2019/10/02

10/1 [NLWC] 逆転でブリューワーズを降しNLDSへ!

W4-3 Brewers (Won the Series 1-0)
Scherzer 5.0IP 3ER 4H 3BB 6K
Strasburg(W) 3.0IP 0ER 2H 4K
Hudson(SV) 1.0IP 0ER 1H 1K
Turner 1/4 HR R RBI
Zimmerman 1/1
Soto 1/4 2RBI

ナショナルズのポストシーズン史上最高の試合と言ってもいいかもしれない素晴らしい試合でした。比肩するとすれば、2012年のNLDS第4戦、Jayson Werthのホームランでサヨナラ勝ちしたあの試合。甲乙つけがたいけれど、シチュエーションまで含めればこちらのほうが上かもしれません。


決勝打を打ったJuan Sotoが最大のヒーローであることはもちろんですが、そこに至るまでに多くのスター選手がそれぞれに仕事をして、21歳のあのライト前につなげたと思います。


先発のMax Scherzerは確かに2本のホームランで早々に3点ビハインドとしてしまいましたが、3〜5回は気魄のピッチングで追加点を許しませんでした。しっかり切り替えて、我慢して試合を作ったことを評価しないわけにはいきません。

2番手のStephen Strasburgは3イニングを全く危なげなく無失点。初体験のリリーフ登板でしたが、淡々とブリューワーズ打線を手玉に取り、ナショナルズに流れを呼び込みました。勝ち投手にふさわしいピッチング。

そして迎えた8回裏。Michael A. Taylorが死球で出塁したことが嚆矢となったわけですが、不振でレギュラーシーズン中盤以降はマイナーでくすぶっていたTaylor。いろいろ思うところはあったはずですが、しっかりボールを見極めた末の死球はTaylorが勝ち取ったものと言っていいと思います。

8回裏2死1塁、代打Ryan Zimmermanの打席が、個人的にはこの試合の一番のハイライトでした。この試合に敗れていれば、ナショナルズでの、あるいは現役での、最後の打席となったかもしれないあの打席。バットを真っ二つに折られながらの打球がセンター前に落ちた時、何かの予感を感じたのは私だけではなかったはずです。後に控えるのが、今日そろって3打席凡退のAnthony RendonとJuan Soto。たとえ相手がJosh Haderだとしても、Zimmermanがあのヒットで出塁した後、この2人がそのまま終わるはずがないと。

Rendonもよく見極めました。いろいろな事情を考えれば打ち気にはやっても仕方ない場面でしたが、カウント3-2からの高めの速球を見逃して、しっかり歩きました。

そしてSoto。対戦した左打者の打率が1割ちょっとという現役の左腕投手でも最高の1人であるHaderの高め速球をライト前に弾き返すのは並大抵のことではなったはず。素晴らしい技術、そして精神力。まだ21歳というのはちょっと信じられない落ち着きぶりです。この一打だけで、ナショナルズの球団史に、ナショナルズファンの記憶に、その居場所ができました。もちろん、これからもっともっと多くの記録に、記憶に残るプレーを期待しています。

9回のマウンドに上がったのはDaniel Hudsonでした。先日は「Sean Doolittleこそがこのチームのクローザー」と発言したりしていましたが、いやいや、堂々たるクローザーぶり。気合い十分の98マイルの速球、しかもきちんと制球された球でしっかり締めくくってくれました。


さて。昨シーズンからずっと文句を言ってきたDave Martinez監督の采配ですが、今日は完璧だったと認めるしかありません。Scherzerを我慢して引っ張ったこと。Strasburgを投入し、3イニング、一切代えるそぶりを見せずに投げさせたこと。Zimmermanをネクストバッターズサークルに立たせながら2度も引っ込め、特に2度目の8回1死走者なしでTaylorを起用したこと。その後、2死1塁となってAdam Eatonに代えてZimmermanを送ったこと。最後にDoolittleではなくHudsonを送ったこと。文句の付けようがありません。感服しました。

シーズン途中からMartinez監督が口にしてきた「Stay in the Fight」のスローガン。最後まで諦めない、その言葉を体現したような見事な逆転勝利でした。


敗れたブリューワーズ。最後はChristian Yelichの代役で出ていた22歳のBrent Grishamの痛恨のミスで涙を飲みましたが、Yelichが離脱してからのシーズン終盤の追いあげ、そしてこの試合での戦いぶり、見事でした。拍手を送ります。


さあ。次はドジャーズとのNLDSです。今日の勝利の勢いで挑めば、シーズン106勝の強敵ドジャーズともいい勝負ができるはず。ロサンゼルスに乗り込んでの第1戦は、日本時間4日(金)朝、プレーボールです。

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