2017/09/07

プロスペクト・レポート(MiLB閉幕)

9月第1週をもってマイナーリーグが閉幕しました。一部まだポストシーズンが続いていますが、ナショナルズ傘下でポストシーズンに残ったのはGCLナショナルズ(地区優勝を飾ったもののチャンピオンシップで惜しくも負けた)だけでしたので、全て終了です。

前回7月のレポート以降の状況を中心に、シーズンを振り返っておきます。成績は9月6日まで。

Andrew Stevenson, OF
29G 55PA 0HR 1RBI 5BB 17K .167/.245/.208 1SB [MAJOR]
79G 331PA 2HR 26RBI 19BB 72K .252/.298/.320 10SB [AAA]
20G 91PA 0HR 12RBI 11BB 19K .350/.429/.438 1SB [AA]
前回レポートの直前にデビューした後、7月27日に初安打を記録。しかし、代打や守備固めが中心での起用では結果を残せませんでした。マイナーでも新しいレベルで打ち始めるまでに時間がかかるスロースターターでしたが、それではメジャーでは出場機会がつかめません。8月下旬に故障者が復帰してくるとAAAに降格。AAAでは出場した全6試合で安打を記録し、意地を見せました。セプテンバー・コールアップで再昇格。

Victor Robles, OF
37G 158PA 3HR 14RBI 12BB 22K .324/.394/.489 11SB [AA] 
77G 338PA 7HR 33RBI 25BB 62K .289/.377/.495 16SB [A+]
前回レポートの直前にAAに昇格。最初の16試合は.242/.309/.403とやや苦しみましたが、8月11日以降シーズン終了までは出場した21試合中20試合で安打を記録(安打がなかったのは代打出場の1試合のみ)。その間、実に.390/.460/.558と打ちまくりました。プロスペクトとしての評価はこれ以上上がりようないくらい上がっています。再三トレードの噂が飛び交いましたが、手放さなくて本当によかったです。来季はメジャーデビューでしょう。( →と書いてまさに記事を投稿しようとしていたら、メジャー昇格のニュースが入ってきました!)

Carter Kieboom, SS
48G 210PA 8HR 26RBI 28BB 40K .296/.400/497 2SB [A]
5月からDL入りしていましたが、7月下旬になってようやくGCLでのリハビリ出場を開始。Auburn(SS)での7試合を経てようやく8月15日にHagerstown(A)に復帰すると、以降、シーズン終了までの19試合に出場し、.235/.402/.353の成績。故障さえなければ、と思わずにはいられませんが、高卒2年目でのこの成績は上々です。前半戦の活躍でトッププロスペクトの評価を受けるには至ったはず。来季の飛躍が期待されます。

Juan Soto, OF 
23G 96PA 3HR 14RBI 10BB 8K .360/.427/.523 1SB [A]
9G 27PA 0HR 4RBI 2BB 1K .320/.370/.440 0SB [Rk]
前回レポートで書いた通り、Hamate Boneの骨折で7月8日を最後に再びDL入り。シーズンも最後の最後、8月29日にようやくGCLでリハビリを再開。9月2日の最終戦では5打数5安打とうっぷんを晴らすかのように打ちました。故障により失われたシーズンとなってしまいましたが、出場すれば打てることは示しました。来季は健康に過ごしてくれることを期待しましょう。

Drew Ward, 3B 
121G 480PA 10HR 53RBI 55BB 131K .235/.325/.356 0SB [AA]
6月に短期間のDL入りがあり、その影響もあってか6月の打率が.103だったため全体の数字を引き下げましたが、5月は.296、7月以降は.247とまずまず。22歳で(リーグの平均年齢より2歳若くして)AAに挑戦し、121試合の経験を積んでのこの成績は(トッププロスペクトとして目を引くほどではないにせよ)悪くはありません。サードとしての守備スタッツも着実に向上しており、4歳年上のAnthony Rendonの後継者となる可能性は十分残しています。

Luis Garcia, SS
49G 211PA 1HR 22RBI 9BB 22K .302/.330/.387 11SB [Rk]
プロデビューから21試合経過した時点での前回レポートで「あまり打てていません」と書きましたが、その直後から打ち始め、以降の28試合では.360/.381/.474。シーズン打率も3割を超えて終えました。打率、得点、打点、盗塁はポストシーズンに進出したチームでもトップの数字。17歳に長打を求めても仕方ありませんので、これ以上ない好成績と言っていいでしょう。ポストシーズンの4試合でも全て安打を記録しました(計17打数6安打)。まずはオフの各種プロスペクトランキングでどれほどの評価を受けるか楽しみです。

Weston Davis, RHP
9G(9GS) 41.1IP 23K 15BB 5.88/1.50 [A] 
2G 9.0IP 8K 0BB 0.00/0.56 (SS)
Tyler WatsonとMcKenzie Millsの2人がトレードで出されてしまい、開幕前に期待した三人衆でただ1人残された形のDavis。前回レポートの後、Hagerstown(A)で5試合に登板し、計24回2/3を投げて防御率3.28と悪くない結果を残しましたが、その後再びDL入り。来シーズンこそはフルシーズンの活躍を期待したいところですが、健康な状態で開幕を迎えられるかどうかすら心配です。

Seth Romero, LHP
6G(6GS) 20.0IP 32K 6BB 5.40/1.25 [SS]
1G(1GS) 2.0IP 3K 2BB 0.00/1.00 [Rk]
契約後しばらくフロリダで調整を続け、8月1日にGCLでプロデビュー。すぐにAuburn(SS)のローテーションに加わり、シーズン終了まで6試合に先発。3試合で無失点かと思えば、3試合では3~5失点と派手に打ち込まれ、評価が難しい結果となりました。内容を見ると、与四球が多くない一方で、極めて高い奪三振率を記録しています。来シーズンの開幕はおそらくHagerstown(A)でしょう。そこでフルシーズン、どういうピッチングを見せられるかが勝負です。

Tyler Watson, LHP 
前回レポートの直後にトレードでツインズに移籍。移籍後もAで先発として投げています。

KcKenzie Mills, LHP
こちらも前回レポートの直後にフィリーズに移籍。移籍後A+に昇格しています。

Jesus Luzardo, LHP
前回レポートの直前にアスレティックスにトレード。移籍後はRkとSSで7試合に登板し、引き続き圧倒的なピッチングを続けたようです。

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