2015/08/21

Prospect Profile #24: Joe Ross

[2015年8月更新終了, 2015年3月オリジナル]

2015年の4回、全体第24回は12月のトレードでパドレスからやってきたJoe Ross投手。2015年6月に若干22歳でまさかのメジャーデビュー。夏にはメジャーのローテーションの座を奪い取り、早々にプロスペクトを卒業することになりました。

[Player Data]
Name: Joe Ross
Position: RHP
Born: May 21, 1993
Birthplace: Berkeley, CA
School: Bishop O'Dowd HS (Oakland, CA)
Height: 6-4
Weight: 205
Bats: Right
Throws: Right
Draft: 2011-1(25) ※SD
Acquired: Draft
BA Organization Rank: 9(2012 SD) ⇒ 14(2013 SD) ⇒ 10(2014 SD) ⇒ 4(2015 SD), 6(2015)
BA Overall Rank: 96(2015)

[Scouting Report]
ややクロスファイヤ気味の投球フォームから投げる速球の球速は90マイル台前半だが、ムーブに優れ、ゴロを打たせることができるため十分に武器として使える。変化球は、平均以上になるとみられるスライダーとチェンジアップを持ち、メジャーでも先発投手としてやっていけるとの予想が主流だが、まだ安定感に欠ける。コントロールは悪くなく、K/BBは良い数字を残す。[2015年3月時点]

[Background] 
兄はパドレスのローテーション投手で2014年にはオールスターにも出場したTyson Ross

2011年ドラフト1順目全体25位でパドレスが指名。高卒でUCLAにコミットしていたこともありギリギリまで交渉した末に8月になって入団が決定。契約金は275万ドル。この年はRkで1イニングに登板したのみ。

2012年はFort Wayne(A)で開幕し、5回無失点7奪三振といった好投もあったものの好不調の差が激しく、トータルでは6試合に登板して6.26/1.61という結果。夏になるとEugene(SS)に移され、ここで8試合26回1/3を投げて、2.02/0.94と好投して評価を取り戻したが、再昇格を前に肩の痛みが発生してシーズン終了となった。

Fort Wayneに再挑戦となった2013年。シーズンを通じてローテーションを守り、3.75/1.34という成績は20歳という年齢の割には頑張ったほうだが、奪三振率の低下(5.8/9IP)もあってプロスペクトとしての評価は低下。

飛躍の年となったのが20歳で迎えた2014年。Lake Elsinore(A+)で開幕すると、打者天国のCalifornia Leagueで19試合に先発して3.98/1.27という結果で評価を上げ、早くもSan Antonio(AA)に昇格。A+とAAとの計121回2/3を投げて、奪三振率を向上(7.8/9IP)しつつ与四球率を低下(2.1/9IP)させたことで、一層評価を高めることに成功した。ただし、4試合目の登板となった8月7日に1回3失点KOされた後、肩の疲労を訴えてシーズンを終えている。

2014年12月、Wil Myersを軸とするパドレス、レイズとの三角トレードでナショナルズに移籍。開幕からHarrisburg(AA)のローテーションで結果を残して評価を上げると、6月6日に大抜擢でメジャーデビュー。2戦目に8回2失点の見事なピッチングで初白星を記録。その後、ベテラン投手のDLからの復帰でAAAに降格となったが、7月下旬に再昇格して安定した投球を続けると、不安定なDoug Fisterをブルペンに追いやる形で見事にローテーションに収まりました。

[Comment]
じっくり育ってくれればいいという私の当初の思いからは全く予想外の展開で、早くもプロスペクトを卒業してしまいました。これから長くローテーションの柱として活躍してくれることを期待しています。それにしても、Steven Souzaとの交換でこのRossとTrea Turnerを引っ張ってくるMike Rizzo GMの手腕に改めて感服です。(2015年8月)

2012、14年と2度にわたって肩の不調を訴えていることが大きな懸念材料ですが、最悪でもブルペン投手としてはメジャーに上がってきてくれると期待。まだ21歳なので焦らずにしっかり育ってもらいたいですね。(2015年3月)

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