2015/04/21

Prospect Profile #17: Michael Taylor

[2015年4月更新終了, 2014年7月オリジナル]

全体第17回はつい先日のFutures Game 2014に出場したMichael Taylor外野手です。


ちなみに、フィリーズ⇒アスレティックス⇒ホワイトソックスと渡り歩いている元トッププロスペクトと同じ名前で同じ外野手なのでよく間違えられますが、こちらはMichael A. Taylorで、あちらはMichael D. Taylor。年齢は6歳違います。(2014年7月オリジナル時)

[Player Data]
Name: Michael A. Taylor
Position: OF
Born: March 26, 1991
Birthplace: Fort Lauderdale, FL
School: Westminster Academy (FL)
Height: 6-3
Weight: 210
Bats: Right
Throws: Right
Draft: 2009-6
Acquired: Draft
BA Organization Rank:10(2012)⇒12(2013)⇒6(2014)  ⇒3(2015)
BA Overall Rank: 32(2015)

[Scouting Report]
長らく運動能力は高いもののそれをベースボールスキルに転換できていない典型的な粗削りの選手扱いだったが、2013年以降は攻守で安定した成績を残し、プロスペクの地位を確立。特に評価が高いのが守備力。俊足を活かした守備範囲の広さに加え、強肩で、BAでは傘下の外野手で最高の守備力と評価されている。打撃の評価も高い。体格はそれほど大きくないものの、スイングスピードが早く、かなり早い時期から「彼の打球音が違う」と言われてきた。パワーもアベレージも期待できる。問題は三振が多いこと。

[Background]
2009年ドラフト(1位はStephen Strasburg)の6順目で入団。入団時のポジションはショートで、デビューした2010年には内野の4ポジションを試されたがエラーを連発、打撃でもGCL(Rk)で打率2割に満たないという散々な結果となった。

ところが、2011年の開幕前に外野手に転向させられると、持ち前の運動能力の高さを活かした守備力を高く評価されるようになるとともに、打撃でも進歩を見せ、Hagerstown(A)で13本塁打と長打力を見せる。この結果、オフのBAランキングでは(Gio Gonzalezのトレード等で上位選手が軒並み抜けた結果とはいえ)トップ10入り。

2012年はPotomac(A+)に挑戦となったが、外野フェンスに激突したことによる足の故障もあって成績が伸びず、足踏みの1年となった。

A+に再挑戦となった2013年。きっちりと修正し、OPSで自己ベストとなる.767を記録するとともに、51盗塁は同僚のBilly Burns(そのオフにアスレティックスにトレード)に次ぐリーグ2位。再び評価を上げることに成功し、12月、ルール5ドラフトを前に40人ロースター入りを果たす。

2014年。初めてメジャーのスプリングトレーニングでは力負けした感もあったが、AAで迎えたシーズンは開幕から絶好調。本塁打、盗塁の両部門でリーグ上位に入る成績を残すと、夏にはEastern LeagueのオールスターとともにMLBオールスターの前座として開催されるFutures Gameにもナショナルズの代表として選出され、1番センターとして先発出場(3打数1安打)。8月上旬にSyracuse(AAA)に昇格するまでの98試合で.313/.396/.539、22本塁打の好成績。三振は130個と相変わらず多かったものの、四球もきちんと選んだ。

AAA昇格から4試合連続で安打を記録したところで、メジャーからお呼びがかかり、8月12日にメジャーデビュー。第1打席にセンター前に弾き返す初安打を記録すると、6回の第3打席ではライトフェンスを越える流し打ちでの見事な初本塁打。その後1度はAAAに戻されたが、9月に再昇格。メジャーでの打撃成績は43打席で.205/.279/.359だったが、守備も高く評価され、Denard Spanの後釜として期待される一番手の地位を確立。傘下のトッププロスペクト野手となる。

2015年は、スプリングトレーニングでしっかり成績を残し、Spanが故障離脱・開幕DLとなったのを受けて開幕戦で1番センターを務める。Spanの復帰までの12試合全ての試合でセンターとしてフル出場し、(守備での不安定さを見せながらも)打撃では.271 /.314/ .500の好成績。時に見せる長打力は大きな魅力。

[Comment]
私の直感などどこへやら、2014年シーズンに見事にブレイク。前を走っていたはずのBrian Goodwinを抜き去り、完全に置き去りにしました。残る課題は三振数を減らすことと守備の安定感を高めること。心置きなくSpanをFAとして送り出せるような選手になるまであと一息。2016年以降のセンターのレギュラーとして期待しています。(2015年4月)

2011年シーズンが終わった頃から一部で妙に評価されていましたが、実は個人的にはあまり買っていませんでした。が、運動能力が高い選手がスキルを身につけつつあるということで、俄然楽しみになってきました。AAAで伸び悩んでいる元ドラ1のBrian Goodwinを追い抜くほどに評価されるかどうか。ここまで来たら私の直感を思い切り裏切ってください(笑)。(2014年7月)

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