2019/07/10

MLBオールスター(RendonもScherzerも出場せず)

MLBのオールスターゲームが開催されました。全く見ていません。正直、あんまり関心ないんですよね。オールスター戦そのものには。

それはともかく、ナショナルズから選出されていた2人は出場しませんでした。Anthony Rendonは前半戦を通じてあちこち痛めているとのことでワシントンに残って治療に専念。Max Scherzerは7月6日に投げたばかりということで登板辞退。チーム優先で考えればそれでいいと思います。

今回のナショナルズのようにオールスター戦に誰も出場しなかったチームがワールドシリーズを制覇したことがあるんだろうか、とちょっと気になったので調べてみました。1933年から始まり、実に今年で90回目を迎えたMLBのオールスターの歴史の中でたった一度だけありました。と言ってもかなり特殊な事例なのですが、面白いので紹介しておきます。

その唯一の例は1943年のヤンキース。全盛期のJoe DiMaggioなどを兵役に取られたこの年のヤンキースでしたが、それでも98勝の独走でア・リーグ三連覇を達成。ワールドシリーズでは前年に同じ顔合わせで敗れたカージナルスを倒し、チーム10度目のワールドシリーズ制覇を果たした年です。

で、問題のこの年のオールスターですが、ヤンキースからは後の殿堂入り選手(Bill Dickey、Joe Gordon)、前年1942年のリーグMVP(Gordon)、この年のリーグMVP(Sput Chandler)など5人の選手が選ばれました。にもかかわらず、試合には誰も出場しませんでした。これはア・リーグの監督を務めたヤンキースのJoe McCarthy監督が意図的に出場させなかった結果であることが明らかになっています。

背景については必ずしもはっきりとわかりませんでしたが、いろいろ読んでいるといくつかの説があるようです。まず、この年の出場選手は(戦時下の諸々の制約のため)両リーグの監督が全て選んだのですが、McCarthy監督が自チームから5人を選んだことを、依怙贔屓に過ぎると批判されたことがあるようです。さらに(おそらくこちらのほうが有力に思えますが)ナ・リーグ陣営から、ア・リーグはヤンキース以外のチームが弱過ぎるのでヤンキースが簡単に制することができるんだといった趣旨の発言があったことを受け、ヤンキース以外の選手でも十分戦えることを示そうとしたという説です。結果は5ー3でア・リーグが勝利しています。

とまあ、こういう特殊な例しかないわけですが、果たして今年のナショナルズは新しい歴史を作ることができるでしょうか。後半戦、期待しながら応援していきましょう!

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