26 日木曜日にもう1度投げさせて、フロント・ベンチがどう判断するか。4月6日に間に合わないとなれば3人のうち2人が先発投手となり(その場合、デプスを維持するためにうち1人はYoungとなる可能性が高いと思います)、間に合うとしてもFisterの後を受けて投げるロングリリーフを用意しておく必要があるとなれば、適性から言ってRoarkが待機することになり、そうなると4日の先発はJordanかYoungが努めることになります。さて、どういう判断となるでしょうか。
●ブルペン争い
Ross Detwilerのブルペン行きにより、6人までが確定し、残りは1席。Fisterの状態とそれを受けての先発5番手争いの結末により、Roarkがブルペンに回った場合はそれで決着ですが、Roarkが先発となった場合は、Xavier Cedeno、Aaron Barrett、そしてSTが始まってからマイナー契約で加わったMike Gonzalezの3人にもチャンスがあります。3人のSTの数字は次の通り。
Cedeno 9G 7.1IP 4K 2BB 3.68/1.23
Barrett 9G 9.2IP 7K 0BB 0.00/0.52
Gonzalez 4G 4.0IP 5K 1BB 9.00/2.00
成績だけ見ればBarrettが圧倒的に素晴らしい数字を残していますが、BarrettはAAAの経験さえありません。Cedenoも打たれたのは実は1試合だけで8試合では無失点と、内容的には評価されています。STの成績は振るいませんが、実績ではGonzalezが圧倒的。Barrettが右でCedenoとGonzalezは左。そして、BarrettとCedenoがマイナーオプションを残しているのに対し、Gonzalezはマイナー契約で参加しており、開幕ロースターに残れなければ契約解除することができます。これらを考慮して、フロントは判断することになります。個人的には、Roarkを先発に使ってCedenoをブルペンに入れることがチームにとって一番いいのではないかと思います(BarrettはAAAのクローザーとして開幕)。
>記事をアップした直後(現地25日朝)、Mike Gonzalezが自由契約となりました。
●正二塁手争い
Anthony Rendon 1/1
Danny Espinosa 4/14 double 2HR K SB
Anthony Rendonでもう決まりかと思っていましたが、Williams監督はまだわからないとコメント。その直後、22日の試合に8番セカンドでフル出場したEspinosaが右に左に2本のホームラン、しかも2本目はサヨナラ弾という大活躍。STの打率は2割ちょっとですが、内容はかなり高く評価されています。一方のRendonはひどい風邪を引いたとかで、20日の試合で代打出場したのを最後に休んでいます。まあ、それでもRendonの優位は揺るがないと思いますが。
●控え野手の最後の1席(2席?)争い
キャンプが始まった時点では、Jose Lobaton、Nate McLouth、Scott Hairstonの3人は当確で、残りの2席をめぐる争いと考えられていました。さらに、オープン戦が始まってからEspinosaがしっかりした打撃と守備を見せたことで彼にも当確ランプが点灯。残りの1席をTyler Moore、Jamie Carroll、Jeff Kobernusの3人が争っている状態と見られていました。ところが23日になって、Williams監督が、一向に打撃の調子が上がってこないHairstonについて開幕ベンチ入りが決まっているわけではないとコメント。もしかすると残り2席の争いかなのもしれません。
残り1席だとすれば、守備力のあるEspinosaが既にいるのでもう1人はパワーバットのMooreがバランス上いいと思いますが、代打としての実績があるベテランのCarrollを推す声も強く、ギリギリまで決まらないと思われます。
◎よくできました
Strasburg 20日の試合で5回を無失点5奪三振。
Desmond 20日に2ラン本塁打。
LaRoche 22日の試合で二塁打と本塁打。
Stammen 5試合連続無失点中。
▲がんばりましょう
Gio 21日の試合、自責点こそ1にとどまりましたが、5回途中で84球に達して降板。
Storen ST6試合に登板してうち5試合で失点という不安定ぶり。
Detwiler 22日に登板して、1イニングで2安打2四球の3失点。おいおい。
☆プロスペクト
Treinen 21日の試合で打者2人を打ち取るも、24日にマイナーキャンプ行。
Barrett 23日の試合、1死1塁で出てきて、わずか1球で併殺。
2 件のコメント:
一気にTrimされましたね。
Barrettおめでとう。
出来たら簡単な特集記事を書いてくれると嬉しいです。
有明ハーパーさん
本当にここ数日でバタバタと決まり、しかもかなり予想外の展開が多く、驚かされています。
ご要望にお応えして、(簡単ですが)Barrettの記事も書きましたよ!
そりゃそうと、昨日はHarperが3ラン。いよいよエンジンがかかってきたかな。いいタイミングです。
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