あ、それからLucas Giolitoがメジャーデビューを果たしたのも今月でした。
[National League EAST End of June 2016]
W | L | PCT | GB | |
Washington | 48 | 32 | .600 | - |
New York | 41 | 37 | .526 | 6.0 |
Miami | 41 | 38 | .519 | 6.5 |
Philadelphia | 35 | 45 | .438 | 13.0 |
Atlanta | 27 | 52 | .342 | 20.5 |
18日から25日の7連敗。あれがあったにも関わらず、月間成績は16勝11敗。5月よりは良かったという意外な結果でした。まあ、7連敗もほとんどが接戦でしたから、実力通りの結果に落ち着いているという感じかもしれません。
ハイライトは27日から29日に、メッツをホームでスウィープしたこと。これを含め最後に5連勝し、2位メッツとのゲーム差を5月末の2ゲーム差から、6ゲーム差まで広げることに成功しています。
地区2位は上記のとおりメッツ。ですが、5月は負け越しで、むしろ、6月を勝ち越した3位のマーリンズに肉薄されています(一時は追いぬかれていた)。自慢の先発投手陣に、懸念されていた通りの故障が連鎖的に襲っています。フィリーズは6月だけで10も負け越し、予定通り転落(4月が良すぎた)。ブレーブスは多少勝率を改善していますが、依然100敗ペースです。
[Pitcher of June 2016: Max Scherzer]
GS | IP | W | K | ERA | WHIP | |
Max Scherzer | 6 | 41.1 | 4 | 59 | 1.96 | 0.73 |
Gio Gonzalez | 6 | 33.2 | 1 | 44 | 6.95 | 1.60 |
Tanner Roark | 5 | 30.1 | 3 | 27 | 3.56 | 1.29 |
Joe Ross | 5 | 29.1 | 2 | 31 | 5.22 | 1.36 |
Stephen Strasburg | 3 | 19.1 | 1 | 28 | 3.72 | 0.98 |
G | IP | SV | HLD | ERA | WHIP | |
Oliver Perez | 12 | 5.2 | 0 | 2 | 7.94 | 1.59 |
Shawn Kelley | 11 | 12.0 | 4 | 1 | 5.25 | 1.00 |
Felipe Rivero | 11 | 11.0 | 0 | 2 | 10.64 | 2.09 |
Blake Treinen | 10 | 11.0 | 0 | 4 | 0.82 | 1.45 |
Sammy Solis | 9 | 12.2 | 0 | 2 | 0.71 | 0.95 |
苦しくなった要因の1つは故障。開幕から10勝無敗と先発陣を引っ張っていたStephen Strasburgが背中の痛みでDL入り。2度巡ってきたスポットスタートは、Yusmeiro Petitが1度(負けたとはいえ6回3失点)、そしてLucas Giolitoがメジャーデビューを果たしました(4回無失点ながら、雨のため途中降板)ので、数字の上では悪影響はないはずですが、やはり他の4人にしわ寄せが行ったのではないかと思います。
中でも苦しんだのがGio Gonzalez。30日の試合で味方の大量援護もあって1勝は記録しましたが、今月投げた全6試合で3失点以上。もっと言えば、5月23日以来、8試合連続で3失点以上。この間、自身1勝6敗。序盤での失点が多く、投げた試合はチームとして全敗でした(上記の30日の試合以外)。なんとかしなければ、という段階です。
そんな中、4勝1敗と踏ん張ったのが、Max Scherzer。被弾癖は相変わらずですが、6月は6試合に投げて5試合で2失点以下としっかり試合を作りました。5試合で二桁三振を奪い、シーズン148奪三振は堂々のメジャー奪三振王です。
ブルペンでも(複雑な重いですが、それなりにクローザーとしての仕事をしていたと認めざるをえない)Jonathan PapelbonがDL入りしましたが、この結果、他のブルペン投手陣は混乱し、成績を悪化させました。かなり早い段階でクローザーにはShawn Kelleyが起用されることが決まりましたが、Kelley自身、セットアッパーをやっていた時のようなキレがありません。なお、このほかYusmeiro Petitも1セーブを記録しています。
最も悪かったのはFelipe Rivero。7連敗の最初となった18日のパドレス戦での0イニング5自責点が響いているとはいえ、この数字はかなり悲惨です。
一方で、よく頑張ったのがBlake TreinenとSammy Solisの2人。特にSolisは、契約の関係からいつマイナーに送り返されても不思議がない状況の中で、踏みとどまっています。現状では、Riveroよりも信頼されているかもしれません。
[Hitter of June 2016: Danny Espinosa]
PA | AVE | OBP | SLG | R | HR | RBI | SB | |
Daniel Murphy | 112 | .265 | .330 | .500 | 18 | 5 | 19 | 1 |
Bryce Harper | 110 | .280 | .382 | .419 | 14 | 3 | 12 | 3 |
Anthony Rendon | 106 | .261 | .330 | .446 | 16 | 3 | 15 | 2 |
Jayson Werth | 105 | .321 | .438 | .488 | 14 | 2 | 14 | 0 |
Wilson Ramos | 99 | .364 | .414 | .636 | 19 | 6 | 19 | 0 |
Danny Espinosa | 99 | .309 | .418 | .704 | 21 | 9 | 21 | 2 |
Ben Revere | 92 | .274 | .326 | .286 | 12 | 0 | 7 | 8 |
Ryan Zimmerman | 89 | .188 | .236 | .338 | 13 | 3 | 12 | 0 |
4,5月は投手陣に引っ張られて戦ってきたナショナルズでしたが、投手陣が苦しんだ6月は打線が大いに奮起しました。チーム打率が.276で全体6位まで浮上したのをはじめ、多くの成績で5位から8位くらいに入り、投手陣を助けました。
その立役者がDanny Espinosa。6月1日の試合開始前には打率.199で、Trea Turnerにレギュラーを明け渡すのは時間の問題と思われていましたが、今月は大奮起。30日の最終戦で2本のホームラン(満塁弾と3ラン)を打って締めくくり、月間9本塁打、21打点という大活躍で貢献しました。
また、Wilson Ramosも打率.364と堂々たる数字。シーズン打率でも、首位打者のDaniel Murphyに続く2位まで上がってきました。そのMurphyは、リーグMVPを受賞した5月から一転し、かなり苦しみました。まあ、それでもまだシーズン打率は.350ほどを維持しており、また、29日の試合で2本のホームランを打って、シーズン折り返しを前に、自己最多に並びました。もう1人、活躍したのがJayson Werth。今月は2本のサヨナラ打を打つなど、大いにチームの勝利に貢献し、また、数字の上でも素晴らしい結果を残しています。まだまだ衰えていません。Ben Revereも頑張った1人。打率もまずまず戻してきましたが、何より盗塁数が伸びていることがポイントでしょう。
一方で苦しんでいるのが、Ryan Zimmerman。今月は上旬に第2子の誕生に立ち会うため少し休みましたが、その後、なかなか調子が出てきません。直前で敬遠され、凡退という場面が、特にカブス戦では顕著に見られました。ポストシーズンを見据え、このままではいけない選手の1人です。また、Bryce Harperも依然として苦しんでいます。特にホームランが減っているのは気になります。これは行ったか、という打球がフェンス前で失速、というシーンが何度かありました。まあ、健康に出ていれば、いずれまた波がくるでしょう。
控え陣では、Stephen Drewが打率.400、3本塁打8打点と活躍。また、Michael Taylorも打率.310、2本塁打と頑張っています。
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