2014/09/01

2014年8月をふりかえる

いよいよ9月を迎えました。地区内対戦が多く組まれ、ペナントレース争いは勝負所を迎えますが、その前に8月の戦いぶりを振り返っておきましょう。

[NL EAST End August 2014]
WLPCTGB
Washington7758.570  -
Atlanta 7265.526 6.0
Miami6669.48911.0
New York6473.46714.0
Philadelphia6274.45615.5

怒涛の10連勝を含め、8月を19勝10敗で終えたナショナルズが2位ブレーブスとの差を大きく広げることに成功。ただし、一時は8.0差まで開いた差が最終的には6.0まで縮まっています。直接対決が6試合も残っており、まだまだセーフティ・リードと呼べるほどではありません。8月25-27日にフィリーズに喫した3連敗のようなことがないように気を引き締めていきましょう。

2位のブレーブスは7月に続いて8月も月間5割でワイルドカード争いでも1.5ゲーム差で圏外に落ちてしまっています。3位のマーリンズ、4位のメッツは負け越し。意外にも最下位のフィリーズが貯金1でした。

ナ・リーグの他地区に目を向けると、中地区はブリューワーズとカージナルスが同率首位で並び、パイレーツもわずか2.0ゲーム差と接戦が続いています。西地区も首位ドジャーズを6連勝中のジャイアンツが2.5差で追いかける展開。ワイルドカードは、現在ジャイアンツが1.0ゲーム差でリードし、ブリューワーズとカージナルスが2位タイ。ブレーブス、パイレーツ(2.0ゲーム差)までによる争いとなっています。

[Pitcher of August 2014: Jordan Zimmermann]
GSIPWKERAWHIP
Jordan Zimmermann640.24352.210.96
Doug Fister640.02262.251.15
Tanner Roark638.11213.521.23
Stephen Strasburg 638.24433.260.98
Gio Gonzalez528.20313.771.43
GIPSHDERAWHIP
Tyler Clippard1413.1062.030.75
Rafael Soriano1312.1504.381.30
Matt Thornton108.0010.000.75
Drew Storen 108.2041.041.04
Craig Stammen 812.2002.131.42

今月もチーム防御率2.95は30球団中5位と安定。先発投手陣では、これまで頑張ってきたTanner Roarkが(自身未経験のシーズン投球回数に達したこともあってか)やや調子を落としたのに対し、前月まで不安定で心配させたJordan ZimmermannとStephen Strasburgの2人がそろって月間4勝と引っ張りました。Doug Fisterも勝ち星にこそ恵まれなかったもののやはり安定したピッチング。あとは少しずつ良くなってきているように見えるGio Gonzalezが波に乗ってくれれば、ポストシーズンに向けて死角がなくなります。

ブルペン投手に目を転じると、改めて文字にするのも嫌な気分ですがRafael Sorianoが不安定なピッチングを繰り返しました。防御率4.38という数字だけ見るとそこまで悲惨ということもなく、白星2に対して黒星0、セーブ成功が5に対して失敗はわずかに1と、相変わらず不思議なことに数字には出てきませんが、とにかく安定感がない。全くない。なのに、たまにセーブ機会で登板させてもらってもTyler ClippardもDrew Storenもセーブ失敗・・・。9月、10月の大事な場面に向けての最大の不安点です。明るい話題としては、ウェイバーで獲得したMatt Thorntonの快投。ナショナルズ加入後は10試合に投げて未だ無失点。Jerry Blevinsに代わり、次第に大事な場面を任されるようになってきました。

[Hitter of August 2014: Anthony Rendon]
PAAVEOBPSLGHRRBI SB
Denard Span128.328.346.44317 1   5  7
Anthony Rendon125.287 .344.49622  5 15  3
Adam LaRoche122.235.352.47117 6 15  2
Ian Desmond118.264.331.41517 5 17  7
Bryce Harper115.279.339.49015 7 15  0
Asdrubal Cabrera  106.239.330.41312 3 11  0
Jayson Werth   92.320.424.52012 3 16  2
Wilson Ramos   88.276.284.517  7 6 14  0

ぱっとこのリストを見ても分かるように、今月のナショナルズはとにかくホームランが多かった。月間40本塁打はオリオールズに次いで2位。それだけでなく打率も全体5位で、総得点も全体5位。攻撃陣も十分に投手陣をサポートしました。

個人成績に目を転じると、なんといっても嬉しいのがBryce Harperの復調。最後に2本打って月間7本塁打数はチーム単独トップ。ここまでは残念なシーズンとなっていますが、残り1か月、そしてポストシーズンに向けて調子を上げていって欲しいですね。

Harperよりも活躍した印象が強いのがAnthony Rendon。2番ないし3番打者として、5本塁打で15打点もさることながら、今月も22得点を積み上げ、現在97得点は堂々の30球団トップの数字。すっかりチームの中心選手に育ちました。

誰か1人を選ぶとすればRendonということですが、今月は他の選手もみんなそれぞれしっかり仕事をしました。Denard Spanは今月もリードオフとして十分な数字。9月もこの調子ならシーズン打率(現在.298)も3割を超えそうです。Adam LaRocheは途中から失速しましたが、前半は打線を引っ張ってくれました。Ian Desmondは勝負強い打撃で今月も17打点。シーズン81打点とし、100打点も狙えるところまできています。新加入のAsdrubal Cabreraも打率こそ低いものの出塁率は高く、得点・打点も合格点。故障で打席数は少なかったJayson Werthですが、今月も印象的な活躍。出塁率、長打率がどんどん上がっていきます。Wilson Ramosも、出塁率が低いとはいえ、月間6本塁打と長打力を見せました。

打席数がそれぞれ34と33ということでリストには載りませんが、代打起用が中心のKevin Frandsenが.375/.382/.438、控え捕手のJose Lobatonが.367/.424/.400とよく打ってくれました。特にLobatonはリード面でも評価が高く、特にStrasburg登板時の捕手としての地位を固めた感もあり、チームに欠かせない存在となっています。

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