何が違うって?? クローザーですよ。笑
いや、真面目な話をすると、今月は打線で勝ちました。今年は4,5月が投手力、投手が落ち込んだ6月は打線がカバーし、打線が冷え込んだ7月はまた投手力がチームを引っ張り、そしてこの8月は苦しんだ投手陣を打線が支えました。こういうのを投打が噛み合っているというんでしょうね。いいチームになってきました。
[National League EAST End of August 2016]
W | L | PCT | GB | |
Washington | 78 | 55 | 0.586 | - |
New York | 69 | 64 | 0.519 | 9 |
Miami | 67 | 66 | 0.504 | 11 |
Philadelphia | 60 | 73 | 0.451 | 18 |
Atlanta | 50 | 83 | 0.376 | 28 |
17勝11敗としっかり勝ち越し、もたついた2位以下との差を広げることに成功しました。要因はスケジュールに恵まれたこと。まずDバックスをスウィープして8月をスタートすると、途中苦しい時期もありましたが、最後はフィリーズをスウィープして締めくくりました。その間にブレーブスと7戦やって5勝。こうした弱いチームにしっかり勝っておくことが最終的には重要になってきます。
7月末時点で地区2位だったマーリンズが今月だけで8つも負け越し、3位に転落。月間貯金1のメッツが2位に浮上。とはいえ、そのメッツも投打に故障者が出ており、ワイルドカード争いでも圏外に落ちています。フィリーズは最後にナショナルズにスウィープされるまでは月間貯金1とまずまず頑張っていました。ブレーブスは多少勝率を上げて、ちょうど100敗のペース。
[Pitcher of August 2016: Mark Melancon]
GS | IP | W | K | ERA | WHIP | |
Max Scherzer | 6 | 41.1 | 4 | 51 | 3.05 | 0.80 |
Gio Gonzalez | 6 | 32.2 | 4 | 31 | 3.58 | 0.98 |
Tanner Roark | 6 | 38.2 | 4 | 26 | 2.56 | 1.19 |
Stephen Strasburg | 4 | 17.2 | 1 | 24 | 10.19 | 1.98 |
Reynaldo Lopez | 3 | 16.2 | 2 | 15 | 3.24 | 1.38 |
A.J. Cole | 2 | 12.2 | 0 | 12 | 4.97 | 1.11 |
G | IP | SV | HLD | ERA | WHIP | |
Mark Melancon | 15 | 13.2 | 7 | 0 | 0.66 | 0.73 |
Blake Treinen | 13 | 14.0 | 0 | 4 | 4.50 | 1.21 |
Matt Belisle | 11 | 12.0 | 0 | 2 | 1.50 | 1.17 |
Shawn Kelley | 11 | 9.1 | 1 | 4 | 3.86 | 1.07 |
Oliver Perez | 9 | 5.2 | 0 | 0 | 12.71 | 2.65 |
チーム防御率4.13は30球団中の13位と並の成績に落ち込みました。先発もブルペンも同じくらい。見ていても派手に打たれる試合、大量失点するイニングが目立ちました。コロラドを含む長期のロードやシーズン最長の20連戦があったりで、特にブルペンに疲労感があったのではないかと思われます。9月は、(ロースターも拡大されるので)少しは休養を入れて、ポストシーズに向けた調整をしっかりしてもらいたい。
7月のリーグ月間MVPを受賞するほどの活躍を見せていたStephen Strasburgが、8月6日以降3試合続けて派手に打ち込まれ、22日には右ヒジ痛でDL入り。あくまで9月・ポストシーズンに万全の状態で臨むための調整との説明で、実際、復帰に向けて順調に調整を進めているようですが、心配しました。
その穴を埋めるべく、呼ばれたのがA.J. Cole。「忘れられた元プロスペクト」になりかけていましたが、2度の先発機会でいずれも好投と言っていいピッチング。このまま機会を与えられれば、メジャー初勝利も近いそうです。
メジャー初白星といえば、Reynaldo Lopezが13日に初勝利。18日にも11三振を奪って2勝目を記録しました。ただし、2試合とも対ブレーブス。他のチームからも勝ってもらいたい。(なお、Lopezはそろそろ投球回数制限でシーズン終了だと思われます。)
そんな若手に対して、ベテランの3人がそろって月間4勝を記録し、しっかり投げてくれました。投げるたびにノーヒッターを期待させるMax Scherzer。味のある投球で安定感抜群のTanner Roark。そして3人のうち唯一人無敗のGio Gonzalez。ポストシーズンに向けて、この調子を維持し、そこにStrasburgが戻ってくれば・・・ローテーションに死角はありません。
一方、ブルペン投手陣は連戦の疲れもあって、Oliver Perezに代表されるように打ち込まれ、ブルペン勝負で負けた試合もあったのは事実。しかし、Blake Treinen、Matt Belisle、Shawn Kelley、そして8月25日にトレードで加入してから4試合無失点中のMarc Rzepczynski。勝ち試合での体制ができてきました。
そのブルペン陣の大黒柱が、7月末に加入したクローザーのMark Melancon。チームトップの15試合に登板し、7度のセーブ機会すべてで成功。落ち着き払ったマウンドさばきで、見ているファンとしては全く安心して見ていられます。前クローザーとは大違い(笑)。ちょっと登板機会が多過ぎて、ポストシーズに向けてちょっとペースを抑えたほうがいいんじゃないかと思うほどです。
[Hitter of August 2016: Trea Turner]
PA | AVE | OBP | SLG | R | HR | RBI | SB | |
Trea Turner | 131 | 0.357 | 0.366 | 0.571 | 27 | 5 | 15 | 11 |
Anthony Rendon | 118 | 0.324 | 0.390 | 0.539 | 19 | 3 | 20 | 0 |
Daniel Murphy | 112 | 0.307 | 0.366 | 0.525 | 21 | 5 | 22 | 0 |
Jayson Werth | 109 | 0.255 | 0.349 | 0.553 | 20 | 8 | 16 | 0 |
Danny Espinosa | 107 | 0.228 | 0.330 | 0.315 | 9 | 2 | 9 | 1 |
Wilson Ramos | 99 | 0.261 | 0.293 | 0.446 | 8 | 5 | 17 | 0 |
Bryce Harper | 98 | 0.310 | 0.398 | 0.536 | 18 | 3 | 19 | 3 |
Clint Robinson | 45 | 0.350 | 0.422 | 0.350 | 6 | 0 | 6 | 0 |
冒頭にも書いたように今月のチームを支えたのは打線でした。月間チーム打率.279は全体で3位。7月は下から3位だったのに、今月は上から3位。なんとも極端に反転しました。ホームラン数はやや減速しましたが、得点は全体2位。
その打線を文字通り引っ張ったのが、Trea Turner。本職のショートではなく、セカンド、あるいはセンターを守りながらも、リードオフとして完全に定着しました。ホームラン5本もさることながら、二塁打が6本に、三塁打が3本もあり、長打率も素晴らしい数字となっています。盗塁数ももちろん特筆すべきですね。今、ナショナルズを、あるいはMLBを見ていて、最もワクワクする選手の1人です。
ワクワクする選手といえばもちろんこの人Bryce Harper。7月はプロ入り後最悪といっていいスランプでしたが、どうも肩を痛めていたとのことで、8月6日から13日までの試合を欠場し(DL入りはせず)、心配させましたが、この休養で打棒も完全に復調。復帰後、14日からの18試合には全イニングフル出場し、.333/.425/.594、3本塁打と大活躍。このままポストシーズンまで突入してもらいましょう。
他の選手も頑張りました。Daniel MurphyはMurphyにしては低い打率に終わったものの、チームトップの22打点。打率こそ低いもののの、Jayson Werthはチームトップの月間8本塁打。このリストの中で打率が最も低いDanny Espinosaでさえ出塁率は大したものです。
そして控えのClint Robinson。DL入りしていたRyan Zimmermanの穴をしっかり埋めるだけでなく、代打としても結果を残しています。
Zimmerman、それに控え捕手のJose LobatonもDLから復帰し、現状、大きな負傷者がいません。このコンディションをしっかり維持して、ポストシーズンに向かいましょう!
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